JP2002128832A - プロピレン/エチレン共重合体 - Google Patents
プロピレン/エチレン共重合体Info
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Abstract
トシール性、透明性を有しながら、高い耐熱性及び剛性
を奏するプロピレン/エチレン共重合体を提供するこ
と。 【解決手段】以下の特性(1)〜(3)を充足するよう
にプロピレン/エチレン共重合体を構成する。 (1)エチレン単位の含有量が、プロピレン/エチレン
共重合体の重量基準で、0.1〜3.3重量%である。 (2)アイソタクチックトリアッド分率(I3)が、
0.50以上0.95未満である。 (3)プロピレン/エチレン共重合体を構成しているプ
ロピレン単位の総モル数に対し、プロピレンモノマーの
2,1−挿入反応に起因するプロピレン単位のモル数の
占める割合が、0.05%以上0.5%未満である。
Description
触媒を用いて製造された新規なプロピレン/エチレン共
重合体に関する。更に詳しくは、立体規則性が高度に制
御されたプロピレン/エチレン共重合体に関する。
合体の先行例として、例えば、特開平10−27350
7号公報には、(A)頭−尾結合からなるプロピレン単
位連鎖部の、13C−NMRで測定したアイソタクチック
トリアッド分率が97%以上であること、(B)13C−
NMRで測定した、全プロピレン挿入中のプロピレンモ
ノマーの2,1−挿入に基づく位置不規則単位の割合が
0.5〜2.0%であり、かつプロピレンモノマーの
1,3−挿入に基づく位置不規則単位の割合が0.06
〜0.4%の範囲であること、(C)ゲルパーミエーシ
ョンクロマトグラフィー(GPC)で測定した重量平均
分子量Mwが10,000〜1,000,000の範囲
にあること、を充足することを特徴とする、高立体規則
性プロピレン重合体が報告されている。
には、(A)頭−尾結合からなるプロピレン単位連鎖部
の、13C−NMRで測定したアイソタクチックトリアッ
ド分率が98%以上、(B)13C−NMRで測定した、
全プロピレン挿入中のプロピレンモノマーの2,1−挿
入に基づく位置不規則単位の割合が0.03%以下、か
つプロピレンモノマーの1,3−挿入に基づく位置不規
則単位の割合が0.06%以上、(C)重量平均分子量
が10000〜1000000、(D)融点が160℃
以上であることを特徴とする高立体規則性プロピレン系
重合体が報告されている。
は、(a)頭−尾結合からなるプロピレン単位連鎖部
の、13C-NMRで測定したトリアドタクティシティー
が90.0%以上であり、(b)13C-NMRで測定し
た、全プロピレン挿入中のプロピレンモノマーの2,1-挿
入に基づく位置不規則単位の割合が0.7%以上、か
つ、プロピレンモノマーの1,3-挿入に基づく位置不規則
単位の割合が0.05%以下であり、(c)135℃、
デカリン中で測定した極限粘度が0.1〜12dl/g
の範囲にあることを特徴とする、高剛性、高耐熱性のプ
ロピレン系重合体が報告されている。
は、(a)プロピレン単位を95〜99.5モル%、エ
チレン単位を0.5〜5モル%含んでなり、(b)頭−
尾結合からなるプロピレン単位連鎖部の、13C-NMR
で測定したトリアドタクティシティーが90.0%以上
であり、(c)13C-NMRで測定した、全プロピレン
挿入中のプロピレンモノマーの2,1-挿入に基づく位置不
規則単位の割合が0.5%以上、かつ、プロピレンモノ
マーの1,3-挿入に基づく位置不規則単位の割合が0.0
5%以下であり、(d)135℃、デカリン中で測定し
た極限粘度が0.1〜12dl/gの範囲にあることを
特徴とする、高剛性、高耐熱性のプロピレン系共重合体
が報告されている。
件(1)〜(6)を充足するプロピレン単独重合体、或
いは、プロピレンを主成分とするプロピレン・α−オレ
フィン−ランダム共重合体が報告されている。 (1)メルトフローレートが0.5〜50.0g/10
分であること、(2)メモリーイフェクトが0.9〜
1.4であること、(3)示差走査型熱量計で求めた主
たる融解ピークの温度[TP]が、100〜160℃で
あること、(4)示差走査型熱量計で求めた融解終了温
度[TE](℃)が、[TP]−[TE]≦8であるこ
と、(5)頭−尾結合からなるプロピレン単位連鎖部
の、13C−NMRで測定したアイソタクチックトリアッ
ド分率が97%以上であること、(6) 13C−NMRで
測定した、全プロピレン挿入中のプロピレンモノマーの
2,1−挿入に基づく位置不規則単位の割合が0.5〜
2.0%であり、かつプロピレンモノマーの1,3−挿
入に基づく位置不規則単位の割合が0.06〜0.4%
の範囲である。
