JP2004018323A - 複合粒子の製造方法並びに高填料内添紙の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明の目的は、填料の歩留まりを向上し、かつ繊維間に分布する複合粒子によって繊維間結合が阻害されず、少量のパルプでも嵩を出すことができ、同時に白色度、不透明度を向上できる「軽くて嵩の高い紙」を製造可能とする嵩高複合填料の製造方法およびこれを填料とした高填料内添紙を提供することである。
【解決手段】軽質炭酸カルシウムを分子量150〜350万の分岐状両性共重合体ポリアクリルアミドで被覆処理した複合粒子を製造し、パルプスラリーに填料として内添することにより解決される。
【解決手段】軽質炭酸カルシウムを分子量150〜350万の分岐状両性共重合体ポリアクリルアミドで被覆処理した複合粒子を製造し、パルプスラリーに填料として内添することにより解決される。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、新規な複合填料の製造方法並びに填料を内添した紙の製造方法に関し、特に嵩高性、白色度、不透明度が高く、填料内添による紙力低下が少なく、填料歩留りが高い複合粒子の製造方法並びにこれを填料とする高填料内添紙の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、森林資源保護、省資源問題、ゴミ問題を含む環境負荷軽減の見地から紙の軽量化が必要とされている。紙の軽量化を目指す場合、特に印刷紙、包装紙等の分野では、白色度、不透明度、印刷適性を高めるために、各種の填料を内添して製造している。従来から填料内添による紙の白色度、不透明性の向上方法として、二酸化チタンのような屈折率の大きな填料を内添して散乱効率を上げる方法、並びに白土、タルク、炭酸カルシウム、有機顔料等の屈折率1.5近辺の填料を内添して、パルプ繊維間の密着を抑制し散乱表面積を増加させる方法がとられている。
【0003】
また、これまでは紙の軽量化に対応するために、単に坪量を下げたり、脱墨パルプの比率を上げるなどの方法が行われてきた。しかしながら、この方法では紙が薄くなり、白色度、不透明度が低下して裏抜けなどの印刷適性が悪くなる。不透明度と裏抜けは紙の厚さと密接な関係があり、これまではパルプを余分に使用したり、嵩のでるパルプを使用することによって、嵩高い紙を製造してきた。
【0004】
しかしながら、上記のような粒子径の小さい炭酸カルシウムなどの填料は抄紙時に大部分が白水中に流出し、紙層中への保持が非常に悪いという問題があった。またこのような小さな填料粒子はパルプ繊維間に分布することによって繊維間の結合を阻害し紙力を低下させてしまう欠点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明が解決しようとする課題は、填料の歩留まりを向上し、かつ繊維間に分布する複合粒子によって繊維間結合が阻害されず、少量のパルプでも嵩を出すことができ、同時に白色度、不透明度を向上できる「軽くて嵩の高い紙」を製造可能とする嵩高複合填料の製造方法およびこれを填料とした高填料内添紙を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
軽質炭酸カルシウムを分子量150〜350万の分岐状両性共重合体ポリアクリルアミドで被覆処理した複合粒子を製造し、パルプスラリーに填料として内添することにより解決される。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明では、軽質炭酸カルシウムを分子量150〜350万の分岐状両性共重合体ポリアクリルアミドで被覆処理するものである。従来のポリアクリルアミド(以下、PAMと記述する)がマンニッヒPAM、ホフマンPAMを中心とするものであり、分子量を100万まで高めるとそれにつれ、粘度が10,000〜60,000(cps)まで増加してしまう。さらに、分子構造が直鎖状のためパルプ繊維への定着点が少なく、パルプ繊維上の水酸基との水素結合も少ないため紙力が低かった。
【0008】
