JP2003159227A - 健康管理指針アドバイス装置 - Google Patents

健康管理指針アドバイス装置

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JP2003159227A
JP2003159227A JP2001361466A JP2001361466A JP2003159227A JP 2003159227 A JP2003159227 A JP 2003159227A JP 2001361466 A JP2001361466 A JP 2001361466A JP 2001361466 A JP2001361466 A JP 2001361466A JP 2003159227 A JP2003159227 A JP 2003159227A
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subcutaneous fat
fat thickness
measurement
health management
management guideline
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隆伸 山内
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達矢 小林
Satoshi Yamada
聡 山田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 収納性、センサ部保護性に優れ、測定の安定
化と測定値の信頼性向上が図れる、体脂肪計と皮下脂肪
厚計とを備えた健康管理指針アドバイス装置を提供す
る。 【解決手段】 装置1本体にインピーダンス計測手段と
一体に、皮下脂肪の厚みを測定する皮下脂肪厚測定手段
16を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、体脂肪率や皮下脂
肪厚等の健康管理に有益な指針情報を提供する健康管理
指針アドバイス装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の健康管理指針アドバイス
装置として、体脂肪計と皮下脂肪厚計とを備えたもの
は、例えば、特開2000−350710公報に記載さ
れた、体重計タイプの体脂肪計に皮下脂肪厚プローブが
取り付けられているものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような従来技術の場合には、皮下脂肪厚プローブによる
測定データを体重計タイプの体脂肪計に送信するための
通信手段が必要となるため、部品点数が増え、コストが
増大することになってしまう。
【0004】また、床に置く体重計タイプの装置本体に
ケーブルで取り付けられているため、プローブ部の取り
扱いに注意を要し、落とした場合には即センサ部に衝撃
が加わり、センサ部の損傷へとつながってしまうといっ
たようなセンサ部の耐衝撃性の問題や、プローブ部の収
納性の問題がある。
【0005】一方、従来のBI法(Bioelectr
ical Impedance Analysis M
ethod;生体インピーダンス法)方式体脂肪計に
は、 (1)両手のひら又は指で電極部を把持し、測定を行う
もの。 (2)両足の裏面を電極部に接触させ、測定を行うも
の。 (3)足裏に接触する電極と手に接触する電極を用い
て、測定を行うもの。といったものが存在する。
【0006】しかしながら、これらの体脂肪計はいずれ
も測定されたインピーダンス値に身長、体重、年齢、性
別などの個人データを加えて、体脂肪率(量)を計算、
推定するものであり、上記(1)〜(3)それぞれイン
ピーダンスの測定部位が異なるため値にバラツキが生じ
る虞があった。
【0007】本発明は上記の従来技術の課題を解決する
ためになされたもので、その目的とするところは、収納
性、センサ部保護性に優れ、測定の安定化と測定値の信
頼性向上が図れる、体脂肪計と皮下脂肪厚計とを備えた
健康管理指針アドバイス装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明にあっては、生体に電流を印加してインピーダ
ンスを計測するインピーダンス計測手段を備え、該イン
ピーダンス計測手段によるインピーダンス計測値に基づ
いて健康管理に有益な指針情報を提供する健康管理指針
アドバイス装置において、前記インピーダンス計測手段
を有する装置本体に一体に、皮下脂肪の厚みを測定する
皮下脂肪厚測定手段を設けたことを特徴とする。
【0009】ここで、装置本体とは、インピーダンス計
測手段を含み健康管理指針アドバイス装置の主要部を収
納する筐体を含む部分を意味するものであり、これに対
して、皮下脂肪厚測定手段は、柔軟性を有するケーブル
や通信手段等によって装置本体と接続されることなく構
成されるものであり、プローブ等の独立した別体物とし
て構成されるものを除くものである。
【0010】従って、従来では皮下脂肪厚プローブが装
置本体にケーブルで取り付けられていたためプローブ部
の取り扱いに注意を要していたが、装置本体に一体に皮
下脂肪厚測定手段を設けたことにより、収納性、センサ
部保護性に優れたものとすることができる。また、従来
のような通信手段を必要とせず、皮下脂肪厚プローブを
装置本体から独立した別体物とする必要がないので、構
成を簡素化することができる。
【0011】さらに、体脂肪値の算出において、実測に
よって得られる皮下脂肪厚値を加えることができるの
で、より正確な体脂肪関連データを得ることができ(内
蔵脂肪値の測定精度も向上する)、測定の安定化と測定
値の信頼性の向上を図ることができる。
【0012】また、皮下脂肪厚測定手段は少なくとも1
個備えていればよく、皮下脂肪厚測定手段による測定
は、生体の少なくとも1箇所で測定を行えばよいが、複
数箇所において測定を行うことで、より精度を高めるこ
とができる。
【0013】前記インピーダンス計測手段は、生体の所
定の部位から電流を印加するための電流印加用電極対
と、該印加電流により該生体に生じる電圧を計測するた
めの電圧計測用電極対とを備え、前記皮下脂肪厚測定手
段は、生体の所定の部位で皮下脂肪厚を測定する皮下脂
肪厚測定部を備え、前記皮下脂肪厚測定部は、前記電流
印加用電極対間であって前記電圧計測用電極対間に設け
られていることも好適である。
【0014】これにより、電流印加用電極及び電圧計測
用電極に手を接触させた状態で、皮下脂肪厚測定部を身
体に接触させることができる。すなわち、インピーダン
ス計測手段と皮下脂肪厚測定手段との同時測定を可能と
する。従って、測定時間の短縮化を図ることができ、測