(a)プロピレン単位を95〜99.5モル%、エチレ
ン単位を0.5〜5モル%含んでなり、(b)13C-N
MRにより求められる、頭−尾結合からなるプロピレン
単位連鎖部のトリアドタクティシティーが95.0%以
上であり、(c)13C-NMRにより求められる、全プ
ロピレン挿入中のプロピレンモノマーの2,1-挿入に基づ
く位置不規則単位の割合が0.05%〜0.5%であ
り、(d)135℃、デカリン中で測定した極限粘度
[η]が0.1〜12dl/gの範囲にあることを特徴
とするプロピレン系共重合体、が報告されている。
報には、(a)プロピレン単位を50〜95モル%、エ
チレン単位を5〜50モル%含んでなり、(b)13C-
NMRにより求められる、頭−尾結合からなるプロピレ
ン単位連鎖部のトリアドタクティシティーが90.0%
以上であり、(c)13C-NMRにより求められる、全
プロピレン挿入中のプロピレンモノマーの2,1-挿入に基
づく位置不規則単位の割合が0.05〜0.5%であ
り、(d)135℃、デカリン中で測定した極限粘度
[η]が0.1〜12dl/gの範囲にあることを特徴
とするプロピレン系エラストマーが、開示されている。
(a)プロピレン単位を50〜95モル%、エチレン単
位を5〜50モル%含んでなり、(b)13C-NMRに
より求められる、頭−尾結合からなるプロピレン単位連
鎖部のトリアドタクティシティーが90. 0%以上であ
り、(c)13C-NMRにより求められる、全プロピレ
ン挿入中のプロピレンモノマーの2,1-挿入に基づく位置
不規則単位の割合が0. 5%以上、かつ、プロピレンモ
ノマーの1,3-挿入に基づく位置不規則単位の割合が0.
05%以下であり、(d)135℃、デカリン中で測定
した極限粘度が0.1〜12dl/gの範囲にあること
を特徴とするプロピレン系エラストマーが、報告されて
いる。
プロピレンから導かれる単位を50〜95モル%の量
で、1-ブテンから導かれる単位を5〜50モル%の量で
含有し、(2) (i) 頭−尾結合したプロピレン単位3連
鎖、または(ii)頭−尾結合したプロピレン単位とブテン
単位とからなり、かつ第2単位目にプロピレン単位を含
むプロピレン・ブテン3連鎖中の第2単位目のプロピレ
ン単位の側鎖メチル基について13C−NMRスペクトル
(ヘキサクロロブタジエン溶液、テトラメチルシランを
基準)を測定し、19.5〜21.9ppm に表れるピーク
の全面積を100%とした場合に、21.0〜21.9pp
m に表れるピークの面積が90%以上であり、(3) 13
5℃、デカリン中で測定される極限粘度が0.1〜12d
l/gであり、(4) ゲルパーミエイションクロマトグラ
フィー(GPC)により求められる分子量分布(Mw/
Mn)が3以下であり、(5) 共重合モノマー連鎖分布の
ランダム性を示すパラメータB値が、1.0〜1.5であ
ることを特徴とするプロピレン系エラストマー、が記載
されている。このプロピレン系エラストマーは、明細書
中の詳細な説明に記載されているように、 (8) プロピ
レン連鎖中に存在するプロピレンの2,1-挿入あるいは1,
3-挿入に基づく異種結合単位(位置不規則単位)を含む
構造を少量有していることがあり、特に、実施例におい
て、2,1−挿入に基づく異種結合量が、0.35〜
0.88%のプロピレン系エラストマーの例が記載され
ている。
な低温ヒートシール性、透明性を有しながら高い耐熱性
及び剛性が求められる用途に供されるには、その立体規
則性が未だ十分に高度に制御されたものとは言えなかっ
た。
重合用触媒を用いて得られたプロピレン/エチレン共重
合体であって、立体規則性が高度に制御されたプロピレ
ン/エチレン共重合体を提供することを目的とする。本
発明のプロピレン/エチレン共重合体を用いると、剛
性、耐熱性および透明性に優れた各種成形品を得ること
ができる。また、溶剤への抽出率が低いため、食品包装
用フィルムや食品保存容器等の分野に好適に使用するこ
とができる。
合用触媒を用いて製造され、以下の特性(1)〜(3)
を充足することを特徴とするプロピレン/エチレン共重
合体である。 特性(1)エチレン単位の含有量が、0.1〜3.3量
%である。 特性(2)アイソタクチックトリアッド分率(I3)
が、0.50以上0.95未満である。 特性(3)プロピレン重合体を構成しているプロピレン
単位の総モル数に対し、プロピレンモノマーの2,1−
挿入反応に起因するプロピレン単位のモル数の占める割
合が、0.05%以上0.5%未満である。
特性要件(1)は、エチレン単位の含有量が、プロピレ
ン/エチレン共重合体の重量基準で、0.1〜3.3重
量%、好ましくは、0.5〜3.3重量%、さらに好ま
しくは、1.0〜3.3重量%、特に好ましくは、2.
