JP2003053967A - インクジェット式記録ヘッド及びインクジェット式記録装置 - Google Patents
インクジェット式記録ヘッド及びインクジェット式記録装置Info
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- JP2003053967A JP2003053967A JP2001242845A JP2001242845A JP2003053967A JP 2003053967 A JP2003053967 A JP 2003053967A JP 2001242845 A JP2001242845 A JP 2001242845A JP 2001242845 A JP2001242845 A JP 2001242845A JP 2003053967 A JP2003053967 A JP 2003053967A
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Abstract
とのできるインクジェット式記録ヘッド及びインクジェ
ット式記録装置を提供する。 【解決手段】 流路形成基板10の圧電素子300が形
成される側の面に、圧力発生室12の共通のインク室で
あるリザーバ100の少なくとも一部を構成するリザー
バ部31を有するリザーバ形成基板30と、リザーバ形
成基板30上に接合されてリザーバ部31を封止する封
止基板40とを具備し、外部配線140が接続される実
装部45をこの封止基板40上に設けることにより、外
部配線140を実装部45に接続する際の熱による流路
形成基板10及びリザーバ形成基板30の割れを防止す
る。
Description
るノズル開口と連通する圧力発生室の一部を振動板で構
成し、この振動板を介して圧電素子を設けて、圧電素子
の変位によりインク滴を吐出させるインクジェット式記
録ヘッド及びインクジェット式記録装置に関する。
る圧力発生室の一部を振動板で構成し、この振動板を圧
電素子により変形させて圧力発生室のインクを加圧して
ノズル開口からインク滴を吐出させるインクジェット式
記録ヘッドには、圧電素子の軸方向に伸長、収縮する縦
振動モードの圧電アクチュエータを使用したものと、た
わみ振動モードの圧電アクチュエータを使用したものの
2種類が実用化されている。
ることにより圧力発生室の容積を変化させることができ
て、高密度印刷に適したヘッドの製作が可能である反
面、圧電素子をノズル開口の配列ピッチに一致させて櫛
歯状に切り分けるという困難な工程や、切り分けられた
圧電素子を圧力発生室に位置決めして固定する作業が必
要となり、製造工程が複雑であるという問題がある。
シートを圧力発生室の形状に合わせて貼付し、これを焼
成するという比較的簡単な工程で振動板に圧電素子を作
り付けることができるものの、たわみ振動を利用する関
係上、ある程度の面積が必要となり、高密度配列が困難
であるという問題がある。
べく、特開平5−286131号公報に見られるよう
に、振動板の表面全体に亙って成膜技術により均一な圧
電材料層を形成し、この圧電材料層をリソグラフィ法に
より圧力発生室に対応する形状に切り分けて各圧力発生
室毎に独立するように圧電素子を形成したものが提案さ
れている。
力発生室が画成される流路形成基板上、あるいはこの流
路形成基板の圧電素子側に接合され、圧力発生室の共通
インク室となるリザーバが形成されたリザーバ形成基板
上で外部配線と接続されている。すなわち、圧電素子か
ら流路形成基板又はリザーバ形成基板の端部近傍に設け
られた実装部まで配線電極が延設され、この実装部にF
PC等の外部配線が接続されることにより、配線電極を
介して圧電素子と外部配線とが電気的に接続される。
うな構成のインクジェット式記録ヘッドでは、実装部に
外部配線を接続する際に加熱が必要なため、その熱によ
って流路形成基板あるいはリザーバ形成基板に反りが生
じて基板に割れが発生するという問題がある。
基板は、圧力発生室又はリザーバ等を高精度及び高密度
に形成するために、例えば、シリコン単結晶基板等の比
較的硬く割れが生じやすい材料が用いられる。一方、ノ
ズル開口が設けられるノズルプレートは、例えば、ステ
