JP2003103951A - 平版印刷版用支持体および平版印刷版原版 - Google Patents
平版印刷版用支持体および平版印刷版原版Info
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Abstract
プとして用いる場合には、現像処理なしでも感度が高
く、良好な機上現像性を有し感度が高く、高耐刷性を示
し、印刷の際の汚れにくさやインキ払い性が良好であ
り、従来のサーマルポジタイプやサーマルネガタイプと
して用いる場合には、熱を効率よく画像形成に利用する
ことができ、感度が高く、高耐刷性を示し、非画像部の
汚れが生じにくい感熱性の平版印刷版原版およびそれに
好適に用いられる平版印刷版用支持体を提供する。 【解決手段】粗面化処理を施された金属基体上に膜厚方
向の熱伝導率が0.05〜0.5W/(m・K)である
親水性皮膜を形成してなる平版印刷版用支持体、およ
び、その上に赤外線レーザー露光により書き込み可能な
記録層を設けてなる平版印刷版原版。
Description
体および平版印刷版原版に関し、現像不要のコンピュー
タ・ツウ・プレートシステム用に好適に用いられる感熱
性平版印刷版原版、詳しくは、デジタル信号に基づいた
赤外線走査露光による画像記録が可能であり、露光後に
現像液を用いるなどの従来の現像工程を経ることなく、
そのまま印刷機に装着して印刷することができる感熱性
平版印刷版原版およびそれに用いられる平版印刷版用支
持体に関する。また、露光後に現像液を用いる従来の現
像工程を経た後、印刷できる感熱性平版印刷版原版およ
びそれに用いられる平版印刷版用支持体に関する。
ウ・プレートシステム用平版印刷版原版については、多
数の研究がなされている。その中で、より一層の工程合
理化と廃液処理問題の解決とを目指すものとして、露光
後、そのまま印刷機に装着して印刷することができる平
版印刷版原版について、多数の研究がなされ、種々の提
案がなされている。有望な技術の一つとしては、親水性
バインダーポリマー中に疎水性熱可塑性ポリマー粒子を
分散させた親水層を画像形成感熱層とする感熱性平版印
刷版原版が挙げられる。この平版印刷版原版は、感熱層
に熱を加えると疎水性熱可塑性ポリマー粒子が融着し、
親水性感熱層表面が親油性画像部に変換するという原理
を利用している。
熱融着を利用する平版印刷版原版において、処理工程を
少なくする方法の一つとして、露光後の平版印刷版原版
を現像液で処理することなく印刷機のシリンダーに装着
し、シリンダーを回転させながらインキおよび/または
湿し水を供給することによって、平版印刷版原版の非画
像部を除去する、機上現像と呼ばれる方法や現像処理し
ない無処理型平版印刷版原版がある。この方法において
は、平版印刷版原版を露光した後、そのまま印刷機に装
着し、通常の印刷工程の中で現像処理したり、現像処理
することなしに印刷が完了する。このような機上現像、
無処理型に適した平版印刷版原版は、湿し水やインキ溶
剤に可溶な感熱層を有し、しかも、明室に置かれた印刷
機上で現像されるのに適した明室取り扱い性を有するこ
とが必要とされる。
は、親水性バインダーポリマー中に熱可塑性疎水性重合
体の微粒子を分散させた感熱層を親水性支持体上に設け
た平版印刷版原版が記載されている。この特許明細書に
は、前記平版印刷版原版を赤外線レーザー露光して熱可
塑性疎水性重合体の微粒子を熱により合体させて画像形
成した後、印刷機シリンダー上に版を取り付け、インキ
および/または湿し水を供給することにより、機上現像
できることが記載されている。また、特開平9−127
683号公報および国際公開第99/10186号パン
フレットには、熱可塑性微粒子を熱により合体させた
後、機上現像により平版印刷版を作製することが記載さ
れている。
の合体で画像を形成する平版印刷版原版は、良好な機上
現像性を示すものの、金属支持体に熱が逃げるため感度
が低いという問題や、微粒子の合体が不十分である場
合、感熱層の画像部の強度が弱くなるために、耐刷性が
不十分となるという問題があった。この対策としては、
アルミニウム支持体と感熱層との間に水不溶性有機ポリ
マーを設ける方法が提案されているが(例えば、特開2
000−23983号公報)、感度は高くなるものの、
汚れるという問題点があった。
剤がその光熱変換作用を発現し露光により発熱し、その
熱により感熱層の露光部分がアルカリ可溶化しポジ画像
を形成するいわゆるサーマルタイプのポジ型平版印刷版
原版や、その熱によりラジカル発生剤や酸発生剤がラジ
カルや酸を発生させ、それによりラジカル重合反応や酸
架橋反応が進行して不溶化しネガ型画像を形成するサー
マルタイプのネガ型平版印刷版原版などの、機上現像し
ない従来のサーマルタイプの平版印刷版原版において
も、以下のような問題がある。
成においては、レーザー光照射によって感熱層中で光熱
変換物質により熱が発生してその熱が画像形成反応を引
き起こすのであるが、粗面化され陽極酸化皮膜を形成さ
れたアルミニウム支持体では、支持体の熱伝導率が感熱
層に比べ極めて高いため、感熱層と支持体との界面付近
で発生した熱は、画像形成に十分使用されないうちに支
持体内部に拡散してしまい、その結果、感熱層支持体界
面では次のようなことが起こる。
体内部に拡散してアルカリ可溶化反応が不十分となる
と、本来の非画像部分に残膜が発生してしまうという低
感度の問題があり、これはポジ型感熱層の本質的問題と
なっている。また、このようなサーマルポジタイプの平
版印刷版原版においては、光熱変換機能を有する赤外線
吸収剤が必須であるが、これらは分子量が比較的大きい
ため溶解性が低く、また、陽極酸化により生じたミクロ
な開口部に吸着して除去しにくいため、アルカリ現像液
による現像工程において、残膜が発生しやすいという問
題もある。
体内部に拡散して感熱層支持体界面付近での感熱層の現
像液不溶化が不十分になると、本来画像部となるべき部
分で画像が十分にできずに現像時に流れてしまったり、
たとえ画像様に形成できたとしても印刷時に容易に画像
がはく離してしまったりするという問題がある。
行技術の欠点を克服した感熱性平版印刷版原版およびそ
れに好適に用いられる平版印刷版用支持体を提供するこ
とを目的とする。即ち、機上現像タイプとして用いる場
合には、良好な機上現像性を有し、感度が高く、高耐刷
性を示し、印刷の際の汚れにくさやインキ払い性が良好
であり、従来のサーマルポジタイプやサーマルネガタイ
プとして用いる場合には、熱を効率よく画像形成に利用
することができ、感度が高く、高耐刷性を示し、非画像
部の汚れが生じにくい感熱性の平版印刷版原版およびそ
れに好適に用いられる平版印刷版用支持体を提供するこ
とを目的とする。
結果、特定の範囲の熱伝導率を有する親水性皮膜を金属
基体上および/または特定の表面処理がされたアルミニ
ウムの基板上に設けた後、赤外線レーザー露光により書
き込み可能な記録層を設けることにより、上記目的を達
成できることを見出し、本発明を完成した。即ち、本発
明は、以下の発明およびこれらの任意の組合せの発明を
提供する。
向の熱伝導率が0.05〜0.5W/(m・K)である
親水性皮膜を形成してなる平版印刷版用支持体。
であるのが好ましい。
ザー露光により書き込み可能な記録層を設けてなる平版
印刷版原版。
粗面化処理され、熱伝導率が0.05〜0.5W/mK
である親水性皮膜を有する平版印刷版用支持体上に、赤
外線レーザー露光により書き込み可能な記録層を有する
平版印刷版原版。
粗面化処理され、密度が1000〜3200kg/m3
及び/又は空隙率が20〜70%である親水性皮膜を有
する平版印刷版用支持体上に、赤外線レーザー露光によ
り書き込み可能な記録層を有する平版印刷版原版。
01〜3μm、小ピットの平均深さの平均開口径に対す
る比が0.1〜0.5であり、熱伝導率が0.05〜
0.5W/mKである親水性皮膜を有する平版印刷版用
支持体上に、赤外線レーザー露光により書き込み可能な
記録層を有する平版印刷版原版。
01〜3μm、小ピットの平均深さの平均開口径に対す
る比が0.1〜0.5であり、密度が1000〜320
0kg/m3 及び/又は空隙率が20〜70%である親
水性皮膜を有する平版印刷版用支持体上に、赤外線レー
ザー露光により書き込み可能な記録層を有する平版印刷
版原版。
開口径が3〜20μmであるのが好ましい。
しい。
るのが好ましい。
下であるのが好ましい。
ましい。
からなる粒子の層を設けるのが好ましい。
により形成されるのが好ましい。
化を行い、2段階目以降にリン酸を含有する電解液で陽
極酸化してもよい。
する微粒子ポリマー、または、(b)熱反応性官能基を
有する化合物を内包するマイクロカプセルを含有する感
熱層であるのが好ましい態様の一つである。
て露光しそのまま印刷機に取り付けて印刷するか、また
は、印刷機に取り付けた後にレーザー光によって露光し
そのまま印刷することを特徴とする平版印刷版の製版お
よび印刷方法。
る。 [平版印刷版用支持体] <金属基体>本発明の平版印刷版用支持体に用いられる
金属基体は、特に限定されず、例えば、鉄、ステンレ
ス、アルミニウムが挙げられる。中でも、アルミニウム
が好ましい。アルミニウム基体として用いられるアルミ
ニウム板は、寸度的に安定なアルミニウムを主成分とす
る金属であり、アルミニウムまたはアルミニウム合金か
らなる。 純アルミニウム板のほか、アルミニウムを主成
分とし微量の異元素を含む合金板や、アルミニウムまた
はアルミニウム合金がラミネートされまたは蒸着された
プラスチックフィルムまたは紙を用いることもできる。
更に、特公昭48−18327号公報に記載されている
ようなポリエチレンテレフタレートフィルム上にアルミ
ニウムシートが結合された複合体シートを用いることも
できる。
に限定されないが、純アルミニウム板を用いるのが好適
である。完全に純粋なアルミニウムは精練技術上、製造
が困難であるので、わずかに異元素を含有するものを用
いてもよい。例えば、アルミニウムハンドブック第4版
(軽金属協会(1990))に記載の公知の素材のも
の、具体的には、JIS1050材、JIS1100
材、JIS3003材、JIS3103材、JIS30
05材等を用いることができる。また、アルミニウム
(Al)の含有率が99.4〜95質量%であって、鉄
(Fe)、ケイ素(Si)、銅(Cu)、マグネシウム
(Mg)、マンガン(Mn)、亜鉛(Zn)、クロム
(Cr)、およびチタン(Ti)のうち少なくとも5種
以上を後述する範囲内で含む、アルミニウム合金、スク
ラップアルミ材または二次地金を使用したアルミニウム
板を使用することもできる。
のある、Alの含有率が95〜99.4質量%のアルミ
ニウム板を用いることもできる。Alの含有率が99.
4質量%を超えると、不純物の許容量が少なくなるた
め、コスト削減効果が減少してしまう場合がある。ま
た、Alの含有率が95質量%未満であると不純物を多
く含むこととなり圧延中に割れ等の不具合が発生してし
まう場合がある。より好ましいAlの含有率は95〜9
9質量%であり、特に好ましくは95〜97質量%であ
る。
るのが好ましい。Feは新地金においても0.1〜0.
2質量%前後含有される元素で、Al中に固溶する量は
少なく、ほとんどが金属間化合物として残存する。Fe
の含有率が1.0質量%を超えると圧延途中に割れが発
生しやすくなり、0.1質量%未満であるとコスト削減
効果が減少するため好ましくない。より好ましいFeの
含有率は0.3〜1.0質量%である。
あるのが好ましい。SiはJIS2000系、4000
系、6000系材料のスクラップに多く含まれる元素で
ある。また、Siは新地金においても0.03〜0.1
質量%前後含有される元素であり、Al中に固溶した状
態で、または、金属間化合物として存在する。アルミニ
ウム板が支持体の製造過程で加熱されると、固溶してい
たSiが単体Siとして析出することがある。単体Si
とFeSi系の金属間化合物は耐苛酷インキ汚れ性に悪
影響を与えることが知られている。ここで、「苛酷イン
キ汚れ」とは、印刷を何度も中断しつつ行った場合に、
平版印刷版の非画像部表面部分にインキが付着しやすく
なった結果、印刷された紙等に表れる点状または円環状
の汚れをいう。Siの含有率が1.0質量%を超える
と、例えば、後述する硫酸による処理(デスマット処
理)でこれを除去し切れなくなる場合があり、0.03
質量%未満であると、コスト削減効果が減少してしま
う。より好ましいSiの含有率は0.05〜1.0質量
%である。
であるのが好ましい。CuはJIS2000系、400
0系材料のスクラップに多く含まれる元素である。Cu
は比較的Alに中に固溶しやすい。Cuの含有率が1.
0質量%を超えると、例えば、後述する硫酸による処理
でこれを除去し切れなくなる場合があり、より好ましい
Cuの含有率は0.000〜0.3質量%である。
であるのが好ましい。MgはJIS2000系、300
0系、5000系、7000系材料のスクラップに多く
含まれる元素である。特にcan end材に多く含ま
れるため、スクラップ材に含まれる主要な不純物金属の
一つである。Mgは比較的Al中に固溶しやすく、Si
と金属間化合物を形成する。Mgの含有率が1.5質量
%を超えると、例えば、後述する硫酸による処理でこれ
を除去し切れなくなる場合がある。
であるのが好ましい。MnはJIS3000系材料のス
クラップに多く含まれる元素である。Mnは特にcan
body材に多く含まれるため、スクラップ材に含ま
れる主要な不純物金属の一つである。Mnは比較的Al
中に固溶しやすく、Al、FeおよびSiと金属間化合
物を形成する。Mnの含有率が1.5質量%を超える
と、例えば、後述する硫酸による処理でこれを除去し切
れなくなる場合がある。
であるのが好ましい。Znは特にJIS7000系のス
クラップに多く含まれる元素である。Znは比較的Al
中に固溶しやすい。Znの含有率が0.5質量%を超え
ると、例えば、後述する硫酸による処理でこれを除去し
切れなくなる場合がある。
であるのが好ましい。CrはJISA5000系、60
00系、7000系のスクラップに少量含まれる不純物
金属である。Crの含有率が0.1質量%を超えると、
例えば、後述する硫酸による処理でこれを除去し切れな
くなる場合がある。
であるのが好ましい。Tiは通常結晶微細化材として
0.005〜0.04質量%添加される元素である。J
IS5000系、6000系、7000系のスクラップ
には不純物金属として比較的多めに含まれる。Tiの含
有率が0.5質量%を超えると、例えば、後述する硫酸
による処理でこれを除去し切れなくなる場合がある。
記原材料を用いて常法で鋳造したものに、適宜圧延処理
や熱処理を施し、厚さを例えば、0.1〜0.7mmと
し、必要に応じて平面性矯正処理を施して製造される。
この厚さは、印刷機の大きさ、印刷板の大きさおよびユ
ーザーの希望により、適宜変更することができる。な
お、上記アルミニウム板の製造方法としては、例えば、
DC鋳造法、DC鋳造法から均熱処理および/または焼
鈍処理を省略した方法、ならびに、連続鋳造法を用いる
ことができる。
基体に粗面化処理を施し、更に、特定の親水性皮膜を形
成して得られるが、本発明の平版印刷版用支持体の製造
工程には、粗面化処理および親水性皮膜の形成以外の各
種の工程が含まれていてもよい。以下、金属基体として
アルミニウム板を用いる場合を例に挙げて、本発明の平
版印刷版用支持体について説明する。
油を除く脱脂工程、アルミニウム板の表面のスマットを
溶解するデスマット処理工程、アルミニウム板の表面を
粗面化する粗面化処理工程、アルミニウム板の表面を酸
化皮膜で覆う陽極酸化処理工程等を経て、支持体とされ
るのが好ましい。本発明の平版印刷版用支持体の製造工
程は、酸性水溶液中で交流電流を用いてアルミニウム板
を電気化学的に粗面化する粗面化処理(電気化学的粗面
化処理)を含むのが好ましい。特に、塩酸を含有する水
溶液を用いて電気化学的粗面化処理することが更に好ま
しい。また、本発明の平版印刷版用支持体の製造工程
は、上記電気化学的粗面化処理の他に、機械的粗面化処
理、酸またはアルカリ水溶液中での化学的エッチング処
理等を組み合わせたアルミニウム板の表面処理工程を含
んでもよい。本発明の平版印刷版用支持体の粗面化処理
等の製造工程は、連続法でも断続法でもよいが、工業的
には連続法を用いるのが好ましい。また、本発明の平版
印刷版用支持体は、粗面化形状の小ピットの平均開口径
及び小ピットの平均深さの平均開口径に対する比を特定
範囲にすることが好ましい。本発明の平版印刷版用支持
体は、特定の熱伝導率の親水性皮膜を設けられる。更
に、必要に応じて、ポアワイド処理(酸処理またはアル
カリ処理)、封孔処理、親水性表面処理を経て、支持体
が形成される。更に、必要に応じて支持体形成後に、下
塗層を設けてもよい。
面化処理について説明する。アルミニウム板は、より好
ましい形状に砂目立て処理される。砂目立て処理方法
は、特開昭56−28893号公報に記載されているよ
うな機械的砂目立て(機械的粗面化処理)、化学的エッ
チング、電解グレイン等がある。更に、塩酸電解液中ま
たは硝酸電解液中で電気化学的に砂目立てする電気化学
的砂目立て法(電気化学的粗面化処理、電解粗面化処
理)や、アルミニウム表面を金属ワイヤーでひっかくワ
イヤーブラシグレイン法、研磨球と研磨剤でアルミニウ
ム表面を砂目立てするボールグレイン法、ナイロンブラ
シと研磨剤で表面を砂目立てするブラシグレイン法等の
機械的砂目立て法(機械的粗面化処理)を用いることが
できる。これらの砂目立て法は、単独でまたは組み合わ
せて用いることができる。例えば、ナイロンブラシと研
磨剤とによる機械的粗面化処理と、塩酸電解液および/
または硝酸電解液による電解粗面化処理との組み合わせ
や、複数の電解粗面化処理の組み合わせが挙げられる。
中でも、電気化学的粗面化処理が好ましい。また、機械
的粗面化処理と電気化学的粗面化処理とを組み合わせて
行うのも好ましく、特に、機械的粗面化処理の後に電気
化学的粗面化処理を行うのが好ましい。
で、アルミニウム板を電極として交流電流を通じ、該ア
ルミニウム板の表面を電気化学的に粗面化する工程であ
り、後述の機械的粗面化処理とは異なる。
溶液としては、通常の直流電流または交流電流を用いた
電気化学的粗面化処理に用いるものを用いることがで
き、その中でも硝酸を主体とする酸性水溶液または塩酸
を主体とする酸性水溶液を用いることが好ましい。ここ
で、「主体とする」とは、水溶液中に主体となる成分
が、成分全体に対して、30質量%以上、好ましくは5
0質量%以上含まれていることをいう。以下、他の成分
においても同様である。本発明は、塩酸を含有する水溶
液を電解液とする電気化学的な処理によって粗面化した
基板を使用することが好ましい。塩酸を主とする電解液
を用いた電気化学的粗面化処理の場合には、平均開口径
が0.01〜数μm、深さと平均開口径の比が0.1〜
0.5の小ピットが形成されるのと同時に平均開口径が
数μm〜数10μmの大きなうねりの二重構造が形成さ
れやすいので、汚れ難さと耐刷性にとって望ましい粗面
化形状が得られる。電解液には、必要に応じて、硝酸
塩、塩化物、アミン類、アルデヒド類、リン酸、クロム
酸、ホウ酸、酢酸、硫酸、シュウ酸等を加えることがで
きるが、中でも特に酢酸、硫酸が好ましい。本発明にお
いては、上記電気化学的粗面化処理において、アルミニ
ウム板が陰極となるときにおける電気量、即ち、陰極時
電気量QC と、陽極となるときにおける電気量、即ち、
陽極時電気量QA との比QC /QA を、例えば、0.9
5〜2.5の範囲内とすることで、アルミニウム板の表
面に均一なハニカムピットを生成することができる。Q
C /QA が0.95未満であると、不均一なハニカムピ
ットとなりやすく、また、2.5を超えても、不均一な
ハニカムピットとなりやすい。QC /QA は、1.5〜
2.0の範囲内とするのが好ましい。
流の波形としては、サイン波、矩形波、三角波、台形波
等が挙げられる。中でも、矩形波または台形波が好まし
い。また、交流電流の周波数は、電源装置を製作するコ
ストの観点から、30〜200Hzであるのが好まし
く、40〜120Hzであるのがより好ましい。本発明
に好適に用いられる台形波の一例を図1に示す。図1に
おいて、縦軸は電流値、横軸は時間を示す。また、ta
はアノード反応時間、tcはカソード反応時間、tpお
よびtp´はそれぞれ電流値が0からピークに達するま
での時間、Iaはアノードサイクル側のピーク時の電
流、Icはカソードサイクル側のピーク時の電流を示
す。交流電流の波形として台形波を用いる場合、電流が
0からピークに達するまでの時間tpおよびtp´はそ
れぞれ0.1〜2msecであるのが好ましく、0.3
〜1.5msecであるのがより好ましい。tpおよび
tp´が0.1msec未満であると、電源回路のイン
ピーダンスが影響し、電流波形の立ち上がり時に大きな
電源電圧が必要となり、電源の設備コストが高くなる場
合がある。また、tpおよびtp´が2msecを超え
ると、酸性水溶液中の微量成分の影響が大きくなり、均
一な粗面化処理が行われにくくなる場合がある。
交流電流のdutyは、アルミニウム板表面を均一に粗
面化する点から0.25〜0.5の範囲内とするのが好
ましく、0.3〜0.4の範囲内とするのがより好まし
い。本発明でいうdutyとは、交流電流の周期Tにお
いて、アルミニウム板の陽極反応が持続している時間
(アノード反応時間)をtaとしたときのta/Tをい
う。特に、カソード反応時のアルミニウム板表面には、
水酸化アルミニウムを主体とするスマット成分の生成に
加え、酸化皮膜の溶解や破壊が発生し、次のアルミニウ
ム板のアノード反応時におけるピッティング反応の開始
点となるため、交流電流のdutyの選択は均一な粗面
化に与える効果が大きい。
