JP2003015000A - 自己支持型架空光ケーブル - Google Patents
自己支持型架空光ケーブルInfo
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Landscapes
- Insulated Conductors (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 軽量で敷設性に優れ、誘導電流の発生しない
自己支持型架空ケーブルを提供する。 【解決手段】 メッセンジャワイヤ部21と、メッセン
ジャワイヤ部21に懸吊された光ケーブル本体22と、
メッセンジャワイヤ部21と光ケーブル本体22とをつ
なぐ連結部23とを備え、メッセンジャワイヤ部21を
構成するメッセンジャワイヤ24をアラミド繊維強化プ
ラスチックからなるものとし、光ケーブル本体22は、
中心にガラス繊維強化プラスチックからなるテンション
メンバ28を配したケーブルコア26を備えた自己支持
型架空ケーブルとする。光ケーブルコア26をSZスロ
ットを用いたものとする。
自己支持型架空ケーブルを提供する。 【解決手段】 メッセンジャワイヤ部21と、メッセン
ジャワイヤ部21に懸吊された光ケーブル本体22と、
メッセンジャワイヤ部21と光ケーブル本体22とをつ
なぐ連結部23とを備え、メッセンジャワイヤ部21を
構成するメッセンジャワイヤ24をアラミド繊維強化プ
ラスチックからなるものとし、光ケーブル本体22は、
中心にガラス繊維強化プラスチックからなるテンション
メンバ28を配したケーブルコア26を備えた自己支持
型架空ケーブルとする。光ケーブルコア26をSZスロ
ットを用いたものとする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自己支持型架空光
ケーブルに関し、特に、軽量で、電磁誘導の発生しない
自己支持型架空光ケーブルに関するものである。
ケーブルに関し、特に、軽量で、電磁誘導の発生しない
自己支持型架空光ケーブルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】図3は、従来の自己支持型架空光ケーブ
ル(以下、「SSD型光ケーブル」と記す。)を示す断
面図である。図中符号1はメッセンジャワイヤ部、符号
2は光ケーブル本体、符号3は連結部をそれぞれ示して
いる。メッセンジャワイヤ部1は、鋼撚線からなるメッ
センジャワイヤ4と、これを被覆するポリエチレンなど
からなる被覆層5とから構成されている。
ル(以下、「SSD型光ケーブル」と記す。)を示す断
面図である。図中符号1はメッセンジャワイヤ部、符号
2は光ケーブル本体、符号3は連結部をそれぞれ示して
いる。メッセンジャワイヤ部1は、鋼撚線からなるメッ
センジャワイヤ4と、これを被覆するポリエチレンなど
からなる被覆層5とから構成されている。
【0003】また、光ケーブル本体2は、メッセンジャ
ワイヤ部1に対して弛んで蛇行した状態でポリエチレン
などからなる連結部3によって懸吊されている。光ケー
ブル本体2は、光ケーブルコア6とこれを被覆するポリ
エチレンなどからなるシース7とから構成されており、
メッセンジャワイヤ部1の被覆層5と連結部3とシース
7とは連続した一体物となっている。
ワイヤ部1に対して弛んで蛇行した状態でポリエチレン
などからなる連結部3によって懸吊されている。光ケー
ブル本体2は、光ケーブルコア6とこれを被覆するポリ
エチレンなどからなるシース7とから構成されており、
メッセンジャワイヤ部1の被覆層5と連結部3とシース
7とは連続した一体物となっている。
【0004】光ケーブルコア6は、円柱状のポリエチレ
ンなどからなるスロット8と、このスロット8の中心に
埋設された単鋼線または鋼撚線からなるテンションメン
バ9と、スロット8の外周に形成された複数条の螺旋状
の溝10、10…に収容された光ファイバテープ心線集
合体11とからなっている。
ンなどからなるスロット8と、このスロット8の中心に
埋設された単鋼線または鋼撚線からなるテンションメン
バ9と、スロット8の外周に形成された複数条の螺旋状
の溝10、10…に収容された光ファイバテープ心線集
