【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子音響機器や通信機器、電子機器等に使用される圧電スピーカに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、携帯電話やノート型コンピュータ等の携帯型電子機器の音源として、薄型で、しかも低音域の音圧が大きく自然な音を発生させることができるスピーカの実現が望まれている。薄型のスピーカとしては、圧電体を振動させることによって所定の音を発生させる圧電スピーカが知られているが、一般的に圧電スピーカは、薄型にするほど共振周波数が高くなって高音が強調されるため、自然な音を発生させることが困難になる。
【0003】
このため、例えば、実開昭60−108098号公報には、表面に薄膜電極が形成された圧電体と金属板等の振動板とを貼り合わせてなる圧電振動子がケースと音孔を有する蓋体との間に保持され、この蓋体の内部に音圧調整筒を設けた構造を有する圧電スピーカが開示されている。この圧電スピーカでは、蓋体が形成する共鳴室と音圧調整筒によって共振周波数を下げながら、周波数に対する音圧分布がフラットになるように、圧電スピーカの周波数特性を調整している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の圧電スピーカでは、圧電振動子の周縁(つまり振動板の周縁)が均一にケースに接着されているために、振動板の振幅が抑制されてしまい、これによって低周波数領域における音圧が小さくなるという問題がある。また、共鳴室と音圧調整筒によって周波数特性を調整する方法によって共振周波数を下げようとすると、それにしたがって大きな共鳴室等が必要となるために、圧電スピーカを薄型化することが困難となる。
【0005】
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであり、低周波数領域における音圧を増大させて、明瞭で自然な音を発生させる圧電スピーカを提供することを目的とする。また本発明は、共振周波数の低い薄型の圧電スピーカを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明によれば、薄板状の振動板に圧電素子が接着された圧電振動子の周縁が、少なくとも片面に開口部を有するケースに保持された圧電スピーカであって、
前記圧電振動子の周縁の対向する一部は、他の周縁部分よりも弱い拘束力で前記ケースに保持されていることを特徴とする圧電スピーカ、が提供される。
【0007】
このような圧電スピーカにおいては、圧電振動子は部分的に弱い拘束力でケースに保持されているために、圧電振動子の振動が抑制され難くなる。これによって低周波数領域における音圧を高めることができ、自然な音の発生が可能となる。圧電振動子をケースに保持する場合に、圧電振動子の周縁の対向する一部とその他の周縁部分とで異なる拘束力となるようにする具体的な方法としては、圧電振動子の周縁の対向する一部は、その端面とケースとの間に弾性樹脂が充填されてケースに保持され、かつ、圧電振動子の他の周縁部分は、ケースに面接着されてケースに保持されるようにする方法が挙げられる。
【0008】
本発明の圧電スピーカにおいては、圧電振動子の表面に高分子弾性体を取り付けることが好ましい。高分子弾性体としては、衝撃吸収材として使用されているゲル等の超弾性体が挙げられる。このような高分子弾性体は、所謂、ダンパー効果を有するために、大きな共鳴室を設ける必要なく共振周波数を下げ、薄型で低周波領域から高周波領域までバランスのとれた自然で明瞭な音を発生させることができる。
【0009】
なお、高分子弾性体を、その長手方向が圧電振動子がケースに弱い拘束力で保持されている部分を結ぶ方向と直交する方向となるように、圧電振動子に取り付けると、高分子弾性体のダンパー効果を有効に引き出すことができる。また、高分子弾性体のダンパー効果を有効に得るためには、その厚みは、0.1mm以上3mm以下とすることが好ましい。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態について詳細に説明する。図1は圧電スピーカ10の概略平面図、図2は図1の矢視AAの断面図、図3は図1の矢視BBの断面図である。圧電スピーカ10は、主に、薄板状の振動板12の表裏面にそれぞれ圧電素子13a・13bが接着されてなる圧電振動子11と、圧電振動子11を保持するケース14と、圧電振動子11に接着された矩形板状の高分子弾性体15と、から構成される。
【0011】
振動板12としては、厚みが10μm〜100μm程度のニッケル鉄合金、真鍮、リン青銅等の銅合金あるいはステンレス等の金属板が好適に使用される。圧電素子13aは、図2および図3に示されるように、平面略長方形の圧電体21の表裏面に薄膜状の電極22a・22bが形成された構造を有しており、圧電素子13bもこれと同様に、平面略長方形の圧電体21´の表裏面に薄膜状の電極22a´・22b´が形成された構造を有している。
【0012】
圧電体21・21´(以下「圧電体21等」という)と振動板12の形状を略長方形とすると、短辺の長さと長辺の長さおよび対角線の長さがそれぞれ異なる長さとなるために、複数の共振周波数が発生する。これにより周波数特性を低周波数帯域から高周波数帯域にかけてフラットにすることができる。
【0013】
圧電体21等と振動板12の面積比は、圧電スピーカ10の用途に応じて、適宜、好適な値に設定される。例えば、圧電スピーカ10を携帯電話等の小型電子機器に装着する場合には、通常は電子機器のデザインから圧電スピーカ10の占有可能なスペースが制限されるために、そのスペースに収容できるように、ケース14および振動板12の面積が定められ、その大きさに合わせて所望の周波数特性や音圧が得られるように、高分子弾性体15や圧電体21等の大きさを調整する。一方、圧電スピーカ10を据付型テレビのスピーカやオーディオスピーカとして用いる場合には、必要とされる出力特性等が得られるように、相応の面積に設定することができる。
【0014】
圧電体21等としては、公知材料、例えば、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)系の圧電セラミックスが好適に用いられ、その厚みは10μm〜100μm程度とすることが好ましい。10μmよりも薄い圧電体21等は製造が困難であり、また、機械的強度が小さいために、振動板12との接着時に破損しやすくなる。一方、圧電体21等の厚みが100μmよりも厚い場合には、圧電素子13a・13bの駆動に高い電圧が必要となり、また、圧電体21等そのものも屈曲し難くなるために十分な音圧を得ることが困難となる。