波の場合、アノードサイクル側のピーク時の電流密度I
apおよびカソードサイクル側のピーク時の電流密度I
cpがそれぞれ10〜200A/dm2 となるのが好ま
しい。また、Icp/Iapは、0.9〜1.5の範囲
内にあるのが好ましい。電気化学的粗面化処理におい
て、電気化学的粗面化処理が終了した時点でのアルミニ
ウム板のアノード反応に用いた電気量の総和は、50〜
1000C/dm 2 であるのが好ましい。電気化学的粗
面化処理の時間は、1秒〜30分であるのが好ましい。
述したように、通常の直流電流または交流電流を用いた
電気化学的粗面化処理に用いるものを用いることができ
る。例えば、硝酸アルミニウム、硝酸ナトリウム、硝酸
アンモニウム等の硝酸化合物のうち一つ以上を、0.0
1g/Lから飽和に達するまでの濃度で、硝酸濃度5〜
15g/Lの硝酸水溶液に添加して使用することができ
る。硝酸を主体とする酸性水溶液中には、鉄、銅、マン
ガン、ニッケル、チタン、マグネシウム、ケイ素等のア
ルミニウム合金中に含まれる金属等が溶解されていても
よい。
でも、硝酸と、アルミニウム塩と、硝酸塩とを含有し、
かつ、アルミニウムイオンが1〜15g/L、好ましく
は1〜10g/L、アンモニウムイオンが10〜300
ppmとなるように、硝酸濃度5〜15g/Lの硝酸水
溶液中に硝酸アルミニウムおよび硝酸アンモニウムを添
加して得られたものを用いることが好ましい。なお、上
記アルミニウムイオンおよびアンモニウムイオンは、電
気化学的粗面化処理を行っている間に自然発生的に増加
していくものである。また、この際の液温は10〜95
℃であるのが好ましく、20〜90℃であるのがより好
ましく、40〜80℃であるのが特に好ましい。
フラット型、ラジアル型等の公知の電解装置を用いるこ
とができるが、特開平5−195300号公報に記載さ
れているようなラジアル型電解装置が特に好ましい。図
2は、本発明に好適に用いられるラジアル型電解装置の
概略図である。図2において、ラジアル型電解装置は、
アルミニウム板11が主電解槽21中に配置されたラジ
アルドラムローラ12に巻装され、搬送過程で交流電源
20に接続された主極13aおよび13bによって電解
処理される。酸性水溶液14は、溶液供給口15からス
リット16を通じてラジアルドラムローラ12と主極1
3aおよび13bとの間にある溶液通路17に供給され
る。ついで、主電解槽21で処理されたアルミニウム板
11は、補助陽極槽22で電解処理される。この補助陽
極槽22には補助陽極18がアルミニウム板11と対向
配置されており、酸性水溶液14は、補助陽極18とア
ルミニウム板11との間を流れるように供給される。な
お、補助電極に流す電流は、サイリスタ19aおよび1
9bにより制御される。
金、チタン、ニオブ、ジルコニウム、ステンレス、燃料
電池用陰極に用いる電極等から選定することができる
が、カーボンが特に好ましい。カーボンとしては、一般
に市販されている化学装置用不浸透性黒鉛や、樹脂含芯
黒鉛等を用いることができる。補助陽極18は、フェラ
イト、酸化イリジウム、白金、または、白金をチタン、
ニオブ、ジルコニウム等のバルブ金属にクラッドもしく
はメッキしたもの等公知の酸素発生用電極から選定する
ことができる。
過する酸性水溶液の供給方向はアルミニウム板11の進
行とパラレルでもカウンターでもよい。アルミニウム板
に対する酸性水溶液の相対流速は、10〜1000cm
/secであるのが好ましい。一つの電解装置には1個
以上の交流電源を接続することができる。また、2個以
上の電解装置を使用してもよく、各装置における電解条
件は同一であってもよいし異なっていてもよい。また、
電解処理が終了した後には、処理液を次工程に持ち出さ
ないためにニップローラによる液切りとスプレーによる
水洗とを行うのが好ましい。
解装置中のアルミニウム板がアノード反応する酸性水溶
液の通電量に比例して、例えば、(i)酸性水溶液の導
電率と(ii)超音波の伝搬速度と(iii)温度とか
ら求めた酸およびアルミニウムイオン濃度をもとに、酸
と水の添加量を調節しながら添加し、酸と水の添加容積
と同量の酸性水溶液を逐次電解装置からオーバーフロー
させて排出することで、上記酸性水溶液の濃度を一定に
保つのが好ましい。
またはアルカリ水溶液中での化学的エッチング処理、デ
スマット処理等の表面処理について順を追って説明す
る。上記表面処理は、それぞれ上記電気化学的粗面化処
理の前、または、上記電気化学的粗面化処理の後であっ
て後述する陽極酸化処理の前において行われる。ただ
し、以下の各表面処理の説明は例示であり、本発明は、
以下の各表面処理の内容に限定されるものではない。ま
た、上記表面処理を初めとする以下の各処理は任意で施
される。
アルミニウム板表面を機械的に粗面化する処理であり、
上述した電気化学的粗面化処理の前に行われるのが好ま
しい。好適な機械的粗面化処理においては、毛径が0.
07〜0.57mmである回転するナイロンブラシロー
ルと、アルミニウム板表面に供給される研磨剤のスラリ
ー液とで処理する。
しく、例えば、東レ社製のナイロンブリッスル200T
(6,10−ナイロン、軟化点:180℃、融点:21
2〜214℃、比重:1.08〜1.09、水分率:2
0℃・相対湿度65%において1.4〜1.8、20℃
・相対湿度100%において2.2〜2.8、乾引っ張
り強度:4.5〜6g/d、乾引っ張り伸度:20〜3
5%、沸騰水収縮率:1〜4%、乾引っ張り抵抗度:3
9〜45g/d、ヤング率(乾):380〜440kg
/mm2 )が好ましい。
できるが、特開平6−135175号公報および特公昭
50−40047号公報に記載されているケイ砂、石
英、水酸化アルミニウム、またはこれらの混合物を用い
るのが好ましい。
1.3の範囲内にあるものが好ましい。スラリー液をア
ルミニウム板表面に供給する方法としては、例えば、ス
ラリー液を吹き付ける方法、ワイヤーブラシを用いる方
法、凹凸を付けた圧延ロールの表面形状をアルミニウム
板に転写する方法が挙げられる。また、特開昭55−0
74898号公報、同61−162351号公報、同6
3−104889号公報に記載されている方法を用いて
もよい。更に、特表平9−509108号公報に記載さ
れているように、アルミナおよび石英からなる粒子の混
合物を95:5〜5:95の範囲の質量比で含んでなる
水性スラリー中で、アルミニウム板表面をブラシ研磨す
る方法を用いることもできる。このときの上記混合物の
平均粒子径は、1〜40μm、特に1〜20μmの範囲
内であるのが好ましい。
チング処理は、アルカリ水溶液中でアルミニウム板表面
を化学的にエッチングする処理であり、上記電気化学的
粗面化処理の前と後のそれぞれにおいて行うのが好まし
い。また、電気化学的粗面化処理の前に機械的粗面化処
理を行う場合には、機械的粗面化処理の後に行うのが好
ましい。アルカリエッチング処理は、短時間で微細構造
を破壊することができるので、後述する酸性エッチング
処理よりも有利である。アルカリエッチング処理に用い
られるアルカリ水溶液としては、カセイソーダ、炭酸ソ
ーダ、アルミン酸ソーダ、メタケイ酸ソーダ、リン酸ソ
ーダ、水酸化カリウム、水酸化リチウム等の1種または
2種以上を含有する水溶液が挙げられる。特に、水酸化
ナトリウム(カセイソーダ)を主体とする水溶液が好ま
しい。アルカリ水溶液は、アルミニウムはもちろん、ア
ルミニウム板中に含有される合金成分を0.5〜10質
量%を含有していてもよい。アルカリ水溶液の濃度は、
1〜50質量%であるのが好ましく、1〜30質量%で
あるのがより好ましい。
液の液温を20〜100℃、好ましくは40〜80℃の
間とし、1〜120秒間、好ましくは2〜60秒間処理
することにより行うのが好ましい。アルミニウムの溶解
量は、機械的粗面化処理の後に行う場合は5〜20g/
m2 であるのが好ましく、電気化学的粗面化処理の後に
行う場合は0.01〜20g/m2 であるのが好まし
い。最初にアルカリ水溶液中で化学的なエッチング液を
ミキシングするときには、液体水酸化ナトリウム(カセ
イソーダ)とアルミン酸ナトリウム(アルミン酸ソー
ダ)とを用いて処理液を調製することが好ましい。ま
た、アルカリエッチング処理が終了した後には、処理液
を次工程に持ち出さないために、ニップローラによる液
切りとスプレーによる水洗とを行うのが好ましい。
化処理の後に行う場合、電気化学的粗面化処理により生
じたスマットを除去することができる。このようなアル
カリエッチング処理としては、例えば、特開昭53−1
2739号公報に記載されているような50〜90℃の
温度の15〜65質量%の硫酸と接触させる方法および
特公昭48−28123号公報に記載されているアルカ
リエッチングする方法が好適に挙げられる。
理は、酸性水溶液中でアルミニウム板を化学的にエッチ
ングする処理であり、上記電気化学的粗面化処理の後に
行うのが好ましい。また、上記電気化学的粗面化処理の
前および/または後に上記アルカリエッチング処理を行
う場合は、アルカリエッチング処理の後に酸性エッチン
グ処理を行うのも好ましい。アルミニウム板に上記アル
カリエッチング処理を施した後に、上記酸性エッチング
処理を施すと、アルミニウム板表面のシリカを含む金属
間化合物または単体Siを除去することができ、その後
の陽極酸化処理において生成する陽極酸化皮膜の欠陥を
なくすことができる。その結果、印刷時にチリ状汚れと
称される非画像部に点状のインクが付着するトラブルを
防止することができる。
液としては、リン酸、硝酸、硫酸、クロム酸、塩酸、ま
たはこれらの2種以上の混酸を含有する水溶液が挙げら
れる。中でも、硫酸水溶液が好ましい。酸性水溶液の濃
度は、50〜500g/Lであるのが好ましい。酸性水
溶液は、アルミニウムはもちろん、アルミニウム板中に
含有される合金成分を含有していてもよい。
℃、好ましくは70〜80℃とし、1〜10秒間処理す
ることにより行うのが好ましい。このときのアルミニウ
ム板の溶解量は0.001〜0.2g/m2 であるのが
好ましい。また、酸濃度、例えば、硫酸濃度とアルミニ
ウムイオン濃度は、常温で晶出しない範囲から選択する
ことが好ましい。好ましいアルミニウムイオン濃度は
0.1〜50g/Lであり、特に好ましくは5〜15g
/Lである。また、酸性エッチング処理が終了した後に
は、処理液を次工程に持ち出さないために、ニップロー
ラによる液切りとスプレーによる水洗とを行うのが好ま
しい。
処理の前および/または後に上記アルカリエッチング処
理を行う場合は、アルカリエッチング処理により、一般
にアルミニウム板の表面にスマットが生成するので、リ
ン酸、硝酸、硫酸、クロム酸、塩酸、フッ酸、ホウフッ
化水素酸、またはこれらの2種以上の混酸を含有する酸
性溶液中で上記スマットを溶解する、いわゆるデスマッ
ト処理をアルカリエッチング処理の後に行うのが好まし
い。なお、アルカリエッチング処理の後には、酸性エッ
チング処理およびデスマット処理のうち、いずれか一方
を行えば十分である。
るのが好ましい。酸性溶液中にはアルミニウムはもちろ
ん、アルミニウム板中に含有される合金成分が0.00
1〜50g/L溶解していてもよい。酸性溶液の液温
は、20℃〜95℃であるのが好ましく、30〜70℃
であるのがより好ましい。また、処理時間は1〜120
秒であるのが好ましく、2〜60秒であるのがより好ま
しい。また、デスマット処理液(酸性溶液)としては、
上記電気化学的粗面化処理で用いた酸性水溶液の廃液を
用いるのが、廃液量削減の上で好ましい。デスマット処
理が終了した後には、処理液を次工程に持ち出さないた
めにニップローラによる液切りとスプレーによる水洗と
を行うのが好ましい。
ましい態様を以下に示す。まず、機械的粗面化処理およ
び/またはアルカリエッチング処理を行い、その後、デ
スマット処理を行う。つぎに、電気化学的粗面化処理を
行い、その後、酸性エッチング処理、アルカリエッ
チング処理およびそれに引き続くデスマット処理、ア
ルカリエッチング処理およびそれに引き続く酸性エッチ
ング処理のいずれかを行う。
印刷版原版は、粗面化形状の小ピットの平均開口径が
0.01〜3μmであることが好ましい。より好ましく
は0.05〜2μmで、特に好ましくは0.05〜1.
0μmである。この範囲内で、満足な印刷での汚れ難さ
や耐刷性が確保でき、また良好な耐刷性が得られる。
対する比は、0.1〜0.5であることが好ましい。よ
り好ましくは0.1〜0.3、特に好ましくは0.15
〜0.2である。この範囲内で印刷での汚れ難さや耐刷
性が劣化することなく、また汚れ難さも劣化せず、好ま
しい。
3〜20μmが好ましい。より好ましくは3〜17μm
で、特に好ましくは4〜10μmである。この範囲にお
いて、印刷での汚れ難さや耐刷性が劣化することなく、
かつ汚れ性も劣化せず、好ましい。
面化処理および必要に応じて他の処理を施されたアルミ
ニウム板に、低熱伝導率の親水性皮膜を設けるための処
理を施す。親水性皮膜は、膜厚方向の熱伝導率が0.0
5W/(m・K)以上であり、好ましくは0.08W/
(m・K)以上であり、また、0.5W/(m・K)以
下であり、好ましくは0.3W/(m・K)以下であ
り、より好ましくは0.2W/(m・K)以下である。
膜厚方向の熱伝導率を0.05〜0.5W/(m・K)
とすると、レーザー光の露光により記録層に発生する熱
が支持体に拡散することを抑制することができる。その
結果、本発明の平版印刷版原版を機上現像タイプ、無処
理型として用いる場合には、感度が高くなり、従来のサ
ーマルポジタイプとして用いる場合には、感度が高く、
残膜の発生がなくなり、従来のサーマルネガタイプとし
て用いる場合には、画像が十分に形成できないなどの問
題がない。
方向の熱伝導率について説明する。薄膜の熱伝導率測定
方法としては種々の方法がこれまでに報告されている。
1986年にはONOらがサーモグラフを用いて薄膜の
平面方向の熱伝導率を報告している。また、薄膜の熱物
性の測定に交流加熱方法を応用する試みも報告されてい
る。交流加熱法はその起源を1863年の報告にまでさ
かのぼることができるが、近年においては、レーザーに
よる加熱方法の開発やフーリエ変換との組み合わせによ
り様々な測定法が提案されている。レーザーオングスト
ローム法を用いた装置は実際に市販もされている。これ
らの方法はいずれも薄膜の平面方向(面内方向)の熱伝
導率を求めるものである。
ろ深さ方向への熱拡散が重要な因子である。種々報告さ
れているように薄膜の熱伝導率は等方的でないといわれ
ており、特に本発明のような場合には直接、膜厚方向の
熱伝導率を計測することが極めて重要である。このよう
な観点から薄膜の膜厚方向の熱物性を測定する試みとし
てサーモコンパレータを用いた方法がLambropo
ulosらの論文(J.Appl.Phys.,66
(9)(1 November 1989))およびH
enagerらの論文(APPLIED OPTIC
S,Vol.32,No.1(1 January 1
993))で報告されている。更に、近年、ポリマー薄
膜の熱拡散率をフーリエ解析を適用した温度波熱分析に
より測定する方法が橋本らによって報告されている(N
etsu Sokutei,27(3)(200
0))。
熱伝導率は、上記サーモコンパレータを用いる方法で測
定される。以下、上記方法を具体的に説明するが、上記
方法の基本的な原理については、上述したLambro
poulosらの論文およびHenagerらの論文に
詳細に記載されている。また、上記方法に用いられる装
置は、以下の装置に限定されるものではない。
皮膜の膜厚方向の熱伝導率の測定に用いることができる
サーモコンパレータ30の概略図である。サーモコンパ
レータを用いる方法では、薄膜との接触面積および接触
面の状態(粗さ)の影響を大きく受ける。そのため、サ
ーモコンパレータ30が薄膜と接触する先端をできる限
り微小なものとすることが重要である。例えば、無酸素
銅製の半径r1 =0.2mmの微小な先端を有するチッ
プ(線材)31を用いる。このチップ31をコンスタン
タン製のリザーバ32の中心に固定し、そのリザーバ3
2の周囲に、電熱ヒーター33を有する無酸素銅製の加
熱用ジャケット34を固定する。この加熱用ジャケット
34を電熱ヒーター33で加熱し、リザーバ32内部に
取り付けた熱電対35の出力をフィードバックさせなが
らリザーバ3を60±1℃になるよう制御すると、チッ
プ31が60±1℃に加熱される。一方、半径10c
m、厚み10mmの無酸素銅製のヒートシンク36を用
意し、測定対象の皮膜37を有する金属基体38をヒー
トシンク36上に設置する。ヒートシンク36の表面の
温度は接触式温度計39を用いて測定する。
した後、皮膜37の表面に加熱したチップ31の先端を
密着するように接触させる。サーモコンパレータ30
は、例えば、ダイナミック微小硬度計の先端に圧子の代
わりに取り付けて上下に駆動させるようにし、皮膜37
の表面にチップ31が当たって0. 5mNの負荷がかか
るまで押し付けることができるようにする。これにより
測定対象である皮膜37とチップ31の接触面積のバラ
ツキを最低限とすることができる。加熱したチップ31
を皮膜37に接触させるとチップ31の先端温度は下が
るが、ある一定温度で定常状態に達する。これは電熱ヒ
ーター33から加熱用ジャケット34およびリザーバ3
2を通じてチップ31に与えられる熱量と、チップ31
から金属基体38を通じてヒートシンク36へ拡散する
熱量とが平衡するためである。このときのチップ先端温
度、ヒートシンク温度およびリザーバ温度をそれぞれチ
ップ先端温度記録計40、ヒートシンク温度記録計41
およびリザーバ温度記録計42を用いて記録する。
記式(1)のようになる。
通りである。 Tt :チップ先端温度、Tb :ヒートシンク温度、
Tr :リザーバ温度、 Ktf:皮膜熱伝導率、K1 :リザーバ熱伝導率、 K2 :チップ熱伝導率(無酸素銅の場合、400W/
(m・K))、 K4 :(皮膜を設けない場合の)金属基体熱伝導率、 r1 :チップ先端曲率半径、 A2 :リザーバとチップとの接触面積、A3 :チップと
皮膜との接触面積、 t:膜厚、t2 :接触厚み(≒0)
b およびTr )を測定しプロットすることにより、上記
式(1)の傾きを求め、皮膜熱伝導率(Ktf)を求める
ことができる。即ち、この傾きは上記式(1)から明ら
かなように、リザーバ熱伝導率(K1 )、チップ先端の
曲率半径(r1 )、皮膜熱伝導率(Ktf)およびチップ
と皮膜との接触面積(A3 )によって決まる値であり、
K1 、r1 およびA3は、既知の値であるから、傾きか
らKtfの値を求めることができる。
ルミニウム基板上に設けた陽極酸化皮膜(Al2 O3 )
の熱伝導率を求めた。膜厚を変えて温度を測定し、その
結果のグラフの傾きから求められたAl2 O3 の熱伝導
率は、0. 69W/(m・K)であった。これは、上述
したLambropoulosらの論文の結果とよい一
致を示している。そして、この結果は、薄膜の熱物性値
がバルクの熱物性値(バルクのAl2 O3 の熱伝導率
は、28W/(m・K))とは異なることも示してい
る。
厚方向の熱伝導率の測定に上記方法を用いると、チップ
先端を微小なものにし、かつ、押し付け荷重を一定に保
つことにより、平版印刷版用に粗面化された表面につい
てもバラツキのない結果を得ることができるので好まし
い。熱伝導率の値は、試料上の異なる複数の点、例え
ば、5点で測定し、その平均値として求めるのが好まし
い。
耐刷性の点で、0.1μm以上であるのが好ましく、
0.3μm以上であるのがより好ましく、0.6μm以
上であるのが特に好ましく、また、製造コストの観点か
ら、厚い皮膜を設けるためには多大なエネルギーを必要
とすることを鑑みると、5μm以下であるのが好まし
く、3μm以下であるのがより好ましく、2μm以下で
あるのが特に好ましい。
び皮膜強度、印刷での汚れ難さの観点から、密度が10
00〜3200kg/m3 であることが好ましい。
法(クロム酸/リン酸混合液溶解による陽極酸化皮膜重
量法)による質量測定と、断面をSEMで観察して求め
た膜厚から、以下の式によって算出することができる。
親水性皮膜質量/膜厚)
定されず、陽極酸化法、蒸着法、CVD法、ゾルゲル
法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、拡散
法等を適宜用いることができる。また、親水性樹脂また
はゾルゲル液に中空粒子を混合した溶液を塗布する方法
を用いることもできる。
る処理、即ち、陽極酸化処理を用いるのが最も好適であ
る。陽極酸化処理はこの分野で従来行われている方法で
行うことができる。具体的には、硫酸、リン酸、クロム
酸、シュウ酸、スルファミン酸、ベンゼンスルホン酸等
の単独のまたは2種以上を組み合わせた水溶液または非
水溶液の中で、アルミニウム板に直流または交流を流す
と、アルミニウム板の表面に、親水性皮膜である陽極酸
化皮膜を形成することができる。陽極酸化処理の条件
は、使用される電解液によって種々変化するので一概に
決定され得ないが、一般的には電解液濃度1〜80質量
%、液温5〜70℃、電流密度0.5〜60A/d
m2 、電圧1〜200V、電解時間1〜1000秒であ
るのが適当である。これらの陽極酸化処理の中でも、英
国特許第1,412,768号明細書に記載されてい
る、硫酸電解液中で高電流密度で陽極酸化処理する方
法、および、米国特許第3,511,661号明細書に
記載されている、リン酸を電解浴として陽極酸化処理す
る方法が好ましい。また、硫酸中で陽極酸化処理し、更
にリン酸中で陽極酸化処理するなどの多段陽極酸化処理
を施すこともできる。
きにくさおよび耐刷性の点で、0.1g/m2 以上であ
るのが好ましく、0.3g/m2 以上であるのがより好
ましく、2g/m2 以上であるのが特に好ましく、3.