0〜3.0重量%である。エチレン単位の含有量が、
0.1重量%より小さいと、低温ヒ−トシール性、透明
性の点で不十分であり、3.3重量%より大きいと、剛
性、耐衝撃性が不足する恐れがある。
特性要件(2)は、その共重合体のアイソタクチックト
リアッド分率(I3)が、0.50以上0.95未満、
好ましくは、0.70以上0.95未満、更に好ましく
は、0.80以上0.95未満である。
特性要件(3)は、プロピレン/エチレン共重合体を構
成しているプロピレン単位の総モル数に対し、プロピレ
ンモノマーの2,1−挿入反応に起因するプロピレン単
位のモル数の占める割合が、0.05%以上0.5%未
満、好ましくは、0.05%以上0.45%未満、更に
好ましくは、0.1%以上0.4%未満である。プロピ
レン単位の総モル数に対し、プロピレンモノマーの2,
1−挿入反応に起因するプロピレン単位のモル数の占め
る割合が、0.05%より小さいと、低温ヒートシール
性、透明性の点で不十分であり、0.5%以上である
と、剛性、耐熱性が不足する恐れがある。
合体を構成しているプロピレン単位の総モル数に対し、
プロピレンモノマーの1,3−挿入反応に起因するプロ
ピレン単位のモル数の占める割合が、0.5%以下であ
ることが好ましく、より好ましくは0.3%以下、更に
好ましくは0.2%以下、最も好ましくは0.05%未
満である。
(I3)、プロピレン/エチレン共重合体を構成してい
るプロピレン単位の総モル数に対する、プロピレンモノ
マーの2,1−挿入反応に起因するプロピレン単位のモ
ル数およびプロピレンモノマーの1,3−挿入反応に起
因するプロピレン単位のモル数のそれそれが占める割合
は、次のような方法に従って測定した13C核磁気共鳴ス
ペクトルの測定結果に基づき求められる。
ンゼン=8/2重量比の混合溶液に、試験体(プロピレ
ン/エチレン共重合体)を、その混合溶液中での濃度が
20重量%となるように溶解する。この試験液につい
て、測定波長が67.20MHz,測定温度が130℃
の条件で、13C核磁気共鳴スペクトルを測定する。測定
装置としては、例えば日本電子(株)社製「JEOL−
GX270NMR(商品名)」を用いることができる。
(I3)」は、この13C核磁気共鳴スペクトルの測定結
果に基づき、特開平7−149833号公報および特開
平8−283343号公報に提案された方法により算出
される。
は、プロピレン/エチレン共重合体分子鎖中のプロピレ
ン単位の総数に対して、3個連続してメソ結合をしてい
るプロピレン単位数の占める割合を表す。従って、アイ
ソタクチックトリアッド分率(I3)が高いほどアイソ
タクチック性が高いことを示す。
成しているプロピレン単位の総モル数に対する、プロピ
レンモノマーの2,1−挿入反応に起因するプロピレン
単位のモル数およびプロピレンモノマーの1,3−挿入
反応に起因するプロピレン単位のモル数のそれそれが占
める割合は、前記の13C核磁気共鳴スペクトルの測定結
果に基づき、筒井(T.Tsutsui)等によって
「ポリマー(Polymer),30,1350(19
89)」に発表された方法により求められる、プロピレ
ンを主体とする重合体の立体規則性を示す指標である。
は、上記の諸特性を有することに起因して、好ましく
は、100〜150℃、より好ましくは、110〜14
0℃、特に好ましくは、115〜135℃の融点を有す
る。
「DSC7型示差走査熱量分析計」を用いて測定するこ
とができる。まず、試験体であるプロピレン/エチレン
共重合体を、室温から30℃/分の速度で230℃まで
昇温し、同温度にて10分間保持した後、−20℃/分
の速度で−20℃まで降温、同温度にて10分間保持す
る。その後、あらためて20℃/分の速度で昇温してい
く際に、融解のピークを示す温度を融点とした。
合体は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(G
PC)で測定した重量平均分子量(Mw)が、好ましく
は10,000〜1,000,000g/molであ
り、更に好ましくは、80,000〜500,000g
/mol、最も好ましくは100,000〜400,0
00g/molの範囲である。
合体は、重量平均分子量(Mw)の数平均分子量に対す
る比(Mw/Mn)が、好ましくは1.5〜3.8、更
に好ましくは1.5〜3.5、最も好ましくは、1.8
〜2.5の値を有する。
合体は、メルトフローレート(JIS K7210に準
拠し、表1の条件14で測定)が、好ましくは0.3〜
300g/10min、更に好ましくは0.5〜100
g/10minの範囲にある。メルトフローレートが
0.3g/10minより小さすぎても、また、300
g/10minより大きすぎても、従来公知の成形加工
法での加工が困難となるため好ましくない。
は、得られる共重合体が本発明の特性要件を満たすもの
であれば、特にその製造方法には限定されないが、好ま
しくは、以下の(1)または(2)に大別されるオレフ
ィン重合用触媒のいずれかを用いて製造することができ