合体11とからなっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、一般に、電
力ケーブルやメタル通信ケーブルと上記のようなSSD
型光ケーブルが併設される場合、SSD型光ケーブルを
構成するメッセンジャワイヤやテンションメンバに誘導
電流が生じることがある。このような誘導電流は、SS
D型光ケーブルが接続される機器などに悪影響を及ぼ
し、故障などの原因となっていた。これまでは、SSD
型光ケーブルを敷設する際に、アースをするなどして誘
導電流の影響を回避していた。しかしながら、アースな
どの手段を用いると、SSD型光ケーブルの敷設時に、
非常に手間がかかり、結果としてコストが高くなってい
た。そこで、誘導電流を生じない無誘導なSSD型光ケ
ーブルが必要とされている。しかしながら、光通信にお
いては、局から加入者に至る加入者用光ケーブルに好適
とされる上述のようなSSD型光ケーブルに関しては、
メッセンジャワイヤを無誘導な材料で形成したものはな
く、全ての材料が無誘導な材料からなるSSD型光ケー
ブルは存在しなかった。また、メッセンジャワイヤやテ
ンションメンバは単鋼線、鋼撚線からなるから、SSD
型光ケーブルは非常に重く、敷設性が悪いという問題が
あった。
力ケーブルやメタル通信ケーブルと上記のようなSSD
型光ケーブルが併設される場合、SSD型光ケーブルを
構成するメッセンジャワイヤやテンションメンバに誘導
電流が生じることがある。このような誘導電流は、SS
D型光ケーブルが接続される機器などに悪影響を及ぼ
し、故障などの原因となっていた。これまでは、SSD
型光ケーブルを敷設する際に、アースをするなどして誘
導電流の影響を回避していた。しかしながら、アースな
どの手段を用いると、SSD型光ケーブルの敷設時に、
非常に手間がかかり、結果としてコストが高くなってい
た。そこで、誘導電流を生じない無誘導なSSD型光ケ
ーブルが必要とされている。しかしながら、光通信にお
いては、局から加入者に至る加入者用光ケーブルに好適
とされる上述のようなSSD型光ケーブルに関しては、
メッセンジャワイヤを無誘導な材料で形成したものはな
く、全ての材料が無誘導な材料からなるSSD型光ケー
ブルは存在しなかった。また、メッセンジャワイヤやテ
ンションメンバは単鋼線、鋼撚線からなるから、SSD
型光ケーブルは非常に重く、敷設性が悪いという問題が
あった。
【0006】本発明は前記事情に鑑みてなされたもの
で、軽量で敷設性に優れ、誘導電流の発生しない自己支
持型架空光ケーブルを提供することを課題とする。
で、軽量で敷設性に優れ、誘導電流の発生しない自己支
持型架空光ケーブルを提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記課題は、メッセンジ
ャワイヤ部と、該メッセンジャワイヤ部に懸吊された光
ケーブル本体と、前記メッセンジャワイヤ部と前記光ケ
ーブル本体とをつなぐ連結部とを備えた自己支持型架空
光ケーブルであって、前記メッセンジャワイヤ部を構成
するメッセンジャワイヤはアラミド繊維強化プラスチッ
クからなり、前記光ケーブル本体は、中心にガラス繊維
強化プラスチックからなるテンションメンバを配した光
ケーブルコアを備えている自己支持型架空光ケーブルに
よって解決できる。前記光ケーブルコアは、SZスロッ
トを用いたものであることが好ましい。
ャワイヤ部と、該メッセンジャワイヤ部に懸吊された光
ケーブル本体と、前記メッセンジャワイヤ部と前記光ケ
ーブル本体とをつなぐ連結部とを備えた自己支持型架空
光ケーブルであって、前記メッセンジャワイヤ部を構成
するメッセンジャワイヤはアラミド繊維強化プラスチッ
クからなり、前記光ケーブル本体は、中心にガラス繊維
強化プラスチックからなるテンションメンバを配した光
ケーブルコアを備えている自己支持型架空光ケーブルに
よって解決できる。前記光ケーブルコアは、SZスロッ
トを用いたものであることが好ましい。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳しく説明する。
図1は、本発明の自己支持型架空光ケーブルの一例を示