定時における被検者の拘束時間を軽減することができ
る。また、インピーダンス計測と皮下脂肪厚計測を個別
にするよりも一定の測定姿勢をとりやすく、測定結果の
再現性を向上することができる。
【0015】前記皮下脂肪厚測定部は、装置本体の略中
央部に設けられていることも好適である。
【0016】これにより、装置本体を持った状態で皮下
脂肪厚測定部を身体に当てやすくなる。また、常に腹部
の鉛直方向中心ライン(正中線)上に皮下脂肪厚測定部
を接触させることができる、すなわち、位置決めが容易
かつ正確となるので、測定が安定化し、測定再現性が向
上する。
【0017】装置本体の上面には、情報を表示するため
の表示部が設けられ、前記皮下脂肪厚測定部は、装置本
体の側面に設けられていることも好適である。
【0018】これにより、被検者は皮下脂肪厚測定を行
いながら、表示部に表示される情報を確認することがで
きる。とりわけ、表示部には測定完了までの時間などの
測定経過に関する情報を示すことにより、被検者は測定
経過を容易に把握することができる。さらに、従来のイ
ンピーダンス計測を行う健康管理指針アドバイス装置の
基本構造はそのままとすることができるので、従来装置
による測定時の状態から装置本体を身体に当てるだけで
皮下脂肪厚測定ができ、被検者は取り扱いに困惑するこ
となく容易に測定を行うことができる。
【0019】前記側面は、生体の前記所定の位置の外周
に倣った湾曲形状をなすことも好適である。
【0020】皮下脂肪厚測定部が設けられている装置本
体の側面を、皮下脂肪厚を測定する生体の所定の位置の
外周に倣った形状とすることで、生体の所定の位置に対
する皮下脂肪厚測定部の接触状態を安定化することがで
き、より正確な測定を可能とする。
【0021】ここで、皮下脂肪は腹部につき易く、また
皮下脂肪の状態が最も気にされる部位のひとつが腹部で
あるため、生体の所定の位置としては腹部が好適であ
り、腹部の皮下脂肪厚の測定を行うことが好ましい。腹
部の外周に倣った形状としておくことで、腹部に対する
皮下脂肪厚測定部の接触状態を安定化することができ、
より正確な測定を可能とする。基本的には装置本体の側
面を腹部に当てることにより、測定の安定化を図るもの
であるが、必ずしも装置本体の側面を腹部に当てる必要
はない。なお、装置の仕様により腕や足の皮下脂肪厚を
測定する場合には、腕や足の外周に倣った形状とすれば
よい。
【0022】生体の前記所定の位置の外周に応じて、前
記側面の湾曲形状の湾曲の度合いを調整する調整機構を
備えることも好適である。
【0023】これにより、様々な体型の被検者に対応す
ることができ、常に皮下脂肪厚測定部の接触状態を安定
化することができ、より正確な測定が可能となる。
【0024】装置本体に対する前記皮下脂肪厚測定部の
角度を調整する測定部角度調整手段を備えることも好適
である。
【0025】また、装置本体に対する前記表示部の角度
を調整する表示部角度調整手段を備えることも好適であ
る。
【0026】皮下脂肪層は、皮膚面と平行でないことが
多く、皮下脂肪厚をより正確に測定するためには、皮下
脂肪層に対する皮下脂肪厚測定部のセンサ面角度を調整
する必要がある。測定部角度調整手段を備えることで、
皮下脂肪厚の測定において、皮下脂肪厚測定部を脂肪層
に対して様々な異なった角度で接触させることができ
る。そして、所定時間内に、皮下脂肪厚測定部を脂肪層
に対して様々な異なった角度で接触させて複数回のサン
プリングを行うことにより、高精度の測定が可能とな
る。従って、脂肪層が皮膚面に対して平行になっていな
い状態や、脂肪交雑状態、いわゆる霜降り状態にかかわ
らず、高精度の測定が可能となる。
【0027】また、皮下脂肪厚測定部を腹部に接触させ
た状態において、表示部の表示内容が見づらい被検者
は、表示内容を見ようとして無理な姿勢で測定すること
となる。そこで、装置本体に対して表示部を回動させれ
ば、自分の見やすい位置に表示部を移動させることが可
能となる。さらに、被検者は常に表示部が見える位置で
皮下脂肪厚測定部を接触させるようになるので、無理な
姿勢で測定することがなく、測定が安定化し、測定再現
性が向上する。
【0028】前記皮下脂肪厚測定部は、装置本体の外装
に接する面よりも装置本体側に設けられていることも好
適である。
【0029】ここで、装置本体の外装に接する面とは装
置本体に対して仮想的に定義される面であり、装置本体
を机、台又は床等の対象物に当接又は載置した場合にこ
れらの表面に一致するものである。
【0030】装置本体に一体に設けられた皮下脂肪厚測
定部が、装置本体の外装に接する面よりも装置本体側に
設けられるとは、このような仮想面から突出することな
く設けられている状態を指す。このような仮想面よりも
装置本体側の領域には、皮下脂肪厚測定部が設けられた
部位の周囲の外装に上述の仮想面に接する部位が存在す
る場合に、装置本体の外装と仮想面との間に形成される
空間領域が含まれる。ここで、皮下脂肪厚測定部は、上
述の仮想面から突出しないように設けられれば良く、周
囲の装置本体の外装表面から突出して上述の空間領域に
臨むように設けられ、あるいは、装置本体の外装表面に
段差なく設けられても良く、さらには、不使用時には装
置本体の内部に設けられ、使用時に装置本体の外装表面
から突出して上述の空間領域に臨むように設けられても
良い。
【0031】このように、皮下脂肪厚測定部は装置本体
の外装に接する面よりも装置本体側に設けられているの
で、装置本体が机、台や床等に勢いよく置かれた場合で
あっても、机等の表面に一致する仮想面に対して装置本
体側に設けられた皮下脂肪厚測定部が直接これらの面に
接触することはない。従って、皮下脂肪厚測定部のセン
サがセラミック等の割れやすい材質を用いたものである
場合でも損傷を防止することができる。
【0032】被検者の左右の手でそれぞれ保持される2
つの保持部が設けられ、前記電流印加用電極対及び前記
電圧計測用電極対のうちそれぞれ一方は、前記2つの保
持部のうち一方に設けられることも好適である。
【0033】従って、被検者は保持部を手で保持するだ
けで測定を行うことができる。
【0034】前記2つの保持部は、測定時に被検者によ
り保持される第1の位置及び、未使用時に収納される第
2の位置をとるよう、装置本体に対して揺動可能に設け
られ、前記第2の位置において、前記皮下脂肪厚測定部
の近傍に位置して該皮下脂肪厚測定部を覆うことも好適
である。
【0035】従って、未使用時や収納時には、保持部を
第2の位置にしておけば、皮下脂肪厚測定部が保護さ
れ、皮下脂肪厚測定部の損傷を防止することができる。
さらに、皮下脂肪厚測定部に取り付ける超音波結合材の
汚れを防止することができるので、測定性能(測定精