る。
成分」と言う場合がある。)、活性化化合物(以降、
「(B)成分」と言う場合がある。)、微粒子担体(以
降、「(C)成分」という場合がある。)、および所望
により使用する有機アルミニウム化合物(以降、
「(D)成分」と言う場合がある。)を用いて製造され
ることを特徴とするメタロセン担持型触媒(以降、「メ
タロセン担持型触媒I」と言う場合がある。)と、有機
アルミニウム化合物(以降、(D’)成分と言う場合が
ある。)からなるオレフィン重合用触媒。
状化合物または無機珪酸塩(以降、(E)成分と言う場
合がある。)、および、所望により使用する(D)成
分、を用いて製造されることを特徴とするメタロセン担
持型触媒(以降、「メタロセン担持型触媒II」と言う場
合がある。)と、(D’)成分からなるオレフィン重合
用触媒。
好ましくは、下記一般式(1)で表されるメタロセン化
合物が用いられる。 Q(C5H4-mR1 m)(C5H4-nR2 n)MXY (1) 尚、式(1)中、(C5H4-mR1 m)および(C5H4-nR
2 n)はシクロペンタジエニル基を示し、C5H4-m及びC
5H4-nは、シクロペンタジエニル環を示す。mは1〜3
の整数を示すが、好ましいのは3の整数である。nは、
mとは独立して、2もしくは3の整数を示すが、好まし
いのは3の整数である。
びC5H4-nに結合する結合基であり、互いに独立して、
炭素数1〜20の炭化水素基、ケイ素含有炭化水素基、
もしくはヘテロ芳香族基を示す。R1 mのそれぞれ、及び
R2 nのそれぞれは、互いに同一でも異なっていてもよ
い。
チル基、エチル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−
ブチル基、n−ヘキシル基、n−オクチル基、シクロヘ
キシル基、およびフェニル基が例示でき、好ましいの
は、メチル基、t−ブチル基、フェニル基である。
しては、トリメチルシリル基が好ましく例示できる。
望により、該環に結合する少なくとも1つの結合基を有
している。
環構造を有するものが使用できるが、好ましくは単環も
しくは2環のヘテロ芳香族環であり、特に好ましくは単
環のヘテロ芳香族環である。
については特に限定されない。好ましいのは、ヘテロ原
子として、酸素原子もしくはイオウ原子を含むヘテロ芳
香族環であり、特に酸素原子を含むヘテロ芳香族環が好
ましい。具体的には、好ましい芳香族環として、フリル
環、チエニル環、ベンゾフリル環もしくはベンゾチエニ
ル環で例示できる。更に好ましい具体的なヘテロ芳香族
環は、2−フリル環、2−チエニル環、2−ベンゾフリ
ル環もしくは2−ベンゾチエニル環であり、特に好まし
いのは、2−フリル環である。
よい結合基は、炭素数1〜20の炭化水素基もしくはケ
イ素含有炭化水素基である。炭素数1〜20の炭化水素
基及びケイ素含有炭化水素基としては、C5H4-mおよび
C5H4-nに結合する結合基として前記したものと同様の
炭化水素基及びケイ素含有炭化水素基を挙げることがで
きる。
環に結合する少なくとも1つの結合基を有するのが好ま
しい。具体的には、ヘテロ芳香族環が、フリル環、チエ
ニル環、ベンゾフリル環もしくはベンゾチエニル環であ
り、該環に結合する少なくとも1つの結合基が、メチル
基、エチル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチ
ル基、フェニル基もしくはトリメチルシリル基であるヘ
テロ芳香族基を例示できる。更に、好ましいのは、ヘテ
ロ芳香族環が、2−フリル環、2−チエニル環、2−ベ
ンゾフリル環もしくは2−ベンゾチエニル環であり、該
環に結合する少なくとも1つの結合基が、メチル基、t
−ブチル基、フェニル基もしくはトリメチルシリル基で
あるヘテロ芳香族基である。具体的には、2−(5−メ
チル)−フリル基、2−(5−t−ブチル)−フリル
基、2−(5−トリメチルシリル)−フリル基、2−
(5−メチル)−チエニル基、2−(5−t−ブチル)
−チエニル基、2−(5−トリメチルシリル)−チエニ
ル基、2−(4,5−ジメチル)−フリル基、2−
(4,5−ジメチル)−チエニル基、2−ベンゾフリル
基、2−ベンゾチエニル基を例示することができる。
環もしくは多環を形成している。環の数は特に制限され
ないが、好ましくは1〜5であり、特に好ましくは1も
しくは2である。該1対のR2が互いに結合して形成す
る少なくとも1つの環(すなわち単環もしくは多環)が
シクロペンタジエニル環C5H4-nと共に構成する環構造
として好ましいのは、インデニル環、テトラヒドロイン
デニル環、ベンゾインデニル環、フルオレニル環、ジヒ
ドロアズレニル環もしくはシクロペンタフェナンスレン
環であり、更に好ましいのは、インデニル環、ベンゾイ
ンデニル環、ジヒドロアズレニル環である。
1対のR1は互いに結合し、前記一対のR2が形成する環
とは独立して、少なくとも1つの環(すなわち単環もし
くは多環)を形成していてもよい。該1対のR1が互い
に結合して形成する少なくとも1つの環がシクロペンタ