す断面図である。また、図2は、本発明のSSD型光ケ
ーブルの一例を示す斜視図である。この例のSSD型光
ケーブルは、メッセンジャワイヤ部21と、メッセンジ
ャワイヤ部21に懸吊された光ケーブル本体22と、メ
ッセンジャワイヤ部21と光ケーブル本体22とをつな
ぐ連結部23とを備えている。
図1は、本発明の自己支持型架空光ケーブルの一例を示
す断面図である。また、図2は、本発明のSSD型光ケ
ーブルの一例を示す斜視図である。この例のSSD型光
ケーブルは、メッセンジャワイヤ部21と、メッセンジ
ャワイヤ部21に懸吊された光ケーブル本体22と、メ
ッセンジャワイヤ部21と光ケーブル本体22とをつな
ぐ連結部23とを備えている。
【0009】メッセンジャワイヤ部21は、メッセンジ
ャワイヤ24と、これを被覆する被覆層25とから構成
されている。光ケーブル本体22は、ケーブルコア26
と、このケーブルコア26の周上に形成された押え巻き
層30と、押え巻き層30の外周に接するように配され
たリップコード32と、これらを被覆するポリエチレン
などからなるシース31とから概略構成されるSZスロ
ット型光ケーブルである。また、ケーブルコア26は、
SZスロット27と、このSZスロット27の中心に埋
設されたテンションメンバ28と、SZスロット27の
外周に形成された複数条の螺旋状のスロット溝29、2
9…に収容された光ファイバテープ心線41の積層体
(以下、「光テープ心線積層体」と記す。)42とから
構成されている。また、メッセンジャワイヤ部21の被
覆層25と連結部23と光ケーブル本体22のシース3
1とは連続した一体構造となっている。さらに、光ケー
ブル本体22は、メッセンジャワイヤ部21に対して弛
んで蛇行した状態で連結部23によって懸吊されてい
る。
ャワイヤ24と、これを被覆する被覆層25とから構成
されている。光ケーブル本体22は、ケーブルコア26
と、このケーブルコア26の周上に形成された押え巻き
層30と、押え巻き層30の外周に接するように配され
たリップコード32と、これらを被覆するポリエチレン
などからなるシース31とから概略構成されるSZスロ
ット型光ケーブルである。また、ケーブルコア26は、
SZスロット27と、このSZスロット27の中心に埋
設されたテンションメンバ28と、SZスロット27の
外周に形成された複数条の螺旋状のスロット溝29、2
9…に収容された光ファイバテープ心線41の積層体
(以下、「光テープ心線積層体」と記す。)42とから
構成されている。また、メッセンジャワイヤ部21の被
覆層25と連結部23と光ケーブル本体22のシース3
1とは連続した一体構造となっている。さらに、光ケー
ブル本体22は、メッセンジャワイヤ部21に対して弛
んで蛇行した状態で連結部23によって懸吊されてい
る。
【0010】また、図2に示したように、この例のSS
D型光ケーブルには、風圧の影響を避けるために、メッ
センジャワイヤ部21と光ケーブル本体22との間に風
窓が設けられている。このようにすれば、風圧の影響を
避けるためにSSD型光ケーブルを捻回する必要がなく
なり、SSD型光ケーブル内に収容されている光ファイ
バなどの伝送性能が劣化することがない。
D型光ケーブルには、風圧の影響を避けるために、メッ
センジャワイヤ部21と光ケーブル本体22との間に風
窓が設けられている。このようにすれば、風圧の影響を
避けるためにSSD型光ケーブルを捻回する必要がなく
なり、SSD型光ケーブル内に収容されている光ファイ
バなどの伝送性能が劣化することがない。
【0011】メッセンジャワイヤ24は外径6.5mm
程度で、アラミド繊維強化プラスチックで形成されてお
り、SSD型光ケーブル敷設時に光ケーブル本体22を
懸吊する支持線である。また、メッセンジャワイヤ24
を形成するアラミド繊維強化プラスチックは、比重が
1.2〜1.6であり、高弾性率、高強度を有する絶縁
材料である。本発明で用いられるアラミド繊維強化プラ
スチックは、縦弾性率(ヤング率)が大きく、その値が
6000kgf/mm2程度となっている。アラミド繊
維強化プラスチックは、金属やガラスなどと比較して比