2g/m2 以上であるのがさらに好ましい。また、厚い
皮膜を設けるためには多大なエネルギーを必要とするこ
とを鑑みると、100g/m2 以下であるのが好まし
く、40g/m2 以下であるのがより好ましく、20g
/m2 以下であるのが特に好ましい。
アと呼ばれる微細な凹部が一様に分布して形成されてい
る。陽極酸化皮膜に存在するマイクロポアの密度は、処
理条件を適宜選択することによって調整することができ
る。マイクロポアの密度を高くすることにより、陽極酸
化皮膜の膜厚方向の熱伝導率を0.05〜0.5W/
(m・K)とすることができる。また、マイクロポアの
径は、処理条件を適宜選択することによって調整するこ
とができる。マイクロポアの径を大きくすることによ
り、陽極酸化皮膜の膜厚方向の熱伝導率を0.05〜
0.5W/(m・K)とすることができる。また、マイ
クロポアの径は、処理条件を適宜選択することによって
調整することができる。マイクロポアの径を大きくする
ことにより、陽極酸化皮膜の膜厚方向の熱伝導率を0.
05〜0.5W/(m・K)とすることができる。
で、陽極酸化処理の後、マイクロポアのポア径を拡げる
ポアワイド処理を行うことが好ましい。このポアワイド
処理は、陽極酸化皮膜が形成されたアルミニウム基板を
酸水溶液またはアルカリ水溶液に浸せきすることによ
り、陽極酸化皮膜を溶解し、マイクロポアのポア径を拡
大するものである。ポアワイド処理は、陽極酸化皮膜の
溶解量が、好ましくは0.01〜20g/m2 、より好
ましくは0.1〜5g/m2 、特に好ましくは0.2〜
4g/m2 となる範囲で行われる。
は、硫酸、リン酸、硝酸、塩酸等の無機酸またはこれら
の混合物の水溶液を用いることが好ましい。酸水溶液の
濃度は10〜1000g/Lであるのが好ましく、20
〜500g/Lであるのがより好ましい。酸水溶液の温
度は、10〜90℃であるのが好ましく、30〜70℃
であるのがより好ましい。酸水溶液への浸せき時間は、
1〜300秒であるのが好ましく、2〜100秒である
のがより好ましい。一方、ポアワイド処理にアルカリ水
溶液を用いる場合は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ムおよび水酸化リチウムからなる群から選ばれる少なく
とも一つのアルカリの水溶液を用いることが好ましい。
アルカリ水溶液のpHは、10〜13であるのが好まし
く、11.5〜13.0であるのがより好ましい。アル
カリ水溶液の温度は、10〜90℃であるのが好まし
く、30〜50℃であるのがより好ましい。アルカリ水
溶液への浸せき時間は、1〜500秒であるのが好まし
く、2〜100秒であるのがより好ましい。しかしなが
ら、最表面のマイクロポア径を拡大しすぎると、印刷時
の汚れ性能が劣化することから、最表面のマイクロポア
径は40nm以下にすることが好ましく、20nm以下
にすることがより好ましく、10nm以下にすることが
最も好ましい。したがって、断熱性と汚れ性能を両立す
る。より好ましい陽極酸化皮膜形状としては、表面のマ
イクロポア径が0〜40nmで、内部のマイクロポア径
が20〜300nmである。例えば、電解液の種類が同
じであれば、電解によって、生成するポアのポア径は電
解時の電解電圧に比例することが知られている。その性
質を利用して電解電圧を徐々に上昇させていくことで底
部分の拡がったポアが生成する方法を用いることができ
る。また、電解液の種類を変えるとポア径が変化するこ
とが知られていて、硫酸、シュウ酸、リン酸の順にポア
径が大きくなる。従って、1段階目に電解液に硫酸を用
いて、2段階目にリン酸を用いて陽極酸化する方法を用
いることができる。また、陽極酸化処理、及びあるいは
ポアワイド処理して得られた平版印刷版用支持体に後述
の封孔処理を行ってもよい。
膜のほかに、スパッタリング法、CVD法等により設け
られる無機皮膜であってもよい。無機皮膜を構成する化
合物としては、例えば、酸化物、チッ化物、ケイ化物、
ホウ化物、炭化物が挙げられる。また、無機皮膜は、化
合物の単体のみから構成されていてもよく、化合物の混
合物により構成されていてもよい。無機皮膜を構成する
化合物としては、具体的には、酸化アルミニウム、酸化
ケイ素、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化ハフニウ
ム、酸化バナジウム、酸化ニオブ、酸化タンタル、酸化
モリブデン、酸化タングステン、酸化クロム;チッ化ア
ルミニウム、チッ化ケイ素、チッ化チタン、チッ化ジル
コニウム、チッ化ハフニウム、チッ化バナジウム、チッ
化ニオブ、チッ化タンタル、チッ化モリブデン、チッ化
タングステン、チッ化クロム、チッ化ケイ素、チッ化ホ
ウ素;ケイ化チタン、ケイ化ジルコニウム、ケイ化ハフ
ニウム、ケイ化バナジウム、ケイ化ニオブ、ケイ化タン
タル、ケイ化モリブデン、ケイ化タングステン、ケイ化
クロム;ホウ化チタン、ホウ化ジルコニウム、ホウ化ハ
フニウム、ホウ化バナジウム、ホウ化ニオブ、ホウ化タ
ンタル、ホウ化モリブデン、ホウ化タングステン、ホウ
化クロム;炭化アルミニウム、炭化ケイ素、炭化チタ
ン、炭化ジルコニウム、炭化ハフニウム、炭化バナジウ
ム、炭化ニオブ、炭化タンタル、炭化モリブデン、炭化
タングステン、炭化クロムが挙げられる。
ようにして親水性皮膜を設けて得られた本発明の平版印
刷版用支持体に封孔処理を行ってもよい。本発明に用い
られる封孔処理としては、特開平4−176690号公
報および特願平10−106819号明細書(特開平1
1−301135号公報)に記載の加圧水蒸気や熱水に
よる陽極酸化皮膜の封孔処理が挙げられる。また、ケイ
酸塩処理、重クロム酸塩水溶液処理、亜硝酸塩処理、酢
酸アンモニウム塩処理、電着封孔処理、トリエタノール
アミン処理、炭酸バリウム塩処理、極微量のリン酸塩を
含む熱水処理等の公知の方法を用いて行うこともでき
る。封孔処理皮膜は、例えば、電着封孔処理をした場合
にはポアの底部から形成され、また、水蒸気封孔処理を
した場合にはポアの上部から形成され、封孔処理の仕方
によって封孔処理皮膜の形成され方は異なる。そのほか
にも、溶液による浸せき処理、スプレー処理、コーティ
ング処理、蒸着処理、スバッタリング、イオンプレーテ
ィング、溶射、鍍金等が挙げられるが、特に限定される
ものではない。中でも特に好ましいのは、特願2001
−9871号記載の平均粒径8〜800nmの粒子を用
いた封孔処理が挙げられる。
00nm、好ましくは平均粒径10〜500nm、より
好ましくは平均粒径10〜150nmの粒子によって行
われる。この範囲内で、親水性皮膜に存在するマイクロ
ポアの内部に粒子が入り込んでしまうおそれが少なく、
高感度化の効果が十分得られ、また、画像記録層との密
着性が十分となり、耐刷性が優れたものとなる。粒子層
の厚さは、8〜800nmであるのが好ましく、10〜
500nmであるのがより好ましい。
0W/(m・K)以下であるのが好ましく、40W/
(m・K)以下であるのがより好ましく、0.3〜10
W/(m・K)以下であるのが特に好ましい。熱伝導率
が60W/(m・K)以下であると、アルミニウム基板
への熱拡散の抑制が十分となり、高感度化の効果が十分
に得られる。
液による浸漬処理、スプレー処理、コーティング処理、
電解処理、蒸着処理、スパッタリング、イオンプレーテ
ィング、溶射、鍍金等が挙げられるが、特に限定される
ものではない。
ができる。上記電解処理に用いられる交流電流の波形と
しては、サイン波、矩形波、三角波、台形波等が挙げら
れる。また、交流電流の周波数は、電源装置を製作する
コストの観点から、30〜200Hzであるのが好まし
く、40〜120Hzであるのがより好ましい。交流電
流の波形として台形波を用いる場合、電流が0からピー
クに達するまでの時間tpはそれぞれ0.1〜2mse
cであるのが好ましく、0.3〜1.5msecである
のがより好ましい。上記tpが0.1msec未満であ
ると、電源回路のインピーダンスが影響し、電流波形の
立ち上がり時に大きな電源電圧が必要となり、電源の設
備コストが高くなる場合がある。
2 、SiO2 およびZrO2 を単独でまたは2種以上を
組み合わせて用いるのが好ましい。電解液は、例えば、
前記親水性粒子を含有量が全体の0.01〜20%とな
るように、水等に懸濁させて得られる。電解液は、電荷
をプラスまたはマイナスに帯電させるために、例えば、
硫酸を添加するなどして、pHを調整することもでき
る。電解処理は、例えば、直流を用い、アルミニウム板
を陰極として、上記電解液を用い、電圧10〜200V
で1〜600秒間の条件で行う。この方法によれば、容
易に、陽極酸化皮膜に存在するマイクロポアの内部に空
隙を残しつつ、その口をふさぐことができる。
491号公報に記載されている、少なくとも1個のアミ
ノ基と、カルボキシル基およびその塩の基ならびにスル
ホ基およびその塩の基からなる群から選ばれた少なくと
も1個の基とを有する化合物からなる層、特開昭60−
232998号公報に記載されている、少なくとも1個
のアミノ基と少なくとも1個のヒドロキシ基を有する化
合物およびその塩から選ばれた化合物からなる層、特開
昭62−19494号公報に記載されているリン酸塩を
含む層、特開昭59−101651号公報に記載されて
いるスルホ基を有するモノマー単位の少なくとも1種を
繰り返し単位として分子中に有する高分子化合物からな
る層等をコーティングによって設ける方法が挙げられ
る。
ストリン;アラビアガム;2−アミノエチルホスホン酸
等のアミノ基を有するホスホン酸類;置換基を有してい
てもよいフェニルホスホン酸、ナフチルホスホン酸、ア
ルキルホスホン酸、グリセロホスホン酸、メチレンジホ
スホン酸、エチレンジホスホン酸等の有機ホスホン酸;
置換基を有していてもよいフェニルリン酸、ナフチルリ
ン酸、アルキルリン酸、グリセロリン酸等の有機リン酸
エステル;置換基を有していてもよいフェニルホスフィ
ン酸、ナフチルホスフィン酸、アルキルホスフィン酸、
グリセロホスフィン酸などの有機ホスフィン酸;グリシ
ン、β−アラニン等のアミノ酸類;トリエタノールアミ
ンの塩酸塩等のヒドロキシ基を有するアミンの塩酸塩等
から選ばれる化合物の層を設ける方法も挙げられる。
ップリング剤を塗設処理してもよい。シランカップリン
グ剤としては、例えば、N−3−(アクリロキシ−2−
ヒドロキシプロピル)−3−アミノプロピルトリエトキ
シシラン、(3−アクリロキシプロピル)ジメチルメト
キシシラン、(3−アクリロキシプロピル)メチルジメ
トキシシラン、(3−アクリロキシプロピル)トリメト
キシシラン、3−(N−アリルアミノ)プロピルトリメ
トキシシラン、アリルジメトキシシラン、アリルトリエ
トキシシラン、アリルトリメトキシシラン、3−ブテニ
ルトリエトキシシラン、2−(クロロメチル)アリルト
リメトキシシラン、メタクリルアミドプロピルトリエト
キシシラン、N−(3−メタクリロキシ−2−ヒドロキ
シプロピル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラ
ン、(メタクリロキシメチル)ジメチルエトキシシラ
ン、メタクリロキシメチルトリエトキシシラン、メタク
リロキシメチルトリメトキシシラン、メタクリロキシプ
ロピルジメチルエトキシシラン、メタクリロキシプロピ
ルジメチルメトキシシラン、メタクリロキシプロピルメ
チルジエトキシシラン、メタクリロキシプロピルメチル
ジメトキシシラン、メタクリロキシプロピルメチルトリ
エトキシシラン、メタクリロキシプロピルメチルトリメ
トキシシラン、メタクリロキシプロピルトリス(メトキ
シエトキシ)シラン、メトキシジメチルビニルシラン、
1−メトキシ−3−(トリメチルシロキシ)ブタジエ
ン、スチリルエチルトリメトキシシラン、3−(N−ス
チリルメチル−2−アミノエチルアミノ)−プロピルト
リメトキシシラン塩酸塩、ビニルジメチルエトキシシラ
ン、ビニルジフェニルエトキシシラン、ビニルメチルジ
エトキシシラン、ビニルメチルジメトキシシラン、O−
(ビニロキシエチル)−N−(トリエトキシシリルプロ
ピル)ウレタン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルト
リメトキシシラン、ビニルトリ−t−ブトキシシラン、
ビニルトリイソプロポキシシシラン、ビニルトリフェノ
キシシラン、ビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シ
ラン、ジアリルアミノプロピルメトキシシランが挙げら
れる。中でも、不飽和基の反応性が速いメタクリロイル
基、アクリロイル基を有するシランカップリング剤が好
ましい。
報に記載されているゾルゲルコーティング処理、特開平
5−246171号公報に記載されているホスホン酸類
のコーティング処理、特開平6−234284号公報、
特開平6−191173号公報および特開平6−230
563号公報に記載されているバックコート用素材をコ
ーティングにより処理する方法、特開平6−26287
2号公報に記載されているホスホン酸類の処理、特開平
6−297875号公報に記載されているコーティング
処理、特開平10−109480号公報に記載されてい
る陽極酸化処理する方法、特願平10−252078号
明細書(特開2000−81704号公報)および特願
平10−253411号明細書(特開2000−894
66号公報)に記載されている浸せき処理方法等が挙げ
られ、いずれの方法を用いてもよい。
述したようにして親水性皮膜を設けて得られた本発明の
平版印刷版用支持体を、更に1種以上の親水性化合物を
含有する水溶液へ浸せきすることにより、親水性表面処
理を行ってもよい。親水性化合物としては、例えば、ポ
リビニルホスホン酸、スルホン酸基を有する化合物、糖
類化合物、ケイ酸塩化合物が好適に挙げられる。
スルホン酸、そのホルムアルデヒド縮合物、それらの誘
導体、およびそれらの塩が含まれる。芳香族スルホン酸
としては、例えば、フェノールスルホン酸、カテコール
スルホン酸、レゾルシノールスルホン酸、ベンゼンスル
ホン酸、トルエンスルホン酸、リグニンスルホン酸、ナ
フタレンスルホン酸、アセナフテン−5−スルホン酸、
フェナントレン−2−スルホン酸、ベンズアルデヒド−
2(または3)−スルホン酸、ベンズアルデヒド−2,
4(または3,5)−ジスルホン酸、オキシベンジルス
ルホン酸類、スルホ安息香酸、スルファニル酸、ナフチ
オン酸、タウリンが挙げられる。中でも、ベンゼンスル
ホン酸、ナフタレンスルホン酸、リグニンスルホン酸が
好ましい。また、ベンゼンスルホン酸、ナフタレンスル
ホン酸、リグニンスルホン酸のホルムアルデヒド縮合物
も好ましい。更に、これらは、スルホン酸塩として使用
してもよい。例えば、ナトリウム塩、カリウム塩、リチ
ウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩が挙げられる。
中でも、ナトリウム塩、カリウム塩が好ましい。スルホ
ン酸基を有する化合物を含有する水溶液のpHは、4〜
6.5であるのが好ましく、硫酸、水酸化ナトリウム、
アンモニア等を用いて上記pH範囲に調整することがで
きる。
コール、オリゴ糖類、多糖類、ならびに、配糖体が含ま
れる。単糖類およびその糖アルコールとしては、例え
ば、グリセロール等のトリオース類およびその糖アルコ
ール類;トレオース、エリトリトール等のテトロースお
よびその糖アルコール類;アラビノース、アラビトール
等のペントースおよびその糖アルコール類;グルコー
ス、ソルビトール等のヘキソースおよびその糖アルコー
ル類;D−グリセロ−D−ガラクトヘプトース、D−グ
リセロ−D−ガラクトヘプチトール等のヘプトースおよ
びその糖アルコール類;D−エリトロ−D−ガラクトオ
クチトール等のオクトースおよびその糖アルコール類;
D−エリトロ−L−グルコ−ノヌロース等のノノースお
よびその糖アルコール類が挙げられる。オリゴ糖類とし
ては、例えば、サッカロース、トレハロース、ラクトー
ス等の二糖類;ラフィノース等の三糖類が挙げられる。
多糖類としては、例えば、アミロース、アラビナン、シ
クロデキストリン、アルギン酸セルロースが挙げられ
る。
と非糖部分がエーテル結合等を介して結合している化合
物をいう。配糖体は非糖部分により分類することができ
る。例えば、アルキル配糖体、フェノール配糖体、クマ
リン配糖体、オキシクマリン配糖体、フラボノイド配糖
体、アントラキノン配糖体、トリテルペン配糖体、ステ
ロイド配糖体、からし油配糖体が挙げられる。糖部分と
しては、上述した単糖類およびその糖アルコール;オリ
ゴ糖類;多糖類が挙げられる。中でも、単糖類、オリゴ
糖類が好ましく、単糖類、二糖類がより好ましい。好ま
しい配糖体の例として、下記式(I)で表される化合物
が挙げられる。
0の直鎖のまたは分枝を有する、アルキル基、アルケニ
ル基またはアルキニル基を表す。炭素原子数1〜20の
アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プ
ロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチ
ル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル
基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペン
タデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタ
デシル基、ノナデシル基、エイコシル基が挙げられ、こ
れらは直鎖であっても、分枝を有していてもよく、ま
た、環状アルキル基であってもよい。炭素原子数1〜2
0のアルケニル基としては、例えば、アリル基、2−ブ
テニル基が挙げられ、これらは直鎖であっても、分枝を
有していてもよく、また、環状アルケニル基であっても
よい。炭素原子数1〜20のアルキニル基としては、例
えば、1−ペンチニル基が挙げられ、これらは直鎖であ
っても、分枝を有していてもよく、また、環状アルキニ
ル基であってもよい。
しては、例えば、メチルグルコシド、エチルグルコシ
ド、プロピルグルコシド、イソプロピルグルコシド、ブ
チルグルコシド、イソブチルグルコシド、n−ヘキシル
グルコシド、オクチルグルコシド、カプリルグルコシ
ド、デシルグルコシド、2−エチルヘキシルグルコシ
ド、2−ペンチルノニルグルコシド、2−ヘキシルデシ
ルグルコシド、ラウリルグルコシド、ミリスチルグルコ
シド、ステアリルグルコシド、シクロヘキシルグルコシ
ド、2−ブチニルグルコシドが挙げられる。これらの化
合物は、配糖体の一種であるグルコシドで、ブドウ糖の
ヘミアセタールヒドロキシル基が他の化合物をエーテル
状に結合したものであり、例えば、グルコースとアルコ
ール類とを反応させる公知の方法により得ることができ
る。これらのアルキルグルコシドの一部は、ドイツHe
nkel社により商品名グルコポン(GLUCOPO
N)として市販されており、本発明ではそれを用いるこ
とができる。
ン類、ルチントリハイドレート、ヘスペリジンメチルカ
ルコン、ヘスペリジン、ナリジンハイドレート、フェノ
ール−β−D−グルコピラノシド、サリシン、3´,
5,7−メトキシ−7−ルチノシドが挙げられる。
〜11であるのが好ましく、水酸化カリウム、硫酸、炭
酸、炭酸ナトリウム、リン酸、リン酸ナトリウム等を用
いて上記pH範囲に調整することができる。
0.1〜5質量%であるのが好ましく、0.2〜2.5
%であるのがより好ましい。浸せき温度は10〜70℃
であるのが好ましく、30〜60℃であるのがより好ま
しい。浸せき時間は1〜20秒であるのが好ましい。ま
た、スルホン酸基を有する化合物の水溶液は、濃度が
0.02〜0.2質量%であるのが好ましい。浸せき温
度は60〜100℃であるのが好ましい。浸せき時間は
1〜300秒であるのが好ましく、10〜100秒であ
るのがより好ましい。更に、糖類化合物の水溶液は、濃
度が0.5〜10質量%であるのが好ましい。浸せき温
度は40〜70℃であるのが好ましい。浸せき時間は2
〜300秒であるのが好ましく、5〜30秒であるのが
より好ましい。
液として、上述したような有機化合物の水溶液のほか
に、アルカリ金属ケイ酸塩水溶液、フッ化ジルコニウム
カリウム(K2 ZrF6 )水溶液、リン酸塩/無機フッ
素化合物を含む水溶液等の無機化合物水溶液も好適に用
いられる。
しくは濃度が0.01〜30質量%、より好ましくは
0.1〜10質量%であり、25℃でのpHが好ましく
は10〜13であるアルカリ金属ケイ酸塩の水溶液に、