ジエニル環C5H4- mと共に構成する環構造として好まし
いのは、インデニル環、テトラヒドロインデニル環、ベ
ンゾインデニル環、フルオレニル環、ジヒドロアズレニ
ル環もしくはシクロペンタフェナンスレン環であり、更
に好ましいのは、インデニル環、ベンゾインデニル環、
ジヒドロアズレニル環である。
の環及び前記一対のR2が形成する少なくとも1つの環
は、同一でも異なっていてもよい。一対のR1が形成す
る少なくとも1つの環とC5H4- mとで構成される環構造
が、インデニル環、ベンゾインデニル環、もしくはジヒ
ドロアズレニル環であり、一対のR2が形成する少なく
とも1つの環とC5H4- nとで構成される環構造が、イン
デニル環、ベンゾインデニル環、もしくはジヒドロアズ
レニル環であるのが好ましい。更に好ましいのは、一対
のR1が形成する少なくとも1つの環とC5H4- mとで構
成される環構造、及び、一対のR2が形成する少なくと
も1つの環とC5H4- nとで構成される環構造が、共に、
インデニル環、ベンゾインデニル環、もしくはジヒドロ
アズレニル環であるメタロセン化合物である。
の環及び前記一対のR2が形成する少なくとも1つの環
は、独立して、それぞれの環に結合する少なくとも1つ
の結合基を有していても良い。それぞれの環に結合する
少なくとも1つの結合基は、炭素数1〜20の炭化水素
基、ケイ素含有炭化水素基もしくはヘテロ芳香族基であ
る。
チル基、エチル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−
ブチル基、n−ヘキシル基、n−オクチル基、シクロヘ
キシル基、およびフェニル基が例示でき、好ましいの
は、メチル基、t−ブチル基、およびフェニル基であ
る。
しては、トリメチルシリル基が好ましく例示できる。
望により、該環に結合する少なくとも1つの結合基を有
している。
を有するものが使用できるが、好ましくは単環もしくは
2環のヘテロ芳香族環であり、特に好ましくは単環のヘ
テロ芳香族環である。
は特に限定されない。好ましいのは、ヘテロ原子とし
て、酸素原子もしくはイオウ原子を含むヘテロ芳香族環
である。特に好ましいのは、ヘテロ原子として酸素原子
を含むヘテロ芳香族環である。より具体的には、好まし
いヘテロ芳香族環として、フリル環、チエニル環、ベン
ゾフリル環もしくはベンゾチエニル環が例示でき、更に
好ましいのは、2−フリル環、2−チエニル環、2−ベ
ンゾフリル環もしくは2−ベンゾチエニル環であり、特
に好ましいのは、2−フリル環である。
よい結合基は、炭素数1〜20の炭化水素基もしくはケ
イ素含有炭化水素基である。炭素数1〜20の炭化水素
基及びケイ素含有炭化水素基としては、C5H4-mおよび
C5H4-nに結合する結合基として前に例示したものと同
じものを挙げることができる。
環に結合する少なくとも1つの結合基を有するのが好ま
しい。具体的には、ヘテロ芳香族環が、フリル環、チエ
ニル環、ベンゾフリル環もしくはベンゾチエニル環であ
り、該環に結合する少なくとも1つの結合基が、メチル
基、エチル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチ
ル基、フェニル基もしくはトリメチルシリル基であるヘ
テロ芳香族基を例示できる。更に、好ましいのは、ヘテ
ロ芳香族環が、2−フリル環、2−チエニル環、2−ベ
ンゾフリル環もしくは2−ベンゾチエニル環であり、該
環に結合する少なくとも1つの結合基が、メチル基、t
−ブチル基、フェニル基もしくはトリメチルシリル基で
あるヘテロ芳香族基であり、具体的には、2−(5−メ
チル)−フリル基、2−(5−t−ブチル)−フリル
基、2−(5−トリメチルシリル)−フリル基、2−
(5−メチル)−チエニル基、2−(5−t−ブチル)
−チエニル基、2−(5−トリメチルシリル)−チエニ
ル基、2−(4,5−ジメチル)−フリル基、2−
(4,5−ジメチル)−チエニル基、2−ベンゾフリル
基、2−ベンゾチエニル基を例示することができる。
は、R1 m及びR2 nで示される結合基群、ならびに、前記
一対のR1が形成する少なくとも1つの環および前記一
対のR2が形成する少なくとも1つの環に結合する結合
基もしくは結合基群のうち少なくとも1つの結合基が、
ヘテロ芳香族環と、該環に結合する少なくとも1つの結
合基を有する前述したヘテロ芳香族基であるメタロセン
化合物が好適に使用できる。
4-nR2 n)を架橋するいずれも2価の、炭化水素基、非
置換シリレン基、炭化水素置換シリレン基、もしくは、
R3 2NB構造を有するホウ素化合物である。ここで、R
3は、炭化水素基、ケイ素含有炭化水素基もしくはヘテ
ロ芳香族基を示す。Qとして、具体的には、メチレン
基、エチレン基、ジメチルシリレン基、ジフェニルシリ
レン基、ジメチルアミドボラン基、ジイソプロピルアミ
ドボラン基、ビス(トリメチルシリル)アミドボラン基
を例示できるが、好ましくはジメチルシリレン基であ
る。
はハフニウム原子を示すが、特にジルコニウム原子が好
ましい。