ンレス鋼等の金属材料で形成される。そして、外部配線
を接続する際に加熱すると、各部材の熱膨張係数が異な
るため反りが生じ、流路形成基板又はリザーバ形成基板
に割れが生じてしまうという問題がある。
れを防止して歩留まりを向上することのできるインクジ
ェット式記録ヘッド及びインクジェット式記録装置を提
供することを課題とする。
明の第1の態様は、インクを吐出する複数のノズル開口
を備えたノズルプレートと、該ノズルプレートと接合さ
れ且つ前記ノズル開口に連通する圧力発生室が形成され
る流路形成基板と、該流路形成基板の前記ノズルプレー
トとの接合面とは反対の面に設けられて前記圧力発生室
内に圧力変化を生じさせる圧電素子とを具備するインク
ジェット式記録ヘッドにおいて、前記流路形成基板の前
記圧電素子が形成される側の面に、前記圧力発生室の共
通のインク室であるリザーバの少なくとも一部を構成す
るリザーバ部を有するリザーバ形成基板と、該リザーバ
形成基板上に接合されて前記リザーバ部を封止する封止
基板とを具備し、外部配線が接続される実装部が前記封
止基板上に設けられていることを特徴とするインクジェ
ット式記録ヘッドにある。
部が設けられているため、外部配線を接続する際の熱が
封止基板によって遮られ、流路形成基板及びリザーバ形
成基板への熱伝導が抑えられるため、これらの基板が反
ることによる割れの発生が防止される。
て、前記実装部と前記流路形成基板に設けられた前記圧
電素子への配線とがワイヤボンディングによって電気的
に接続されていることを特徴とするインクジェット式記
録ヘッドにある。
とを接続する配線を介して流路形成基板及びリザーバ形
成基板に熱が伝わるのを防止することができる。
において、前記封止基板がステンレス鋼(SUS)から
なることを特徴とするインクジェット式記録ヘッドにあ
る。
る際の熱伝導をより効果的に抑えることができる。
て、前記ノズルプレートがステンレス鋼(SUS)から
なることを特徴とするインクジェット式記録ヘッドにあ
る。
リザーバ基板がステンレス鋼からなる各基板で挟まれた
構造となるため、これら流路形成基板及びリザーバ形成
基板の熱による反りの発生が効果的に抑えられる。
の態様において、前記流路形成基板と前記リザーバ形成
基板とが同一材料からなることを特徴とするインクジェ
ット式記録ヘッドにある。
リザーバ形成基板の熱膨張係数が同一であるため、熱に
よる反りを比較的容易に抑えることができる。
て、前記流路形成基板と前記リザーバ形成基板とがシリ
コン単結晶基板からなることを特徴とするインクジェッ
ト式記録ヘッドにある。
ザーバ部を高精度に形成できる。
の態様において、前記封止基板と前記リザーバ形成基板
との間に可撓性部材からなる封止膜を有することを特徴
とするインクジェット式記録ヘッドにある。
ーバ内の圧力変化が抑えられると共に、外部配線を実装
部に接続する際の流路形成基板及びリザーバ形成基板へ
の熱伝導がより確実に抑えられる。
て、前記封止膜の熱伝導率が、前記流路形成基板、前記
リザーバ形成基板及び前記封止板の何れの熱伝導率より
も小さいことを特徴とするインクジェット式記録ヘッド
にある。
に接続する際の流路形成基板及びリザーバ形成基板への
熱伝導が確実に抑えられる。
の態様において、前記封止基板の厚さが、前記ノズルプ
レートと同一又はそれ以上の厚さであることを特徴とす
るインクジェット式記録ヘッドにある。
に接続する際の流路形成基板及びリザーバ形成基板への
熱伝導がより確実に抑えられると共に、熱による流路形
成基板及びリザーバ形成基板の反りが確実に抑えられ
る。
かの態様において、前記実装部は、前記封止基板上に絶
縁膜を介して設けられていることを特徴とするインクジ
ェット式記録ヘッドにある。
線を良好に接続することができる。
れかの態様において、前記圧電素子を駆動するための駆
動回路が前記リザーバ形成基板上に搭載され、該駆動回
路と前記実装部とがワイヤボンディングによって電気的
に接続されていることを特徴とするインクジェット式記
録ヘッドにある。
びリザーバ形成基板の割れを防止できると共に、ヘッド
の小型化を図ることができる。
れかの態様において、前記圧力発生室がシリコン単結晶
基板に異方性エッチングにより形成され、前記圧電素子