【0015】
電極22a・22b・22a´・22b´(以下「電極22a等」という)は、圧電体21等に銀ペーストをスクリーン印刷等の方法によって塗布し、これを所定の温度で焼成することによって形成される。電極22a等の厚みは約1μm〜5μmとされる。
【0016】
圧電素子13aと振動板12の貼り合わせおよび圧電素子13bと振動板12の貼り合わせは、電極22bが振動板12と導通するように、また、電極22a´が振動板12と導通するように、樹脂接着剤を用いて行われる。なお、この接着剤によって形成される接着層は図示していない。
【0017】
このように圧電振動子11は圧電素子13a・13bの間に振動板12が挟まれたバイモルフ型の構造を有している。このため、電極22aにはリード線24aが、電極22b´にはリード線24bが、振動板12にはリード線24cが、それぞれハンダ付けされており、リード線24a・24bを短絡してリード線24a・24bとリード線24cとの間に所定の駆動電圧を印加することによって圧電体21等に屈曲振動を生じさせることができる。
【0018】
なお、圧電体21の変位と圧電体21´の変位が相殺されることのないように、圧電体21に印加される電界の向きと圧電体21bに印加される電界の向きは振動板12を挟んで対称となるようにする。つまり、圧電体21に分極方向と同じ向きの電界が印加された場合には、圧電体21´には分極方向と逆向きの電界が印加されるようにする。
【0019】
ケース14は、ポリカーボネート(PC)、ポリフェニルサルファイド(PPS)、液晶ポリマー樹脂(LCP)等の樹脂もしくはガラス含有樹脂、または金属またはセラミックス、ガラス等で構成される。圧電スピーカ10の周波数特性をフラット化させる観点から、ケース14もまた圧電体21等や振動板12と同様に、平面略長方形とすることが好ましい。ケース14には、その上下面に開口部が存在するが、放音はどちらの面から行ってもよい。また、放音する面と反対の面は音響的に適当な制動の孔を設けて密封してもよい。
【0020】
また、圧電スピーカ10が装着される電子機器等に圧電スピーカ10が装着されることによって密閉される空間を設けて、放音する面と反対の面がこの密閉空間側に位置するように、圧電スピーカ10をその電子機器等に装着することもできる。この場合にはケース14の片側を密封する必要がないために、圧電スピーカ10を装着する電子機器等の小型化または薄型化を図ることができる。
【0021】
圧電振動子11はその周縁でケース14に保持されているが、圧電振動子11の短辺と長辺では、ケース14に対する取り付け方が異なる。つまり、図2に示されるように、振動板12の周縁のうち短辺の部分は、振動板12の裏面周縁がケース14に薄い接着層16aによって接着されている。これに対して図3に示されるように、振動板12の周縁のうち長辺の部分は、振動板12の端面とケース14との間に隙間が形成され、この隙間の部分に樹脂が埋められて樹脂層16bが形成されている。この樹脂層16bは振動板12とケース14とを接着する接着層としても機能する。
【0022】
接着層16aの形成には、振動板12を駆動した際に振動板12がケース14から外れないように強い接着力を有し、耐久性に優れた材料、例えば、JIS A硬度で10以上の硬さを有するゴム系の弾性接着剤あるいはアクリル系接着剤等を用いることが好ましい。これに対して、樹脂層16bの形成には、振動板12の端面とケース14との間に音漏れの原因となる隙間が生じないように、かつ、振動板12が撓みやすいように、振動板12を拘束する力の弱い柔らかい材料、例えば、JIS A硬度で40以下のゴム系の弾性接着剤を用いることが好ましい。
【0023】
このように、圧電振動子11の周縁の対向する一部(樹脂層16bが形成されている長辺側)は、他の周縁部分(接着層16aが形成されている短辺側)よりも弱い拘束力でケース14に保持されている。従来の圧電スピーカでは、圧電振動子の周縁をほぼ均一にケースに強固に接着していたために、圧電振動子の変位が抑制されて、低周波数領域における高い音圧を得ることができなかった。しかし、圧電スピーカ10では、圧電振動子11を短辺側で確実にケース14に固定しながら、圧電振動子11の長辺側での拘束力を弱めることによって圧電振動子11に大きな変位を生じさせることができる。これにより低周波数領域における音圧を高めることができるため、自然な音の発生が可能となる。また、圧電スピーカ10では、周波数特性の調整に嵩高な共鳴室を必要としないために、圧電スピーカ10の薄型化を容易に実現することができる。
【0024】
高分子弾性体15は高次共振を抑制する働き、所謂、ダンパー効果を示し、周波数特性のフラット化に寄与する。高分子弾性体15としては、厚みが0.1mm〜3mm程度の板状の高分子ゲルあるいはゴム等が好適に用いられる。特に、高分子ゲルは、内部の分子構造に起因して、振動エネルギーを効率よく吸収して高周波領域での圧電振動子の共振を抑制する働きが強いために、圧電スピーカ10に特に好適に用いられる。
【0025】
具体的には、高分子ゲルとしては、ポリエチレン系、ポリウレタン系、シリコン系、PVA系等の各種ゲル材料を挙げることができる。また、ゴムとしては、シリコンゴム系、ポリウレタン系等の各種ゴム材料を挙げることができる。高分子弾性体15と圧電振動子11との接着は樹脂接着剤あるいは両面テープなどの粘着剤によって行うことができる。
【0026】
図1に示すように、高分子弾性体15の圧電振動子11への貼り付けは、高分子弾性体15の長手方向が、圧電振動子11の周縁のうちケース14に弱く保持されている部分を結ぶ方向と直交する方向となるように行うことが望ましい。図4は高分子弾性体15によるダンパー効果の説明図である。図4では圧電素子13a・13bの図示を省略している。振動板12の対向する短辺を強固に固定し、対向する長辺を弱く固定した場合の振動板12の撓み方は、極端に図示すると、長辺の中央部が上下に大きく揺れるように撓む。したがって、図4(a)に示すように、高分子弾性体15を弱く保持されている部分を結ぶ方向と平行な方向に貼り付けると、高分子弾性体15は上下に移動するだけでそれ自体には殆ど撓まないために、ダンパー効果を示さない。しかし、図4(b)に示すように、高分子弾性体15を弱く保持されている部分を結ぶ方向と垂直な方向に貼り付けると、振動板12の撓みに合わせて高分子弾性体15が長手方向で屈曲するようになり、高いダンパー効果を発揮するようになる。