度)の低下を防止することが可能となる。また、第1の
位置においては、被検者に応じて被検者が自然な姿勢を
保持できる位置とすることで、測定精度を向上させるこ
とができる。ここで、保持部が第1の位置で被検者に対
してハの字状となると、自然な測定姿勢が実現されるの
で、好ましい。
【0036】前記皮下脂肪厚測定部は、前記2つの保持
部間の中央部以外の領域に設けられていることも好適で
ある。
【0037】これにより、腹部の鉛直方向中心ライン
(正中線)に存在する筋肉の谷間の存在が原因で腹部皮
下脂肪厚が測定しにくいという被検者に対しても、筋肉
層がフラットな位置での測定が可能となり、測定が行い
易くなり、測定精度を向上することが可能となる。
【0038】生体の特徴部位に対して位置決めを行う位
置決め部を備えることも好適である。
【0039】これにより、生体の特徴部位に対して装置
本体を位置決めすることが容易となるので、測定ポイン
トの再現性を向上することができ、測定の安定化を図る
ことが可能となる。生体の特徴部位として、身体の正中
線やへそ、または被検者ごとに固有の身体的な特徴であ
るほくろなどを適用すると好ましい。また、位置決め部
として目盛りを設けておくことにより、ほくろなど被検
者ごとに固有の身体的な特徴に合わせて位置決めするこ
とも可能である。
【0040】前記位置決め部は、被検者の身体の正中線
に対して位置決めを行うものであって、前記2つの保持
部間に設けられていることも好適である。
【0041】これにより、被検者は保持部を手で保持し
た状態で、身体の正中線、特にへそに対して装置本体を
位置決めすることが容易となるので、測定ポイントの再
現性を向上することができ、測定の安定化を図ることが
可能となる。
【0042】前記皮下脂肪厚測定部は、前記位置決め部
よりも前記2つの保持部のうちいずれか一方寄りに設け
られていることも好適である。
【0043】前記インピーダンス計測手段と前記皮下脂
肪厚測定手段とは、同時に測定を行うことも好適であ
る。
【0044】
【発明の実施の形態】以下に図面を参照して、この発明
の好適な実施の形態を例示的に詳しく説明する。ただ
し、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、
材質、形状それらの相対配置などは、発明が適用される
装置の構成や各種条件により適宜変更されるべきもので
あり、この発明の範囲を以下の実施の形態に限定する趣
旨のものではない。
【0045】(実施の形態1)図1は本発明の実施の形
態1に係る健康管理指針アドバイス装置1(以下、装置
1と称す)の外観構成の概略を示す。
【0046】図1に示すように、装置1の筐体2は略直
方体をなし、上面2aにキー入力部3及び表示部4が配
置されている。装置1上面2aの両側には、略円柱形状
を呈する保持部としてのグリップ部5,6が設けられて
いる。
【0047】グリップ部5,6の表面において、それぞ
れ、電流印加用電極対として電流印加用電極7,8、電
圧計測用電極対として電圧計測用電極9,10が設けら
れており、電流印加用電極7,8は装置1の奥側Bの両
側に配置され、電圧計測用電極9,10は装置1の手前
側Aの両側に配置されている。
【0048】装置1の筐体2は、ポリカーボネイト,A
BS等の樹脂成型によって形成されている。
【0049】装置1の上面2a中央部の手前側Aに設け
られたキー入力部3には、電源スイッチ11,設定スイ
ッチ12,UPボタン13,DOWNボタン14,測定
ボタン15が配置されている。
【0050】設定スイッチ12は、入力モードを選択す
るためのスイッチであり、また、入力情報を確定または
取り消して再入力可能とするためのスイッチである。U
Pボタン13及びDOWNボタン14は、入力された数
値や表示部4の表示等を所定方向に段階的に切り替える
ボタンである。測定ボタン15は、測定を開始するため
のボタンである。
【0051】装置1上面2aの奥側Bに配置された表示
部4はLED,LCD等からなり、数値,文字等の種々
の情報を表示する。
【0052】電流印加用電極7,8、電圧計測用電極
9,10は、耐食性に優れた導電材としてのCrメッキ
樹脂,Crメッキ板金,SUS板金,SUSシート,導
電ゴム等によって形成することができる。
【0053】そして、本実施の形態の特徴的な構成とし
て、装置1には皮下脂肪厚測定手段16が装置本体に一
体に設けられている。
【0054】皮下脂肪厚測定手段16は、皮下脂肪厚測
定を行う皮下脂肪厚測定部17を備えており、本実施の
形態では皮下脂肪厚測定部17を被検者の腹部に接触さ
せて測定を行っている。
【0055】そして、皮下脂肪厚測定部17は、装置1
の中央部手前側Aであって、装置1の側面2bに配置さ
れている。
【0056】また、側面2bは、被検者の身体の腹部の
形状に対応した形状として、湾曲形状を呈している。
【0057】従って、被検者が装置1のグリップ部5,
6を持った場合に、装置1の側面2bが被検者に対し手
前側であって対向する面となるので、被検者の腹部に皮
下脂肪厚測定部17を当て易くなり、また、常に腹部の
鉛直方向中心ライン上に皮下脂肪厚測定部17を接触さ
せることができるようになるので、位置決めが容易かつ
正確となり、常に安定した測定を可能とし、すなわち測
定再現性を向上させることができる。さらに被検者は、
腹部の皮下脂肪厚測定時に表示部4に表示される表示内
容を確認することができる。
【0058】また、外観としては、従来の体脂肪計の構
造と基本的には変わらないので、被検者は取り扱いに困
惑することなく容易に測定を行うことができる。
【0059】さらには、皮下脂肪厚測定部17は、装置
1本体(の外装)に接する面よりも装置本体側に設けら
れている、すなわち、図1においては、装置1本体の両
側の手前側A端部2c,2dを結ぶ線(仮想平面)2e
よりも奥側Bに設けられている。また、皮下脂肪厚測定
部17は、側面2b側から見た装置1本体の上下方向に
おいても、装置1本体(の外装)に接する面よりも装置
本体側に設けられている。
【0060】従って、装置1が机、台や床等に勢いよく
置かれた場合でも、皮下脂肪厚測定部17が机、台や床
等に接触することはないので、皮下脂肪厚測定部17が
損傷するようなことはない。
【0061】ここで、皮下脂肪厚測定部17には、正確
な測定が行われるように、超音波結合材が取り付けられ
ている。超音波結合材としては、ゼリーや石鹸水、水を
含むシート等があげられるが、皮下脂肪厚測定部17の
近傍に電池BOX部が配置されていると、電池BOX部
に水が浸入してしまう虞がある。そのため、防水構造が
必要となり、構造(構成)の複雑化及びコストアップに
つながってしまう。