一方、本発明で使用する分岐状両性共重合体PAMは、モノマーとアクリルアミドとを触媒の存在下で重合反応させ同時に架橋反応も行うものである。これにより、架橋型の分岐状両性共重合体PAMが得られ、その特徴として、粘度が低く三次元的分岐構造であるためパルプ繊維への定着点が極めて多くなり、パルプ繊維上の水酸基との水素結合の確立も高くなり紙力が飛躍的に向上する。さらに、分子量150〜350万の分岐状両性共重合体PAMで被覆処理された軽質炭酸カルシウム複合粒子には、填料の表面に分岐状PAMが静電気力で結合しており、PAMのアミド基がパルプ繊維と水素結合するため、複合粒子が媒介となってパルプ繊維同士を結合し、結果として紙力が大幅に向上する。
【0009】
本発明の分岐状両性共重合体PAMの分子量は150〜350万程度のものである。150万未満では、填料歩留まりが低下するとともに、紙力の向上効果が得られにくい。また350万を超えると所望の効果は得られない。
本発明で使用される軽質炭酸カルシウムとしては、製紙用填料であればよく、カルサイトや、アラゴナイトなどの米粒状、紡錘形、針状などが使用されるが、特に、紡錘形の粒子が微凝集したロゼット型炭酸カルシウムが嵩高性発現の観点から最も好ましい。粒径としては、形成される複合凝集体粒子の粒径を鑑み、0.1〜5ミクロンが望ましい。
【0010】
さらに、軽質炭酸カルシウムを分子量150〜350万の分岐状両性共重合体PAMで被覆処理し、複合粒子の平均粒径を3〜60ミクロンの大粒径にすることにより、嵩高性、填料の歩留りを高めることが可能である。粒径コントロールの方法としては、次の方法が挙げられる。すなわち、10〜30%濃度の軽質炭酸カルシウムスラリーに、分子量150〜350万の分岐状両性共重合体PAMの1%溶液を、ゆっくりと攪拌しながら添加し10分間攪拌を行う。この時に添加する分岐状両性共重合体PAMの填料に対する添加率を固形分で0.01〜0.5%に調製すること、及び攪拌速度の調整により、複合粒子の平均粒径を3〜60ミクロン程度にコントロールできる。
【0011】
複合粒子の平均粒径を3ミクロン未満に調製したい場合には、上記方法で調製した平均粒径を3〜60ミクロン程度の複合粒子を湿式粉砕機にかけて粉砕する。湿式粉砕機としては公知のホモミキサー、ホモジナイザー、サンドグラインダー等が挙げられる。
【0012】
本発明では、本発明の効果を損ねない範囲で公知の填料としてクレー、シリカ、タルク、焼成カオリン、水酸化アルミニウムなどの無機填料、あるいは塩化ビニル樹脂、ポリスチレン樹脂、尿素ホルマリン樹脂、メラミン系樹脂、スチレン/ブタジエン系共重合体系樹脂などの合成樹脂から製造される有機填料を併用することもできる。また、必要に応じて、PAM系高分子、ポリビニルアルコール系高分子、カチオン化澱粉、尿素/ホルマリン樹脂、メラミン/ホルマリン樹脂などの紙力増強剤;アクリルアミド/アミノメチルアクリルアミドの共重合物の塩、カチオン化澱粉、ポリエチレンイミン、ポリエチレンオキサイド、アクリルアミド/アクリル酸ナトリウム共重合物などのろ水性あるいは歩留まり向上剤;硫酸アルミニウム(硫酸バンド)、耐水化剤、紫外線防止剤、退色防止剤などの助剤などを含有してもよい。
【0013】
【実施例】
以下、本発明を実施例及び比較例に従って詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。尚、説明中、パーセントは固形分重量パーセントを示す。
実施例及び比較例で製造した中性上質紙について、嵩高性、白色度、不透明度、裂断長、填料歩留り、灰分、TOPR、AOPRを以下に示す方法にて測定した。
・嵩高性:坪量と紙厚から紙の密度を算出した。密度が低いほど嵩高性は高いことを示す。
・白色度の測定:白色度はJIS P 8123に基づきハンター白色度計で測定した。
・不透明度の測定:不透明度はJIS P 8138に基づき、ハンター反射率計を使用して測定した。
・填料の歩留り:予め作成しておいた、填料を配合していない手抄きシート(ブランク)及び填料を配合した手抄きシートより10×10cmの紙片10枚を切り取り、105℃×3時間乾燥させた後に絶乾重量を秤りとる。次に、この絶乾紙片を電気炉にて575℃×2時間焼くことによりシート中に含まれる灰分を求める。填料歩留り(%)は下記の式より算出した。
填料歩留り=100×(填料入りシート灰分重量/同絶乾重量−ブランク灰分重量/同絶乾重量)/填料配合率
・裂断長:JIS P 8113により次式で求めた。
裂断長=引張強さ/(試験片の幅×試験片の坪量)×1000
・灰分:JIS P 8128に基づき灰化温度は575℃とした。
・TOPR(トータルワンパスリテンション):ダイナミックドレネージジャーテスタ(DDJ)にて測定した総歩留り(%)