【0027】
次に、圧電スピーカ10の周波数特性について説明する。図5は上述した圧電スピーカ10と同じ構造を有する実施例に係る圧電スピーカ(以下単に「実施例」という)の周波数特性を示したグラフであり、図6は高分子弾性体15を有せず、圧電振動子11の周縁部がすべてほぼ均一にケース14に強く接着された従来の圧電スピーカ(以下「比較例」という)の周波数特性を示すグラフである。
【0028】
実施例は、縦10mm×横20mm×厚み約50μmの圧電素子13a・13bが、縦20mm×横24mm×厚み50μmの42アロイからなる振動板12の両面に接着され、振動板12の周縁部の短辺側(長さ20mmの縦辺)は図2に示す接着形態と同様にシリコン接着剤を用いてケース14に強く接着されており、一方、振動板12の周縁部の長辺側(長さ24mmの横辺)は図3に示す接着形態と同様に、ケース14に弱く接着されている。さらに圧電振動子11には、縦7mm×横24mm×厚み1mmのシリコン系高分子ゲルからなる高分子弾性体15が、その長手方向が振動板12がケース14に弱く接着されている長辺を結ぶ方向と直交する方向となるように、接着剤を用いて貼り付けられている。
【0029】
これに対し比較例は、同形状の圧電素子13a・13bが縦22mm×横24mm×厚み50μmの42アロイからなる振動板12に接着し、この振動板12の周縁全体がケース14に均一かつ強く接着された構成を有する。
【0030】
図6に示されるように、比較例では1kHz付近に一次の共振周波数f0のピークが現れ、その後1.5kHz〜2.5kHzにかけて音圧が小さくなる大きな谷が現れていることがわかる。これに対し図5に示されるように、実施例では、共振周波数f0が700Hzにシフトして、低音域の音圧が大きくなっていることがわかる。また、比較例の場合に見られる1.5kHz〜2.5kzの範囲における音圧の谷が、実施例では小さくなっていることがわかる。このように、実施例は低音域の発音特性が良好であり、また周波数特性がフラットであるために、比較例に比べてより自然な音を発音することが確認された。
【0031】
次に本発明の圧電スピーカの別の実施の形態について説明する。図7は圧電スピーカ10´の概略平面図であり、図8は図7中の矢視AA断面図であり、図9は図7中の矢視BB断面図である。この圧電スピーカ10´は、主に、圧電振動子41と、圧電振動子41に貼り付けられた高分子弾性体42と、圧電振動子41の周縁部で圧電振動子41を保持するケース43から構成されている。
【0032】
圧電振動子41は、振動板44に圧電素子45を貼り付けたユニモルフ構造を有しており、圧電素子45は、圧電体51の表裏面に電極52a・52bが形成された構造を有している。なお、図7中に示されている符号53aは電極52aに固定されたリード線を示し、符号53bは振動板44に固定されたリード線を示している。
【0033】
このようなユニモルフ型の構造を有する圧電振動子41では、先に説明したバイモルフ型の構造を有する圧電振動子11と比較すると、得られる音圧は小さくなるが、駆動電源の負荷を小さくすることができる。圧電振動子をバイモルフ型とするかユニモルフ型とするかは、圧電スピーカを装着する電子機器等の大きさや電源負荷、所望される音圧レベルによって、適宜、好適な形態を選択すればよい。
【0034】
図8に示されるように、振動板44の周縁の対向する一部の領域には、振動板44の端面とケース43との間に隙間が形成されて、この隙間に樹脂が充填されて樹脂層47aが形成された構造となっている。一方、振動板44の周縁のその他の領域では、振動板44の裏面がケース43に薄い接着層47bを介して強く接着されている。このように、圧電スピーカ10´においても、圧電振動子41の対向する周縁の一部が他の周縁部よりもケース43に弱く拘束されているために、圧電振動子41が振動しやすく、これにより低周波数領域における音圧が高められる。
【0035】
なお、圧電スピーカ10´では、圧電振動子41が円板状の形状を有し、ケース43もリング状となっているが、この場合であっても、圧電振動子41の周縁部がすべて強くケース43に拘束された従来の圧電スピーカと比較すると、共振周波数が下がり、大きな音圧を得ることができる。
【0036】
圧電スピーカ10´において、圧電振動子41に略矩形の高分子弾性体42を取り付ける場合には、その長手方向が、圧電振動子41がケース43に弱い拘束力で保持されている部分を結ぶ方向と直交する方向となるようにする。これにより、ダンパー効果を効果的に得ることができ、周波数特性をフラットにすることができる。
【0037】
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、本発明はこのような実施の形態に限定されるものではない。例えば、圧電体や振動板の平面形状は略長方形や円形に限定されるものではなく、楕円や多角形あるいは複雑な曲線からなる図形であってもよい。
【0038】
圧電体と振動板の平面形状は異なっていてもよく、圧電体と振動板の平面形状や厚みを変えることによって、共振周波数や共振点での音圧ピークの大きさを調整することができる。例えば、円形の圧電素子を略長方形の振動板に貼り付けて、この振動板を略長方形のケースに保持した構成や、逆に、略長方形の圧電素子を円形の振動板に貼り付けて円形のケースに保持した構成とすることもできる。
【0039】
また、圧電振動子の周縁部をケースに保持するためには、通常、ケースの内孔の形状を圧電振動子の形状(振動板の形状)に一致させることが好ましいが、ケースの外形は必ずしもケースに形成された内孔の形状に一致させる必要はない。例えば、圧電振動子が円板状であって、ケースの内孔も円形であるが、ケースの外形は長方形等とすることができる。上記説明においては、振動板として金属板を用いた場合について説明したが、振動板としてはプリント配線基板のように、樹脂ベースに金属箔が貼り合わされた基板を用いることもできる。さらに、圧電振動子を保持するケースは、圧電スピーカを装着すべき電子機器などと別体である必要はなく、電子機器などのパッケージや制御ボードに一体的に設けられたフレーム等がケースとして用いられてもよい。
【0040】
【発明の効果】