【0062】そこで、本実施の形態においては、電池B
OX部を皮下脂肪厚測定部17とは反対側、すなわち、
装置1本体の奥側Bに設けている。
【0063】従って、皮下脂肪厚測定部17に取り付け
られている超音波結合材から、電池BOX部に水が侵入
することはなく、構造(構成)を複雑化することなく、
電池BOX部に水が侵入して生じる不具合を防止するこ
とができる。
【0064】以下に、本装置1の操作手順を説明する。
【0065】まず、インピーダンス計測手段により測定
を行う場合について説明する。
【0066】図2は本装置1において、インピーダンス
計測手段により測定を行う場合の概略構成を示すブロッ
ク図である。
【0067】ここで、計測・演算制御部22は、プログ
ラムを記憶したROM,データを記憶するRAM(記憶
手段),測定・演算処理を行うCPUを備えている。そ
して、インピーダンス計測手段は、電流印加用電極7,
8、電圧計測用電極9,10、計測・演算制御部22に
より構成されている。
【0068】まず、電源スイッチ11を入れる。これに
よって、電源部21から装置各部に電力が供給される。
【0069】次に、設定スイッチ12により入力モード
を選択し、身長,体重,年齢,性別等の被検者の身体特
定化情報と、情報を管理するための個人番号をUPボタ
ン13とDOWNボタン14を使って入力する。
【0070】既に身体特定化情報が入力され登録されて
いる場合には設定スイッチ12で登録されたデータを個
人番号順に呼び出すことができる。各身体特定化情報の
入力時には入力値が表示部4に表示される。
【0071】このようにして身体特定化情報を入力し、
すべての情報が正しく入力できている場合には測定ボタ
ン15によって入力値を確定し、誤って入力した場合に
は上記の入力動作によって再度正しい情報を入力した後
に同様に入力値を確定する。
【0072】入力が完了すれば、装置1の左右両側のグ
リップ部5,6を両手で掴む。
【0073】このように、両手を所定の位置に配置する
ことによって計測準備は完了する。
【0074】次に、測定ボタン15を操作して計測を開
始する。
【0075】測定ボタン15の操作(例えば、右手の親
指で測定ボタン15を押す)によって電流印加用電極
7,8を通じて高周波電流が被検者の両手(身体)に印
加され、この印加電流によって生じる両手間の身体抵抗
電位が電圧計測用電極9,10を通じて取り出される。
【0076】取り出された信号を演算・制御部22に取
り込んで、所定のプログラムに従って処理し、インピー
ダンスを算出する。また、このインピーダンスの計測値
とキー入力部3から予め入力された身体特定化情報とを
所定のプログラムに従って演算・処理し、体脂肪,除脂
肪量,体脂肪率,水分量,基礎代謝量等の各種指標ある
いは、これらの指標に基づく健康管理に有益な指針情報
等を算出する。
【0077】インピーダンス計測値,体脂肪等の各種指
標及び健康管理指針情報は表示部4に表示される。
【0078】次に、皮下脂肪厚測定手段により測定を行
う場合について説明する。
【0079】本装置1においては、インピーダンス計測
と皮下脂肪厚測定とを、独立して行うこともでき、同時
に行うこともできる。
【0080】図3は本装置1において、皮下脂肪厚測定
手段により測定を行う場合の概略構成を示すブロック図
である。
【0081】身体特定化情報が入力又は登録されていな
い場合は上述した操作により身体特定化情報を入力す
る。既に身体特定化情報が入力され登録されている場合
には設定スイッチ12で登録されたデータを個人番号順
に呼び出すことができる。各身体特定化情報の入力時に
は入力値が表示部4に表示される。
【0082】このようにして身体特定化情報を入力し、
すべての情報が正しく入力できている場合には測定ボタ
ン15によって入力値を確定し、誤って入力した場合に
は上記の入力動作によって再度正しい情報を入力した後
に同様に入力値を確定する。
【0083】入力が完了したら、装置1の左右両側のグ
リップ部5,6を両手で掴み、側面2bを腹部に合わせ
ることにより皮下脂肪厚測定部17を腹部の鉛直方向中
心ラインに接触させる。なお、皮下脂肪厚測定のみを行
う場合には、側面2bを腹部に合わせることにより皮下
脂肪厚測定部17を腹部の鉛直方向中心ラインに接触さ
せればよく、グリップ部5,6を掴まなくてもよい。
【0084】次に、測定ボタン15を操作して計測を開
始する。
【0085】測定ボタン15の操作(例えば、右手の親
指で測定ボタン15を押す)によって、超音波センサ2
4がセンサ駆動部23により駆動され腹部(生体)内に
超音波を送信して生体内で反射した反射波を受信するこ
とにより、該反射波は受信回路部25を通じて取り出さ
れる。
【0086】取り出された信号を演算・制御部22に取
り込んで、所定のプログラムに従って処理し、皮下脂肪
厚を算出する。
【0087】また、この皮下脂肪厚の測定値とキー入力
部3から予め入力された身体特定化情報とを所定のプロ
グラムに従って演算・処理し、さらには、インピーダン
ス計測手段により計測されたインピーダンスの計測値を
加味して所定のプログラムに従って演算・処理すること
により、皮下脂肪厚,体脂肪,除脂肪量,体脂肪率,水
分量,基礎代謝量等の各種指標あるいは、これらの指標
に基づく健康管理に有益な指針情報等を算出する。
【0088】インピーダンス計測値,体脂肪,皮下脂肪
厚等の各種指標及び健康管理指針情報は表示部4に表示
される。
【0089】ここで、本実施の形態では、皮下脂肪厚測
定手段16は、超音波を被検者の体内に送信し生体内で
反射した反射波を検波して皮下脂肪厚を測定する超音波
方式について説明したが、これに限らず、例えば赤外線
(近赤外光)を被検者の体内に発し生体組織中の吸光度
変化を計測することにより皮下脂肪厚を測定する赤外線
方式を適用することができる。なお、皮下脂肪厚測定部
17は、超音波方式においては超音波の送受信を行うも
のであり、赤外線方式においては送光素子及び受光素子
を構成するものである。
【0090】上述したように本実施の形態によれば、イ
ンピーダンス計測手段と皮下脂肪厚測定手段とを備える
ので、装置1一台で体脂肪測定と皮下脂肪厚測定とを行
うことができる。
【0091】そして、装置1本体に一体に皮下脂肪厚測
定手段16を設けたことにより、収納性、センサ部保護
性に優れたものとすることができる。また、従来のよう
な通信手段を必要とせず、皮下脂肪厚プローブを装置本
体から独立した別体物とする必要がないので、構成を簡
素化することができる。
【0092】さらには、グリップ部を握りながら皮下脂
肪厚測定部を腹部に接触させることができるので、体脂
肪測定と皮下脂肪厚測定とを同時に行うことが可能とな
り、測定時間の短縮化を図ることが可能となる。従っ