・AOPR(アッシュのワンパスリテンション): DDJにて測定した灰分歩留り(%)
【0014】
<複合粒子の合成例1>
軽質炭酸カルシウム(奥多摩工業製 TP−121 平均粒径1ミクロン)の粉体50gを水450gに添加して、ホモミキサーを使用して回転数3000rpmで20分間、分散処理を行い10%炭酸カルシウムスラリーを調製した。次にこのスラリー100gをビーカーに入れ、スリーワンモーターで攪拌しながら、分岐状両性共重合体PAM(PS462 荒川化学製 分子量250万)の1%溶液を1.8g添加し、そのまま10分間攪拌を続け、TP121・PS462複合粒子が得られた。粒度分布測定装置マスターサイザーS(マルバーン社製)を使用して、レーザー回折/散乱法により50%体積平均粒子径を測定したところ16.3ミクロンであった。
【0015】
<複合粒子の合成例2>
ロゼット型軽質炭酸カルシウム(ファイザー社製 ファイカーブH 平均粒径3ミクロン 略してFCH)の粉体50gを水450gに添加して、ホモミキサーを使用して回転数3000rpmで20分間、分散処理を行い10%炭酸カルシウムスラリーを調製した。次にこのスラリー100gをビーカーに入れ、スリーワンモーターで攪拌しながら、分岐状両性共重合体PAM(PS463 荒川化学製 分子量 300万)の1%溶液を0.9g添加し、そのまま10分間攪拌を続け、FCH・PS463複合粒子が得られた。粒度分布測定装置マスターサイザーS(マルバーン社製)を使用して、レーザー回折/散乱法により50%体積平均粒子径を測定したところ20.8ミクロンであった。
【0016】
[実施例1]
広葉樹晒パルプ(LBKP CSF407ml)のスラリー(濃度 0.50%)に、合成例1の複合凝集体粒子スラリーをパルプ絶乾重量当り20%となるように添加し、3分間攪拌後、硫酸バンドを絶乾重量当り0.5%添加した。さらに、1分間攪拌後、紙力剤として、PS463をパルプの絶乾重量当り0.3%添加攪拌し、pHが8.7になるように硫酸バンドを微量添加した。この調成したパルプスラリーを用いて、丸型手抄き器で目標坪量が64g/m2、紙中灰分が13重量%となるように抄造し、プレスにより脱水後、送風乾燥機(50℃、1時間)にて乾燥しシートサンプルを作製した。このシートの裂断長、紙中灰分、さらに、調成したパルプスラリーを使用してDDJによる総歩留り(TOPR)、灰分歩留り(AOPR)を測定し表1に示した。
【0017】
[実施例2]
実施例1において、合成例1の複合凝集体粒子スラリーをパルプ絶乾重量当り40%となるように添加した以外は実施例1と同様にシートサンプルを作製し、このシートの裂断長、紙中灰分、さらに、調成したパルプスラリーを使用してDDJによる総歩留り(TOPR)、灰分歩留り(AOPR)を測定し表1に示した。
【0018】
[比較例1]
広葉樹晒パルプ(LBKP CSF407ml)のスラリー(濃度 0.50%)に、軽質炭酸カルシウム(奥多摩工業製 TP−121 平均粒径1ミクロン)の10%スラリーをパルプ絶乾重量当り20%となるように添加し、3分間攪拌後、硫酸バンドを絶乾重量当り0.5%添加した。さらに、1分間攪拌後、紙力剤として、PS463をパルプの絶乾重量当り0.3%添加攪拌し、pHが8.7になるように硫酸バンドを微量添加した。この調成したパルプスラリーを用いて、丸型手抄き器で目標坪量が64g/m2、紙中灰分が13重量%となるように抄造し、プレスにより脱水後、送風乾燥機(50℃、1時間)にて乾燥しシートサンプルを作製した。このシートの裂断長、紙中灰分、さらに、調成したパルプスラリーを使用してDDJによる総歩留り(TOPR)、灰分歩留り(AOPR)を測定し表1に示した。
【0019】
[比較例2]
比較例1において、軽質炭酸カルシウム(奥多摩工業製 TP−121 平均粒径1ミクロン)スラリーをパルプ絶乾重量当り40%となるように添加した以外は比較例1と同様にシートサンプルを作製し、このシートの裂断長、紙中灰分、さらに、調成したパルプスラリーを使用してDDJによる総歩留り(TOPR)、灰分歩留り(AOPR)を測定し表1に示した。
【0020】
[実施例3]