上述したように、本発明によれば、薄型で共振周波数が低く、音圧の大きい圧電スピーカが得られる。また本発明によれば、共振点での音圧ピークあるいは谷を小さくすることができるために、フラットな周波数特性を実現することが可能となる。これらの効果によって、本発明の圧電スピーカは、従来の圧電スピーカと比較して、自然な音を発生させることができる。本発明の圧電スピーカは、圧電スピーカの厚みを薄く保持しつつ、圧電振動子の面積を広い範囲で変えることができるために、小型の携帯電子機器から大型の据付型電子機器の各種機器に適用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の圧電スピーカの一実施形態を示す概略平面図。
【図2】図1記載の圧電スピーカのAA断面図。
【図3】図1記載の圧電スピーカのBB断面図。
【図4】高分子弾性体のダンパー効果の説明図。
【図5】本発明の圧電スピーカの周波数特性を示す説明図。
【図6】従来の圧電スピーカの周波数特性を示す説明図。
【図7】本発明の圧電スピーカの別の実施形態を示す概略平面図。
【図8】図7記載の圧電スピーカのAA断面図。
【図9】図7記載の圧電スピーカのBB断面図。
【符号の説明】
10・10´;圧電スピーカ
11;圧電振動子
12;振動板
13a・13b;圧電素子
14;ケース
15;高分子弾性体
16a;接着層
16b;樹脂層
21・21´;圧電体
22a・22b・22a´・22b´;電極
24a・24b・24c;リード線
41;圧電振動子
42;高分子弾性体
43;ケース
44;振動板
45;圧電素子
47a;樹脂層
47b;接着層
51;圧電体
52a・52b;電極
53a・53b;リード線[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a piezoelectric speaker used for an electronic acoustic device, a communication device, an electronic device, and the like.
[0002]
[Prior art]
2. Description of the Related Art In recent years, there has been a demand for a speaker that is thin and capable of generating a natural sound with a large sound pressure in a low sound range as a sound source of a portable electronic device such as a mobile phone or a notebook computer. As a thin speaker, a piezoelectric speaker that generates a predetermined sound by vibrating a piezoelectric body is known. In general, the thinner the piezoelectric speaker, the higher the resonance frequency becomes, and the higher the sound is emphasized. Therefore, it is difficult to generate a natural sound.
[0003]
For example, Japanese Unexamined Utility Model Publication No. Sho 60-108098 discloses a piezoelectric vibrator in which a piezoelectric body having a thin film electrode formed on its surface and a vibrating plate such as a metal plate are bonded together. A piezoelectric speaker having a structure in which a sound pressure adjusting cylinder is provided inside the lid and held between the body and the lid is disclosed. In this piezoelectric speaker, the frequency characteristics of the piezoelectric speaker are adjusted such that the sound pressure distribution with respect to the frequency becomes flat while lowering the resonance frequency by the resonance chamber and the sound pressure adjusting cylinder formed by the lid.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
However, in the conventional piezoelectric speaker, since the periphery of the piezoelectric vibrator (that is, the periphery of the diaphragm) is uniformly adhered to the case, the amplitude of the diaphragm is suppressed, and as a result, the sound pressure in a low frequency region is reduced. There is a problem that becomes smaller. Further, if the resonance frequency is reduced by a method of adjusting the frequency characteristic by the resonance chamber and the sound pressure adjusting cylinder, a large resonance chamber or the like is required accordingly, so that it is difficult to reduce the thickness of the piezoelectric speaker.