支持体を、好ましくは30〜100℃、より好ましくは
50〜90℃で、好ましくは0.5〜40秒間、より好
ましくは1〜20秒間浸せきすることにより行う。
は、例えば、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム、ケイ
酸リチウムが挙げられる。中でも、ケイ酸ナトリウム、
ケイ酸カリウムが好ましい。アルカリ金属ケイ酸塩の水
溶液は、pHを高くするために、水酸化ナトリウム、水
酸化カリウム、水酸化リチウム等の水酸化物を適当量含
有してもよい。中でも、水酸化ナトリウム、水酸化カリ
ウムが好ましい。また、アルカリ金属ケイ酸塩の水溶液
は、アルカリ土類金属塩または4族(第IVB族)金属
塩を含有してもよい。アルカリ土類金属塩としては、例
えば、硝酸カルシウム、硝酸ストロンチウム、硝酸マグ
ネシウム、硝酸バリウム等の硝酸塩;硫酸塩;塩酸塩;
リン酸塩;酢酸塩;シュウ酸塩;ホウ酸塩等の水溶性塩
が挙げられる。4族(第IVB族)金属塩としては、例
えば、四塩化チタン、三塩化チタン、フッ化チタンカリ
ウム、シュウ酸チタンカリウム、硫酸チタン、四ヨウ化
チタン、塩化酸化ジルコニウム、二酸化ジルコニウム、
オキシ塩化ジルコニウム、四塩化ジルコニウムが挙げら
れる。これらのアルカリ土類金属塩および4族(第IV
B族)金属塩は、単独でまたは2種以上組み合わせて用
いられる。
は、好ましくは濃度が0.1〜10質量%、より好まし
くは0.5〜2質量%のフッ化ジルコニウムカリウムの
水溶液に、支持体を、好ましくは30〜80℃で、好ま
しくは60〜180秒間浸せきすることにより行う。
しくはリン酸塩化合物濃度が5〜20質量%、無機フッ
素化合物濃度が0.01〜1質量%であり、好ましくは
pHが3〜5の水溶液に、支持体を、好ましくは20〜
100℃、より好ましくは40〜80℃で、好ましくは
2〜300秒間、より好ましくは5〜30秒間浸せきす
ることにより行う。
えば、アルカリ金属、アルカリ土類金属等の金属のリン
酸塩が挙げられる。具体的には、例えば、リン酸亜鉛、
リン酸アルミニウム、リン酸アンモニウム、リン酸水素
二アンモニウム、リン酸二水素アンモニウム、リン酸一
アンモニウム、リン酸一カリウム、リン酸一ナトリウ
ム、リン酸二水素カリウム、リン酸水素二カリウム、リ
ン酸カルシウム、リン酸水素アンモニウムナトリウム、
リン酸水素マグネシウム、リン酸マグネシウム、リン酸
第一鉄、リン酸第二鉄、リン酸二水素ナトリウム、リン
酸ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸鉛、リ
ン酸二アンモニウム、リン酸二水素カルシウム、リン酸
リチウム、リンタングステン酸、リンタングステン酸ア
ンモニウム、リンタングステン酸ナトリウム、リンモリ
ブデン酸アンモニウム、リンモリブデン酸ナトリウム;
亜リン酸ナトリウム、トリポリリン酸ナトリウム、ピロ
リン酸ナトリウムが挙げられる。中でも、リン酸二水素
ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸二水素カ
リウム、リン酸水素二カリウムが好ましい。
物としては、金属フッ化物が好適に挙げられる。具体的
には、例えば、フッ化ナトリウム、フッ化カリウム、フ
ッ化カルシウム、フッ化マグネシウム、ヘキサフルオロ
ジルコニウムナトリウム、ヘキサフルオロジルコニウム
カリウム、ヘキサフルオロチタン酸ナトリウム、ヘキサ
フルオロチタン酸カリウム、ヘキサフルオロジルコニウ
ム水素酸、ヘキサフルオロチタン水素酸、ヘキサフルオ
ロジルコニウムアンモニウム、ヘキサフルオロチタン酸
アンモニウム、ヘキサフルオロケイ酸、フッ化ニッケ
ル、フッ化鉄、フッ化リン酸、フッ化リン酸アンモニウ
ムが挙げられる。
れる水溶液は、リン酸塩および無機フッ素化合物をそれ
ぞれ1種または2種以上含有することができる。
る水溶液へ浸せきした後には、水等によって洗浄され、
乾燥される。
処理後のポアワイド処理により向上した感度(ネガタイ
プの感光層の場合は耐刷性の向上)と引き替えに発生す
るインキ払い性劣化等の印刷汚れの問題が解消される。
即ち、ポア径が拡大したことにより、印刷時、特に印刷
機が停止し、平版印刷版が印刷機上で放置された後の印
刷再スタート時に、インキが取れにくくなる現象(イン
キ払い性劣化)が起こりやすくなる問題があるが、親水
性表面処理が施されていると、上記問題が軽減される。
して得られた本発明の平版印刷版用支持体上に、赤外線
レーザー露光により書き込み可能な記録層を設ける前
に、必要に応じて、例えば、ホウ酸亜鉛等の水溶性金属
塩のような無機下塗層や、有機下塗層を設けてもよい。
は、例えば、カルボキシメチルセルロース;デキストリ
ン;アラビアガム;スルホン酸基を側鎖に有する重合体
および共重合体;ポリアクリル酸;2−アミノエチルホ
スホン酸等のアミノ基を有するホスホン酸類;置換基を
有していてもよいフェニルホスホン酸、ナフチルホスホ
ン酸、アルキルホスホン酸、グリセロホスホン酸、メチ
レンジホスホン酸、エチレンジホスホン酸等の有機ホス
ホン酸;置換基を有していてもよいフェニルリン酸、ナ
フチルリン酸、アルキルリン酸、グリセロリン酸等の有
機リン酸;置換基を有していてもよいフェニルホスフィ
ン酸、ナフチルホスフィン酸、アルキルホスフィン酸、
グリセロホスフィン酸等の有機ホスフィン酸;グリシ
ン、β−アラニン等のアミノ酸類;トリエタノールアミ
ンの塩酸塩等のヒドロキシル基を有するアミンの塩酸
塩;黄色染料が挙げられる。これらは単独で用いてもよ
く、2種以上を混合して用いてもよい。
タノール、メチルエチルケトン等の有機溶媒、またはそ
れらの混合溶剤に、上記有機化合物を溶解させた溶液を
アルミニウム板上に塗布し乾燥することにより設けられ
る。上記有機化合物を溶解させた溶液の濃度は、0.0
05〜10質量%であるのが好ましい。塗布の方法は、
特に限定されず、バーコーター塗布、回転塗布、スプレ
ー塗布、カーテン塗布等のいずれの方法も用いることが
できる。有機下塗層の乾燥後の被覆量は、2〜200m
g/m2 であるのが好ましく、5〜100mg/m2 で
あるのがより好ましい。上記範囲であると、耐刷性がよ
り良好になる。
られる支持体には、平版印刷版原版としたときに、重ね
ても記録層が傷付かないように、裏面(記録層が設けら
れない側の面)に、有機高分子化合物からなる被覆層
(以下「バックコート層」ともいう。)を必要に応じて
設けてもよい。バックコート層の主成分としては、ガラ
ス転移点が20℃以上の、飽和共重合ポリエステル樹
脂、フェノキシ樹脂、ポリビニルアセタール樹脂および
塩化ビニリデン共重合樹脂からなる群から選ばれる少な
くとも1種の樹脂を用いるのが好ましい。
ン酸ユニットとジオールユニットとからなる。ジカルボ
ン酸ユニットとしては、例えば、フタル酸、テレフタル
酸、イソフタル酸、テトラブロムフタル酸、テトラクロ
ルフタル酸等の芳香族ジカルボン酸;アジピン酸、アゼ
ライン酸、コハク酸、シュウ酸、スベリン酸、セバチン
酸、マロン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸等
の飽和脂肪族ジカルボン酸が挙げられる。
料や顔料、支持体との密着性を向上させるためのシラン
カップリング剤、ジアゾニウム塩からなるジアゾ樹脂、
有機ホスホン酸、有機リン酸、カチオン性ポリマー、滑
り剤として通常用いられるワックス、高級脂肪酸、高級
脂肪酸アミド、ジメチルシロキサンからなるシリコーン
化合物、変性ジメチルシロキサン、ポリエチレン粉末等
を適宜含有することができる。
がなくても、後述する記録層を傷付けにくい程度であれ
ばよく、0.01〜8μmであるのが好ましい。厚さが
0.01μm未満であると、平版印刷版原版を重ねて取
り扱った場合の記録層の擦れ傷を防ぐことが困難であ
る。また、厚さが8μmを超えると、印刷中、平版印刷
版周辺で用いられる薬品によってバックコート層が膨潤
して厚みが変動し、印圧が変化して印刷特性を劣化させ
ることがある。
法としては、種々の方法を用いることができる。例え
ば、上記バックコート層用成分を適当な溶媒に溶解し溶
液にして塗布し、または、乳化分散液して塗布し、乾燥
する方法;あらかじめフィルム状に成形したものを接着
剤や熱での支持体に貼り合わせる方法;溶融押出機で溶
融被膜を形成し、支持体に貼り合わせる方法が挙げられ
る。好適な厚さを確保するうえで最も好ましいのは、バ
ックコート層用成分を適当な溶媒に溶解し溶液にして塗
布し、乾燥する方法である。この方法においては、特開
昭62−251739号公報に記載されているような有
機溶剤を単独でまたは混合して、溶媒として用いること
ができる。
バックコート層と表面の記録層のどちらを先に支持体上
に設けてもよく、また、両者を同時に設けてもよい。
版は、このようにして得られる本発明の平版印刷版用支
持体上に、赤外線レーザー露光により書き込み可能な記
録層を設けることにより得られる。 <記録層>本発明の平版印刷版原版においては、記録層
が、(a)熱反応性官能基を有する微粒子ポリマー、ま
たは、(b)熱反応性官能基を有する化合物を内包する
マイクロカプセルを含有する感熱層であるのが好まし
い。この感熱層を用いると、機上現像タイプの平版印刷
版原版とすることができる。
官能基としては、例えば、重合反応を行うエチレン性不
飽和基(例えば、アクリロイル基、メタクリロイル基、
ビニル基、アリル基)、付加反応を行うイソシアネート
基またはそのブロック体、その反応相手である活性水素
原子を有する官能基(例えば、アミノ基、ヒドロキシル
基、カルボキシル基)、同じく付加反応を行うエポキシ
基、その反応相手であるアミノ基、カルボキシル基また
はヒドロキシル基、縮合反応を行うカルボキシル基とヒ
ドロキシル基またはアミノ基、開環付加反応を行う酸無
水物とアミノ基またはヒドロキシル基が挙げられる。本
発明に用いられる熱反応性官能基は、これらに限定され
ず、化学結合が形成されるならば、どのような反応を行
う官能基でもよい。
能基としては、例えば、アクリロイル基、メタクリルロ
イル基、ビニル基、アリル基、エポキシ基、アミノ基、
ヒドロキシル基、カルボキシル基、イソシアネート基、
酸無水物基およびそれらを保護した基が挙げられる。熱
反応性官能基のポリマー粒子への導入は、ポリマーの重
合時に行ってもよいし、重合後に高分子反応を利用して
行ってもよい。
する場合は、熱反応性官能基を有するモノマーを用いて
乳化重合または懸濁重合を行うのが好ましい。熱反応性
官能基を有するモノマーの具体例としては、アリルメタ
クリレート、アリルアクリレート、ビニルメタクリレー
ト、ビニルアクリレート、グリシジルメタクリレート、
グリシジルアクリレート、2−イソシアネートエチルメ
タクリレート、そのアルコールなどによるブロックイソ
シアネート、2−イソシアネートエチルアクリレート、
そのアルコールなどによるブロックイソシアネート、2
−アミノエチルメタクリレート、2−アミノエチルアク
リレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−
ヒドロキシエチルアクリレート、アクリル酸、メタクリ
ル酸、無水マレイン酸、二官能アクリレート、二官能メ
タクリレートが挙げられる。本発明に用いられる熱反応
性官能基を有するモノマーは、これらに限定されない。
これらのモノマーと共重合可能な、熱反応性官能基を有
しないモノマーとしては、例えば、スチレン、アルキル
アクリレート、アルキルメタクリレート、アクリロニト
リル、酢酸ビニルが挙げられる。本発明に用いられる熱
反応性官能基を有しないモノマーは、これらに限定され
ない。
する場合に用いられる高分子反応としては、例えば、国
際公開第96/34316号パンフレットに記載されて
いる高分子反応が挙げられる。
子ポリマー同士が熱により合体するものが好ましく、そ
の表面が親水性で水に分散するものがより好ましい。ま
た、微粒子ポリマーのみを塗布し、凝固温度よりも低い
温度で乾燥して作製したときの皮膜の空中水滴での接触
角が、凝固温度よりも高い温度で乾燥して作製したとき
の皮膜の空中水滴での接触角よりも低くなることが好ま
しい。このように微粒子ポリマーの表面を親水性にする
には、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール
等の親水性ポリマーもしくはオリゴマー、または親水性
低分子化合物を微粒子ポリマーの表面に吸着させればよ
いが、これらに限定されるものではない。
℃以上であるのが好ましいが、経時安定性を考えると1
00℃以上であるのがより好ましい。 (a)微粒子ポリマーの平均粒径は、0.01〜20μ
mであるのが好ましいが、その中でも0.05〜2.0
μmであるのがより好ましく、0.1〜1.0μmであ
るのが好ましい。この範囲内で良好な解像度と経時安定
性が得られる。 (a)微粒子ポリマーの添加量は、感熱層固形分の50
質量%以上が好ましく、60質量%以上が更に好まし
い。
官能基としては、例えば、重合性不飽和基、ヒドロキシ
ル基、カルボキシル基、カルボキシレート基、酸無水物
基、アミノ基、エポキシ基、イソシアネート基、イソシ
アネートブロック体が挙げられる。
エチレン性不飽和結合、例えば、アクリロイル基、メタ
クリロイル基、ビニル基、アリル基を少なくとも1個、
好ましくは2個以上有する化合物であるのが好ましい。
そのような化合物群は当該産業分野において広く知られ
るものであり、本発明においては、これらを特に限定さ
れずに用いることができる。これらは、化学的形態とし
ては、モノマー、プレポリマー、即ち、二量体、三量体
およびオリゴマー、またはそれらの混合物、およびそれ
らの共重合体である。
(例えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、ク
ロトン酸、イソクロトン酸、マレイン酸)、そのエステ
ル、不飽和カルボン酸アミドが挙げられる。中でも、不
飽和カルボン酸と脂肪族多価アルコールとのエステルお
よび不飽和カルボン酸と脂肪族多価アミンとのアミドが
好ましい。また、ヒドロキシル基、アミノ基、メルカプ
ト基等の求核性置換基を有する不飽和カルボン酸エステ
ルまたは不飽和カルボン酸アミドと単官能もしくは多官
能のイソシアネートまたはエポキシドとの付加反応物、
および、単官能もしくは多官能のカルボン酸との脱水縮
合反応物等も好適に用いられる。また、イソシアネート
基、エポキシ基等の親電子性置換基を有する不飽和カル
ボン酸エステルまたはアミドと、単官能もしくは多官能
のアルコール、アミンまたはチオールとの付加反応物、
および、ハロゲン基やトシルオキシ基等の脱離性置換基
を有する不飽和カルボン酸エステルまたはアミドと、単
官能もしくは多官能アルコール、アミンまたはチオール
との置換反応物も好適である。また、別の好適な例とし
て、上記の不飽和カルボン酸を、不飽和ホスホン酸また
はクロロメチルスチレンに置き換えた化合物が挙げられ
る。
とのエステルである重合性化合物のうち、アクリル酸エ
ステルとしては、例えば、エチレングリコールジアクリ
レート、トリエチレングリコールジアクリレート、1,
3−ブタンジオールジアクリレート、テトラメチレング
リコールジアクリレート、プロピレングリコールジアク
リレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ト
リメチロールプロパンジアクリレート、トリメチロール
プロパントリアクリレート、トリメチロールプロパント
リス(アクリロイルオキシプロピル)エーテル、トリメ
チロールエタントリアクリレート、ヘキサンジオールジ
アクリレート、1,4−シクロヘキサンジオールジアク
リレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、
ペンタエリスリトールジアクリレート、ペンタエリスリ
トールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラ
アクリレート、ジペンタエリスリトールジアクリレー
ト、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペ
ンタエリスリトールヘキサアクリレート、ソルビトール
トリアクリレート、ソルビトールテトラアクリレート、
ソルビトールペンタアクリレート、ソルビトールヘキサ
アクリレート、トリス(アクリロイルオキシエチル)イ
ソシアヌレート、ポリエステルアクリレートオリゴマー
が挙げられる。
テトラメチレングリコールジメタクリレート、トリエチ
レングリコールジメタクリレート、ネオペンチルグリコ
ールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメ
タクリレート、トリメチロールエタントリメタクリレー
ト、エチレングリコールジメタクリレート、1,3−ブ
タンジオールジメタクリレート、ヘキサンジオールジメ
タクリレート、ペンタエリスリトールジメタクリレー
ト、ペンタエリスリトールトリメタクリレート、ペンタ
エリスリトールテトラメタクリレート、ジペンタエリス
リトールジメタクリレート、ジペンタエリスリトールヘ
キサメタクリレート、ソルビトールトリメタクリレー
ト、ソルビトールテトラメタクリレート、ビス〔p−
(3−メタクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロポキ
シ)フェニル〕ジメチルメタン、ビス−〔p−(メタク
リロイルオキシエトキシ)フェニル〕ジメチルメタンが
挙げられる。
チレングリコールジイタコネート、プロピレングリコー
ルジイタコネート、1,3−ブタンジオールジイタコネ
ート、1,4−ブタンジオールジイタコネート、テトラ
メチレングリコールジイタコネート、ペンタエリスリト
ールジイタコネート、ソルビトールテトライタコネート
が挙げられる。
チレングリコールジクロトネート、テトラメチレングリ
コールジクロトネート、ペンタエリスリトールジクロト
ネート、ソルビトールテトラジクロトネートが挙げられ
る。イソクロトン酸エステルとしては、例えば、エチレ
ングリコールジイソクロトネート、ペンタエリスリトー
ルジイソクロトネート、ソルビトールテトライソクロト
ネートが挙げられる。マレイン酸エステルとしては、例
えば、エチレングリコールジマレート、トリエチレング
リコールジマレート、ペンタエリスリトールジマレー
ト、ソルビトールテトラマレートが挙げられる。
昭46−27926号公報、同51−47334号公
報、同57−196231号公報に記載されている脂肪
族アルコール系エステル類や、特開昭59−5240号
公報、同59−5241号公報、特開平2−22614
9号公報に記載されている芳香族系骨格を有するもの、
特開平1−165613号公報に記載されているアミノ
基を含有するものが挙げられる。
ルボン酸とのアミドのモノマーの具体例としては、メチ
レンビス−アクリルアミド、メチレンビス−メタクリル
アミド、1,6−ヘキサメチレンビス−アクリルアミ
ド、1,6−ヘキサメチレンビス−メタクリルアミド、
ジエチレントリアミントリスアクリルアミド、キシリレ
ンビスアクリルアミド、キシリレンビスメタクリルアミ
ドが挙げられる。その他の好ましいアミド系モノマーと
しては、例えば、特公昭54−21726号公報に記載
されているシクロへキシレン構造を有するものが挙げら
れる。
付加反応を用いて製造されるウレタン系付加重合性化合
物も好適であり、具体的には、例えば、特公昭48−4
1708号公報中に記載されている1分子に2個以上の
イソシアネート基を有するポリイソシアネート化合物
に、下記式(II)で示されるヒドロキシル基を有する
不飽和モノマーを付加させて得られる、1分子中に2個
以上の重合性不飽和基を含有するウレタン化合物が挙げ
られる。
を表す。)
公平2−32293号公報、同2−16765号公報に
記載されているようなウレタンアクリレートや、特公昭
58−49860号公報、同56−17654号公報、
同62−39417号公報、同62−39418号公報
に記載されているエチレンオキサイド系骨格を有するウ
レタン化合物も好適なものとして挙げられる。
同63−260909号公報、特開平1−105238
号公報に記載されている、分子内にアミノ構造やスルフ
ィド構造を有するラジカル重合性化合物も好適なものと
して挙げられる。
48−64183号公報、特公昭49−43191号公
報、同52−30490号公報に記載されているような
ポリエステルアクリレート類、エポキシ樹脂と(メタ)