て、測定時における被検者の拘束時間を軽減することが
できる。
【0093】そして、体脂肪算出式に、超音波などによ
る実測によって得られる皮下脂肪厚値を加えることによ
って、より正確な体脂肪関連データが得られ(内蔵脂肪
値の測定精度も向上する)、被検者のベネフィットが向
上する。
【0094】図4は、図1に示す装置1に対して、皮下
脂肪厚測定部17の位置を装置本体の中心から側方(グ
リップ部5又はグリップ部6側)に寄せて構成した健康
管理指針アドバイス装置100(以下、装置100と称
す)を示す概略図である。なお、装置1と同様の構成部
分については、同一の符号を付して説明は省略する。
【0095】装置100本体の上面2a中央部の手前側
Aには、身体の正中線に対して位置決めをする位置決め
部18が設けられている。
【0096】人体においては、腹部の筋肉は中心ライン
(正中線)近傍に谷間が存在している。被検者によって
は、これが原因で腹部皮下脂肪厚が測定しにくいという
場合があるが、本実施の形態のように皮下脂肪厚測定部
17を側方に少しずらして配置することによって、筋肉
層がフラットな位置での測定が可能となり、測定が行い
易くなり、測定精度を向上することが可能となる。
【0097】また、位置決め部18を設けることによ
り、正中線、特にへそに対して装置100を位置決めす
ることが容易となるので、測定ポイントの再現性を向上
することができ、測定の安定化を図ることが可能とな
る。
【0098】なお、装置100においては、皮下脂肪厚
測定部17の位置を装置本体の中心から側方(グリップ
部側)に寄せて構成し、装置本体の中心に位置決め部1
8を設けたが、例えば、目盛り19を装置100の上面
2aの手前側Aに設け、被検者のほくろ等の身体的特徴
部分に目盛り19を合わせるように構成してもよく、位
置決め部18及び目盛り19の両方を備えていてもよ
い。
【0099】また、これら位置決め部18や目盛り19
は、上述した装置1においても適用することができる。
【0100】図5は、図1に示す装置1に対して皮下脂
肪厚測定部を2個備えた健康管理指針アドバイス装置1
01(以下、装置101と称す)を示す概略図であり、
図6は皮下脂肪厚測定部を3個備え、かつ、そのうちの
1個の皮下脂肪厚測定部を装置中央部に設けた健康管理
指針アドバイス装置102(以下、装置102と称す)
を示す概略図である。なお、装置1と同様の構成部分に
ついては、同一の符号を付して説明は省略する。
【0101】図5,6に示す装置101,102におい
ても、装置1と同様に、側面2bは、被検者の身体の腹
部の形状に対応した形状として、湾曲形状を呈してお
り、皮下脂肪厚測定部17は、装置1本体(の外装)に
接する面よりも装置本体側に設けられている、すなわ
ち、図において、装置101,102本体の両側の手前
側A端部2c,2dを結ぶ線2eよりも奥側Bに設けら
れている。
【0102】ここで、皮下脂肪厚測定手段は、少なくと
も1個備えていればよいが、図5,6に示す装置10
1,102ように、皮下脂肪厚測定部を複数又は、皮下
脂肪厚測定手段を複数備えることにより、多点測定が可
能となり、より精度を高めることができる。なお、計測
・演算制御部22は、多点測定により得られたデータに
対して、平均をとるか又は取捨選択する(例えば、所定
の設定範囲外の値は採用せず、所定の設定範囲内の値の
みで平均をとる)ことにより測定値を決定するとよい。
【0103】図7は、図1に示す装置1に対して、被検
者の腹部の形状に応じて、側面2bが揺動可能に構成さ
れる健康管理指針アドバイス装置103(以下、装置1
03と称す)を示すものである。なお、装置1と同様の
構成部分については、同一の符号を付して説明は省略す
る。
【0104】装置103においては、キー入力部3、表
示部4、皮下脂肪厚測定手段16、皮下脂肪厚測定部1
7等を備えた装置本体35に、電流印加用電極7,電圧
計測用電極9を有するグリップ部5と一体とされて被検
者の腹部に対向する揺動部31と、電流印加用電極8,
電圧計測用電極10を有するグリップ部6と一体とされ
て被検者の腹部に対向する揺動部32とが、調整機構と
しての揺動軸33,34により揺動可能に設けられてい
る。
【0105】測定時に、被検者は、装置103のグリッ
プ部5,6を持ち、自分の腹部に装置103の揺動部3
1,32を倣わせるように、装置本体35に対して揺動
部31,32を揺動させる。
【0106】これにより、様々な体型の被検者に対し
て、ベストな姿勢を保持させて測定を行うことができ、
測定精度を向上することができる。
【0107】ここで、揺動部31,32は、皮下脂肪厚
測定部17が装置103本体(の外装)に接する面より
も装置本体側となる位置をとる範囲で揺動可能に設けら
れている。すなわち、図8においては、装置103の両
側となる揺動部31,32の手前側A端部2c,2dを
結ぶ線が皮下脂肪厚測定部17に接しないように、揺動
部31,32は装置本体35に対して揺動する。
【0108】また、調整機構としては、装置本体35に
対して揺動部31,32を揺動させればよく、ヒンジや
リンク機構等でもよい。
【0109】図8は、他の実施の形態に係る健康管理指
針アドバイス装置104(以下、装置104と称す)を
示すものである。なお、装置1と同様の構成部分につい
ては、同一の符号を付して説明は省略する。
【0110】装置104においては、例えば健康診断時
等において用いられると好適であり、被検者に対向して
いる被検者以外の人(例えば健康診断実施者、以下健康
診断実施者と称す)がキー入力操作や測定値の読み取り
・記録を行うもので、被検者はグリップ部を握り皮下脂
肪厚測定部を腹部に接触させるだけでよい。
【0111】装置104の構成においては、基本的な構
成は装置1と同様であるが、キー入力部3及び表示部4
の配置が装置1に対して異なっている。すなわち、被検
者に対向した人が操作できるように、キー入力部3及び
表示部4が装置の奥側Bに向くように配置されている。
【0112】測定時には、健康診断実施者は、装置の奥
側Bを手前にして被検者の身体特定化情報を入力する。
【0113】健康診断実施者は、入力が完了したら、装
置104をそのままの状態(姿勢)で、対向している被
検者に装置104のグリップ部5,6を握らせ、皮下脂
肪厚を測定する場合は皮下脂肪厚測定部17を腹部に接
触させ、被検者の計測準備が完了したら、健康診断実施
者は測定ボタン15を操作して計測を開始する。
【0114】計測終了後、直ちに、健康診断実施者は表
示部4に表示されるインピーダンス計測値,体脂肪,皮
下脂肪厚等の各種指標及び健康管理指針情報を読み取り
記録することができる。健康診断実施者は、被検者が装