[0005]
The present invention has been made in view of such circumstances, and has as its object to provide a piezoelectric speaker that generates a clear and natural sound by increasing sound pressure in a low frequency region. Another object of the present invention is to provide a thin piezoelectric speaker having a low resonance frequency.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
That is, according to the present invention, there is provided a piezoelectric speaker in which a peripheral edge of a piezoelectric vibrator in which a piezoelectric element is bonded to a thin plate-shaped diaphragm is held in a case having an opening on at least one surface,
A piezoelectric speaker is provided, wherein a part of the periphery of the piezoelectric vibrator that is opposed to the periphery is held by the case with a smaller binding force than other peripheral parts.
[0007]
In such a piezoelectric speaker, since the piezoelectric vibrator is partially held by the case with a weak restraining force, it is difficult to suppress the vibration of the piezoelectric vibrator. As a result, the sound pressure in the low frequency region can be increased, and natural sound can be generated. When the piezoelectric vibrator is held in the case, as a specific method of providing different restraining forces between the opposing peripheral portion of the piezoelectric vibrator and the other peripheral portion, the opposing peripheral edge of the piezoelectric vibrator may be used. A part of the piezoelectric vibrator is filled with an elastic resin between the end surface and the case and held by the case, and the other peripheral portion of the piezoelectric vibrator is surface-bonded to the case and held by the case. Method.
[0008]
In the piezoelectric speaker of the present invention, it is preferable to attach a polymer elastic body to the surface of the piezoelectric vibrator. Examples of the polymer elastic body include a super elastic body such as a gel used as a shock absorbing material. Since such a polymer elastic body has a so-called damper effect, it lowers the resonance frequency without having to provide a large resonance chamber, and produces a thin, balanced, natural and clear sound from the low frequency range to the high frequency range. Can be done.
[0009]
When the polymer elastic body is attached to the piezoelectric vibrator such that its longitudinal direction is perpendicular to the direction connecting the portions where the piezoelectric vibrator is held by the case with a weak binding force, the polymer elastic body is Can effectively bring out the damper effect. In order to effectively obtain the damper effect of the elastic polymer, the thickness thereof is preferably 0.1 mm or more and 3 mm or less.
[0010]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described in detail with reference to the drawings. 1 is a schematic plan view of the piezoelectric speaker 10, FIG. 2 is a sectional view taken along the line AA of FIG. 1, and FIG. 3 is a sectional view taken along the line BB of FIG. The piezoelectric speaker 10 mainly includes a piezoelectric vibrator 11 in which piezoelectric elements 13 a and 13 b are bonded to the front and back surfaces of a thin plate-shaped vibrating plate 12, a case 14 for holding the piezoelectric vibrator 11, and a piezoelectric vibrator 11. And a rectangular plate-shaped polymer elastic body 15 adhered to the base member.
[0011]
As the diaphragm 12, a nickel-iron alloy, a copper alloy such as brass, phosphor bronze, or a metal plate such as stainless steel having a thickness of about 10 μm to 100 μm is preferably used. As shown in FIGS. 2 and 3, the piezoelectric element 13a has a structure in which thin-film electrodes 22a and 22b are formed on the front and back surfaces of a substantially rectangular piezoelectric body 21. In the same manner as described above, it has a structure in which thin-film electrodes 22a 'and 22b' are formed on the front and back surfaces of a substantially rectangular piezoelectric body 21 '.
[0012]
If the shapes of the piezoelectric bodies 21 and 21 ′ (hereinafter referred to as “piezoelectric body 21, etc.”) and the diaphragm 12 are substantially rectangular, the length of the short side, the length of the long side, and the length of the diagonal line are different from each other. Then, a plurality of resonance frequencies are generated. Thereby, the frequency characteristics can be made flat from the low frequency band to the high frequency band.
[0013]
The area ratio between the piezoelectric body 21 and the diaphragm 12 is appropriately set to a suitable value according to the use of the piezoelectric speaker 10. For example, when the piezoelectric speaker 10 is mounted on a small electronic device such as a mobile phone, the space that can be occupied by the piezoelectric speaker 10 is usually limited due to the design of the electronic device. The areas of the case 14 and the diaphragm 12 are determined, and the sizes of the polymer elastic body 15 and the piezoelectric body 21 are adjusted so as to obtain desired frequency characteristics and sound pressure according to the size. On the other hand, when the piezoelectric speaker 10 is used as a speaker of a stationary television or an audio speaker, an appropriate area can be set so as to obtain necessary output characteristics and the like.
[0014]
As the piezoelectric body 21 and the like, a known material, for example, lead zirconate titanate (PZT) -based piezoelectric ceramics is suitably used, and the thickness thereof is preferably about 10 μm to 100 μm. The piezoelectric body 21 and the like having a thickness of less than 10 μm are difficult to manufacture, and have low mechanical strength, so that they are easily damaged when bonded to the diaphragm 12. On the other hand, when the thickness of the piezoelectric body 21 or the like is larger than 100 μm, a high voltage is required to drive the piezoelectric elements 13a and 13b, and a sufficient sound pressure is required to make the piezoelectric body 21 itself difficult to bend. It is difficult to obtain.