アクリル酸を反応させたエポキシアクリレート類等の多
官能のアクリレートやメタクリレートが挙げられる。ま
た、特公昭46−43946号公報、特公平1−403
37号公報、同1−40336号公報に記載されている
特定の不飽和化合物や、特開平2−25493号公報に
記載されているビニルホスホン酸系化合物等も好適なも
のとして挙げられる。また、ある場合には、特開昭61
−22048号公報に記載されているペルフルオロアル
キル基を含有する化合物も好適に挙げられる。更に、日
本接着協会誌、20巻7号、p.300〜308(19
84年)に光硬化性モノマーおよびオリゴマーとして紹
介されているものも好適に例示される。
グリセリンポリグリシジルエーテル、ポリエチレングリ
コールジグリシジルエーテル、ポリプロピレンジグリシ
ジルエーテル、トリメチロールプロパンポリグリシジル
エーテル、ソルビトールポリグリシジルエーテル、ビス
フェノール類もしくはポリフェノール類またはそれらの
水素添加物のポリグリシジルエーテルが挙げられる。
えば、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジ
イソシアネート、ポリメチレンポリフェニルポリイソシ
アネート、キシリレンジイソシアネート、ナフタレンジ
イソシアネート、シクロヘキサンフェニレンジイソシア
ネート、イソホロンジイソシアネート、ヘキサメチレン
ジイソシアネート、シクロヘキシルジイソシアネート、
または、それらをアルコールもしくはアミンでブロック
した化合物が挙げられる。
チレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレン
テトラミン、ヘキサメチレンジアミン、プロピレンジア
ミン、ポリエチレンイミンが挙げられる。
ては、例えば、末端メチロール基を有する化合物、ペン
タエリスリトール等の多価アルコール、ビスフェノール
・ポリフェノール類が挙げられる。好適なカルボキシル
基を有する化合物としては、例えば、ピロメリット酸、
トリメリット酸、フタル酸等の芳香族多価カルボン酸、
アジピン酸等の脂肪族多価カルボン酸が挙げられる。好
適な酸無水物としては、例えば、ピロメリット酸無水
物、ベンゾフェノンテトラカルボン酸無水物が挙げられ
る。
なものとしては、例えば、アリルメタクリレートの共重
合体が挙げられる。具体的には、例えば、アリルメタク
リレート/メタクリル酸共重合体、アリルメタクリレー
ト/エチルメタクリレート共重合体、アリルメタクリレ
ート/ブチルメタクリレート共重合体が挙げられる。
知の方法が適用できる。例えば、マイクロカプセルの製
造方法としては、米国特許第2,800,457号明細
書、同第2,800,458号明細書に記載されている
コアセルベーションを利用した方法、英国特許第99,
0443号明細書、米国特許第3,287,154号明
細書、特公昭38−19574号公報、同42−446
号公報、同42−711号公報に記載されている界面重
合法による方法、米国特許第3,418,250号明細
書、同第3,660,304号明細書に記載されている
ポリマーの析出による方法、米国特許第3,796,6
69号明細書に記載されているイソシアネートポリオー
ル壁材料を用いる方法、米国特許第3,914,511
号明細書に記載されているイソシアネート壁材料を用い
る方法、米国特許第4,001,140号明細書、同第
4,087,376号明細書、同第4,089,802
号明細書に記載されている尿素−ホルムアルデヒド系ま
たは尿素ホルムアルデヒド−レゾルシノール系壁形成材
料を用いる方法、米国特許第4,025,445号明細
書に記載されているメラミン−ホルムアルデヒド樹脂、
ヒドロキシセルロース等の壁材を用いる方法、特公昭3
6−9163号公報、同51−9079号公報に記載さ
れているモノマー重合によるin situ法、英国特
許第930,422号明細書、米国特許第3,111,
407号明細書に記載されているスプレードライング
法、英国特許第952,807号明細書、同第967,
074号明細書に記載されている電解分散冷却法が挙げ
られるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
るマイクロカプセル壁は、三次元架橋を有し、溶剤によ
って膨潤する性質を有するものである。このような観点
から、マイクロカプセルの壁材は、ポリウレア、ポリウ
レタン、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリアミ
ド、またはこれらの混合物が好ましく、特に、ポリウレ
アおよびポリウレタンが好ましい。また、マイクロカプ
セル壁に熱反応性官能基を有する化合物を導入してもよ
い。
0.01〜20μmであるのが好ましく、0.05〜
2.0μmであるのがより好ましく、0.10〜1.0
μmであるのが特に好ましい。上記範囲内であると、良
好な解像度と経時安定性が得られる。
が熱により合体してもよいし、合体しなくてもよい。要
は、マイクロカプセル内包物のうち、塗布時にカプセル
表面もしくはマイクロカプセル外に滲み出したもの、ま
たは、マイクロカプセル壁に浸入したものが、熱により
化学反応を起こせばよい。添加された親水性樹脂、また
は、添加された低分子化合物と反応してもよい。また、
2種以上のマイクロカプセルに、それぞれ異なる官能基
で互いに熱反応するような官能基をもたせることによっ
て、マイクロカプセル同士を反応させてもよい。したが
って、熱によってマイクロカプセル同士が、熱で溶融合
体することは画像形成上好ましいことであるが、必須で
はない。
量は、固形分換算で、10〜60質量%であるのが好ま
しく、15〜40質量%であるのがより好ましい。上記
範囲であると、良好な機上現像性と同時に、良好な感度
および耐刷性が得られる。
る場合、内包物が溶解し、かつ、壁材が膨潤する溶剤を
マイクロカプセル分散媒中に添加することができる。こ
のような溶剤によって、内包された熱反応性官能基を有
する化合物の、マイクロカプセル外への拡散が促進され
る。このような溶剤は、マイクロカプセル分散媒、マイ
クロカプセル壁の材質、壁厚および内包物に依存する
が、多くの市販されている溶剤から容易に選択すること
ができる。例えば、架橋ポリウレア、ポリウレタン壁か
らなる水分散性マイクロカプセルの場合、アルコール
類、エーテル類、アセタール類、エステル類、ケトン
類、多価アルコール類、アミド類、アミン類、脂肪酸類
等が好ましい。
ール、第三ブタノール、n−プロパノール、テトラヒド
ロフラン、乳酸メチル、乳酸エチル、メチルエチルケト
ン、プロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレ
ングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールモ
ノメチルエーテル、γ−ブチルラクトン、N,N−ジメ
チルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドが挙
げられるが、本発明はこれらに限定されない。また、こ
れらの溶剤を2種以上併用してもよい。
が、上記溶剤を混合すれば溶解する溶剤も用いることが
できる。添加量は、素材の組み合わせにより決まるもの
であるが、通常、塗布液の5〜95質量%であるのが好
ましく、10〜90質量%であるのがより好ましく、1
5〜85質量%であるのが特に好ましい。
能基を有する微粒子ポリマー、または、(b)熱反応性
官能基を有する化合物を内包するマイクロカプセルを含
有する感熱層を用いる場合には、必要に応じてこれらの
反応を開始しまたは促進する化合物を添加してもよい。
反応を開始しまたは促進する化合物としては、例えば、
熱によりラジカルまたはカチオンを発生するような化合
物が挙げられる。具体的には、例えば、ロフィンダイマ
ー、トリハロメチル化合物、過酸化物、アゾ化合物、ジ
アゾニウム塩またはジフェニルヨードニウム塩などを含
んだオニウム塩、アシルホスフィン、イミドスルホナー
トが挙げられる。これらの化合物は、感熱層固形分の1
〜20質量%の範囲で添加するのが好ましく、3〜10
質量%の範囲であるのがより好ましい。上記範囲内であ
ると、機上現像性を損なわず、良好な反応開始効果また
は反応促進効果が得られる。
親水性樹脂を添加することにより機上現像性が良好とな
るばかりか、感熱層自体の皮膜強度も向上する。親水性
樹脂としては、ヒドロキシル、カルボキシル、ヒドロキ
シエチル、ヒドロキシプロピル、アミノ、アミノエチ
ル、アミノプロピル、カルボキシメチル等の親水基を有
するものが好ましい。
ム、カゼイン、ゼラチン、澱粉誘導体、カルボキシメチ
ルセルロースおよびそのナトリウム塩、セルロースアセ
テート、アルギン酸ナトリウム、酢酸ビニル−マレイン
酸コポリマー類、スチレン−マレイン酸コポリマー類、
ポリアクリル酸類およびそれらの塩、ポリメタクリル酸
類およびそれらの塩、ヒドロキシエチルメタクリレート
のホモポリマーおよびコポリマー、ヒドロキシエチルア
クリレートのホモポリマーおよびコポリマー、ヒドロキ
シプロピルメタクリレートのホモポリマーおよびコポリ
マー、ヒドロキシプロピルアクリレートのホモポリマー
およびコポリマー、ヒドロキシブチルメタクリレートの
ホモポリマーおよびコポリマー、ヒドロキシブチルアク
リレートのホモポリマーおよびコポリマー、ポリエチレ
ングリコール類、ヒドロキシプロピレンポリマー類、ポ
リビニルアルコール類、ならびに加水分解度が少なくと
も60質量%、好ましくは少なくとも80質量%の加水
分解ポリビニルアセテート、ポリビニルホルマール、ポ
リビニルブチラール、ポリビニルピロリドン、アクリル
アミドのホモポリマーおよびコポリマー、メタクリルア
ミドのホモポリマーおよびポリマー、N−メチロールア
クリルアミドのホモポリマーおよびコポリマーが挙げら
れる。
固形分の5〜40質量%であるのが好ましく、10〜3
0質量%であるのがより好ましい。上記範囲内である
と、良好な機上現像性と皮膜強度が得られる。
線を吸収して発熱する光熱変換剤を含有させることがで
きる。かかる光熱変換剤は、700〜1200nmの少
なくとも一部に吸収帯を有する光吸収物質であればよ
く、種々の顔料、染料および金属微粒子を用いることが
できる。
料、赤色顔料、紫色顔料、青色顔料、緑色顔料、蛍光顔
料、金属粉顔料、その他、ポリマー結合色素が挙げられ
る。具体的には、例えば、不溶性アゾ顔料、アゾレーキ
顔料、縮合アゾ顔料、キレートアゾ顔料、フタロシアニ
ン系顔料、アントラキノン系顔料、ペリレンおよびペリ
ノン系顔料、チオインジゴ系顔料、キナクリドン系顔
料、ジオキサジン系顔料、イソインドリノン系顔料、キ
ノフタロン系顔料、染付けレーキ顔料、アジン顔料、ニ
トロソ顔料、ニトロ顔料、天然顔料、蛍光顔料、無機顔
料、カーボンブラックが挙げられる。
表面処理を施して用いてもよい。表面処理の方法として
は、例えば、親水性樹脂や親油性樹脂を表面コートする
方法、界面活性剤を付着させる方法、反応性物質(例え
ば、シリカゾル、アルミナゾル、シランカップリング剤
やエポキシ化合物、イソシアネート化合物)を顔料表面
に結合させる方法が挙げられる。上記表面処理方法は、
「金属石鹸の性質と応用」(幸書房)、「印刷インキ技
術」(CMC出版、1984年刊)および「最新顔料応
用技術」(CMC出版、1986年刊)に記載されてい
る。これらの顔料中、赤外線を吸収するものが、赤外線
を発光するレーザでの利用に適する点で好ましい。かか
る赤外線を吸収する顔料としてはカーボンブラックが好
ましい。顔料の粒径は0. 01〜1μmの範囲にあるの
が好ましく、0.01〜0.5μmの範囲にあるのがよ
り好ましい。
(例えば、「染料便覧」(有機合成化学協会編集、昭和
45年刊)、「化学工業」1986年5月号P.45〜
51の「近赤外吸収色素」、「90年代機能性色素の開
発と市場動向」第2章2.3項(1990)シーエムシ
ー)または特許に記載されている公知の染料が利用でき
る。具体的には、アゾ染料、金属錯塩アゾ染料、ピラゾ
ロンアゾ染料、アントラキノン染料、フタロシアニン染
料、カルボニウム染料、キノンイミン染料、ポリメチン
染料、シアニン染料等の赤外線吸収染料が好ましい。
号公報、同59−84356号公報、同60−7878
7号等に記載されているシアニン染料、特開昭58−1
73696号公報、同58−181690号公報、同5
8−194595号等に記載されているメチン染料、特
開昭58−112793号公報、同58−224793
号公報、同59−48187号公報、同59−7399
6号公報、同60−52940号公報、同60−637
44号等に記載されているナフトキノン染料、特開昭5
8−112792号等に記載されているスクワリリウム
染料、英国特許第434,875号明細書に記載されて
いるシアニン染料、米国特許第4,756,993号明
細書に記載されている染料、米国特許第4,973,5
72号明細書に記載されているシアニン染料、特開平1
0−268512号公報に記載されている染料、同11
−235883号公報に記載されているフタロシアニン
化合物が挙げられる。
938号明細書に記載されている近赤外吸収増感剤も好
適に用いられ、また、米国特許第3,881,924号
明細書に記載されている置換されたアリールベンゾ(チ
オ)ピリリウム塩、特開昭57−142645号に記載
されているトリメチンチアピリリウム塩、特開昭58−
181051号公報、同58−220143号公報、同
59−41363号公報、同59−84248号公報、
同59−84249号公報、同59−146063号公
報、同59−146061号公報に記載されているピリ
リウム系化合物、特開昭59−216146号公報に記
載されているシアニン染料、米国特許第4,283,4
75号明細書に記載されているペンタメチンチオピリリ
ウム塩等や特公平5−13514号公報、同5−197
02号公報に記載されているピリリウム化合物、エポリ
ン社製のエポライトIII−178、エポライトIII
−130、エポライトIII−125等も好適に用いら
れる。以下にいくつかの具体例を示す。
プセル内など親油性物質に添加して用いる場合は、前記
の赤外線吸収顔料または染料でも良いが、より親油性の
ものが好ましい。好適なものとして以下に例示する染料
を挙げることができる。
30質量%までの範囲で添加するのが好ましい。より好
ましくは5〜25質量%であり、特に好ましくは7〜2
0質量%である。上記範囲内であると、良好な感度が得
られる。
も用いることができる。金属微粒子の多くは光熱変換性
であって、かつ自己発熱性である。好ましい金属微粒子
として、例えば、Si、Al、Ti、V、Cr、Mn、
Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Y、Zr、Mo、A
g、Au、Pt、Pd、Rh、In、Sn、W、Te、
Pb、Ge、Re、Sbの単体もしくは合金、または、
それらの酸化物もしくは硫化物の微粒子が挙げられる。
これらの金属微粒子を構成する金属の中でも好ましい金
属は、光照射時に熱による合体をしやすい、融点が約1
000℃以下で赤外、可視または紫外線領域に吸収をも
つ金属、例えば、Re、Sb、Te、Au、Ag、C
u、Ge、Pb、Snである。また、特に好ましいの
は、融点も比較的低く、赤外線に対する吸光度も比較的
高い金属の微粒子、例えば、Ag、Au、Cu、Sb、
Ge、Pbで、最も好ましい元素としては、Ag、A
u、Cuが挙げられる。
Ag、Cu、Ge、Pb、Sn等の低融点金属の微粒子
と、Ti、Cr、Fe、Co、Ni、W、Ge等の自己
発熱性金属の微粒子とを混合使用するなど、2種以上の
光熱変換物質で構成されていてもよい。また、Ag、P
t、Pd等の、微小片としたときに光吸収が特に大きい
金属種の微小片と他の金属微小片とを組み合わせて用い
ることも好ましい。
るのが好ましく、0.003〜5μmであるのがより好
ましく、0.01〜3μmであるのが特に好ましい。上
記範囲内であると、良好な感度と解像力が得られる。
熱変換剤として用いる場合、その添加量は、感熱層固形
分の10質量%以上であるのが好ましく、20質量%以
上であるのがより好ましく、30質量%以上であるのが
特に好ましい。上記範囲内であると、高い感度が得られ
る。
層や、後述する水溶性オーバーコート層が含有してもよ
い。感熱層、下塗層およびオーバーコート層のうち少な
くとも一つの層が光熱変換剤を含有することにより、赤
外線吸収効率が高まり、感度を向上させることができ
る。
種々の化合物を添加してもよい。例えば、耐刷力を一層
向上させるために多官能モノマーを感熱層マトリックス
中に添加することができる。この多官能モノマーとして
は、マイクロカプセル中に入れられるモノマーとして例
示したものを用いることができる。特に好ましいモノマ
ーとしては、トリメチロールプロパントリアクリレート
を挙げることができる。
非画像部との区別をつけやすくするため、可視光域に大
きな吸収を持つ染料を画像の着色剤として使用すること
ができる。具体的には、オイルイエロー#101、オイ
ルイエロー#103、オイルピンク#312、オイルグ
リーンBG、オイルブルーBOS、オイルブルー#60
3、オイルブラックBY、オイルブラックBS、オイル
ブラックT−505(以上オリエント化学工業社製)、
ビクトリアピュアブルー、クリスタルバイオレット(C
I42555)、メチルバイオレット(CI4253
5)、エチルバイオレット、ローダミンB(CI145
170B)、マラカイトグリーン(CI42000)、
メチレンブルー(CI52015)、特開昭62−29
3247号公報に記載されている染料が挙げられる。ま
た、フタロシアニン系顔料、アゾ系顔料、酸化チタン等
の顔料も好適に用いることができる。添加量は、感熱層
塗布液全固形分に対し0.01〜10質量%であるのが
好ましい。
調製中または保存中においてエチレン性不飽和化合物の
不要な熱重合を阻止するために、少量の熱重合防止剤を
添加するのが好ましい。適当な熱重合防止剤としては、
例えば、ハイドロキノン、p−メトキシフェノール、ジ
−t−ブチル−p−クレゾール、ピロガロール、t−ブ
チルカテコール、ベンゾキノン、4,4´−チオビス
(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2´
−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノー
ル)、N−ニトロソ−N−フェニルヒドロキシルアミン
アルミニウム塩が挙げられる。熱重合防止剤の添加量
は、全組成物の質量に対して約0.01〜5質量%であ
るのが好ましい。
防止するためにベヘン酸やベヘン酸アミドのような高級
脂肪酸やその誘導体等を添加して、塗布後の乾燥の過程
で感熱層の表面に偏在させてもよい。高級脂肪酸やその
誘導体の添加量は、感熱層固形分の約0.1〜約10質
量%であるのが好ましい。
軟性等を付与するために可塑剤を加えることができる。
可塑剤としては、例えば、ポリエチレングリコール、ク
エン酸トリブチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジブチ
ル、フタル酸ジヘキシル、フタル酸ジオクチル、リン酸
トリクレジル、リン酸トリブチル、リン酸トリオクチ
ル、オレイン酸テトラヒドロフルフリルが挙げられる。
して塗布液を調製し、塗布される。ここで使用する溶剤
としては、例えば、エチレンジクロライド、シクロヘキ
サノン、メチルエチルケトン、メタノール、エタノー
ル、プロパノール、エチレングリコールモノメチルエー
テル、1−メトキシ−2−プロパノール、2−メトキシ
エチルアセテート、1−メトキシ−2−プロピルアセテ
ート、ジメトキシエタン、乳酸メチル、乳酸エチル、
N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホル
ムアミド、テトラメチルウレア、N−メチルピロリド
ン、ジメチルスルホキシド、スルホラン、γ−ブチルラ
クトン、トルエン、水が挙げられるが、これに限定され
るものではない。これらの溶剤は、単独でまたは混合し
て使用される。塗布液の固形分濃度は、好ましくは1〜
50質量%である。
上の感熱層塗布量(固形分)は、用途によって異なる
が、一般的に0.5〜5.0g/m2 であるのが好まし
い。上記範囲より塗布量が少なくなると、見かけの感度
は大になるが、画像記録の機能を果たす感熱層の皮膜特
性は低下する。塗布する方法としては、種々の方法を用