の各層が成膜及びリソグラフィ法により形成されたもの
であることを特徴とするインクジェット式記録ヘッドに
ある。
開口を有するインクジェット式記録ヘッドを大量に且つ
比較的容易に製造することができる。
れかの態様のインクジェット式記録ヘッドを具備するこ
とを特徴とするインクジェット式記録装置にある。
吐出特性が安定し、信頼性を向上したインクジェット式
記録装置を実現することができる。
て詳細に説明する。
1に係るインクジェット式記録ヘッドを示す分解斜視図
であり、図2(a)は、図1の平面図であり、図2
(b)は、A−A’断面図である。
実施形態では面方位(110)のシリコン単結晶基板か
らなり、流路形成基板10には、その一方の面から異方
性エッチングすることにより、複数の隔壁11により区
画された圧力発生室12がその幅方向に並設されてい
る。また、圧力発生室12の長手方向外側には、後述す
るリザーバ形成基板30のリザーバ部31に連通孔51
を介して連通して各圧力発生室12の共通のインク室と
なるリザーバ100の一部を構成する連通部13が形成
され、各圧力発生室12の長手方向一端部とそれぞれイ
ンク供給路14を介して連通されている。
は、例えば、酸化シリコン(SiO 2)等からなる、厚
さ1〜2μmの弾性膜50が形成されている。
結晶基板をKOH等のアルカリ溶液に浸漬すると、徐々
に侵食されて(110)面に垂直な第1の(111)面
と、この第1の(111)面と約70度の角度をなし且
つ上記(110)面と約35度の角度をなす第2の(1
11)面とが出現し、(110)面のエッチングレート
と比較して(111)面のエッチングレートが約1/1
80であるという性質を利用して行われるものである。
かかる異方性エッチングにより、二つの第1の(11
1)面と斜めの二つの第2の(111)面とで形成され
る平行四辺形状の深さ加工を基本として精密加工を行う
ことができ、圧力発生室12を高密度に配列することが
できる。
を第1の(111)面で、短辺を第2の(111)面で
形成している。この圧力発生室12は、流路形成基板1
0をほぼ貫通して弾性膜50に達するまでエッチングす
ることにより形成されている。ここで、弾性膜50は、
シリコン単結晶基板をエッチングするアルカリ溶液に侵
される量がきわめて小さい。また各圧力発生室12の一
端に連通する各インク供給路14は、圧力発生室12よ
り浅く形成されており、圧力発生室12に流入するイン
クの流路抵抗を一定に保持している。すなわち、インク
供給路14は、シリコン単結晶基板を厚さ方向に途中ま
でエッチング(ハーフエッチング)することにより形成
されている。なお、ハーフエッチングは、エッチング時
間の調整により行われる。
される流路形成基板10の厚さは、圧力発生室12を配
設する密度に合わせて最適な厚さを選択することが好ま
しい。例えば、1インチ当たり180個(180dp
i)程度に圧力発生室12を配置する場合には、流路形
成基板10の厚さは、180〜280μm程度、より望
ましくは、220μm程度とするのが好適である。ま
た、例えば、360dpi程度と比較的高密度に圧力発
生室12を配置する場合には、流路形成基板10の厚さ
は、100μm以下とするのが好ましい。これは、隣接
する圧力発生室12間の隔壁の剛性を保ちつつ、配列密
度を高くできるからである。
は、各圧力発生室12のインク供給路14とは反対側で
連通するノズル開口21が穿設されたノズルプレート2
0が接着剤や熱溶着フィルム等を介して固着されてい
る。なお、ノズルプレート20は、本実施形態では、厚
さが例えば、0.05〜1mmの不錆鋼からなる。ま
た、このノズルプレート20は、一方の面で流路形成基
板10の一面を全面的に覆い、シリコン単結晶基板を衝
撃や外力から保護する補強板の役目も果たす。
膜50の上には、厚さが例えば、約0.2μmの下電極
膜60と、厚さが例えば、約0.5〜3μmの圧電体層
70と、厚さが例えば、約0.1μmの上電極膜80と
が、後述するプロセスで積層形成されて、圧電素子30
0を構成している。ここで、圧電素子300は、下電極
膜60、圧電体層70及び上電極膜80を含む部分をい
う。一般的には、圧電素子300の何れか一方の電極を