ゲン原子もしくは炭化水素基を示す。
製造には、nが3の整数であり、C 5H4-nR2 nにおい
て、1対のR2が互いに結合して少なくとも1つの環
(単環もしくは多環)を形成しており、該1対のR2以
外のR2が、ヘテロ芳香族環と該環に結合する少なくと
も1つの結合基を有する前述したヘテロ芳香族基である
メタロセン化合物が好適に使用できる。一対のR2が形
成する少なくとも1つの環とC5H4- nとで構成される環
構造として好ましいのは、インデニル環、テトラヒドロ
インデニル環、ベンゾインデニル環、フルオレニル環、
ジヒドロアズレニル環もしくはシクロペンタフェナンス
レン環であり、更に好ましいのは、インデニル環、ベン
ゾインデニル環、ジヒドロアズレニル環である。
合体の製造には、nが3の整数であり、C5H4-nR2 nに
おいて、1対のR2が互いに結合して少なくとも1つの
環を形成しており、該1対のR2以外のR2が、シクロペ
ンタジエニル環C5H4-nの2−位の位置に結合している
メタロセン化合物が好適に使用できる。前記一対のR 2
が形成する少なくとも1つの環とC5H4- nとで構成され
る環構造として好ましいのは、インデニル環、テトラヒ
ドロインデニル環、ベンゾインデニル環、フルオレニル
環、ジヒドロアズレニル環もしくはシクロペンタフェナ
ンスレン環であり、更に好ましいのは、インデニル環、
ベンゾインデニル環、ジヒドロアズレニル環である。
芳香族環と該環に結合する少なくとも1つの結合基を有
する前述のヘテロ芳香族基であるのが好ましい。
合体の製造には、更に、R1およびR2の相違、及びシク
ロペンタジエニル環へのそれらの結合位置の相違のう
ち、少なくともいずれかによって、遷移金属Mを含む対
称面が存在しない構造を形成しているメタロセン化合物
が好適に使用できる。
合体の製造には、更に、R1 m及びR 2 nで示される結合基
群、ならびに、一対のR1が形成する環および一対のR2
が形成する環に結合する結合基または結合基群のうち少
なくとも1つの結合基が、ヘテロ芳香族環と、該ヘテロ
芳香族環に結合する炭素数1〜20の炭化水素基または
ケイ素含有炭化水素基を有するヘテロ芳香族基であっ
て、該ヘテロ芳香族環が、2―フリル環、2−チエニル
環、2−ベンゾフリル環、または、2−ベンゾチエニル
環であるメタロセン化合物が好適に使用できる。
合体の製造には、更に、R1 m及びR 2 nで示される結合基
群、ならびに、前記一対のR1が形成する環および前記
一対のR2が形成する環に結合する結合基または結合基
群のうち、少なくとも1つの結合基が、2−(5−メチ
ル)−フリル基、2−(5−t−ブチル)−フリル基、
2−(5−トリメチルシリル)−フリル基、2−(5−
メチル)−チエニル基、2−(5−t−ブチル)−チエ
ニル基、2−(5−トリメチルシリル)−チエニル基、
2−(4,5−ジメチル)−フリル基、2−(4,5−
ジメチル)−チエニル基、2−ベンゾフリル基、また
は、2−ベンゾチエニル基であるメタロセン化合物が好
適に使用できる。
製造に好適に使用できるメタロセン化合物の非限定的な
例としては、ジメチルシリレンビス(2−(2−(5−
メチル)−フリル)−インデニル)ジルコニウムジクロ
ライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(5−フェ
ニル)−フリル)−インデニル)ジルコニウムジクロラ
イド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(5−t−ブ
チル)−フリル)−インデニル)ジルコニウムジクロラ
イド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(5−トリメ
チルシリル)−フリル)−インデニル)ジルコニウムジ
クロライド、
メチル)−チエニル)−インデニル)ジルコニウムジク
ロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(5−フ
ェニル)−チエニル)−インデニル)ジルコニウムジク
ロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(5−t
−ブチル)−チエニル)−インデニル)ジルコニウムジ
クロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(5−
トリメチルシリル)−チエニル)−インデニル)ジルコ
ニウムジクロライド、
メチル)−フリル)−4,5−ベンゾインデニル)ジル
コニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−
(2−(5−フェニル)−フリル)−4,5−ベンゾイ
ンデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレ
ンビス(2−(2−(5−t−ブチル)−フリル)−
4,5−ベンゾインデニル)ジルコニウムジクロライ