いることができる。例えば、バーコーター塗布、回転塗
布、スプレー塗布、カーテン塗布、ディップ塗布、エア
ーナイフ塗布、ブレード塗布、ロール塗布が挙げられ
る。
めの界面活性剤、例えば、特開昭62−170950号
公報に記載されているようなフッ素系界面活性剤を添加
することができる。添加量は、感熱層全固形分の0.0
1〜1質量%であるのが好ましく、0.05〜0.5質
量%であるのがより好ましい。
性物質による感熱層表面の汚染防止のため、感熱層上
に、水溶性オーバーコート層を設けることができる。本
発明に使用される水溶性オーバーコート層は印刷時に容
易に除去できるものであり、水溶性の有機高分子化合物
から選ばれた樹脂を含有する。水溶性の有機高分子化合
物としては、塗布乾燥によってできた被膜がフィルム形
成能を有するものである。具体的には、ポリ酢酸ビニル
(ただし、加水分解率65%以上のもの);ポリアクリ
ル酸、そのアルカリ金属塩またはアミン塩;ポリアクリ
ル酸共重合体、そのアルカリ金属塩またはアミン塩;ポ
リメタクリル酸、そのアルカリ金属塩またはアミン塩;
ポリメタクリル酸共重合体、そのアルカリ金属塩または
アミン塩;ポリアクリルアミド、その共重合体;ポリヒ
ドロキシエチルアクリレート;ポリビニルピロリドン、
その共重合体;ポリビニルメチルエーテル;ビニルメチ
ルエーテル/無水マレイン酸共重合体;ポリ−2−アク
リルアミド−2−メチル−1−プロパンスルホン酸、そ
のアルカリ金属塩またはアミン塩;ポリ−2−アクリル
アミド−2−メチル−1−プロパンスルホン酸共重合
体、そのアルカリ金属塩またはアミン塩;アラビアガ
ム;繊維素誘導体(例えば、カルボキシメチルセルロー
ス、カルボキシエチルセルロース、メチルセルロー
ス)、その変性体;ホワイトデキストリン;プルラン;
酵素分解エーテル化デキストリンが例示される。また、
目的に応じて、これらを二種以上混合して用いることも
できる。
性光熱変換剤を添加してもよい。更に、オーバーコート
層には塗布の均一性を確保する目的で、水溶液塗布の場
合には、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、
ポリオキシエチレンドデシルエーテル等の非イオン系界
面活性剤を添加することができる。オーバーコート層の
乾燥塗布量は、0.1〜2.0g/m2 が好ましい。こ
の範囲内で、機上現像性を損なわず、指紋付着汚れなど
の親油性物質による感熱層表面の良好な汚染防止が可能
となる。
層として、上述した(a)熱反応性官能基を有する微粒
子ポリマー、または、(b)熱反応性官能基を有する化
合物を内包するマイクロカプセルを含有する感熱層以外
のものを用いることもできる。例えば、ネガ型赤外線レ
ーザー記録材料を用いた感光層、ポジ型赤外線レーザー
記録材料を用いた感光層、スルホネート型赤外線レーザ
ー記録材料を用いた感光層が挙げられる。
に露光可能なネガ型の平版印刷版原版、いわゆるサーマ
ルネガタイプの平版印刷版原版とする場合には、ネガ型
赤外線レーザー記録材料によって感光層を設けるのがよ
い。ネガ型赤外線レーザー記録材料としては、(A)光
または熱によって分解して酸を発生する化合物、(B)
酸によって架橋する架橋剤、(C)アルカリ可溶性樹
脂、(D)赤外線吸収剤、および(E)一般式(R3 −
X)n −Ar−(OH)m で表される化合物(式中、R
3 は炭素数6〜32のアルキル基またはアルケニル基を
表し、Xは単結合、O、S、COOまたはCONHを表
し、Arは芳香族炭化水素基、脂肪式炭化水素基または
複素環基を表し、nは1〜3の整数を表し、mは1〜3
の整数を表す。)からなる組成物が好適に用いられる。
原版は、現像後に指紋が付きやすく、画像部の強度が弱
いという欠点があるが、かかる欠点は上記組成物によっ
て感光層を形成することで解消される。
生する化合物としては、特願平3−140109号明細
書(特開平04−365048号公報)に記載されてい
るイミノスルフォネート等に代表される、光分解してス
ルホン酸を発生する化合物が挙げられ、200〜500
nmの波長の照射、または100℃以上の加熱によって
酸を発生する化合物が挙げられる。好適な酸発生剤とし
ては、例えば、光カチオン重合開始剤、光ラジカル重合
の開始剤、色素類の光消色剤、光変色剤が挙げられる。
これらの酸発生剤は、記録材料全固形分に対して、0.
01〜50質量%添加されるのが好ましい。
は、例えば、(i)アルコキシメチル基またはヒドロキ
シル基で置換された芳香族化合物、(ii)N−ヒドロ
キシメチル基、N−アルコキシメチル基またはN−アシ
ルオキシメチル基を有する化合物、(iii)エポキシ
化合物が好適に挙げられる。
ば、ノボラック樹脂や、側鎖にヒドロキシアリール基を
有するポリマーが挙げられる。
は、例えば、760〜1200nmの赤外線を有効に吸
収するアゾ染料、アントラキノン染料、フタロシアニン
染料等の市販染料;カラーインデックスに記載されてい
る黒色顔料、赤色顔料、金属粉顔料、フタロシアニン系
顔料が挙げられる。また、画像の見やすさを向上させる
ためにオイルイエロー、オイルブルー#603等の画像
着色剤を添加するのが好ましい。また、感光層塗膜の柔
軟性改善のため、ポリエチレングリコールやフタル酸エ
ステルのような可塑剤を添加することができる。
ーザーに露光可能なポジ型の平版印刷版原版、いわゆる
サーマルポジタイプの平版印刷版原版とする場合には、
ポジ型赤外線レーザー記録材料によって感光層を設ける
のがよい。ポジ型赤外線レーザー記録材料としては、
(A)アルカリ可溶性高分子、(B)該アルカリ可溶性
高分子と相溶してアルカリ溶解性を低下させる化合物、
および(C)赤外レーザーを吸収する化合物からなるポ
ジ型赤外線レーザー記録材料が好適に用いられる。この
ポジ型赤外線レーザー記録材料を用いると、非画像部の
アルカリ現像液に対する溶解性不足を解消でき、また、
傷つきにくく、画像部の耐アルカリ現像適性に優れ、現
像安定性のよい平版印刷版原版とすることができる。
えば、(i)フェノール樹脂、クレゾール樹脂、ノボラ
ック樹脂、ピロガロール樹脂等に代表されるフェノール
性ヒドロキシル基を有する高分子化合物、(ii)スル
ホンアミド基を有する重合モノマーを単独で重合させ、
または、他の重合性モノマーと共重合させて得られた化
合物、(iii)N−(p−トルエンスルホニル)メタ
クリルアミド、N−(p−トルエンスルホニル)アクリ
ルアミド等に代表される活性イミド基を分子内に有する
化合物が挙げられる。
溶解性を低下させる化合物としては、例えば、スルホン
化合物、アンモニウム塩、スルホニウム塩、アミド化合
物等の上記(A)成分と相互作用する化合物が挙げられ
る。例えば、上記(A)成分がノボラック樹脂の場合に
は、(B)成分としては、シアニン色素が好適に挙げら
れる。
ては、750〜1200nmの赤外域に吸収域があり、
光/熱変換能を有する材料が好ましい。このような機能
を有するものとしては、例えば、スクワリリウム色素、
ピリリウム塩色素、カーボンブラック、不溶性アゾ染
料、アントラキノン系染料が挙げられる。これらは、
0.01〜10μmの範囲の大きさであるのが好まし
い。
このポジ型赤外線レーザー記録材料を、メタノール、メ
チルエチルケトン等の有機溶媒に溶解し、必要に応じ
て、染料を添加し、支持体上に乾燥後の質量が1〜3g
/m2 となるように塗布し乾燥することにより得ること
ができる。
層として、スルホネート型赤外線レーザー記録材料を用
いてもよい。スルホネート型赤外線レーザー記録材料と
しては、例えば、特許第270480号明細書、特許第
2704872号明細書等に記載されているスルホネー
ト化合物を用いることができる。また、赤外線レーザー
照射によって発生した熱によってスルホン酸を発生し、
水に可溶化する感光材料や、スチレンスルホン酸エステ
ルをゾルゲルで固め、その後赤外線レーザーを照射する
ことで表面極性が変化する感光材料や、特願平9−89
816号明細書(特開平10−282646号公報)、
特願平10−22406号明細書(特開平11−218
928号公報)、特願平10−027655号明細書
(特開平10−282672号公報)に記載されている
レーザー露光によって疎水性表面が親水性に変化する感
光材料等を用いることもできる。
しうる高分子化合物からなる感光層の特性を更に改善す
るためには、つぎに挙げる方法を併用するのが好まし
い。かかる方法としては、例えば、(1)特願平10−
7062号明細書(特開平11−202483号公報)
に記載された酸または塩基発生剤との併用による方法、
(2)特願平9−340358号明細書(特開平11−
174685号公報)に記載された特定の中間層を設け
る方法、(3)特願平9−248994号明細書(特開
平11−84658号公報)に記載された特定の架橋剤
を併用する方法、(4)特願平10−115354号明
細書(特開平11−301131号公報)に記載された
固体粒子表面修飾の様態で使用する方法を挙げることが
できる。
利用して感光層の親/疎水性を変化させる組成物の他の
例としては、例えば、米国特許第2,764,085号
明細書に記載されているWerner錯体からなる熱に
よって疎水性に変化する組成物、特公昭46−2721
9号公報に記載されている特定の糖類、メラミンホルム
アルデヒド樹脂等の露光によって親水性に変化する組成
物、特開昭51−63704号公報に記載されているヒ
ートモード露光によって疎水性に変化する組成物、米国
特許第4,081,572号明細書に記載されているフ
タリルヒドラジドポリマーのように熱によって脱水/疎
水化するポリマーからなる組成物、特公平3−5810
0号公報に記載されているテトラゾリウム塩構造を有し
熱によって親水化する組成物、特開昭60−13276
0号公報に記載されているスルホン酸変性ポリマーから
なる露光によって疎水化する組成物、特開昭64−35
43号公報に記載されているイミド前駆体ポリマーから
なる露光によって疎水化する組成物、特開昭51−74
706号公報に記載されているフッ化炭素ポリマーから
なる露光によって親水化する組成物が挙げられ、これら
の組成物を用いて記録層を形成することができる。
載されている疎水性結晶性ポリマーからなる露光によっ
て親水性に変化する組成物、特開平7−186562号
公報に記載されている熱によって不溶化された側基が親
水性に変化するポリマーと光熱変換剤からなる組成物、
特開平7−1849号公報に記載されているマイクロカ
プセルを含有する三次元架橋された親水性バインダーか
らなり露光によって疎水化する組成物、特開平8−34
63号公報に記載されている原子価異性化またはプロト
ン移動異性化する組成物、特開平8−141819号公
報に記載されている熱によって層内の相構造変化(相溶
化)を生じ、親/疎水性を変化させる組成物、特公昭6
0−228号公報に記載されている熱によって表面の形
態、表面の親/疎水性が変化する組成物が挙げられ、こ
れらの組成物を用いて記録層を形成することができる。
しい記録材料の他の例としては、高パワーおよび高密度
のレーザー光によって発生した熱を利用する、いわゆる
ヒートモード露光によって、感光層と支持体との間の接
着性を変化させる組成物が挙げられる。具体的には、特
公昭44−22957号公報に記載されている熱融着性
物質または熱反応性物質からなる組成物が挙げられる。
な態様であるアルミニウム支持体の製造装置について説
明する。本発明の平版印刷版用支持体の好適な態様であ
るアルミニウム支持体の製造過程としては、(1)圧延
され、コイル状に巻き取られたアルミニウム板を多軸タ
ーレットからなる送り出し装置から送り出し、(2)上
記各処理(機械的粗面化処理、電気化学的粗面化処理、
アルカリエッチング処理、酸性エッチング処理、デスマ
ット処理、低熱伝導性の親水性皮膜の形成、ポアワイド
処理(酸処理またはアルカリ処理)、封孔処理、親水性
表面処理等)の後、アルミニウム板を乾燥処理し、
(3)アルミニウム板を上記多軸ターレットからなる巻
き取り装置にてコイル状に巻き取り、または、アルミニ
ウム板の平面性を矯正し、その後、所定の長さにカット
して集積するのが好ましい。また、必要に応じ、上記過
程において、下塗層や記録層を形成して乾燥処理する工
程を設け、平版印刷版原版としてから上記巻取り装置に
よりコイル状に巻き取ってもよい。
は、アルミニウム板の表面の欠陥を検査する装置を用い
て、該欠陥を連続的に検査し、発見した欠陥部のエッジ
部分に目印のラベルを貼る工程を、1工程以上有するの
が好ましい。更に、本発明の平版印刷版原版の製造にお
いては、アルミニウム板の送り出し工程および巻き取り
工程において、アルミコイルの交換の際に、該アルミニ
ウム板の走行を停止しても、上記各工程におけるアルミ
ニウム板の走行速度を一定に保つようなリザーバ装置を
設けることが好ましく、上記アルミコイルの送り出し工
程の後には、アルミニウム板を超音波またはアーク溶接
にて接合する工程を設けるのが好ましい。
置は、アルミニウム板の走行位置を検出し、走行位置を
矯正する装置を1個以上有するのが好ましく、また、ア
ルミニウム板の張力カットおよび走行速度制御を目的と
した駆動装置と、張力制御を目的としたダンサロール装
置とをそれぞれ1個以上有するのが好ましい。また、ト
ラッキング装置にて各工程の状態が所望の条件か否かを
記録し、アルミニウムコイルが巻き取られる前に、アル
ミニウムウェブのエッジ部にラベルを貼り、そのラベル
よりも後が所望の条件か否かをのちに判別できるように
するのも好ましい。
紙とともに帯電させて互いに吸着させ、その後所定の長
さにカット、および/または、スリットすることが好ま
しい。また、アルミニウム板のエッジ部分に貼られたラ
ベルの情報をもとに、所定の長さに裁断した後または裁
断する前に、そのラベルを目印として良品部分と欠陥部
分とを分別し、良品部分のみを集積するのが好ましい。
ルミニウム板のサイズ(厚さおよび幅)、アルミニウム
の材質またはアルミニウムウェブの走行速度によって、
それぞれの条件で最適な張力を設定することが重要であ
る。そこで、張力カットと走行速度制御を目的とした駆
動装置と、張力制御を目的としたダンサーロールとを利
用し、張力感知装置からの信号をフィードバック制御す
る張力制御装置を複数設けるのが好ましい。駆動装置
は、直流モーターと主駆動ローラを組み合わせた制御方
法を用いるのが一般的である。主駆動ローラは一般的な
ゴムを材質とするが、アルミニウムウェブがwetな状
態にある工程では不織布を積層して作製されたローラを
用いることができる。また、各パスローラとしては、ゴ
ムまたは金属が一般的に用いられるが、アルミニウムウ
ェブとスリップを起こしやすい箇所ではこのスリップを
防止するために、各パスローラにモーターや減速機を接
続し、主駆動装置からの信号によって一定速度で回転制
御するなど補助的な駆動装置を設けることもできる。
は、特開平10−114046号公報に記載されている
ように、圧延方向の算術平均粗さ(Ra )をR1 とし、
幅方向の算術平均粗さ(Ra )をR2 とした場合に、R
1 −R2 が、R1 の30%以内であるのが好ましく、ま
た、圧延方向の平均曲率が1.5×10-3mm-1以下、
幅方向の平均曲率が1.5×10-3mm-1以下、圧延方
向と垂直な方向の平均曲率が1.0×10-3mm-1以下
であるのが好ましい。また、上記粗面化処理等を施して
製造されたアルミニウム支持体は、ロール直径20〜8
0mm、ゴム硬度50〜95度の矯正ロールを用いて矯
正するのが好ましい。これにより、平版感光印刷機の自
動搬送工程においても、平版印刷版原版の露光ズレが起
きないフラットネスのアルミニウムコイル状素板を供給
することができる。特開平9−194093号公報に
は、ウェブのカール測定方法および装置、カール修正方
法および装置、ならびにウェブ切断装置が記載されてお
り、本発明においてもこれらを用いることができる。
するにあたり、各工程が適切な条件で稼働しているかを
電気的に監視し、トラッキング装置にて各工程の状態が
所望の条件か否かを記録し、アルミニウムコイルが巻き
取られる前に、アルミニウムウェブのエッジ部にラベル
を貼り、そのラベルよりも後が所望の条件か否かを、後
から判別できるようにすることで、裁断時、集積時にそ
の部分の良否を判定することができる。
ム板の処理装置は、液の温度、比重、電導度、超音波の
伝搬速度のうち、一つ以上を測定し、液の組成を求め、
フィードバック制御、および/または、フィードフォワ
ード制御して液濃度を一定にコントロールするのが好ま
しい。上記処理装置中の酸性水溶液にはアルミニウムイ
オンを初めとするアルミニウム板中に含まれる成分がア
ルミニウム板の表面処理の進行に伴って溶解する。そこ
で、アルミニウムイオン濃度と酸またはアルカリの濃度
を一定にするために、水と酸、または、水とアルカリを
間欠的に添加して液組成を一定に保つのが好ましい。こ
こで添加する酸またはアルカリの濃度は、10〜98質
量%であるのが好ましい。
は、例えば、以下の方法が好ましい。まず、あらかじめ
使用が予定されている濃度範囲の成分液ごとの導電率、
比重または超音波の伝搬速度を各温度毎に測定してデー
タテーブルを作成する。そして、被測定液の導電率、比
重または超音波の伝搬速度と温度データをあらかじめ作
成した非測定液のデータテーブルを参照して濃度を測定
する。上記超音波の伝搬時間を高精度・高安定に測定す
る方法は、特開平6−235721号公報に記載されて
いる。また、上記超音波の伝搬速度を利用した濃度測定
システムについては、特開昭58−77656号公報に
記載されている。また、複数の物理量データを液成分ご
とに相関を示すデータテーブルを作成しておき、そのデ
ータテーブルを参照して多成分液の濃度を測定する方法
は、特開平4−19559号公報に記載されている。
法を被測定液の導電率と温度の値と組み合わせて、アル
ミニウム支持体の粗面化工程に応用すると、プロセスの
管理がリアルタイムで正確に行えるため、一定品質の製
品が製造できるようになり、得率の向上につながる。ま
た、温度と超音波の伝搬速度と導電率との組み合わせだ
けでなく、温度と比重、温度と導電率、温度と導電率と
比重等、それぞれの物理量で濃度および温度ごとにデー
タテーブルを作成しておき、そのデータテーブルを参照
して多成分液の濃度測定する方法をアルミニウム支持体
の粗面化処理工程に応用すると、前記と同様な効果が得
られる。また、比重と温度とを測定し、あらかじめ作成
しておいたデータテーブルを参照して被測定物のスラリ
ー濃度を求めることによって、スラリー濃度の測定も迅
速にかつ正確に行えるようになる。
影響を受けやすいため、垂直に配置され、かつ、下方か
ら上方に向かう流速のある配管中で行われるのがより好
ましい。上記超音波の伝搬速度測定は、配管内の圧力が
1〜10kg/cm2 の圧力範囲内で行うことが好まし
く、超音波の周波数は0.5〜3MHzであるのが好ま
しい。また、上記比重、導電率、超音波の伝搬速度の測
定は温度の影響を受けやすいため、保温状態にあり、か
つ温度変動が±0.3℃以内に制御された配管内で測定
するのが好ましい。更に、導電率および比重、または、
導電率と超音波の伝搬速度とは同一温度で測定するのが
好ましいので、同一の配管内または同一の配管フロー内
で測定するのが特に好ましい。測定の際の圧力変動は温
度の変動につながるので可能な限り低い方が好ましい。
また、測定する配管内の流速分布もできるだけ少ない方
が好ましい。更に、上記測定はスラリー、ゴミ、および
気泡の影響を受けやすいので、フィルターや脱気装置等
を通した液を測定するのが好ましい。
版原版は熱により画像形成される。具体的には、熱記録
ヘッド等による直接画像様記録、赤外線レーザによる走
査露光、キセノン放電灯等の高照度フラッシュ露光、赤
外線ランプの固体高出力赤外線レーザによる露光が好適
である。
(a)熱反応性官能基を有する微粒子ポリマー、また
は、(b)熱反応性官能基を有する化合物を内包するマ
イクロカプセルを含有する、いわゆる機上現像タイプの
感熱層である場合には、画像露光後、それ以上の処理な
しに印刷機に装着し、インキおよび/または湿し水を用
いて通常の手順で印刷することができる。また、特許第
2938398号明細書に記載されているように、印刷
機シリンダー上に取りつけた後に、印刷機に搭載された
レーザーにより露光し、その後にインキおよび/または
湿し水をつけて機上現像することも可能である。これら
の場合、印刷機上でインキおよび/または湿し水により
感熱層が除去されるので、別個の現像工程を必要とせ