共通電極とし、他方の電極及び圧電体層70を各圧力発
生室12毎にパターニングして構成する。そして、ここ
ではパターニングされた何れか一方の電極及び圧電体層
70から構成され、両電極への電圧の印加により圧電歪
みが生じる部分を圧電体能動部320という。本実施形
態では、下電極膜60は圧電素子300の共通電極と
し、上電極膜80を圧電素子300の個別電極としてい
るが、駆動回路や配線の都合でこれを逆にしても支障は
ない。何れの場合においても、各圧力発生室毎に圧電体
能動部が形成されていることになる。また、ここでは、
圧電素子300と当該圧電素子300の駆動により変位
が生じる振動板とを合わせて圧電アクチュエータと称す
る。
上電極膜80の長手方向一端部近傍からリード電極90
が圧力発生室12の周壁に対向する領域まで延設されて
おり、詳しく後述するが、このリード電極90はリザー
バ形成基板30上に設けられた駆動回路110に電気的
に接続される。
00側には、リザーバ100の少なくとも一部を構成す
るリザーバ部31を有するリザーバ形成基板30が接合
されている。このリザーバ部31は、本実施形態では、
リザーバ形成基板30を厚さ方向に貫通して圧力発生室
12の幅方向に亘って形成されている。そして、このリ
ザーバ部31が、弾性膜50及び下電極膜60を貫通し
て設けられる連通孔51を介して流路形成基板10の連
通部13と連通され、各圧力発生室12の共通のインク
室となるリザーバ100が構成されている。
00に対向する領域には、圧電素子300の運動を阻害
しない程度の空間を確保した状態で、その空間を密封可
能な圧電素子保持部33が設けられている。そして、圧
電素子300の少なくとも圧電体能動部320は、この
圧電素子保持部33内に密封され、大気中の水分等の外
部環境に起因する圧電素子300の破壊を防止してい
る。
持部33に対向する領域には、圧電素子300を駆動す
るための半導体集積回路(IC)等の駆動回路110が
搭載されている。そして、各圧電素子300から延設さ
れたリード電極90がワイヤボンディング等により駆動
回路110と電気的に接続されている。
バ部31と圧電素子保持部33との間には、リザーバ形
成基板30を厚さ方向に貫通する貫通孔34が設けら
れ、この貫通孔34内に各リード電極90の先端部が露
出されている。そして、これら各リード電極90と駆動
回路110とが貫通孔34内に延設されるボンディング
ワイヤからなる第1の駆動配線120によって電気的に
接続されている。
が駆動回路110に接続される配線電極130が圧力発
生室12の並設方向に沿ってリザーバ形成基板30の端
部近傍まで延設されている。
しては、例えば、ガラス、セラミック材料等の流路形成
基板10の熱膨張率と略同一の材料を用いることが好ま
しく、本実施形態では、流路形成基板10と同一材料の
シリコン単結晶基板を用いて形成した。これにより、熱
硬化性の接着剤を用いた高温での接着であっても両者を
確実に接着することができる。
封止膜41及び固定板42とからなるコンプライアンス
基板40が接合されている。ここで、封止膜41は、剛
性が低く可撓性を有する材料(例えば、厚さが6μmの
ポリフェニレンスルフィド(PPS)フィルム)からな
り、この封止膜41によってリザーバ部31の一方面が
封止されている。また、固定板42は、ノズルプレート
20と同様に、例えば、ステンレス鋼(SUS)等の金
属材料で形成され、その厚さはノズルプレート20と同
一か又はそれ以上であることが好ましい。
対向する領域は、厚さ方向に完全に除去された開口部4
3となっており、リザーバ100の一方面は可撓性を有
する封止膜41のみで封止されて内部圧力の変化によっ
て変形可能な可撓部32となっている。
外側のコンプライアンス基板40上には、リザーバ10
0にインクを供給するためのインク導入口35が形成さ
れている。さらに、リザーバ形成基板30には、インク
導入口35とリザーバ100の側壁とを連通するインク
導入路36が設けられている。
ザーバ形成基板30上に駆動回路110が搭載されてお
り、コンプライアンス基板40の駆動回路110に対向
する領域には、コンプライアンス基板40を厚さ方向に
貫通して駆動回路110を露出させると共にリザーバ形