置104のグリップ部5,6を握った計測姿勢のままで
も表示部4の表示内容を読み取ることができるので、測
定時間を短縮することができ、健康診断実施時等におい
て効率化を図ることができる。
【0115】図9は、他の実施の形態に係る健康管理指
針アドバイス装置105(以下、装置105と称す)を
示すものである。なお、装置1と同様の構成部分につい
ては、同一の符号を付して説明は省略する。
【0116】図1〜8を用いて説明した装置において
は、両手でグリップ部を握るタイプの装置について説明
してきたが、装置105は、足裏に接触する電極を備え
た足電極式体脂肪計タイプのものに皮下脂肪厚測定手段
が一体に設けられたものである。
【0117】装置105の上面2aの奥側Bの中央部に
は、表示部4が配置されており、装置105の上面2a
の両側には、電流印加用電極対として電流印加用電極4
1,42、電圧計測用電極対として電圧計測用電極4
3,44が設けられており、電流印加用電極41,42
は装置105の奥側Bの両側に配置され、電圧計測用電
極43,44は装置1の手前側Aの両側に配置されてい
る。
【0118】そして、皮下脂肪厚測定手段16の皮下脂
肪厚測定部17が、装置105の手前側Aであって、装
置105の側面2bに配置されている。また、側面2b
は、被検者の身体の腹部の形状に対応した形状として、
湾曲形状を呈している。
【0119】また、皮下脂肪厚測定部17は、装置1同
様、装置105本体(の外装)に接する面よりも装置本
体側に設けられている。すなわち、図9においては、装
置105本体の両側の手前側A端部2c,2dを結ぶ線
2eよりも奥側Bに設けられている。
【0120】装置105においては、被検者の左右の足
裏をそれぞれ電流印加用電極41,電圧計測用電極43
及び電流印加用電極42,電圧計測用電極44に接触さ
せるものであり、装置105上に被検者がのることによ
り体重測定が同時に行えるものである。
【0121】皮下脂肪厚測定時には、装置105を持っ
て皮下脂肪厚測定部17を腹部に接触させるため、装置
105は小型・軽量なものであるとよい。
【0122】(実施の形態2)図10,11には、実施
の形態2が示されている。本実施の形態に係る健康管理
指針アドバイス装置は、上記実施の形態1に係る装置1
本体に対して、皮下脂肪厚測定部と表示部とのうち少な
くともいずれか一方を可動としたものである。なお、実
施の形態1と同様の構成部分については同一の符号を付
して、その説明は省略する。
【0123】被検者によっては、脂肪層が皮膚面に対し
て平行になっていない場合がある。このような場合に
は、皮下脂肪厚測定部を被検者の皮膚面に接触させた状
態で皮下脂肪厚測定部の角度調整を行う必要がある。
【0124】また、腹部が突出している被検者の場合に
は、装置を腹部に接触させて測定を行う際に表示部が被
検者の視線方向に向くとは限らず、測定中に無理に表示
内容を見ようとして表示部を自分が見やすい方向に向け
る可能性がある。このような場合には、皮下脂肪厚測定
部が皮膚面から浮いてしまうこととなり、測定に時間が
かかってしまったり、測定が正常に完了しないことが懸
念され、正常な測定ができなくなってしまう。
【0125】そこで、本実施の形態では、健康管理指針
アドバイス装置本体に対して、皮下脂肪厚測定部と表示
部とのうち少なくともいずれか一方を可動としている。
【0126】以下に、本実施の形態に係る健康管理指針
アドバイス装置106(以下、装置106と称す)の構
成について説明する。
【0127】図10に示す装置106は、装置106本
体に対して表示部51の角度が調整することができる表
示部角度調整手段を備えたものである。
【0128】装置106においては、表示部角度調整手
段として回動軸52を備えるものであるが、装置106
本体に対する表示部51の角度が調整できればよく、ヒ
ンジやリンク機構等でもよい。
【0129】測定時には、被検者は、装置106の左右
両側のグリップ部5,6を両手で掴み、側面2bを腹部
に合わせることにより皮下脂肪厚測定部17を腹部の鉛
直方向中心ラインに接触させる。
【0130】そして、皮下脂肪厚の測定においては、皮
下脂肪厚測定部17を腹部に対して様々な異なった角度
で接触させて複数回の測定を行うとよい。
【0131】例えば、計測・演算制御部22に、所定時
間内に複数回のサンプリングを行わせ、その所定時間内
に被検者が皮下脂肪厚測定部17を腹部に対して様々な
異なった角度で接触させることにより、実施の形態1で
説明した装置101,102による多点測定と同様に高
精度の測定が可能となる。
【0132】これにより、脂肪層が皮膚面に対して平行
になっていない状態や、脂肪交雑状態、いわゆる霜降り
状態にかかわらず、高精度の測定が可能となる。
【0133】また、皮下脂肪厚測定部17を腹部に接触
させた状態において、表示部51の表示内容が見づらい
被検者は、装置106本体に対して表示部51を回動さ
せることにより、自分の見やすい位置に表示部51を移
動させることが可能となる。さらに、被検者は常に表示
部51が見える位置で皮下脂肪厚測定部17を接触させ
るようになるので、測定ポイントの再現性の向上につな
がる。
【0134】図11に示す健康管理指針アドバイス装置
107(以下、装置107と称す)は、装置107本体
に対して皮下脂肪厚測定部17の角度を調整する測定部
角度調整手段を備えたものである。
【0135】装置107においては、測定部角度調整手
段として、皮下脂肪厚測定部17の角度を調整するレバ
ー部材53を備えるものであるが、これに限らず、装置
107本体に対して皮下脂肪厚測定部17の角度が調整
できればよい。
【0136】レバー部材53は、装置107本体の奥側
Bから突出した操作部54を備え、皮下脂肪厚測定部1
7の角度調整を装置107の奥側Bから操作できるもの
で、装置本体内部を通じて、装置107の手前側Aに設
けられた皮下脂肪厚測定部17につながっている。被検
者は、レバー部材53の操作部54の操作により、装置
107本体に対して皮下脂肪厚測定部17の角度を容易
に調整することができる。
【0137】測定時には、被検者は、装置107の左右
両側のグリップ部5,6を両手で掴み、側面2bを腹部
に合わせ、位置決め部18を正中線に相当させる。そし
て、装置107の左右両側のグリップ部5,6を握り易
い位置や、表示部4の表示内容が見やすい位置に装置1
07本体を保持するとともに、皮下脂肪厚測定部17が
腹部に接触するようにレバー部材53の操作部54を操
作する。
【0138】そして、上述したように、計測・演算制御
部22に所定時間内に複数回のサンプリングを行わせ、
その所定時間内に被検者が皮下脂肪厚測定部17を腹部