重が小さいため、SSD型光ケーブルの軽量化を図るこ
とができるので、SSD型光ケーブルの弛度を許容範囲
内とすることができる。また、アラミド繊維強化プラス
チックは絶縁体(無誘導な材料)であるから、電力ケー
ブルやメタル通信ケーブルとSSD型光ケーブルを併設
しても、メッセンジャワイヤ24に誘導電流が生じるこ
とがない。したがって、SSD型光ケーブルが接続され
る機器などに悪影響を及ぼすこがない。また、SSD型
光ケーブルが敷設される際、または架線されている状態
では、SSD型光ケーブルには、風圧による張力がその
軸方向に加わえられるため、メッセンジャワイヤ24と
しては、縦弾性率の大きい材料を用いることが好まし
い。縦弾性率の大きい材料を用いることにより、SSD
型光ケーブルの破断、またはSSD型光ケーブル内に収
容されている光ケーブルなどが破断することを防止する
ことができる。以上のことから、メッセンジャワイヤ2
4を形成する材料としては、アラミド繊維強化プラスチ
ックが好ましい。
程度で、アラミド繊維強化プラスチックで形成されてお
り、SSD型光ケーブル敷設時に光ケーブル本体22を
懸吊する支持線である。また、メッセンジャワイヤ24
を形成するアラミド繊維強化プラスチックは、比重が
1.2〜1.6であり、高弾性率、高強度を有する絶縁
材料である。本発明で用いられるアラミド繊維強化プラ
スチックは、縦弾性率(ヤング率)が大きく、その値が
6000kgf/mm2程度となっている。アラミド繊
維強化プラスチックは、金属やガラスなどと比較して比
重が小さいため、SSD型光ケーブルの軽量化を図るこ
とができるので、SSD型光ケーブルの弛度を許容範囲
内とすることができる。また、アラミド繊維強化プラス
チックは絶縁体(無誘導な材料)であるから、電力ケー
ブルやメタル通信ケーブルとSSD型光ケーブルを併設
しても、メッセンジャワイヤ24に誘導電流が生じるこ
とがない。したがって、SSD型光ケーブルが接続され
る機器などに悪影響を及ぼすこがない。また、SSD型
光ケーブルが敷設される際、または架線されている状態
では、SSD型光ケーブルには、風圧による張力がその
軸方向に加わえられるため、メッセンジャワイヤ24と
しては、縦弾性率の大きい材料を用いることが好まし
い。縦弾性率の大きい材料を用いることにより、SSD
型光ケーブルの破断、またはSSD型光ケーブル内に収
容されている光ケーブルなどが破断することを防止する
ことができる。以上のことから、メッセンジャワイヤ2
4を形成する材料としては、アラミド繊維強化プラスチ
ックが好ましい。
【0012】また、メッセンジャワイヤ24を被覆する
被覆層25は、第1の被覆層25aと第2の被覆層25
bで構成されている。第1の被覆層25aは外径8mm
程度で、無色のポリエチレンで形成されており、第2の
被覆層25bは外径10mm程度で、カーボンブラック
を含む黒色のポリエチレンで形成されている。このよう
に、メッセンジャワイヤ24をカーボンブラックを含む
黒色のポリエチレンで被覆することにより、メッセンジ
ャワイヤ24を形成するアラミド繊維強化プラスチック
が、紫外線に曝されるのを防止し、結果として、メッセ
ンジャワイヤ部21の耐候性を向上することができる。
被覆層25は、第1の被覆層25aと第2の被覆層25
bで構成されている。第1の被覆層25aは外径8mm
程度で、無色のポリエチレンで形成されており、第2の
被覆層25bは外径10mm程度で、カーボンブラック
を含む黒色のポリエチレンで形成されている。このよう
に、メッセンジャワイヤ24をカーボンブラックを含む
黒色のポリエチレンで被覆することにより、メッセンジ
ャワイヤ24を形成するアラミド繊維強化プラスチック
が、紫外線に曝されるのを防止し、結果として、メッセ
ンジャワイヤ部21の耐候性を向上することができる。
【0013】SZスロット27は、ポリエチレンなどで
形成されており、そのスロット溝29が金属素線を撚り
合せて撚線とする際に周知のSZ撚りをするのと同様
に、捩じる方向がS方向とZ方向とに交互に繰り返され
て形成されている。SZスロット27のSZ反転ピッチ
は、125〜300mmが好ましい。また、SZスロッ