成基板30の貫通孔34が連通する露出口44が設けら
れている。
には、上述した接続配線130が延設される側の端部近
傍に、外部配線140が接続される実装部45が設けら
れている。なお、この実装部45は、固定板42上に絶
縁層(図示なし)を介して設けられており、固定板42
との絶縁が図られている。
間には、コンプライアンス基板40を貫通して設けられ
駆動回路110から延設された接続配線130の先端部
近傍を露出させる貫通孔46が設けられている。そし
て、接続配線130と実装部45とをワイヤボンディン
グによって接続する。すなわち、貫通孔46内に延設さ
れるボンディングワイヤからなる第2の駆動配線150
によって接続配線130と実装部45とが電気的に接続
されている。
10、ノズルプレート20、リザーバ形成基板30及び
コンプライアンス基板40の各基板を接合後、例えば、
半田等によって実装部45に接続される。このとき、2
20℃程度に加熱する必要があるが、本実施形態では、
コンプライアンス基板40を構成する固定板42上に実
装部45を設けるようにしたので、この熱による上記各
基板の反りの発生を抑えることができる。
成する封止膜(PPSフィルム)41は、流路形成基板
10、リザーバ形成基板30及び固定板(ステンレス
鋼)42と比較して熱伝導率が1/10以下であるため
リザーバ形成基板30及び流路形成基板10に熱が伝わ
りにくく、実装部を加熱しても各基板の温度上昇は比較
的低く反り量も小さく抑えられる。
けた従来のインクジェット式記録ヘッド、及び実装部を
固定板上に設けた本発明のインクジェット式記録ヘッド
を用いて、それぞれ実装部を100℃に加熱したときの
流路形成基板及びリザーバ形成基板の温度分布の測定を
行った。
ッドでは、流路形成基板及びリザーバ形成基板の温度
は、約73℃〜100℃の範囲で分布していたが、本発
明のインクジェット式記録ヘッドでは、約68℃〜80
℃の範囲に抑えられていた。このように、実装部を固定
板上に設けることにより、実装部を加熱した際の流路形
成基板及びリザーバ形成基板の温度を著しく低く抑える
ことができる。したがって、流路形成基板及びリザーバ
形成基板の割れの発生を確実に防止することができる。
板からなる流路形成基板10及びリザーバ形成基板30
をステンレス鋼からなるノズルプレート20と固定板4
2とで挟んだ構造としているため、これら各基板の熱膨
張率の差による反りの発生をさらに効果的に抑えること
ができる。
に接続する際に、流路形成基板10又はリザーバ形成基
板30に割れが発生するのを防止することができ、歩留
まりを著しく向上することができる。さらに、外部配線
140を実装部45に接続する際に、比較的高い温度ま
で加熱することができるため、外部配線140を実装部
45に、より確実に接続することができる。
式記録ヘッドは、図示しない外部インク供給手段と接続
したインク導入口35からインクを取り込み、リザーバ
100からノズル開口21に至るまで内部をインクで満
たした後、図示しない外部の駆動回路からの記録信号に
従い、上電極膜80と下電極膜60との間に電圧を印加
し、弾性膜50、下電極膜60及び圧電体層70をたわ
み変形させることにより、圧力発生室12内の圧力が高
まりノズル開口21からインク滴が吐出する。
態を説明したが、勿論、これらの実施形態に限定される
ものではない。
形成基板上に圧電素子を駆動するための駆動回路を搭載
するようにしたが、勿論、駆動回路は別途設けるように
してもよい。例えば、駆動回路を外部配線に実装するよ
うにしてもよく、この場合には、固定板上に設けられる
実装部と各圧電素子から延設されるリード電極とをボン
ディングワイヤ等で直接接続すればよい。
部を固定板上に設け、この実装部と圧電素子とをワイヤ
ボンディングによって電気的に接続することにより、外
部配線を実装部に接続する際の熱による流路形成基板又
はリザーバ形成基板の反りを抑え、割れの発生を防止す
ることができる。
路形成基板、ノズルプレート、リザーバ形成基板及びコ
ンプライアンス基板の各基板を接合後に、外部配線を実
装部に接続するようにしたが、これに限定されず、例え
ば、コンプライアンス基板は、外部配線を実装部に接合