広葉樹晒パルプ(LBKP CSF407ml)のスラリー(濃度 0.50%)に、合成例2の複合凝集体粒子スラリーをパルプ絶乾重量当り20%となるように添加し、3分間攪拌後、硫酸バンドを絶乾重量当り0.5%添加した。さらに、1分間攪拌後、紙力剤として、PS463をパルプの絶乾重量当り0.3%添加攪拌し、pHが8.7になるように硫酸バンドを微量添加した。この調成したパルプスラリーを用いて、丸型手抄き器で目標坪量が64g/m2、紙中灰分が13重量%となるように抄造し、プレスにより脱水後、送風乾燥機(50℃、1時間)にて乾燥しシートサンプルを作製した。このシートの裂断長、紙中灰分、さらに、調成したパルプスラリーを使用してDDJによる総歩留り(TOPR)、灰分歩留り(AOPR)を測定し表1に示した。
【0021】
[実施例4]
実施例3において、合成例2の複合凝集体粒子スラリーをパルプ絶乾重量当り40%となるように添加した以外は実施例3と同様にシートサンプルを作製し、このシートの裂断長、紙中灰分、さらに、調成したパルプスラリーを使用してDDJによる総歩留り(TOPR)、灰分歩留り(AOPR)を測定し表1に示した。
【0022】
[比較例3]
広葉樹晒パルプ(LBKP CSF407ml)のスラリー(濃度 0.50%)に、ロゼット型軽質炭酸カルシウム(ファイザー社製 ファイカーブH 平均粒径3ミクロン)の10%スラリーをパルプ絶乾重量当り20%となるように添加し、3分間攪拌後、硫酸バンドを絶乾重量当り0.5%添加した。さらに、1分間攪拌後、紙力剤として、PS463をパルプの絶乾重量当り0.3%添加攪拌し、pHが8.7になるように硫酸バンドを微量添加した。この調成したパルプスラリーを用いて、丸型手抄き器で目標坪量が64g/m2、紙中灰分が13重量%となるように抄造しプレスにより脱水後、送風乾燥機(50℃、1時間)にて乾燥しシートサンプルを作製した。このシートの裂断長、紙中灰分、さらに、調成したパルプスラリーを使用してDDJによる総歩留り(TOPR)、灰分歩留り(AOPR)を測定し表1に示した。
【0023】
[比較例4]
比較例3において、ロゼット型軽質炭酸カルシウム(ファイザー社製 ファイカーブH 平均粒径3ミクロン)の10%スラリーをパルプ絶乾重量当り40%となるように添加した以外は比較例3と同様にシートサンプルを作製し、このシートの裂断長、紙中灰分、さらに、調成したパルプスラリーを使用してDDJによる総歩留り(TOPR)、灰分歩留り(AOPR)を測定し表1に示した。
【0024】
【表1】
【0025】
表1に示すように、実施例1及び実施例2の軽質炭酸カルシウムを分子量250万の分岐状両性共重合体PAMであるPS462で被覆処理したTP121・PS462複合粒子では、裂断長が3.20、2.35であり、比較例1及び比較例2のTP121粒子の裂断長2.70、1.94に比較して、18.5〜21.1%紙力が大幅に向上した。一方、実施例3及び実施例4のロゼット型軽質炭酸カルシウムを分子量300万の分岐状両性共重合体PAMであるPS463で被覆処理したFCH・PS463複合粒子では、裂断長が3.00、2.50であり、比較例1及び比較例2のFCH粒子の裂断長2.70、2.00に比較して、11.1〜25.0%紙力が大幅に向上した。紙力が向上したことにより、裂断長を2.70Kmに維持したまま、紙中填料を13%から18%まで5%の填料増加が可能であり高填料化が可能となった。また、DDJによる灰分歩留り及び総歩留りも、TP121・PS462複合粒子及びFCH・PS463複合粒子では10%前後高かった。
【0026】
そこで、白色度、不透明度、密度、DDJにて測定した灰分歩留り(AOPR)、総歩留り(TOPR)の値について、裂断長2.70Km一定で、TP121・PS462複合粒子とTP121、及びFCH・PS463複合粒子とFCHを比較し、その結果を表2に示した。
【0027】
【表2】
【0028】
その結果、裂断長が2.70Kmでは、TP121・PS462複合粒子はTP121に比較して、白色度は1.7ポイント向上し、不透明度は1ポイント向上し、密度は0.03ポイント低下し嵩高性が5.2ポイント向上した。さらに、FCH・PS463複合粒子はFCHに比較して、白色度は1ポイント向上し、不透明度は1.5ポイント向上し、密度は0.06ポイント低下し嵩高性が10.7ポイント向上した。
【0029】
【発明の効果】
軽質炭酸カルシウムを分子量150〜350万の分岐状両性共重合体PAMで被覆処理した複合粒子を製造し、紙に内添することにより以下の特性を備えた高填料内添紙が得られた。
1)軽くて厚い嵩高性の高い紙が得られる
2)白色度、不透明度などの光学特性が優れている