ト27は、SZスロット27全体に収納する光ファイバ
の心数に応じて、1つのスロット溝29内に収納する光
ファイバテープ心線41の枚数およびスロット溝29の
数が決められる。SSD型光ケーブルの高密度化を達成
するためには、スロット溝29の数は多い方が望まし
い。好ましくは、スロット溝29の数は5〜10であ
り、特に好ましくは3〜6である。ケーブル本体22を
SZスロット型光ケーブルとすることにより、SSD型
光ケーブルの後分岐性を向上することができる。
形成されており、そのスロット溝29が金属素線を撚り
合せて撚線とする際に周知のSZ撚りをするのと同様
に、捩じる方向がS方向とZ方向とに交互に繰り返され
て形成されている。SZスロット27のSZ反転ピッチ
は、125〜300mmが好ましい。また、SZスロッ
ト27は、SZスロット27全体に収納する光ファイバ
の心数に応じて、1つのスロット溝29内に収納する光
ファイバテープ心線41の枚数およびスロット溝29の
数が決められる。SSD型光ケーブルの高密度化を達成
するためには、スロット溝29の数は多い方が望まし
い。好ましくは、スロット溝29の数は5〜10であ
り、特に好ましくは3〜6である。ケーブル本体22を
SZスロット型光ケーブルとすることにより、SSD型
光ケーブルの後分岐性を向上することができる。
【0014】また、スロット溝29の断面形状は、側壁
がSZスロット27の外周に向かって次第に大きく開口
しているテーパ状で、略円弧状の溝底とからなる略U字
状となっている。ところで、スロット溝29に収納され
る光テープ心線積層体42は、光ファイバテープ心線4
1が積み重ねられているだけで、光ファイバテープ心線
41どうしは一体化されていない。したがって、スロッ
ト溝29の開口幅と光テープ心線積層体42の幅との差
と、スロット溝29の開口部からその溝底の最も深い箇
所までの深さと光テープ心線積層体42の厚みとの差が
小さ過ぎると、スロット溝29内に収納されている光フ
ァイバテープ心線41の配列が乱れたり、光ファイバテ
ープ心線41に過大な応力が加わるおそれがある。した
がって、スロット溝29の寸法は、スロット溝29の開
口幅が、スロット溝29に収納される光テープ心線積層
体42の幅よりも0.2〜1.0mm大きくなるよう
に、またスロット溝29の深さが光テープ心線積層体4
2の厚みよりも0.2〜1.0mm大きくなるように決
定される。
がSZスロット27の外周に向かって次第に大きく開口
しているテーパ状で、略円弧状の溝底とからなる略U字
状となっている。ところで、スロット溝29に収納され
る光テープ心線積層体42は、光ファイバテープ心線4
1が積み重ねられているだけで、光ファイバテープ心線
41どうしは一体化されていない。したがって、スロッ
ト溝29の開口幅と光テープ心線積層体42の幅との差
と、スロット溝29の開口部からその溝底の最も深い箇
所までの深さと光テープ心線積層体42の厚みとの差が
小さ過ぎると、スロット溝29内に収納されている光フ
ァイバテープ心線41の配列が乱れたり、光ファイバテ
ープ心線41に過大な応力が加わるおそれがある。した
がって、スロット溝29の寸法は、スロット溝29の開
口幅が、スロット溝29に収納される光テープ心線積層
体42の幅よりも0.2〜1.0mm大きくなるよう
に、またスロット溝29の深さが光テープ心線積層体4
2の厚みよりも0.2〜1.0mm大きくなるように決
定される。
【0015】テンションメンバ28は外径3.5mm程
度で、ガラス繊維強化プラスチックで形成されている。
また、テンションメンバ28を形成するガラス繊維強化
プラスチックは、比重が2.4〜2.7であり、高弾性
率、高強度を有する絶縁材料である。本発明で用いられ
るガラス繊維強化プラスチックは、横弾性率が大きく、
その値が5000kgf/mm2程度となっている。S
SD型光ケーブルが敷設される際、または架線されてい
る状態では、光ケーブル本体22には捩り方向の力が加
わえられるため、テンションメンバ28としては、横弾
性率の大きいガラス繊維強化プラスチックを用いること
が好ましい。横弾性率の大きい材料を用いることによ
り、捩れなどによるSSD型光ケーブルの破断、または