した後にリザーバ形成基板と接合するようにしてもよ
い。
及びリソグラフィプロセスを応用することにより製造で
きる薄膜型のインクジェット式記録ヘッドを例にした
が、勿論これに限定されるものではなく、例えば、基板
を積層して圧力発生室を形成するもの、あるいはグリー
ンシートを貼付もしくはスクリーン印刷等により圧電体
層を形成するもの、又は水熱法等の結晶成長により圧電
体層を形成するもの等、各種の構造のインクジェット式
記録ヘッドに本発明を採用することができる。
い限り、種々の構造のインクジェット式記録ヘッドに応
用することができる。
式記録ヘッドは、インクカートリッジ等と連通するイン
ク流路を具備する記録ヘッドユニットの一部を構成し
て、インクジェット式記録装置に搭載される。図4は、
そのインクジェット式記録装置の一例を示す概略図であ
る。
ヘッドを有する記録ヘッドユニット1A及び1Bは、イ
ンク供給手段を構成するカートリッジ2A及び2Bが着
脱可能に設けられ、この記録ヘッドユニット1A及び1
Bを搭載したキャリッジ3は、装置本体4に取り付けら
れたキャリッジ軸5に軸方向移動自在に設けられてい
る。この記録ヘッドユニット1A及び1Bは、例えば、
それぞれブラックインク組成物及びカラーインク組成物
を吐出するものとしている。
い複数の歯車およびタイミングベルト7を介してキャリ
ッジ3に伝達されることで、記録ヘッドユニット1A及
び1Bを搭載したキャリッジ3はキャリッジ軸5に沿っ
て移動される。一方、装置本体4にはキャリッジ3に沿
ってプラテン8が設けられている。このプラテン8は図
示しない紙送りモータの駆動力により回転できるように
なっており、給紙ローラなどにより給紙された紙等の記
録媒体である記録シートSがプラテン8上を搬送される
ようになっている。
バ形成基板上に設けられてリザーバ部を封止する封止基
板上に外部配線を接続する実装部を設けるようにしたの
で、実装部に外部配線を接続する際の熱による流路形成
基板又はリザーバ形成基板の割れを防止することがで
き、歩留まりを著しく向上することができる。
録ヘッドの分解斜視図である。
録ヘッドの平面図及び断面図である。
録ヘッドの断面図である。
録装置の概略図である。
Claims (13)
- 【請求項1】 インクを吐出する複数のノズル開口を備
えたノズルプレートと、該ノズルプレートと接合され且
つ前記ノズル開口に連通する圧力発生室が形成される流
路形成基板と、該流路形成基板の前記ノズルプレートと
の接合面とは反対の面に設けられて前記圧力発生室内に
圧力変化を生じさせる圧電素子とを具備するインクジェ
ット式記録ヘッドにおいて、 前記流路形成基板の前記圧電素子が形成される側の面
に、前記圧力発生室の共通のインク室であるリザーバの
少なくとも一部を構成するリザーバ部を有するリザーバ
形成基板と、該リザーバ形成基板上に接合されて前記リ
ザーバ部を封止する封止基板とを具備し、外部配線が接
続される実装部が前記封止基板上に設けられていること
を特徴とするインクジェット式記録ヘッド。 - 【請求項2】 請求項1において、前記実装部と前記流
路形成基板に設けられた前記圧電素子への配線とがワイ
ヤボンディングによって電気的に接続されていることを
特徴とするインクジェット式記録ヘッド。 - 【請求項3】 請求項1又は2において、前記封止基板
がステンレス鋼(SUS)からなることを特徴とするイ
ンクジェット式記録ヘッド。 - 【請求項4】 請求項3において、前記ノズルプレート
がステンレス鋼(SUS)からなることを特徴とするイ
ンクジェット式記録ヘッド。 - 【請求項5】 請求項1〜4の何れかにおいて、前記流
路形成基板と前記リザーバ形成基板とが同一材料からな
ることを特徴とするインクジェット式記録ヘッド。 - 【請求項6】 請求項5において、前記流路形成基板と
前記リザーバ形成基板とがシリコン単結晶基板からなる
ことを特徴とするインクジェット式記録ヘッド。 - 【請求項7】 請求項1〜6の何れかにおいて、前記封
止基板と前記リザーバ形成基板との間に可撓性部材から
なる封止膜を有することを特徴とするインクジェット式
記録ヘッド。 - 【請求項8】 請求項7において、前記封止膜の熱伝導
率が、前記流路形成基板、前記リザーバ形成基板及び前