3)嵩高でありながら紙力(裂断長、引裂強度)が優れている
4)填料の歩留りが高い
5)高填料紙が得られパルプ資源の削減となる
【発明の属する技術分野】
本発明は、新規な複合填料の製造方法並びに填料を内添した紙の製造方法に関し、特に嵩高性、白色度、不透明度が高く、填料内添による紙力低下が少なく、填料歩留りが高い複合粒子の製造方法並びにこれを填料とする高填料内添紙の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、森林資源保護、省資源問題、ゴミ問題を含む環境負荷軽減の見地から紙の軽量化が必要とされている。紙の軽量化を目指す場合、特に印刷紙、包装紙等の分野では、白色度、不透明度、印刷適性を高めるために、各種の填料を内添して製造している。従来から填料内添による紙の白色度、不透明性の向上方法として、二酸化チタンのような屈折率の大きな填料を内添して散乱効率を上げる方法、並びに白土、タルク、炭酸カルシウム、有機顔料等の屈折率1.5近辺の填料を内添して、パルプ繊維間の密着を抑制し散乱表面積を増加させる方法がとられている。
【0003】
また、これまでは紙の軽量化に対応するために、単に坪量を下げたり、脱墨パルプの比率を上げるなどの方法が行われてきた。しかしながら、この方法では紙が薄くなり、白色度、不透明度が低下して裏抜けなどの印刷適性が悪くなる。不透明度と裏抜けは紙の厚さと密接な関係があり、これまではパルプを余分に使用したり、嵩のでるパルプを使用することによって、嵩高い紙を製造してきた。
【0004】
しかしながら、上記のような粒子径の小さい炭酸カルシウムなどの填料は抄紙時に大部分が白水中に流出し、紙層中への保持が非常に悪いという問題があった。またこのような小さな填料粒子はパルプ繊維間に分布することによって繊維間の結合を阻害し紙力を低下させてしまう欠点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明が解決しようとする課題は、填料の歩留まりを向上し、かつ繊維間に分布する複合粒子によって繊維間結合が阻害されず、少量のパルプでも嵩を出すことができ、同時に白色度、不透明度を向上できる「軽くて嵩の高い紙」を製造可能とする嵩高複合填料の製造方法およびこれを填料とした高填料内添紙を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
軽質炭酸カルシウムを分子量150〜350万の分岐状両性共重合体ポリアクリルアミドで被覆処理した複合粒子を製造し、パルプスラリーに填料として内添することにより解決される。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明では、軽質炭酸カルシウムを分子量150〜350万の分岐状両性共重合体ポリアクリルアミドで被覆処理するものである。従来のポリアクリルアミド(以下、PAMと記述する)がマンニッヒPAM、ホフマンPAMを中心とするものであり、分子量を100万まで高めるとそれにつれ、粘度が10,000〜60,000(cps)まで増加してしまう。さらに、分子構造が直鎖状のためパルプ繊維への定着点が少なく、パルプ繊維上の水酸基との水素結合も少ないため紙力が低かった。
【0008】
一方、本発明で使用する分岐状両性共重合体PAMは、モノマーとアクリルアミドとを触媒の存在下で重合反応させ同時に架橋反応も行うものである。これにより、架橋型の分岐状両性共重合体PAMが得られ、その特徴として、粘度が低く三次元的分岐構造であるためパルプ繊維への定着点が極めて多くなり、パルプ繊維上の水酸基との水素結合の確立も高くなり紙力が飛躍的に向上する。さらに、分子量150〜350万の分岐状両性共重合体PAMで被覆処理された軽質炭酸カルシウム複合粒子には、填料の表面に分岐状PAMが静電気力で結合しており、PAMのアミド基がパルプ繊維と水素結合するため、複合粒子が媒介となってパルプ繊維同士を結合し、結果として紙力が大幅に向上する。
【0009】
本発明の分岐状両性共重合体PAMの分子量は150〜350万程度のものである。150万未満では、填料歩留まりが低下するとともに、紙力の向上効果が得られにくい。また350万を超えると所望の効果は得られない。
本発明で使用される軽質炭酸カルシウムとしては、製紙用填料であればよく、カルサイトや、アラゴナイトなどの米粒状、紡錘形、針状などが使用されるが、特に、紡錘形の粒子が微凝集したロゼット型炭酸カルシウムが嵩高性発現の観点から最も好ましい。粒径としては、形成される複合凝集体粒子の粒径を鑑み、0.1〜5ミクロンが望ましい。