に対して様々な異なった角度で接触させることにより、
脂肪層が皮膚面に対して平行になっていない状態や、脂
肪交雑状態、いわゆる霜降り状態にかかわらず、高精度
の測定が可能となる。
【0139】(実施の形態3)図12には、実施の形態
3が示されている。本実施の形態に係る健康管理指針ア
ドバイス装置108(以下、装置108と称す)は、上
述した実施の形態1に係る装置1に対して、グリップ部
が揺動可能に設けられるものである。図12(a)はグ
リップ部が折り畳まれた状態を示し、同図(b)ではグ
リップ部が広げられた測定時の状態を示している。な
お、実施の形態1と同様の構成部分については同一の符
号を付して、その説明は省略する。
【0140】装置108においては、キー入力部3、表
示部4、皮下脂肪厚測定手段16、皮下脂肪厚測定部1
7等を備えた装置本体59に対して、グリップ部55,
56が、回動軸57,58を中心として揺動可能に構成
されており、折り畳み可能となっている。
【0141】さらに、グリップ部55,56を折り畳ん
だ状態において、皮下脂肪厚測定部17がグリップ部5
5,56に覆われるものである。
【0142】ここで、グリップ部55,56の表面にお
いては、装置1と同様に、それぞれ、電流印加用電極対
として電流印加用電極7,8、電圧計測用電極対として
電圧計測用電極9,10が設けられており、電流印加用
電極7,8は装置1の奥側Bの両側に配置され、電圧計
測用電極9,10は装置1の手前側Aの両側に配置され
ている。
【0143】従って、装置108の未使用時や収納時に
おいて、グリップ部55,56を折り畳めば皮下脂肪厚
測定部17はグリップ部55,56に覆われるので、皮
下脂肪厚測定部17の保護が可能となる。
【0144】そして、グリップ部55,56を広げて使
用時の状態とした場合においても、装置本体に対するグ
リップ部55,56の揺動範囲を、実施の形態1で説明
した構成(皮下脂肪厚測定部17が装置本体(の外装)
に接する面よりも装置本体側に設けられている構成)と
することにより、皮下脂肪厚測定部17を常に保護する
ことが可能となり、従来懸念されていたような皮下脂肪
厚測定部17の損傷をなくすことができる。
【0145】さらに、皮下脂肪厚測定部17に取り付け
る超音波結合材の汚れを防止することができるので、測
定性能(測定精度)の低下を防止することが可能とな
る。
【0146】また、装置本体に対して回動軸57,58
を中心としてグリップ部55,56を広げて使用時の状
態とした場合に、被検者の体型に対応して揺動し、ま
た、グリップ部55,56が被検者に対してハの字状と
なる(装置108の奥側Bから手前側Aに向けてグリッ
プ部55,56間が拡開した形状となっている)ので、
被検者にとって装置108が持ち易くなり、被検者が自
然な姿勢をとれるようになる。
【0147】従って、良好な測定姿勢を自然にとること
ができるようになり、測定精度を向上させることができ
る。
【0148】(実施の形態4)図13には、実施の形態
4が示されている。本実施の形態に係る健康管理指針ア
ドバイス装置109(以下、装置109と称す)は、上
述した実施の形態1に係る装置1を小型化したもので、
カード型の体脂肪計に皮下脂肪厚測定手段を設けたもの
である。なお、実施の形態1と同様の構成部分について
は同一の符号を付して、その説明は省略する。
【0149】装置109の上面2aには、装置1と同様
にキー入力部3及び表示部4が配置されており、皮下脂
肪厚測定手段16の皮下脂肪厚測定部17は、装置10
9の中央部手前側Aであって、装置1の側面2bに配置
されている。
【0150】そして、電流印加用電極対としての電流印
加用電極60,61は装置109の奥側Bの両側に配置
され、電圧計測用電極対としての電圧計測用電極62,
63は装置109の手前側Aの両側に配置されている。
【0151】ここで、皮下脂肪厚測定部17は、装置1
と同様に、装置109本体(の外装)に接する面よりも
装置本体側に設けられている、すなわち、図13におい
て、装置109本体の両側の手前側A端部2c,2dを
結ぶ線よりも奥側Bに設けられている。
【0152】測定時においては、装置109の手前側A
に設けられた電圧計測用電極62,63にそれぞれ左右
の手の親指を接触させ、奥側Bに設けられた電流印加用
電極60,61にそれぞれ左右の手の人差し指を接触さ
せる。
【0153】また、装置109の下面(裏側)に中指を
当てることにより、親指と中指で装置109を把持する
ことができ、この状態で皮下脂肪厚測定部17を腹部に
接触させることで、体脂肪測定と皮下脂肪厚測定との同
時測定が可能となる。
【0154】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
装置本体に一体に皮下脂肪厚測定手段を設けたので、収
納性、センサ部保護性に優れたものとすることができ、
従来のような通信手段を必要とせず、皮下脂肪厚プロー
ブを装置本体から独立した別体物とする必要がないの
で、構成を簡素化することができる。
【0155】さらに、体脂肪値の算出において、実測に
よって得られる皮下脂肪厚値を加えることができるの
で、より正確な体脂肪関連データを得ることができ、測
定の安定化と測定値の信頼性の向上を図ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係る健康管理指針アド
バイス装置を示す概略図である。
【図2】本発明の実施の形態1に係る健康管理指針アド
バイス装置において、インピーダンス計測手段により測
定を行う場合の概略構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の実施の形態1に係る健康管理指針アド
バイス装置において、皮下脂肪厚測定手段により測定を
行う場合の概略構成を示すブロック図である。
【図4】皮下脂肪厚測定部の位置を装置本体の中心から
側方に寄せて構成した健康管理指針アドバイス装置を示
す概略図である。
【図5】皮下脂肪厚測定部を2個備えた健康管理指針ア
ドバイス装置を示す概略図である。
【図6】皮下脂肪厚測定部を3個備え、かつ、そのうち
の1個の皮下脂肪厚測定部を装置中央部に設けた健康管
理指針アドバイス装置を示す概略図である。
【図7】被検者の腹部の形状に応じて、側面が揺動可能
に構成される健康管理指針アドバイス装置を示す概略図
である。
【図8】本発明の他の実施の形態に係る健康管理指針ア
ドバイス装置を示す概略図である。
【図9】本発明の他の実施の形態に係る健康管理指針ア
ドバイス装置を示す概略図である。
【図10】本発明の実施の形態2に係る健康管理指針ア
ドバイス装置を示す概略図である。
【図11】本発明の実施の形態2に係る健康管理指針ア