[0015]
The electrodes 22a, 22b, 22a ', 22b' (hereinafter, referred to as "electrodes 22a, etc.") are formed by applying a silver paste to the piezoelectric body 21 or the like by a method such as screen printing and baking it at a predetermined temperature. You. The thickness of the electrode 22a and the like is about 1 μm to 5 μm.
[0016]
The bonding between the piezoelectric element 13a and the vibration plate 12 and the bonding between the piezoelectric element 13b and the vibration plate 12 are performed so that the electrode 22b is electrically connected to the vibration plate 12 and the electrode 22a 'is electrically connected to the vibration plate 12. This is performed using a resin adhesive. The adhesive layer formed by this adhesive is not shown.
[0017]
Thus, the piezoelectric vibrator 11 has a bimorph structure in which the vibration plate 12 is sandwiched between the piezoelectric elements 13a and 13b. Therefore, a lead wire 24a is soldered to the electrode 22a, a lead wire 24b is soldered to the electrode 22b ', and a lead wire 24c is soldered to the diaphragm 12, and the lead wires 24a and 24b are short-circuited. By applying a predetermined driving voltage between the lead wires 24a and 24b and the lead wire 24c, bending vibration can be generated in the piezoelectric body 21 and the like.
[0018]
The direction of the electric field applied to the piezoelectric body 21 and the direction of the electric field applied to the piezoelectric body 21b are adjusted so that the displacement of the piezoelectric body 21 and the displacement of the piezoelectric body 21 'are not canceled out. Be symmetrical between them. That is, when an electric field in the same direction as the polarization direction is applied to the piezoelectric body 21, an electric field in the opposite direction to the polarization direction is applied to the piezoelectric body 21 ′.
[0019]
The case 14 is made of a resin such as polycarbonate (PC), polyphenyl sulfide (PPS), a liquid crystal polymer resin (LCP) or a glass-containing resin, or a metal, ceramics, glass, or the like. From the viewpoint of flattening the frequency characteristics of the piezoelectric speaker 10, it is preferable that the case 14 is also substantially rectangular in plan view, like the piezoelectric body 21 and the diaphragm 12. The case 14 has openings on the upper and lower surfaces, but sound may be emitted from either surface. Alternatively, the surface opposite to the sound emitting surface may be acoustically sealed with a suitable damping hole.
[0020]
Further, a space that is sealed by mounting the piezoelectric speaker 10 on an electronic device or the like on which the piezoelectric speaker 10 is mounted is provided, and the piezoelectric device is positioned such that the surface opposite to the sound emitting surface is located on the closed space side. The speaker 10 can be attached to the electronic device or the like. In this case, since it is not necessary to seal one side of the case 14, it is possible to reduce the size or thickness of an electronic device or the like to which the piezoelectric speaker 10 is mounted.
[0021]
Although the piezoelectric vibrator 11 is held by the case 14 at the peripheral edge, the way of attaching the piezoelectric vibrator 11 to the case 14 is different between the short side and the long side of the piezoelectric vibrator 11. That is, as shown in FIG. 2, the short side portion of the peripheral edge of the diaphragm 12 has the peripheral edge of the back surface of the diaphragm 12 adhered to the case 14 by the thin adhesive layer 16a. On the other hand, as shown in FIG. 3, a gap is formed between the end face of the diaphragm 12 and the case 14 at the longer side of the periphery of the diaphragm 12, and the resin is filled in the gap. Thus, a resin layer 16b is formed. The resin layer 16b also functions as an adhesive layer for bonding the diaphragm 12 and the case 14.
[0022]
In forming the adhesive layer 16a, a material having a strong adhesive force so that the diaphragm 12 does not come off the case 14 when the diaphragm 12 is driven, and having excellent durability, for example, a JIS A hardness of 10 or more. It is preferable to use a rubber-based elastic adhesive or an acrylic adhesive having hardness. On the other hand, in the formation of the resin layer 16b, the vibration is made so that there is no gap between the end face of the diaphragm 12 and the case 14 that causes sound leakage and the diaphragm 12 is easily bent. It is preferable to use a soft material having a small force to restrain the plate 12, for example, a rubber-based elastic adhesive having a JIS A hardness of 40 or less.
[0023]
As described above, a part of the periphery of the piezoelectric vibrator 11 that faces the opposite side (the long side on which the resin layer 16b is formed) is weaker than the other periphery (the short side on which the adhesive layer 16a is formed). The case 14 is held by the binding force. In the conventional piezoelectric speaker, since the periphery of the piezoelectric vibrator is firmly adhered to the case almost uniformly, displacement of the piezoelectric vibrator is suppressed, and a high sound pressure in a low frequency region cannot be obtained. However, in the piezoelectric speaker 10, while the piezoelectric vibrator 11 is securely fixed to the case 14 on the short side, the restraining force on the long side of the piezoelectric vibrator 11 is weakened, thereby causing a large displacement of the piezoelectric vibrator 11. Can be done. As a result, the sound pressure in the low frequency region can be increased, and natural sound can be generated. Further, in the piezoelectric speaker 10, since a bulky resonance chamber is not required for adjusting the frequency characteristic, the thickness of the piezoelectric speaker 10 can be easily reduced.