【0010】
さらに、軽質炭酸カルシウムを分子量150〜350万の分岐状両性共重合体PAMで被覆処理し、複合粒子の平均粒径を3〜60ミクロンの大粒径にすることにより、嵩高性、填料の歩留りを高めることが可能である。粒径コントロールの方法としては、次の方法が挙げられる。すなわち、10〜30%濃度の軽質炭酸カルシウムスラリーに、分子量150〜350万の分岐状両性共重合体PAMの1%溶液を、ゆっくりと攪拌しながら添加し10分間攪拌を行う。この時に添加する分岐状両性共重合体PAMの填料に対する添加率を固形分で0.01〜0.5%に調製すること、及び攪拌速度の調整により、複合粒子の平均粒径を3〜60ミクロン程度にコントロールできる。
【0011】
複合粒子の平均粒径を3ミクロン未満に調製したい場合には、上記方法で調製した平均粒径を3〜60ミクロン程度の複合粒子を湿式粉砕機にかけて粉砕する。湿式粉砕機としては公知のホモミキサー、ホモジナイザー、サンドグラインダー等が挙げられる。
【0012】
本発明では、本発明の効果を損ねない範囲で公知の填料としてクレー、シリカ、タルク、焼成カオリン、水酸化アルミニウムなどの無機填料、あるいは塩化ビニル樹脂、ポリスチレン樹脂、尿素ホルマリン樹脂、メラミン系樹脂、スチレン/ブタジエン系共重合体系樹脂などの合成樹脂から製造される有機填料を併用することもできる。また、必要に応じて、PAM系高分子、ポリビニルアルコール系高分子、カチオン化澱粉、尿素/ホルマリン樹脂、メラミン/ホルマリン樹脂などの紙力増強剤;アクリルアミド/アミノメチルアクリルアミドの共重合物の塩、カチオン化澱粉、ポリエチレンイミン、ポリエチレンオキサイド、アクリルアミド/アクリル酸ナトリウム共重合物などのろ水性あるいは歩留まり向上剤;硫酸アルミニウム(硫酸バンド)、耐水化剤、紫外線防止剤、退色防止剤などの助剤などを含有してもよい。
【0013】
【実施例】
以下、本発明を実施例及び比較例に従って詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。尚、説明中、パーセントは固形分重量パーセントを示す。
実施例及び比較例で製造した中性上質紙について、嵩高性、白色度、不透明度、裂断長、填料歩留り、灰分、TOPR、AOPRを以下に示す方法にて測定した。
・嵩高性:坪量と紙厚から紙の密度を算出した。密度が低いほど嵩高性は高いことを示す。
・白色度の測定:白色度はJIS P 8123に基づきハンター白色度計で測定した。
・不透明度の測定:不透明度はJIS P 8138に基づき、ハンター反射率計を使用して測定した。
・填料の歩留り:予め作成しておいた、填料を配合していない手抄きシート(ブランク)及び填料を配合した手抄きシートより10×10cmの紙片10枚を切り取り、105℃×3時間乾燥させた後に絶乾重量を秤りとる。次に、この絶乾紙片を電気炉にて575℃×2時間焼くことによりシート中に含まれる灰分を求める。填料歩留り(%)は下記の式より算出した。
填料歩留り=100×(填料入りシート灰分重量/同絶乾重量−ブランク灰分重量/同絶乾重量)/填料配合率
・裂断長:JIS P 8113により次式で求めた。
裂断長=引張強さ/(試験片の幅×試験片の坪量)×1000
・灰分:JIS P 8128に基づき灰化温度は575℃とした。
・TOPR(トータルワンパスリテンション):ダイナミックドレネージジャーテスタ(DDJ)にて測定した総歩留り(%)
・AOPR(アッシュのワンパスリテンション): DDJにて測定した灰分歩留り(%)
【0014】
<複合粒子の合成例1>
軽質炭酸カルシウム(奥多摩工業製 TP−121 平均粒径1ミクロン)の粉体50gを水450gに添加して、ホモミキサーを使用して回転数3000rpmで20分間、分散処理を行い10%炭酸カルシウムスラリーを調製した。次にこのスラリー100gをビーカーに入れ、スリーワンモーターで攪拌しながら、分岐状両性共重合体PAM(PS462 荒川化学製 分子量250万)の1%溶液を1.8g添加し、そのまま10分間攪拌を続け、TP121・PS462複合粒子が得られた。粒度分布測定装置マスターサイザーS(マルバーン社製)を使用して、レーザー回折/散乱法により50%体積平均粒子径を測定したところ16.3ミクロンであった。
【0015】