SSD型光ケーブル内に収容されている光ケーブルなど
が破断することを防止することができる。また、ガラス
繊維強化プラスチックは、金属と比較して比重が小さい
ため、SSD型光ケーブルの軽量化を図ることができ
る。また、ガラス繊維強化プラスチックは絶縁体(無誘
導な材料)であるから、電力ケーブルやメタル通信ケー
ブルとSSD型光ケーブルを併設しても、テンションメ
ンバ28に誘導電流が生じることがない。したがって、
SSD型光ケーブルが接続される機器などに悪影響を及
ぼすこがない。また、テンションメンバ28は、その外
周に押出被覆された樹脂の熱を逃がして、樹脂を押出成
形後に冷却する役割を果たすから、テンションメンバ2
8は熱容量の大きいガラス繊維強化プラスチックが好ま
しく、ガラス繊維強化プラスチックは金属線よりも熱容
量が大きいので、冷却効果は大きい。
度で、ガラス繊維強化プラスチックで形成されている。
また、テンションメンバ28を形成するガラス繊維強化
プラスチックは、比重が2.4〜2.7であり、高弾性
率、高強度を有する絶縁材料である。本発明で用いられ
るガラス繊維強化プラスチックは、横弾性率が大きく、
その値が5000kgf/mm2程度となっている。S
SD型光ケーブルが敷設される際、または架線されてい
る状態では、光ケーブル本体22には捩り方向の力が加
わえられるため、テンションメンバ28としては、横弾
性率の大きいガラス繊維強化プラスチックを用いること
が好ましい。横弾性率の大きい材料を用いることによ
り、捩れなどによるSSD型光ケーブルの破断、または
SSD型光ケーブル内に収容されている光ケーブルなど
が破断することを防止することができる。また、ガラス
繊維強化プラスチックは、金属と比較して比重が小さい
ため、SSD型光ケーブルの軽量化を図ることができ
る。また、ガラス繊維強化プラスチックは絶縁体(無誘
導な材料)であるから、電力ケーブルやメタル通信ケー
ブルとSSD型光ケーブルを併設しても、テンションメ
ンバ28に誘導電流が生じることがない。したがって、
SSD型光ケーブルが接続される機器などに悪影響を及
ぼすこがない。また、テンションメンバ28は、その外
周に押出被覆された樹脂の熱を逃がして、樹脂を押出成
形後に冷却する役割を果たすから、テンションメンバ2
8は熱容量の大きいガラス繊維強化プラスチックが好ま
しく、ガラス繊維強化プラスチックは金属線よりも熱容
量が大きいので、冷却効果は大きい。
【0016】ところで、この例のSSD型光ケーブルの
後分岐は、リップコード32を取り出して引っ張り出す
ことにより行う。このようにすれば、シース31に裂け
目が生じ、かつ押え巻き層30が露出するため、SSD
型光ケーブルの後分岐を効率よく行うことができる。
後分岐は、リップコード32を取り出して引っ張り出す
ことにより行う。このようにすれば、シース31に裂け
目が生じ、かつ押え巻き層30が露出するため、SSD
型光ケーブルの後分岐を効率よく行うことができる。
【0017】このようなSSD型光ケーブルは、伝送性
能、温度特性に優れ、軽量で、誘導電流が発生しないた
め信頼性に優れている。また、軽量であるため、敷設性
に優れている。さらに、押出成形により、メッセンジャ
ワイヤ部、連結部および光ケーブル本体を一体に成形す
ることができるので、製造コストを低減することができ
る。
能、温度特性に優れ、軽量で、誘導電流が発生しないた
め信頼性に優れている。また、軽量であるため、敷設性
に優れている。さらに、押出成形により、メッセンジャ
ワイヤ部、連結部および光ケーブル本体を一体に成形す
ることができるので、製造コストを低減することができ
る。
【0018】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の自己支持
型架空光ケーブルは、メッセンジャワイヤ部と、該メッ
センジャワイヤ部に懸吊された光ケーブル本体と、前記
メッセンジャワイヤ部と前記光ケーブル本体とをつなぐ
連結部とを備えた自己支持型架空光ケーブルであって、
前記メッセンジャワイヤ部を構成するメッセンジャワイ
ヤはアラミド繊維強化プラスチックからなり、前記光ケ
ーブル本体は、中心にガラス繊維強化プラスチックから