[0024]
The polymer elastic body 15 functions to suppress higher-order resonance, exhibits a so-called damper effect, and contributes to flattening of frequency characteristics. As the polymer elastic body 15, a plate-like polymer gel or rubber having a thickness of about 0.1 mm to 3 mm is preferably used. Particularly, the polymer gel is particularly preferably used for the piezoelectric speaker 10 because it has a strong function of efficiently absorbing vibration energy and suppressing resonance of the piezoelectric vibrator in a high frequency region due to the internal molecular structure. Can be
[0025]
Specifically, examples of the polymer gel include various gel materials such as polyethylene, polyurethane, silicon, and PVA. Examples of the rubber include various rubber materials such as silicone rubber and polyurethane. The bonding between the polymer elastic body 15 and the piezoelectric vibrator 11 can be performed using a resin adhesive or an adhesive such as a double-sided tape.
[0026]
As shown in FIG. 1, when the polymer elastic body 15 is attached to the piezoelectric vibrator 11, a portion where the longitudinal direction of the polymer elastic body 15 is weakly held by the case 14 in the peripheral edge of the piezoelectric vibrator 11. Is desirably performed in a direction orthogonal to the direction connecting. FIG. 4 is an explanatory diagram of the damper effect by the elastic polymer 15. In FIG. 4, the illustration of the piezoelectric elements 13a and 13b is omitted. When the opposite short sides of the diaphragm 12 are firmly fixed and the opposite long sides are weakly fixed, the bending of the diaphragm 12 is such that the central portion of the long side is greatly swung up and down when illustrated extremely. No. Therefore, as shown in FIG. 4 (a), when the polymer elastic body 15 is stuck in a direction parallel to the direction connecting the weakly held portions, the polymer elastic body 15 moves up and down and Does not exhibit a damper effect because it is hardly bent. However, as shown in FIG. 4B, when the polymer elastic body 15 is attached in a direction perpendicular to the direction connecting the weakly held portions, the polymer elastic body 15 It bends in the longitudinal direction and exhibits a high damper effect.
[0027]
Next, the frequency characteristics of the piezoelectric speaker 10 will be described. FIG. 5 is a graph showing a frequency characteristic of a piezoelectric speaker according to an embodiment having the same structure as the above-described piezoelectric speaker 10 (hereinafter, simply referred to as “Example”). FIG. 6 does not have the polymer elastic body 15. 7 is a graph showing frequency characteristics of a conventional piezoelectric speaker (hereinafter, referred to as a “comparative example”) in which all peripheral portions of the piezoelectric vibrator 11 are almost uniformly and strongly adhered to the case 14.
[0028]
In the embodiment, the piezoelectric elements 13a and 13b having a length of 10 mm, a width of 20 mm, and a thickness of about 50 μm are bonded to both surfaces of a vibration plate 12 made of a 42 alloy having a length of 20 mm, a width of 24 mm, and a thickness of 50 μm. The short side (the vertical side having a length of 20 mm) is strongly adhered to the case 14 using a silicone adhesive in the same manner as in the bonding mode shown in FIG. 2, while the long side (the long side) of the peripheral portion of the diaphragm 12 is long. The side (width of 24 mm) is weakly bonded to the case 14 similarly to the bonding mode shown in FIG. Further, the piezoelectric vibrator 11 is provided with a polymer elastic body 15 made of a silicon-based polymer gel having a length of 7 mm × a width of 24 mm × a thickness of 1 mm. It is attached using an adhesive so as to be in a direction orthogonal to the connecting direction.
[0029]
On the other hand, in the comparative example, the piezoelectric elements 13a and 13b having the same shape are adhered to the diaphragm 12 made of 42 alloy having a length of 22 mm × 24 mm × a thickness of 50 μm. It has a bonded configuration.
[0030]
As shown in FIG. 6, a peak appears in the primary resonance frequency f 0 near 1kHz in the comparative example, then it can be seen that the sound pressure over the 1.5kHz~2.5kHz has appeared large valleys decreases. In contrast, as shown in FIG. 5, in the embodiment, the resonance frequency f 0 is shifted to 700 Hz, it can be seen that the sound pressure of the low frequency range is increased. Further, it can be seen that the valley of the sound pressure in the range of 1.5 kHz to 2.5 kHz seen in the comparative example is smaller in the example. As described above, it was confirmed that the sound emission characteristics of the example were good in the low frequency range and the frequency characteristics were flat, so that a more natural sound was generated as compared with the comparative example.
[0031]
Next, another embodiment of the piezoelectric speaker of the present invention will be described. 7 is a schematic plan view of the piezoelectric speaker 10 ', FIG. 8 is a sectional view taken along the line AA in FIG. 7, and FIG. 9 is a sectional view taken along the line BB in FIG. The piezoelectric speaker 10 ′ mainly includes a piezoelectric vibrator 41, a polymer elastic body 42 attached to the piezoelectric vibrator 41, and a case 43 that holds the piezoelectric vibrator 41 at the periphery of the piezoelectric vibrator 41. It is configured.
[0032]
The piezoelectric vibrator 41 has a unimorph structure in which a piezoelectric element 45 is attached to a vibration plate 44. The piezoelectric element 45 has a structure in which electrodes 52a and 52b are formed on the front and back surfaces of a piezoelectric body 51. I have. Reference numeral 53a shown in FIG. 7 indicates a lead wire fixed to the electrode 52a, and reference numeral 53b indicates a lead wire fixed to the diaphragm 44.