<複合粒子の合成例2>
ロゼット型軽質炭酸カルシウム(ファイザー社製 ファイカーブH 平均粒径3ミクロン 略してFCH)の粉体50gを水450gに添加して、ホモミキサーを使用して回転数3000rpmで20分間、分散処理を行い10%炭酸カルシウムスラリーを調製した。次にこのスラリー100gをビーカーに入れ、スリーワンモーターで攪拌しながら、分岐状両性共重合体PAM(PS463 荒川化学製 分子量 300万)の1%溶液を0.9g添加し、そのまま10分間攪拌を続け、FCH・PS463複合粒子が得られた。粒度分布測定装置マスターサイザーS(マルバーン社製)を使用して、レーザー回折/散乱法により50%体積平均粒子径を測定したところ20.8ミクロンであった。
【0016】
[実施例1]
広葉樹晒パルプ(LBKP CSF407ml)のスラリー(濃度 0.50%)に、合成例1の複合凝集体粒子スラリーをパルプ絶乾重量当り20%となるように添加し、3分間攪拌後、硫酸バンドを絶乾重量当り0.5%添加した。さらに、1分間攪拌後、紙力剤として、PS463をパルプの絶乾重量当り0.3%添加攪拌し、pHが8.7になるように硫酸バンドを微量添加した。この調成したパルプスラリーを用いて、丸型手抄き器で目標坪量が64g/m2、紙中灰分が13重量%となるように抄造し、プレスにより脱水後、送風乾燥機(50℃、1時間)にて乾燥しシートサンプルを作製した。このシートの裂断長、紙中灰分、さらに、調成したパルプスラリーを使用してDDJによる総歩留り(TOPR)、灰分歩留り(AOPR)を測定し表1に示した。
【0017】
[実施例2]
実施例1において、合成例1の複合凝集体粒子スラリーをパルプ絶乾重量当り40%となるように添加した以外は実施例1と同様にシートサンプルを作製し、このシートの裂断長、紙中灰分、さらに、調成したパルプスラリーを使用してDDJによる総歩留り(TOPR)、灰分歩留り(AOPR)を測定し表1に示した。
【0018】
[比較例1]
広葉樹晒パルプ(LBKP CSF407ml)のスラリー(濃度 0.50%)に、軽質炭酸カルシウム(奥多摩工業製 TP−121 平均粒径1ミクロン)の10%スラリーをパルプ絶乾重量当り20%となるように添加し、3分間攪拌後、硫酸バンドを絶乾重量当り0.5%添加した。さらに、1分間攪拌後、紙力剤として、PS463をパルプの絶乾重量当り0.3%添加攪拌し、pHが8.7になるように硫酸バンドを微量添加した。この調成したパルプスラリーを用いて、丸型手抄き器で目標坪量が64g/m2、紙中灰分が13重量%となるように抄造し、プレスにより脱水後、送風乾燥機(50℃、1時間)にて乾燥しシートサンプルを作製した。このシートの裂断長、紙中灰分、さらに、調成したパルプスラリーを使用してDDJによる総歩留り(TOPR)、灰分歩留り(AOPR)を測定し表1に示した。
【0019】
[比較例2]
比較例1において、軽質炭酸カルシウム(奥多摩工業製 TP−121 平均粒径1ミクロン)スラリーをパルプ絶乾重量当り40%となるように添加した以外は比較例1と同様にシートサンプルを作製し、このシートの裂断長、紙中灰分、さらに、調成したパルプスラリーを使用してDDJによる総歩留り(TOPR)、灰分歩留り(AOPR)を測定し表1に示した。
【0020】
[実施例3]
広葉樹晒パルプ(LBKP CSF407ml)のスラリー(濃度 0.50%)に、合成例2の複合凝集体粒子スラリーをパルプ絶乾重量当り20%となるように添加し、3分間攪拌後、硫酸バンドを絶乾重量当り0.5%添加した。さらに、1分間攪拌後、紙力剤として、PS463をパルプの絶乾重量当り0.3%添加攪拌し、pHが8.7になるように硫酸バンドを微量添加した。この調成したパルプスラリーを用いて、丸型手抄き器で目標坪量が64g/m2、紙中灰分が13重量%となるように抄造し、プレスにより脱水後、送風乾燥機(50℃、1時間)にて乾燥しシートサンプルを作製した。このシートの裂断長、紙中灰分、さらに、調成したパルプスラリーを使用してDDJによる総歩留り(TOPR)、灰分歩留り(AOPR)を測定し表1に示した。
【0021】
[実施例4]
実施例3において、合成例2の複合凝集体粒子スラリーをパルプ絶乾重量当り40%となるように添加した以外は実施例3と同様にシートサンプルを作製し、このシートの裂断長、紙中灰分、さらに、調成したパルプスラリーを使用してDDJによる総歩留り(TOPR)、灰分歩留り(AOPR)を測定し表1に示した。