記封止板の何れの熱伝導率よりも小さいことを特徴とす
るインクジェット式記録ヘッド。 - 【請求項9】 請求項1〜8の何れかにおいて、前記封
止基板の厚さが、前記ノズルプレートと同一又はそれ以
上の厚さであることを特徴とするインクジェット式記録
ヘッド。 - 【請求項10】 請求項1〜9の何れかにおいて、前記
実装部は、前記封止基板上に絶縁膜を介して設けられて
いることを特徴とするインクジェット式記録ヘッド。 - 【請求項11】 請求項1〜10の何れかにおいて、前
記圧電素子を駆動するための駆動回路が前記リザーバ形
成基板上に搭載され、該駆動回路と前記実装部とがワイ
ヤボンディングによって電気的に接続されていることを
特徴とするインクジェット式記録ヘッド。 - 【請求項12】 請求項1〜11の何れかにおいて、前
記圧力発生室がシリコン単結晶基板に異方性エッチング
により形成され、前記圧電素子の各層が成膜及びリソグ
ラフィ法により形成されたものであることを特徴とする
インクジェット式記録ヘッド。 - 【請求項13】 請求項1〜12の何れかのインクジェ
ット式記録ヘッドを具備することを特徴とするインクジ
ェット式記録装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001242845A JP2003053967A (ja) | 2001-08-09 | 2001-08-09 | インクジェット式記録ヘッド及びインクジェット式記録装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001242845A JP2003053967A (ja) | 2001-08-09 | 2001-08-09 | インクジェット式記録ヘッド及びインクジェット式記録装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003053967A true JP2003053967A (ja) | 2003-02-26 |
Family
ID=19073056
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001242845A Pending JP2003053967A (ja) | 2001-08-09 | 2001-08-09 | インクジェット式記録ヘッド及びインクジェット式記録装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003053967A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012125959A (ja) * | 2010-12-14 | 2012-07-05 | Ricoh Co Ltd | インクジェット記録ヘッド及びインクジェット記録装置 |
JP2012206386A (ja) * | 2011-03-30 | 2012-10-25 | Seiko Epson Corp | 液体噴射ヘッド及びその製造方法 |
JP2014087994A (ja) * | 2012-10-31 | 2014-05-15 | Ricoh Co Ltd | 液滴吐出ヘッド及び画像形成装置 |
-
2001
- 2001-08-09 JP JP2001242845A patent/JP2003053967A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012125959A (ja) * | 2010-12-14 | 2012-07-05 | Ricoh Co Ltd | インクジェット記録ヘッド及びインクジェット記録装置 |
JP2012206386A (ja) * | 2011-03-30 | 2012-10-25 | Seiko Epson Corp | 液体噴射ヘッド及びその製造方法 |
JP2014087994A (ja) * | 2012-10-31 | 2014-05-15 | Ricoh Co Ltd | 液滴吐出ヘッド及び画像形成装置 |
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