ず、また、現像後、印刷のために印刷機を止める必要も
なく、現像が終わり次第、引き続き印刷を行うことがで
きる。即ち、本発明の平版印刷版の製版および印刷方法
は、機上現像タイプの感熱層を設けてなる平版印刷版原
版を、レーザー光によって画像露光しそのまま印刷機に
取り付けて印刷するか、または、印刷機に取り付けた後
にレーザー光によって画像露光しそのまま印刷すること
を特徴とする。レーザー光としては、波長760〜12
00nmの赤外線を放射する、固体レーザーまたは半導
体レーザーを用いることができる。なお、機上現像タイ
プの感熱層を有する場合においても、水または適当な水
溶液を現像液とする現像をした後、印刷に用いることが
できる。
サーマルポジタイプまたはサーマルネガタイプの記録層
等を有する場合には、常法に従い、画像露光後、現像液
により現像して、印刷機に装着し、印刷に供することが
できる。
可能な親水層を画像形成層とする無処理型平版印刷版原
版に供することもできる。かかる原版は、前述の(a)
熱反応性官能基を有する微粒子ポリマー、または、
(b)熱反応性官能基を有する化合物を内包するマイク
ロカプセルを含む熱可塑性ポリマー微粒子や親油性物質
を内包したマイクロカプセル粒子あるいは疎水化樹脂微
粒子などの微粒子を疎水性樹脂などのマトリックス中に
分散した親水層(画像形成層)を有するものである。親
水層に熱を加えると該微粒子類に内包された親水性物質
が微粒子外に散出して親水層表面の熱照射部のみが選択
的に親油性部に変換される。この親油性画像部と未熱照
射の親水性マトリックスからなる親水性非画像部との表
面構成を印刷面として用いることにより、現像処理する
ことのない、完全無処理で、湿し水を使用する平版印刷
を行うことができる。更には、赤外線レーザー光の走査
露光の記録方式においては、該親水性層に光熱変換剤を
含有するのが好ましい。
光後現像処理することなしにそのまま印刷機に装着して
印刷、あるいは印刷機上で露光しそのまま印刷できるも
のである。本発明の特定の熱伝導率を有する支持体を用
いることにより、画像形成後の画像部は高精度な画像が
形成され且印刷インキの着肉性が良好で多数枚の印刷が
可能となる。
る感熱平版印刷版原版としては、例えば、特開昭59−
174394号公報、1992年1月のResearch Discl
osure No. 33303、特開2001−47755号等
に、熱可塑性ポリマー微粒子を親水性樹脂中に分散した
感熱層を有する原版、更には特開2001−31545
3号公報中の段落番号[0057]〜[0088]記載
の2層構造からなる自己水分散性の疎水化樹脂粒子含有
の親水層(感熱層)、特開2002−29165号公報
中の段落番号[0021]〜[0066]記載の表面疎
水化金属微粒子を内包した表面親水性の疎水化樹脂粒子
含有の親水層、特開2002−36745号公報中の段
落番号[0008]〜[0038]記載の特定のビニル
オキシ基含有化合物を内包する疎水化樹脂粒子含有の親
水層、特開2002−6504号公報中の段落番号[0
033]〜[0047]記載のシラノール基を含有する
親水性ポリマー及び金属酸化物を含有する親水層等、が
挙げられる。もとより、本発明の無処理型平版印刷版原
版の内容はこれらの例示に限定されるものではない。な
お、本明細書に記載されるすべての公開文献、および出
願中の特許出願の内容は、引用して本明細書の内容とす
る。
が、本発明はこれらに限定されるものではない。
4mmのJIS1050のアルミニウム板を用い、前処
理、粗面化処理、親水性皮膜生成処理、必要に応じて後
処理をこの順に行って、実施例のに用いるアルミニウム
基板を作製した。粗面化処理までは下記A〜Jのいずれ
かで行い、親水性皮膜生成処理及び後処理は、各基板の
製造例に記載した方法で行った。
板を50℃に保たれた1%水酸化ナトリウム水溶液に浸
漬して、溶解量が2g/m2 になるように溶解処理を行
った。水洗後、次に行う電気化学的粗面化処理で使用す
る電解液と同組成の水溶液に10秒間浸漬して中和処理
し、次いで水洗した。
度50A/dm2 、正弦波交流を用い、休止時間を挟み
複数回に分けた電気化学的粗面化処理を行った。表1
に、電解液組成、1回当たりの処理電気量、電解処理回
数、休止時間を示した。該電気化学的粗面化処理後は、
50℃に保たれた1%水酸化ナトリウム水溶液に浸漬し
て、溶解量が2g/m2 になるようにアルカリ溶解処理
し、水洗した後、25℃に保たれた10%硫酸水溶液中
に10秒間浸漬して中和処理し、次いで水洗した。
の10%水酸化ナトリウム水溶液に20秒間浸漬して、
脱脂及びエッチングした後、流水で水洗し、次いで25
%硫酸水溶液で20秒間中和処理し、水洗した。その
後、1%塩酸水溶液(アルミニウムイオンを0.5%含
む)を用い、電流値が0からピークに達する間での時間
(TP)が2msecの周波数60Hz、duty比
1:1の台形の矩形波を用い、カーボン電極を対極とし
てアルミニウム陽極時平均電流密度27A/dm2 (ア
ルミニウムの陽極時と陰極時の電流密度の比1:0.9
5)、アルミニウム陽極時電気量350C/dm2 とな
るように、20℃で電解粗面化処理した。次いで、水酸
化ナトリウム26%、アルミニウムイオン6.5%水溶
液を用い、液温45℃でスマットを含む全エッチング量
が0.7g/m2 となるようにスプレーによるエッチン
グ処理を行った。続いて25%硝酸水溶液(アルミニウ
ムイオンを0.3%含む)で60℃10秒間スプレー処
理によるデスマット処理を行った。
径0.72mm、毛長80mmのナイロンブラシと平均
粒径約15〜35μmのパミストンの水懸濁液を用いて
粗面化した後、よく水で洗浄した。次に、10%水酸化
ナトリウム水溶液に70℃で30秒間浸漬してエッチン
グし、流水で水洗後、さらに20%硝酸水溶液で中和洗
浄し、水洗した。このように機械的に粗面化したアルミ
ニウム板に、さらに下記のような電気化学的粗面化を施
した。
ウムイオンの濃度が5g/lになるように塩酸に塩化ア
ルミニウムを添加して調製した塩酸水溶液中で、液温3
5℃で前記の機械的粗面化をしたアルミニウム板に、図
2に示したラジアルセルを用いて、交流を印加して交流
電気分解を行った。交流としては、周波数が60Hzの
商用交流を、誘導電圧調整器及び変圧器を用いて電流・
電圧調整することにより発生させたサイン波を用いた。
アルミニウム板が陽極時の電気量の総和は50C/dm
2 であり、前記交流の1周期におけるQc/Qaは0.
95であった。
オンの濃度については、温度、導電率、及び超音波伝播
速度と、塩酸及びアルミニウムイオン濃度との関係を求
め、前記塩酸水溶液の温度、導電率、及び超音波伝播速
度が所定の値になるように、濃度35%の濃塩酸と水と
を循環タンクから電解槽本体内部に添加し、余剰の塩酸
水溶液をオーバーフローさせることにより、一定に保持
した。次に、処理液として、水酸化ナトリウム及びアル
ミニウムイオンをそれぞれ5%及び0.5%含有し、液
温が45℃のアルカリ溶液を用い、前記アルミニウム板
における粗面化面の溶解量が0.1g/m2 であり、前
記面とは反対側の面の溶解量0.05g/m2 となるよ
うに、エッチング処理を施した。
両面に、硫酸及びアルミニウムイオンをそれぞれ300
g/l及び5g/l含有する液温50℃の硫酸水溶液を
噴霧してデスマット処理を行った。
に、下記の硝酸水溶液中での電解粗面化処理を行った。
0.5%含む)を用い、電流値が0からピークに達する
間での時間(TP)が2msecの周波数60Hz、d
uty比1:1の台形の矩形波を用い、カーボン電極を
対極としてアルミニウム陽極時平均電流密度27A/d
m2 (アルミニウムの陽極時と陰極時の電流密度の比
1:0.95)、アルミニウム陽極時電気量350C/
dm2 となるように、50℃で、図2に示したラジアル
セルを用いて電解粗面化処理した。次いで、水酸化ナト
リウム26%、アルミニウムイオン6.5%水溶液を用
い、液温45℃でスマットを含む全エッチング量が0.
2g/m2 となるようにスプレーによるエッチング処理
を行った。続いて25%硝酸水溶液(アルミニウムイオ
ンを0.3%含む)で60℃10秒間スプレー処理によ
るデスマット処理を行った。
気化学的粗面化処理及びそれ以降の処理を省いた処理
(機械的粗面化、アルカリエッチング、中和、水洗)を
粗面化処理Gとした。
に保たれた1%水酸化ナトリウム水溶液に浸漬して、溶
解量が2g/m2 になるように溶解処理を行った。水洗
後、次に行う電気化学的粗面化処理で使用する電解液と
同組成の水溶液に10秒間浸漬して中和処理し、次いで
水洗した。
酸水溶液(アルミニウムイオンを0.5%含む)、電流
密度50A/dm2 、正弦波交流を用い、休止時間を1
回0.5秒間設け、1回当たり250C/dm2 、合計
500C/dm2 の電気量で、電気化学的粗面化処理を
行った後、水洗した。該電気化学的粗面化処理後は、5
0℃に保たれた1%水酸化ナトリウム水溶液に浸漬し
て、溶解量が5g/m2になるようにアルカリ溶解処理
し、水洗した後、25℃に保たれた10%硫酸水溶液中
に10秒間浸漬して中和処理し、次いで水洗した。
のアルカリ溶解処理を行わなかったこと以外は粗面化処
理Hと同様の粗面化処理を行った。
水との懸濁液を研磨スラリー液として、スプレー管によ
ってアルミニウム板の表面に供給しながら、ナイロンブ
ラシが回転するブラシローラを用いて機械的粗面化処理
を行った。使用したナイロンブラシの材質は6,10−
ナイロンであり、毛長は50mmであり、毛の直径は
0.48mmであった。このナイロンブラシはφ300
mmのステンレス製の筒に穴をあけて密になるように植
毛されたものである。また、ブラシローラには、ナイロ
ンブラシが3本使用されており、ブラシ下部に備えられ
た2本の支持ローラ(φ200mm)間の距離は300
mmであった。上記ブラシローラは、ブラシを回転させ
る駆動モータの負荷を、ナイロンブラシがアルミニウム
板に押さえつけられる前の負荷に対して管理し、粗面化
後のアルミニウム板の平均算術粗さ(Ra )が0.45
μmになるように押さえつけた。ブラシの回転方向はア
ルミニウム板の移動方向と同じであった。その後、水洗
を行った。また、研磨剤の濃度は、あらかじめ研磨剤濃
度と温度と比重との関係から作成したテーブルを参照
し、温度および比重から研磨剤濃度を求め、フィードバ
ック制御によって水と研磨剤とを添加し、上記研磨剤の
濃度を一定に保った。また、研磨剤が粉砕して粒度が小
さくなると粗面化されたアルミニウム板の表面形状が変
化するので、サイクロンによって粒度の小さな研磨剤は
系外に逐次排出した。研磨剤の粒径は1〜35μmの範
囲であった。
量%を含有する液温70℃の水溶液をスプレー管によっ
てアルミニウム板に吹き付けて、アルカリエッチング処
理を行った。アルミニウム板の、後に電気化学的粗面化
処理を行う面の溶解量は8g/m2 であり、その裏面の
溶解量は2g/m2 であった。アルカリエッチング処理
に用いたエッチング液の濃度は、あらかじめNaOH濃
度と、アルミニウムイオン濃度と、温度と、比重と、液
の導電率との関係から作成したテーブルを参照し、温
度、比重、および導電率からエッチング液濃度を求め、
フィードバック制御によって水と48質量%NaOH水
溶液とを添加することにより一定に保った。その後、水
洗を行った。
ム板に吹き付けて、10秒間デスマット処理を行った。
硝酸水溶液は、次の工程で用いる電解装置からのオーバ
ーフロー廃液を使用した。ついで、デスマット処理液を
吹き付けるスプレー管を数カ所設置して、次の工程まで
アルミニウム板の表面が乾かないようにした。
2槽とを用いて連続的に電気化学的粗面化処理を行っ
た。酸性水溶液としては、硝酸1質量%の硝酸水溶液
(アルミニウムイオン0.5質量%およびアンモニウム
イオン0.007質量%を含む。)を用いた。液温は5
0℃であった。また、交流電流は、電流値がゼロからピ
ークに達するまでの時間tpおよびtp´が1msec
であり、カーボン電極を対極とした。交流電流のピーク
時の電流密度は、アルミニウム板が陽極時および陰極時
ともに50A/dm2 であった。更に、交流電流の陰極
時電気量(QC )と陽極時電気量(QA )との比(QC
/QA )、duty、周波数および陽極時の電気量の総
和は以下に示すとおりであった。その後、スプレーによ
って水洗を行った。 duty 0.50 周波数 60Hz 陽極時の電気量の総和QA 180C/dm2 電気量比 QC /QA = 0.95 硝酸水溶液の濃度コントロールは、67質量%の硝酸原
液と水とを、通電量に比例して添加し、硝酸と水との添
加容積と同量の酸性水溶液(硝酸水溶液)を逐次電解装
置からオーバーフローさせて電解装置系外に排出して行
った。また、これとともに、あらかじめ硝酸濃度とアル
ミニウムイオン濃度と温度と液の導電率と液の超音波伝
搬速度との関係から作成したテーブルを参照し、硝酸水
溶液の温度、導電率、超音波伝搬速度から該硝酸水溶液
の濃度を求め、硝酸原液と水との添加量を逐次調整する
制御を行って濃度を一定に保った。
量%を含有する液温45℃の水溶液を、アルミニウム板
にスプレーを用いて吹き付けて、アルカリエッチング処
理を行った。アルミニウム板の溶解量は1g/m2 であ
った。エッチング液の濃度はあらかじめNaOH濃度と
アルミニウムイオン濃度と温度と比重と液の導電率との
関係から作成したテーブルを参照し、温度、比重および
導電率からエッチング液濃度を求め、フィードバック制
御によって水と48質量%NaOH水溶液とを添加し
て、一定に保った。その後、水洗を行った。
度300g/L、アルミニウムイオン濃度15g/L)
を酸性エッチング液とし、これをスプレー管から80℃
で8秒間アルミニウム板に吹き付けて、酸性エッチング
処理を行った。酸性エッチング液の濃度は、あらかじめ
硫酸濃度とアルミニウムイオン濃度と温度と比重と液の
導電率との関係から作成したテーブルを参照して、温
度、比重および導電率から酸性エッチング液濃度を求
め、フィードバック制御によって水と50質量%硫酸と
を添加して、一定に保った。その後、水洗を行った。
たA〜F,Jの基板をそれぞれ陽極酸化装置を使って硫
酸濃度170g/l(アルミニウムイオンを0.5%含
む)、液温40℃、電流密度30A/dm2 にて20秒
間陽極酸化処理を行い、水洗した。次に、液温30℃の
pH13の水酸化ナトリウム水溶液に70秒間浸漬した
後、水洗した。次に、コロイダルシリカ(日産化学工業
(株)製スノーテックスST−N、粒径約20nm)1
%水溶液に70℃で14秒間浸漬してから水洗を行っ
た。次に、2.5%3号ケイ酸ナトリウムに70℃で1
4秒間浸漬後、水洗し、基板1〜6,20を製造した。
ルミニウム板を30℃のシュウ酸50g/l溶液中で、
電流密度12A/dm2 で2分間陽極酸化を行い、水洗
することによって、4g/m2 の陽極酸化皮膜を作製し
た。次にpH13、液温50℃の水酸化ナトリウム水溶
液に2分間浸漬してから、水洗した。次に、2.5%3
号珪酸ナトリウムに70℃で14秒間浸漬後、水洗を行
い、基板7を製造した。
ルミニウム板を硫酸濃度170g/l(アルミニウムイ
オンを0.5%含む)、液温30℃、電流密度5A/d
m2 にて70秒間陽極酸化処理を行い、水洗した。次に
pH13、液温30℃の水酸化ナトリウム水溶液に30
秒間浸漬してから、水洗した。次に、製造例7と同様に
ケイ酸ナトリウム処理を行い水洗して基板8を製造し
た。
した基板を用いた製造例5(基板5)の陽極酸化処理時
間を、12秒、16秒、24秒、44秒、90秒にした
以外は、製造例5と同様にして、それぞれ基板9〜13
を製造した。
液の浸漬処理を行わなかった以外は基板5の製造例5と
同様にして基板14を製造した。
基板に硫酸濃度100g/l、アルミニウムイオン濃度
5g/lの電解液を用いて、液温51℃、電流密度30
A/dm2 で陽極酸化処理を行い、水洗し、2g/m2
の陽極酸化皮膜を作製した。次に、硫酸濃度170g/
l、アルミニウムイオン濃度5g/lの電解液を用い
て、液温40℃、電流密度30A/dm2 で陽極酸化
を、合計の酸化皮膜量が4.0g/m2 になるように調
整して行い、水洗して、陽極酸化皮膜を作製した。次
に、2.5%の3号ケイ酸ナトリウム水溶液に、液温7
0℃で14秒間浸漬後、水洗して基板15を製造した。
基板に硫酸濃度170g/l、アルミニウムイオン濃度
5g/lの電解液を用いて、液温43℃、電流密度30
A/dm2 で陽極酸化処理を行い、水洗し、2g/m2
の陽極酸化皮膜を作製した。次に、リン酸120g/
l、アルミニウムイオン濃度5g/lの電解液を用い
て、液温40℃、電流密度18A/dm2 で陽極酸化を
行い、水洗した。次に、2.5%の3号ケイ酸ナトリウ
ム水溶液に、液温70℃で14秒間浸漬後、水洗して基
板16を製造した。
H、Iをそれぞれ施した基板を、製造例14(基板1
4)の粗面化処理した基板の代わりに用いた以外は製造
例14と同様にして基板17〜19を製造した。
(基板7)の水酸化ナトリウムの処理時間を3分にした
以外は製造例7と同様にして比較例用基板1を製造し
た。
理Aを施した基板を、硫酸濃度200g/l、アルミニ
ウムイオン濃度5g/lの電解液を用いて、液温45
℃、約10Vの電圧及び1.5A/dm 2 の電流密度で
約300秒間陽極酸化を行い、3g/m2 の陽極酸化皮
膜を作製し、水洗した。次に、炭酸水素ナトリウム20
g/l含有水溶液で、液温40℃で30秒間後処理し、
引き続き既20℃の水で120秒間すすぎ、そして乾燥
した。次いで、上記で得られた基板を5%クエン酸水溶
液中に60秒間浸漬し、水洗し、40℃で乾燥し、比較
例用基板2を製造した。
粗面化形状及び親水性皮膜の物性値等を表2に示した。
各物性値の測定法は、以下の通りである。なお、密度の
測定法は前述の方法で行った。
平均開口径及び小ピットの平均深さと小ピットの平均開
口径との比の測定法>いずれの値もアルミニウム基板表
面のSEM写真を撮影して測定した。大きなうねりの平
均開口径d2 (μm)については、1000倍のSEM
写真を用い、輪郭が明確に判別できるうねり1個ずつの
長径と短径とを測定してその平均をうねりの開口径と
し、該SEM写真中で測定した大きなうねりの開口径の
和を、測定した大きなうねり数50ヶで割って求めた。
SEMは日本電子(株)製T−20を用いた。
には、30000倍のSEM写真を用い、大きなうねり
の開口径の場合と同様の手法で行った。この場合に用い
たSEMは日立製作所製S−900であった。
の平均開口径d1 (μm)との比h/d1 には、断面の
30000倍のSEM写真を用いて測定し、測定した5
0ヶ所の平均値を用いた。
法>初めに、本発明のアルミニウム基板1〜20ならび
に比較例用基板1,2に加えて、これらと親水性皮膜の
膜厚のみが異なるアルミニウム基板を、それぞれ2種類
ずつ作製した。膜厚のみが異なるアルミニウム基板は、
それぞれ陽極酸化時間を0.5倍及び2倍にし、それ以
外は製造例で示したアルミニウム基板と同様の方法によ
り作製した。
ウム基板を、図3に示した装置による測定に供し、前記
数式(1)により親水性皮膜の膜厚方向の熱伝導率を算
出した。なお、測定は試料上の異なる5点で行い、その
平均値を用いた。
(株)製SEM T−20を用いて親水性皮膜断面を観
察し、50ヶ所の膜厚を実測し、その平均値を用いた。
定方法>陽極酸化皮膜マイクロポアのポア径は、表層の
ポア径と表層から深さ0.4μm地点のポア径について
測定した。表層ポア径の場合は陽極酸化皮膜表面を、そ
して表層から0.4μmのポア径の場合は、陽極酸化処
理済みのアルミニウム基板を折り曲げて、折り曲げた際
に発生したひび割れ部分の側面(通常破断面)を、超高
分解能SEM(日立S−900)を使用して観察した。
観察は、12Vという比較的低加速電圧で、導電性を付
与する蒸着処理などを施すことなしに、15万倍の倍率
で行った。どちらのポア径も、50個のポアを無作為抽
出し手得た測定値の平均値を使用した。標準偏差誤差
は、どちらも±10%以下であった。
は次式より求めた。 空隙率(%)={1−(酸化皮膜密度/3.98)}x
100 ここで、3.98は化学便覧による酸化アルミニウムの
密度(g/cm3 )である。
リマー微粒子)>スチレン15.0g、ポリオキシエチ
レンノニルフェニルエーテル(エチレンオキシド平均付
加モル数10)水溶液(濃度1.48×10-2mol/
l)200mlを加え、250rpmでかき混ぜなが
ら、系内を窒素ガスで置換する。この液を25℃にした
後、セリウム(IV)アンモニウム塩水溶液(濃度0.