なるテンションメンバを配した光ケーブルコアを備えて
いるから、軽量な構造となり、取り扱い性、敷設性に優
れている。また、メッセンジャワイヤおよびテンション
メンバ共に誘導電流が全く発生しない材料で形成されて
いるので、SSD型光ケーブルを接続する機器への誘導
電流の影響が生じることがない。また、メッセンジャワ
イヤは縦弾性率が大きいから、風圧などによる張力に対
する耐性に優れ、SSD型光ケーブルの破断、またはS
SD型光ケーブル内に収容されている光ケーブルなどが
破断することを防止することができる。そして、テンシ
ョンメンバは横弾性率が大きいから、捩れなどによるS
SD型光ケーブルの破断、またはSSD型光ケーブル内
に収容されている光ケーブルなどが破断することを防止
することができる。
型架空光ケーブルは、メッセンジャワイヤ部と、該メッ
センジャワイヤ部に懸吊された光ケーブル本体と、前記
メッセンジャワイヤ部と前記光ケーブル本体とをつなぐ
連結部とを備えた自己支持型架空光ケーブルであって、
前記メッセンジャワイヤ部を構成するメッセンジャワイ
ヤはアラミド繊維強化プラスチックからなり、前記光ケ
ーブル本体は、中心にガラス繊維強化プラスチックから
なるテンションメンバを配した光ケーブルコアを備えて
いるから、軽量な構造となり、取り扱い性、敷設性に優
れている。また、メッセンジャワイヤおよびテンション
メンバ共に誘導電流が全く発生しない材料で形成されて
いるので、SSD型光ケーブルを接続する機器への誘導
電流の影響が生じることがない。また、メッセンジャワ
イヤは縦弾性率が大きいから、風圧などによる張力に対
する耐性に優れ、SSD型光ケーブルの破断、またはS
SD型光ケーブル内に収容されている光ケーブルなどが
破断することを防止することができる。そして、テンシ
ョンメンバは横弾性率が大きいから、捩れなどによるS
SD型光ケーブルの破断、またはSSD型光ケーブル内
に収容されている光ケーブルなどが破断することを防止
することができる。
【0019】前記光ケーブルコアは、SZスロットを用
いたものであるから、後分岐性に優れたSSD型光ケー
ブルとすることができる。
いたものであるから、後分岐性に優れたSSD型光ケー
ブルとすることができる。
【図1】 本発明の自己支持型架空光ケーブルの一例を
示す断面図である。
示す断面図である。
【図2】 本発明の自己支持型架空光ケーブルの一例を
示す斜視図である。
示す斜視図である。
【図3】 従来の自己支持型架空光ケーブルを示す断面
図である。
図である。
21・・・メッセンジャワイヤ部、22・・・光ケーブル本
体、23・・・連結部、24・・・メッセンジャワイヤ、25
・・・被覆層、26・・・光ケーブルコア、27・・・SZスロ
ット、28・・・テンションメンバ、29・・・スロット溝、
30・・・押え巻き層、31・・・シース、32・・・テンショ
ンメンバ、41・・・光ファイバテープ心線、42・・・光テ
ープ心線積層体
体、23・・・連結部、24・・・メッセンジャワイヤ、25
・・・被覆層、26・・・光ケーブルコア、27・・・SZスロ
ット、28・・・テンションメンバ、29・・・スロット溝、
30・・・押え巻き層、31・・・シース、32・・・テンショ
ンメンバ、41・・・光ファイバテープ心線、42・・・光テ
ープ心線積層体
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 山中 正義
千葉県佐倉市六崎1440番地 株式会社フジ
クラ佐倉事業所内
(72)発明者 岡田 直樹
千葉県佐倉市六崎1440番地 株式会社フジ
クラ佐倉事業所内
(72)発明者 宮本 末広
千葉県佐倉市六崎1440番地 株式会社フジ
クラ佐倉事業所内
(72)発明者 伊藤 博文
愛知県名古屋市東新町1番地 中部電力株
式会社内
Fターム(参考) 2H001 BB10 DD09 FF02 HH02 KK07
KK09 KK17
5G313 AA06 AB01 AC12 AD07 AE05
Claims (2)
- 【請求項1】 メッセンジャワイヤ部と、該メッセンジ
ャワイヤ部に懸吊された光ケーブル本体と、前記メッセ