ドバイス装置を示す概略図である。
【図12】本発明の実施の形態3に係る健康管理指針ア
ドバイス装置を示す概略図である。
【図13】本発明の実施の形態4に係る健康管理指針ア
ドバイス装置を示す概略図である。
【符号の説明】
1,100〜109 健康管理指針アドバイス装置 2 筐体 2a 上面 2b 側面 2c,2d 端部 2e 端部2c,2dを結ぶ線 3 キー入力部3 4 表示部 5,6 グリップ部 7,8 電流印加用電極 9,10 電圧計測用電極 11 電源スイッチ 12 設定スイッチ 13 UPボタン 14 DOWNボタン 15 測定ボタン 16 皮下脂肪厚測定手段 17 皮下脂肪厚測定部 18 位置決め部 19 目盛り 22 計測・演算制御部 23 センサ駆動部 24 超音波センサ 25 受信回路部 31,32 揺動部 33,34 揺動軸 35 装置本体 41,42電流印加用電極 43,44 電圧計測用電極 51 表示部 52 回動軸 53 レバー部材 54 操作部 55,56 グリップ部 57,58 回動軸 60,61 電流印加用電極 62,63 電圧計測用電極
フロントページの続き (72)発明者 小林 達矢 京都府京都市下京区塩小路通堀川東入南不 動堂町801番地 株式会社オムロンライフ サイエンス研究所内 (72)発明者 山田 聡 京都府京都市下京区塩小路通堀川東入南不 動堂町801番地 株式会社オムロンライフ サイエンス研究所内 Fターム(参考) 4C027 AA06 CC00 EE01 GG00 GG16 KK00 KK03 4C038 VA03 VA20 VB28 VC01 VC14 4C301 AA02 DD22 EE12 EE20 GA01 GC02 GC04 KK31 KK33 4C601 DD01 DD02 EE10 EE30 GA01 GC01 GC02 GC03 KK33 KK35

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】生体に電流を印加してインピーダンスを計
    測するインピーダンス計測手段を備え、該インピーダン
    ス計測手段によるインピーダンス計測値に基づいて健康
    管理に有益な指針情報を提供する健康管理指針アドバイ
    ス装置において、 前記インピーダンス計測手段を有する装置本体に一体
    に、皮下脂肪の厚みを測定する皮下脂肪厚測定手段を設
    けたことを特徴とする健康管理指針アドバイス装置。
  2. 【請求項2】前記インピーダンス計測手段は、生体の所
    定の部位から電流を印加するための電流印加用電極対
    と、該印加電流により該生体に生じる電圧を計測するた
    めの電圧計測用電極対とを備え、 前記皮下脂肪厚測定手段は、生体の所定の部位で皮下脂
    肪厚を測定する皮下脂肪厚測定部を備え、 前記皮下脂肪厚測定部は、前記電流印加用電極対間であ
    って前記電圧計測用電極対間に設けられていることを特
    徴とする請求項1に記載の健康管理指針アドバイス装
    置。
  3. 【請求項3】前記皮下脂肪厚測定部は、装置本体の略中
    央部に設けられていることを特徴とする請求項2に記載
    の健康管理指針アドバイス装置。
  4. 【請求項4】装置本体の上面には、情報を表示するため
    の表示部が設けられ、 前記皮下脂肪厚測定部は、装置本体の側面に設けられて
    いることを特徴とする請求項2または3に記載の健康管
    理指針アドバイス装置。
  5. 【請求項5】前記側面は、生体の前記所定の位置の外周
    に倣った湾曲形状をなすことを特徴とする請求項4に記
    載の健康管理指針アドバイス装置。
  6. 【請求項6】生体の前記所定の位置の外周に応じて、前
    記側面の湾曲形状の湾曲の度合いを調整する調整機構を
    備えることを特徴とする請求項5に記載の健康管理指針
    アドバイス装置。
  7. 【請求項7】装置本体に対する前記皮下脂肪厚測定部の
    角度を調整する測定部角度調整手段を備えることを特徴
    とする請求項2乃至6のいずれか1項に記載の健康管理
    指針アドバイス装置。
  8. 【請求項8】装置本体に対する前記表示部の角度を調整
    する表示部角度調整手段を備えることを特徴とする請求
    項4乃至7のいずれか1項に記載の健康管理指針アドバ
    イス装置。
  9. 【請求項9】前記皮下脂肪厚測定部は、装置本体の外装
    に接する面よりも装置本体側に設けられていることを特
    徴とする請求項2乃至8のいずれか1項に記載の健康管
    理指針アドバイス装置。
  10. 【請求項10】被検者の左右の手でそれぞれ保持される
    2つの保持部が設けられ、 前記電流印加用電極対及び前記電圧計測用電極対のうち
    それぞれ一方は、前記2つの保持部のうち一方に設けら
    れることを特徴とする請求項2乃至9のいずれか1項に
    記載の健康管理指針アドバイス装置。
  11. 【請求項11】前記2つの保持部は、 測定時に被検者により保持される第1の位置及び、未使
    用時に収納される第2の位置をとるよう、装置本体に対
    して揺動可能に設けられ、 前記第2の位置において、前記皮下脂肪厚測定部の近傍
    に位置して該皮下脂肪厚測定部を覆うことを特徴とする
    請求項10に記載の健康管理指針アドバイス装置。
  12. 【請求項12】前記皮下脂肪厚測定部は、前記2つの保
    持部間の中央部以外の領域に設けられていることを特徴
    とする請求項10または11に記載の健康管理指針アド
    バイス装置。
  13. 【請求項13】生体の特徴部位に対して位置決めを行う
    位置決め部を備えることを特徴とする請求項10乃至1
    2のいずれか1項に記載の健康管理指針アドバイス装
    置。
  14. 【請求項14】前記位置決め部は、被検者の身体の正中
    線に対して位置決めを行うものであって、前記2つの保
    持部間に設けられていることを特徴とする請求項13に
    記載の健康管理指針アドバイス装置。
  15. 【請求項15】前記皮下脂肪厚測定部は、前記位置決め
    部よりも前記2つの保持部のうちいずれか一方寄りに設
    けられていることを特徴とする請求項14に記載の健康
    管理指針アドバイス装置。
  16. 【請求項16】前記インピーダンス計測手段と前記皮下
    脂肪厚測定手段とは、同時に測定を行うことを特徴とす
    る請求項1乃至15のいずれか1項に記載の健康管理指
    針アドバイス装置。
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