984×10-3mol/l)10mlを添加する。この
際、硝酸アンモニウム水溶液(濃度58.8×10-3m
ol/l)を加え、PHを1.3〜1.4に調整する。
その後8時間これを攪拌した。このようにして得られた
ポリスチレン微粒子分散液の固形分濃度は6.7%であ
り、ポリスチレン微粒子の平均粒径は0.1μm であっ
た。
・発色剤内蔵微粒子)>油相成分としてポリスチレン
(質量平均分子量1.0万)7.5g、赤外線吸収染料
(IR−24)1.5g、ロイコ染料 Pergascript Bl
ue SRB(チバガイギー社製)0.2g、4−(p−N−
(p−ヒドロキシベンゾイル)アミノフェニル)2,6
−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン 0.1
g、アニオン系界面活性剤(竹本油脂製パイオニンA4
1C)0.1gを酢酸エチル12.0g、メチルエチル
ケトン6.0gに溶解した。また水相成分としてポリビ
ニルアルコール(クラレ製PVA205)の4%水溶液
25.4gに純水9.6gを加えた液を作製した。油相
成分および水相成分を混合し、ホモジナイザーを用いて
15000rpm で乳化した。その後、水を20g添加
し、室温で30分、さらに40℃で3時間攪拌し酢酸エ
チルを蒸発させた。このようにして得られたポリマー微
粒子の固形分濃度は15.0%であり、平均粒径は0.
20μm であった。
を有するポリマー微粒子)>ポリマー微粒子の製造例1
のスチレン15.0gを、グリシジルメタクリレート
7.5g、ブチルメタクリレート7.5gにした以外は
ポリマー微粒子の製造例1と同様にして熱反応性基を有
する微粒子分散液を得た。この液の固形分濃度は6.7
%であり、微粒子の平均粒径は0.08μm であった。
蔵マイクロカプセル)>油相成分として、タケネートD
−110N(武田薬品工業製 多官能イソシアネートの
酢酸エチル溶液)40g、トリメチロールプロパンジア
クリレート10g、アリルメタクリレートとブチルメタ
クリレートの共重合体(モル比7/3、質量平均分子量
2万)10g、ロイコ染料 Pergascript Blue SRB(チ
バガイギー社製)0.2g、トリアジン化合物構造式1
0.1g、パイオニンA41C(竹本油脂製)0.1
gを、酢酸エチル40g、アセトニトリル20gに溶解
した。水相成分として、PVA205(クラレ製)の4
%水溶液を120g作製した。油相成分および水相成分
をホモジナイザーを用いて15000rpm で乳化した。
その後、水を40g添加し、室温で30分、さらに40
℃で3時間攪拌し酢酸エチルを蒸発させた。このように
して得られたマイクロカプセル分散液の固形分濃度は3
0%であり、マイクロカプセルの平均粒径は0.20μ
m であった。
剤内蔵マイクロカプセル)>マイクロカプセルの製造例
1の油性成分中に光熱変換剤(本明細書記載の染料IR
−24)4.0gを加えた以外はマイクロカプセルの製
造例1と同様にして製造した。このようにして得られた
マイクロカプセル分散液の固形分濃度は30%であり、
マイクロカプセルの平均粒径は0.20μm であった。
造例4(アクリルポリマー微粒子の合成)>攪拌装置、
還流装置、窒素導入管、滴下装置及び温度計を備えた1
Lの四つ口フラスコにメチルエチルケトンの400gを
仕込み、80℃に昇温した。スチレンの80g、メタク
リル酸メチルの300g、メタクリル酸の24.5g、
2,2’−アゾビス(イソ酪酸)ジメチル(V−601
和光純薬工業(株)製の重合開始剤)8gをよく混合し
た溶液を2時間かけて滴下した。8時間攪拌後、V−6
01の0.5gを加え、さらに、8時間攪拌することに
よって、乾燥固形分比が50%、酸価39.2、数平均
分子量が20000のアクリルポリマーが得られた。上
記のアクリルポリマーの溶液100gをトリエチルアミ
ン2.71gで中和し、攪拌しながら水を滴下した。溶
液は徐々に増粘し、約150gの水を滴下した辺りから
著しく粘度が低下して転相が完了した。さらに150g
の水を加えた後、得られた分散液を40℃に加熱して、
有機溶剤ならびに余剰の水を減圧除去することによっ
て、乾燥固形分比33.7%、平均粒径0.12μmの
アクリルポリマー微粒子の水分散体が得られた。
3に示したアルミニウム基板上に、下記組成の画像記録
層塗布液1を、乾燥塗布量が0.8g/m2 になるよう
に塗布し、オーブンで60℃150秒間乾燥してを作製
した。
版印刷版原版を、トレンドセッター3244VFSに
て、外面ドラム回転数210rpm、版面エネルギー2
00mJ/cm2 、解像度2400dpiの条件で露光
した後、処理することなく、ハイデルベルグ社製印刷機
SOR−Mの版胴に取付け、湿し水を供給した後、イン
キを供給し、さらに紙を供給して印刷を行った。全ての
印刷版について問題なく機上現像ができ、印刷可能であ
った。各印刷版で得られた印刷結果を表3に記載した。
した印刷用紙の枚数であり、機上現像性の難易を表す。 (2)耐放置汚れ性 放置払い枚数は、1万枚印刷した後印刷機を停止し、印
刷版を版胴に付けたまま室温で1時間放置した後、印刷
を再開した時に、汚れのない良好な印刷物が得られるま
でに要した印刷用紙の枚数であり、印刷版の汚れ難さを
示す。
4に示したアルミニウム基板上に、下記組成の画像記録
層塗布液2を、乾燥塗布量が0.8g/m2 になるよう
に塗布し、オーブンで60℃150秒間乾燥してを作製
した。次いで、実施例1と同様に露光・印刷を行ない、
得られた印刷結果を表4に記載した。
5に示したアルミニウム基板上に、下記組成の画像記録
層塗布液3を用い、乾燥塗布量が0.8g/m2 になる
ように塗布し、オーブンで60℃150秒間乾燥してを
作製した。次いで、実施例1と同様に露光、印刷を行な
い、得られた印刷結果を表5に記載した。
イクロカプセルを含有する下記の画像記録層塗布液4を
用い、表6に示した基板との組み合わせでを作製した。
画像記録層の乾燥はオーブンで100℃で60秒間行
い、乾燥塗布量は0.7g/m2 であった。
を、マルチチャンネルレーザヘッドを搭載した富士写真
フイルム(株)製Luxel T−9000CTPに
て、ビーム1本当たりの出力250mW、外面ドラム回
転数800rpm、解像度2400dpiの条件で露光
した。印刷は実施例1と同様に行い、印刷結果を表6に
示した。
0]マイクロカプセルの製造例2で得たマイクロカプセ
ルを含有する下記の画像記録層塗布液5を用い、表7に
示した基板の組み合わせでを作製した。画像記録層の乾
燥はオーブンで100℃で60秒間行い、乾燥塗布量は
0.7g/m2 であった。次いで、得られた平版印刷版
原版を、実施例1と同様に露光し、印刷した。印刷結果
は表7に示した。
イプの画像記録層)及び比較例11,12]表8に示し
た基板(支持体)上に、下記組成の下塗液を塗布し、8
0℃で15秒間乾燥し、塗膜を形成させた。乾燥後の塗
膜の被覆量は10mg/m2 であった。次いで得られた
平版印刷用原版を以下の条件で露光し、印刷した。印刷
結果は表8に示した。
下塗りした平版印刷版用支持体に、この感熱層塗布液を
乾燥後の塗布量(感熱層塗布量)が1.7g/m2 にな
るよう塗布し、乾燥させて感熱層(サーマルポジタイプ
の画像記録層)を形成させ、平版印刷版原版を得た。
60/40、重量平均分子量7,000、未反応クレゾ
ール0.5質量%含有) 1.0g ・下記構造式で表されるシアニン染料A 0.1g ・テトラヒドロ無水フタル酸 0.05g ・p−トルエンスルホン酸 0.002g ・エチルバイオレットの対イオンを6−ヒドロキシ−β
−ナフタレンスルホン酸にしたもの 0.02g ・フッ素系界面活性剤(メガファックF−177、大日
本インキ化学工業社製) 0.05g ・メチルエチルケトン 12g
マルポジタイプの画像記録層の露光および現像処理を行
い、平版印刷版を得た。
30nmビーム径17μm(1/e 2 )の半導体レーザ
ーを装備したCREO社製TrenndSetter3
244を用いて主走査速度5m/秒、版面エネルギー量
50mJ/cm2 で像様露光した。その後、非還元糖と
塩基とを組み合わせたD−ソルビット/酸化カリウムK
2Oよりなるカリウム塩5.0質量%およびオルフィン
AK−02(日信化学社製)0.015質量%を含有す
る水溶液1Lに1gのC12H25N(CH2 CH2 COO
Na)2 を添加したアルカリ現像液を用いて現像処理を
行った。現像処理は、上記アルカリ現像液を満たした自
動現像機PS900NP(富士写真フイルム(株)製)
を用いて、現像温度25℃、12秒の条件で行った。現
像処理が終了した後、水洗工程を経て、ガム(FP−2
W(1:1))等で処理して、製版が完了した平版印刷
版を得た。
印刷版の耐汚れ性、耐放置汚れ性、耐刷性および水上が
りの見やすさを下記の方法で評価した。 (3)耐汚れ性 三菱ダイヤ型F2印刷機(三菱重工業社製)で、DIC
−GEOS(s)紅のインキを用いて印刷し、1万枚印
刷した後におけるブランケットの汚れを目視で評価し
た。結果を表8に示す。耐汚れ性をブランケットの汚れ
の程度により10段階評価した。数字が大きいほど耐汚
れ性に優れることを示す。
インキ化学工業社製のDIC−GEOS(N)墨のイン
キを用いて印刷し、ベタ画像の濃度が薄くなり始めたと
目視で認められた時点の印刷枚数により、耐刷枚数を評
価した。結果を表8に示す。
に、下記組成の画像記録層塗布液を塗布し、オーブンに
て60℃で150秒間乾燥して実施例121の平版印刷
原版を得た。画像記録層塗布液の乾燥塗布量は3.0g
/m2 であった。 (画像記録層塗布液6) ・ゾルゲル調製液 7.0g (テトラメトキシシラン9.2g,エタノール16.2g,イオン交換水1 0.2g 及び0.1モル/リットル硝酸水溶液の混合物を調製したもの) ・コロイダルシリカ(平均粒子径20nm)の20%水溶液 4.0g ・製造例4記載の自己水分散性の疎水性化樹脂微粒子 10.0g ・光熱変換剤(下記構造のIR)の1.5%水溶液 10.0g ・イオン交換水 5g
そのまま印刷した。印刷物の印刷画質は、地汚れのない
鮮明なものであり、耐刷枚数2万枚以上の良好な結果を
得た。
た赤外線走査露光後、処理を行うことなくそのまま印刷
機に装着して印刷可能な平版印刷版原版であって、良好
な機上現像性を有し、高感度、かつ高耐刷性であり、し
かも印刷での汚れ難さやインキ払い性も良好な感熱性の
平版印刷版原版を提供できる。また、従来のサーマル型
の感熱層を設け、赤外線露光後、現像を行った平版印刷
原版であって、高感度かつ耐刷性を有し、しかも印刷で
の汚れ難さや、インキ払い性も良好な感熱性平版印刷版
原版を提供できる。
化学的粗面化処理に用いる台形波の一例を示す波形図で
ある。
の製造に好適に用いられる電気化学的粗面化処理用ラジ
アル型セルの一例を示す側面図である。
方向の熱伝導率の測定に用いることができるサーモコン
パレータの概略図である。
Claims (17)
- 【請求項1】粗面化処理を施された金属基体上に膜厚方
向の熱伝導率が0.05〜0.5W/(m・K)である
親水性皮膜を形成してなる平版印刷版用支持体。 - 【請求項2】前記親水性皮膜の膜厚が、0.1〜5μm
である請求項1に記載の平版印刷版用支持体。 - 【請求項3】請求項1または2に記載の平版印刷版用支
持体上に、赤外線レーザー露光により書き込み可能な記
録層を設けてなる平版印刷版原版。 - 【請求項4】塩酸を含有する水溶液を用いて電気化学的
粗面化処理され、熱伝導率が0.05〜0.5W/mK
である親水性皮膜を有する平版印刷版用支持体上に、赤
外線レーザー露光により書き込み可能な記録層を有する
平版印刷版原版。 - 【請求項5】塩酸を含有する水溶液を用いて電気化学的
粗面化処理され、密度が1000〜3200kg/m3
及び/又は空隙率が20〜70%である親水性皮膜を有
する平版印刷版用支持体上に、赤外線レーザー露光によ
り書き込み可能な記録層を有する平版印刷版原版。 - 【請求項6】粗面化形状の小ピットの平均開口径が0.
01〜3μm、小ピットの平均深さの平均開口径に対す
る比が0.1〜0.5であり、熱伝導率が0.05〜
0.5W/mKである親水性皮膜を有する平版印刷版用
支持体上に、赤外線レーザー露光により書き込み可能な
記録層を有する平版印刷版原版。 - 【請求項7】粗面化形状の小ピットの平均開口径が0.
01〜3μm、小ピットの平均深さの平均開口径に対す
る比が0.1〜0.5であり、密度が1000〜320
0kg/m3 及び/又は空隙率が20〜70%である親
水性皮膜を有する平版印刷版用支持体上に、赤外線レー
ザー露光により書き込み可能な記録層を有する平版印刷
版原版。 - 【請求項8】前記平版印刷版用支持体の大きなうねりの
平均開口径が3〜20μmであることを特徴とする請求
項4から請求項7のいずれかに記載の平版印刷版原版。 - 【請求項9】前記親水性皮膜が陽極酸化皮膜であること
を特徴とする請求項4から請求項8のいずれかに記載の
平版印刷版原版。 - 【請求項10】前記陽極酸化皮膜量が3.2g/m2 以
上であることを特徴とする請求項9に記載の平版印刷版
原版。 - 【請求項11】前記陽極酸化皮膜の表層のポア径が40
nm以下であることを特徴とする請求項9又は請求項1
0に記載の平版印刷版原版。 - 【請求項12】前記陽極酸化皮膜が封孔処理されている
ことを特徴とする請求項9から請求項11のいずれかに
記載の平版印刷版原版。 - 【請求項13】前記陽極酸化皮膜上に平均粒径8〜80
0nmからなる粒子の層を設けることを特徴とする請求
項9から請求項12のいずれかに記載の平版印刷版原
版。 - 【請求項14】前記陽極酸化皮膜が2段階以上の陽極酸
化処理により形成されることを特徴とする請求項9から
請求項13のいずれかに記載の平版印刷版原版。 - 【請求項15】前記1段階目で硫酸を含有する電解液で
陽極酸化を行い、2段階目以降にリン酸を含有する電解
液で陽極酸化することを特徴とする請求項14に記載の
平版印刷版原版。 - 【請求項16】前記記録層が、 (a)熱反応性官能基を有する微粒子ポリマー、また
は、 (b)熱反応性官能基を有する化合物を内包するマイク
ロカプセルを含有する感熱層である請求項3から請求項
15のいずれかに記載の平版印刷版原版。 - 【請求項17】請求項3から請求項16のいずれかに記
載の平版印刷版原版を、レーザー光によって露光しその
まま印刷機に取り付けて印刷するか、または、印刷機に
取り付けた後にレーザー光によって露光しそのまま印刷
することを特徴とする平版印刷版の製版および印刷方
法。
Priority Applications (1)
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