【0022】
[比較例3]
広葉樹晒パルプ(LBKP CSF407ml)のスラリー(濃度 0.50%)に、ロゼット型軽質炭酸カルシウム(ファイザー社製 ファイカーブH 平均粒径3ミクロン)の10%スラリーをパルプ絶乾重量当り20%となるように添加し、3分間攪拌後、硫酸バンドを絶乾重量当り0.5%添加した。さらに、1分間攪拌後、紙力剤として、PS463をパルプの絶乾重量当り0.3%添加攪拌し、pHが8.7になるように硫酸バンドを微量添加した。この調成したパルプスラリーを用いて、丸型手抄き器で目標坪量が64g/m2、紙中灰分が13重量%となるように抄造しプレスにより脱水後、送風乾燥機(50℃、1時間)にて乾燥しシートサンプルを作製した。このシートの裂断長、紙中灰分、さらに、調成したパルプスラリーを使用してDDJによる総歩留り(TOPR)、灰分歩留り(AOPR)を測定し表1に示した。
【0023】
[比較例4]
比較例3において、ロゼット型軽質炭酸カルシウム(ファイザー社製 ファイカーブH 平均粒径3ミクロン)の10%スラリーをパルプ絶乾重量当り40%となるように添加した以外は比較例3と同様にシートサンプルを作製し、このシートの裂断長、紙中灰分、さらに、調成したパルプスラリーを使用してDDJによる総歩留り(TOPR)、灰分歩留り(AOPR)を測定し表1に示した。
【0024】
【表1】
【0025】
表1に示すように、実施例1及び実施例2の軽質炭酸カルシウムを分子量250万の分岐状両性共重合体PAMであるPS462で被覆処理したTP121・PS462複合粒子では、裂断長が3.20、2.35であり、比較例1及び比較例2のTP121粒子の裂断長2.70、1.94に比較して、18.5〜21.1%紙力が大幅に向上した。一方、実施例3及び実施例4のロゼット型軽質炭酸カルシウムを分子量300万の分岐状両性共重合体PAMであるPS463で被覆処理したFCH・PS463複合粒子では、裂断長が3.00、2.50であり、比較例1及び比較例2のFCH粒子の裂断長2.70、2.00に比較して、11.1〜25.0%紙力が大幅に向上した。紙力が向上したことにより、裂断長を2.70Kmに維持したまま、紙中填料を13%から18%まで5%の填料増加が可能であり高填料化が可能となった。また、DDJによる灰分歩留り及び総歩留りも、TP121・PS462複合粒子及びFCH・PS463複合粒子では10%前後高かった。
【0026】
そこで、白色度、不透明度、密度、DDJにて測定した灰分歩留り(AOPR)、総歩留り(TOPR)の値について、裂断長2.70Km一定で、TP121・PS462複合粒子とTP121、及びFCH・PS463複合粒子とFCHを比較し、その結果を表2に示した。
【0027】
【表2】
【0028】
その結果、裂断長が2.70Kmでは、TP121・PS462複合粒子はTP121に比較して、白色度は1.7ポイント向上し、不透明度は1ポイント向上し、密度は0.03ポイント低下し嵩高性が5.2ポイント向上した。さらに、FCH・PS463複合粒子はFCHに比較して、白色度は1ポイント向上し、不透明度は1.5ポイント向上し、密度は0.06ポイント低下し嵩高性が10.7ポイント向上した。
【0029】
【発明の効果】
軽質炭酸カルシウムを分子量150〜350万の分岐状両性共重合体PAMで被覆処理した複合粒子を製造し、紙に内添することにより以下の特性を備えた高填料内添紙が得られた。
1)軽くて厚い嵩高性の高い紙が得られる
2)白色度、不透明度などの光学特性が優れている
3)嵩高でありながら紙力(裂断長、引裂強度)が優れている
4)填料の歩留りが高い
5)高填料紙が得られパルプ資源の削減となる
Claims (4)
- 軽質炭酸カルシウムを分子量150〜350万の分岐状両性共重合体ポリアクリルアミドで被覆処理した複合粒子の製造方法。
- 軽質炭酸カルシウムが紡錘形の粒子が凝集したロゼット型炭酸カルシウムである請求項1記載の複合粒子の製造方法。
- レーザー回折/散乱法による50%体積平均粒子径が3〜60ミクロンである請求項1または請求項2に記載の複合粒子の製造方法。
- パルプスラリーに填料を添加して抄造することによる填料内添紙の製造方法において、填料が請求項1〜3に記載のいずれか一つの複合粒子を含有することを特徴とする高填料内添紙の製造方法。
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