[0033]
In the piezoelectric vibrator 41 having such a unimorph-type structure, the obtained sound pressure is smaller than that of the piezoelectric vibrator 11 having the bimorph-type structure described above, but the load of the drive power supply is reduced. Can be. Whether the piezoelectric vibrator is a bimorph type or a unimorph type may be appropriately selected according to the size of an electronic device or the like to which the piezoelectric speaker is mounted, a power supply load, and a desired sound pressure level.
[0034]
As shown in FIG. 8, a gap is formed between the end surface of the diaphragm 44 and the case 43 in a part of the periphery of the diaphragm 44 facing the periphery, and the gap is filled with resin. It has a structure in which a layer 47a is formed. On the other hand, in other areas around the periphery of the diaphragm 44, the back surface of the diaphragm 44 is strongly adhered to the case 43 via a thin adhesive layer 47b. As described above, also in the piezoelectric speaker 10 ′, since a part of the peripheral edge of the piezoelectric vibrator 41 that is opposed is weaker than the other peripheral part by the case 43, the piezoelectric vibrator 41 easily vibrates. Thereby, the sound pressure in the low frequency region is increased.
[0035]
In the piezoelectric speaker 10 ′, the piezoelectric vibrator 41 has a disk-like shape and the case 43 has a ring shape. Even in this case, the peripheral edge of the piezoelectric vibrator 41 is strong. Compared with the conventional piezoelectric speaker restrained by the case 43, the resonance frequency is lowered, and a large sound pressure can be obtained.
[0036]
In the piezoelectric speaker 10 ′, when a substantially rectangular polymer elastic body 42 is attached to the piezoelectric vibrator 41, the longitudinal direction is the direction connecting the portions where the piezoelectric vibrator 41 is held by the case 43 with a weak binding force. In a direction orthogonal to. As a result, a damper effect can be effectively obtained, and the frequency characteristics can be made flat.
[0037]
The embodiment of the present invention has been described above, but the present invention is not limited to such an embodiment. For example, the planar shape of the piezoelectric body or the diaphragm is not limited to a substantially rectangular or circular shape, but may be an ellipse, a polygon, or a figure formed of a complicated curve.
[0038]
The planar shapes of the piezoelectric body and the diaphragm may be different. By changing the planar shape and the thickness of the piezoelectric body and the diaphragm, the resonance frequency and the magnitude of the sound pressure peak at the resonance point can be adjusted. For example, a configuration in which a circular piezoelectric element is pasted on a substantially rectangular diaphragm and this diaphragm is held in a substantially rectangular case, or conversely, a substantially rectangular piezoelectric element is pasted on a circular diaphragm, and It is also possible to adopt a configuration held in a case.
[0039]
In order to hold the peripheral portion of the piezoelectric vibrator in the case, it is usually preferable to match the shape of the inner hole of the case with the shape of the piezoelectric vibrator (the shape of the diaphragm), but the outer shape of the case is not necessarily It is not necessary to match the shape of the inner hole formed in the case. For example, the piezoelectric vibrator has a disk shape and the inner hole of the case is also circular, but the outer shape of the case can be rectangular or the like. In the above description, the case where a metal plate is used as the diaphragm has been described, but a substrate in which a metal foil is bonded to a resin base, such as a printed wiring board, may be used as the diaphragm. Further, the case for holding the piezoelectric vibrator does not need to be separate from the electronic device to which the piezoelectric speaker is to be mounted, and a frame or the like provided integrally with a package of the electronic device or a control board is used as the case. You may be.
[0040]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, a piezoelectric speaker having a low thickness, a low resonance frequency, and a high sound pressure can be obtained. Further, according to the present invention, since a sound pressure peak or a valley at a resonance point can be reduced, a flat frequency characteristic can be realized. By these effects, the piezoelectric speaker of the present invention can generate a natural sound as compared with the conventional piezoelectric speaker. INDUSTRIAL APPLICABILITY The piezoelectric speaker of the present invention can be applied to various devices from small portable electronic devices to large stationary electronic devices because the area of the piezoelectric vibrator can be changed in a wide range while keeping the thickness of the piezoelectric speaker thin. It is possible to do.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic plan view showing an embodiment of a piezoelectric speaker of the present invention.
FIG. 2 is an AA cross-sectional view of the piezoelectric speaker shown in FIG.
FIG. 3 is a BB cross-sectional view of the piezoelectric speaker shown in FIG. 1;
FIG. 4 is an explanatory diagram of a damper effect of a polymer elastic body.
FIG. 5 is an explanatory diagram showing frequency characteristics of the piezoelectric speaker of the present invention.
FIG. 6 is an explanatory diagram showing frequency characteristics of a conventional piezoelectric speaker.
FIG. 7 is a schematic plan view showing another embodiment of the piezoelectric speaker of the present invention.
8 is an AA cross-sectional view of the piezoelectric speaker shown in FIG.
FIG. 9 is a BB cross-sectional view of the piezoelectric speaker shown in FIG. 7;
[Explanation of symbols]
10.10 '; piezoelectric speaker 11; piezoelectric vibrator 12; diaphragms 13a and 13b; piezoelectric element 14; case 15; polymer elastic body 16a; adhesive layer 16b; resin layers 21 and 21'; 22a ', 22b'; electrodes 24a, 24b, 24c; lead wire 41; piezoelectric vibrator 42; polymer elastic body 43; case 44; vibrating plate 45; piezoelectric element 47a; resin layer 47b; . 52b; electrodes 53a and 53b; lead wires