ンジャワイヤ部と前記光ケーブル本体とをつなぐ連結部
とを備えた自己支持型架空光ケーブルであって、 前記メッセンジャワイヤ部を構成するメッセンジャワイ
ヤはアラミド繊維強化プラスチックからなり、 前記光ケーブル本体は、中心にガラス繊維強化プラスチ
ックからなるテンションメンバを配した光ケーブルコア
を備えていることを特徴とする自己支持型架空光ケーブ
ル。 - 【請求項2】 前記光ケーブルコアは、SZスロットを
用いたものであることを特徴とする請求項1記載の自己
支持型架空光ケーブル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001201899A JP2003015000A (ja) | 2001-07-03 | 2001-07-03 | 自己支持型架空光ケーブル |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001201899A JP2003015000A (ja) | 2001-07-03 | 2001-07-03 | 自己支持型架空光ケーブル |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003015000A true JP2003015000A (ja) | 2003-01-15 |
Family
ID=19038792
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001201899A Withdrawn JP2003015000A (ja) | 2001-07-03 | 2001-07-03 | 自己支持型架空光ケーブル |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003015000A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7171087B2 (en) | 2004-03-29 | 2007-01-30 | Hitachi Cable, Ltd. | Optical fiber cable |
KR100907581B1 (ko) | 2008-03-05 | 2009-07-14 | 엘에스전선 주식회사 | 취급이 용이한 자기지지형 광케이블 |
KR100974615B1 (ko) | 2008-04-30 | 2010-08-06 | 글로벌광통신 (주) | 8자형 광케이블 |
CN102354567A (zh) * | 2011-09-19 | 2012-02-15 | 沈阳电业局电缆厂 | 软弹性复合型架空绝缘电缆 |
JP2012047956A (ja) * | 2010-08-26 | 2012-03-08 | Fujikura Ltd | 光ファイバドロップケーブル |
-
2001
- 2001-07-03 JP JP2001201899A patent/JP2003015000A/ja not_active Withdrawn
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7171087B2 (en) | 2004-03-29 | 2007-01-30 | Hitachi Cable, Ltd. | Optical fiber cable |
KR100907581B1 (ko) | 2008-03-05 | 2009-07-14 | 엘에스전선 주식회사 | 취급이 용이한 자기지지형 광케이블 |
KR100974615B1 (ko) | 2008-04-30 | 2010-08-06 | 글로벌광통신 (주) | 8자형 광케이블 |
JP2012047956A (ja) * | 2010-08-26 | 2012-03-08 | Fujikura Ltd | 光ファイバドロップケーブル |
CN102354567A (zh) * | 2011-09-19 | 2012-02-15 | 沈阳电业局电缆厂 | 软弹性复合型架空绝缘电缆 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20081007 |