ド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(5−トリメチ
ルシリル)−フリル)−4,5−ベンゾインデニル)ジ
ルコニウムジクロライド、
メチル)−チエニル)−4,5−ベンゾインデニル)ジ
ルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−
(2−(5−フェニル)−チエニル)−4,5−ベンゾ
インデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリ
レンビス(2−(2−(5−t−ブチル)−チエニル)
−4,5−ベンゾインデニル)ジルコニウムジクロライ
ド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(5−トリメチ
ルシリル)−チエニル)−4,5−ベンゾインデニル)
ジルコニウムジクロライド、
メチル)−フリル)−4−フェニル−インデニル)ジル
コニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−
(2−(5−フェニル)−フリル)−4−フェニル−イ
ンデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレ
ンビス(2−(2−(5−t−ブチル)−フリル)−4
−フェニル−インデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシリレンビス(2−(2−(5−トリメチルシ
リル)−フリル)−4−フェニル−インデニル)ジルコ
ニウムジクロライド、
メチル)−チエニル)−4−フェニル−インデニル)ジ
ルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−
(2−(5−フェニル)−チエニル)−4−フェニル−
インデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリ
レンビス(2−(2−(5−t−ブチル)−チエニル)
−4−フェニル−インデニル)ジルコニウムジクロライ
ド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(5−トリメチ
ルシリル)−チエニル)−4−フェニル−インデニル)
ジルコニウムジクロライド、
メチル)−フリル)−4−フェニル−ジヒドロアズレニ
ル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス
(2−(2−(5−フェニル)−フリル)−4−フェニ
ル−ジヒドロアズレニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシリレンビス(2−(2−(5−t−ブチル)
−フリル)−4−フェニル−ジヒドロアズレニル)ジル
コニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−
(2−(5−トリメチルシリル)−フリル)−4−フェ
ニル−ジヒドロアズレニル)ジルコニウムジクロライ
ド、
メチル)−チエニル)−4−フェニル−ジヒドロアズレ
ニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビ
ス(2−(2−(5−フェニル)−チエニル)−4−フ
ェニル−ジヒドロアズレニル)ジルコニウムジクロライ
ド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(5−t−ブチ
ル)−チエニル)−4−フェニル−ジヒドロアズレニ
ル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス
(2−(2−(5−トリメチルシリル)−チエニル)−
4−フェニル−ジヒドロアズレニル)ジルコニウムジク
ロライド等が例示できる。
は、ジメチルシリレンビス(2−(2−(5−メチル)
−フリル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシリレンビス(2−(2−(5−t−ブチル)
−フリル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシリレンビス(2−(2−(5−トリメチルシ
リル)−フリル)−インデニル)ジルコニウムジクロラ
イド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(5−メチ
ル)−チエニル)−インデニル)ジルコニウムジクロラ
イド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(5−t−ブ
チル)−チエニル)−インデニル)ジルコニウムジクロ
ライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(5−トリ
メチルシリル)−チエニル)−インデニル)ジルコニウ
ムジクロライド、
メチル)−フリル)−4−フェニル−インデニル)ジル
コニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−
(2−(5−t−ブチル)−フリル)−4−フェニル−
インデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリ
レンビス(2−(2−(5−トリメチルシリル)−フリ
ル)−4−フェニル−インデニル)ジルコニウムジクロ
ライド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(5−メチ
ル)−チエニル)−4−フェニル−インデニル)ジルコ
ニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−(2
−(5−t−ブチル)−チエニル)−4−フェニル−イ
ンデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレ
ンビス(2−(2−(5−トリメチルシリル)−チエニ
ル)−4−フェニル−インデニル)ジルコニウムジクロ
ライド、
メチル)−フリル)−4−フェニル−ジヒドロアズレニ
ル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス
(2−(2−(5−t−ブチル)−フリル)−4−フェ
ニル−ジヒドロアズレニル)ジルコニウムジクロライ
ド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(5−トリメチ
ルシリル)−フリル)−4−フェニル−ジヒドロアズレ
ニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビ
ス(2−(2−(5−メチル)−チエニル)−4−フェ
ニル−ジヒドロアズレニル)ジルコニウムジクロライ
ド、ジメチルシリレンビス(2−(2−(5−t−ブチ
ル)−チエニル)−4−フェニル−ジヒドロアズレニ
ル)ジルコニウムジクロライド、または、ジメチルシリ
レンビス(2−(2−(5−トリメチルシリル)−チエ
ニル)−4−フェニル−ジヒドロアズレニル)ジルコニ
ウムジクロライドである。
ウムオキシ化合物、もしくは(A)成分と反応してイオ
ン対を形成する化合物が用いられる。
は、下記の一般式(2)もしくは(3)で表されるアル
ミノキサンが用いられる。
〜6の炭化水素基である。具体的には、メチル基、エチ
ル基、プロピル基、ブチル基、イソブチル基、ペンチル
基、ヘキシル基等のアルキル基、アリル基、2−メチル
アリル基、プロペニル基、イソプロペニル基、2−メチ
ル−1−プロペニル基、ブテニル基等のアルケニル基、
シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル
基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基、およびア
リール基等が挙げられる。これらのうち、炭素数が1〜
4の炭化水素基が好ましく。特に好ましいのは炭化水素
基がアルキル基である場合である。各R3は同一でも異
なっていてもよい。qは4〜30の整数であり、好まし
くは6〜30、特に好ましくは8〜30の整数である。
下に調製することが可能である。具体的には、以下の方
法を例示できる。すなわち、 トルエン、エーテル等の有機溶剤中で、トリアルキル
アルミニウムと水とを直接反応させる方法、 トリアルキルアルミニウムと、硫酸銅水和物、硫酸ア
ルミニウム水和物等の結晶水を有する塩類とを反応させ
る方法、 トリアルキルアルミニウムと、シリカゲル等に含浸さ
せた水分とを反応させる方法。 トルエン、エーテル等の有機溶剤中で、トリメチルア
ルミニウムとトリイソブチルアルミニウムとの混合物
を、水と直接反応させる方法、 トリメチルアルミニウムとトリイソブチルアルミニウ
ムとの混合物を、硫酸銅水和物、硫酸アルミニウム水和
物等の結晶水を有する塩類と反応させる方法、 シリカゲル等含浸させた水分と、トリイソブチルアル
ミニウムとを反応させた後、トリメチルアルミニウムを
更に反応させる方法、を例示できる。
化合物としては、特表平1−501950号公報、特表
平1−502036号公報、特開平3−179005号
公報、特開平3−179006号公報、特開平3−20
7704号公報、US547718号公報、などに記載
されたルイス酸、イオン性化合物およびボラン化合物、
カルボラン化合物を挙げることができる。
ルイス酸が好適で、非限定的な具体例としては、トリフ
ルオロボロン、トリフェニルボロン、トリス(4−フル
オロフェニル)ボロン、トリス(3,5−フルオロフェ
ニル)ボロン、トリス(4−フルオロメチルフェニル)
ボロン、トリス(p−トリル)ボロン、トリス(o−ト
リル)ボロン、トリス(3,5−ジメチルフェニル)ボ
ロン、トリス(ペンタフルオロフェニル)ボロン等が挙
げられる。これらのうちではトリス(ペンタフルオロフ
ェニル)ボロンが特に好ましい。
ニオン性化合物とからなる塩である。アニオン性化合物
はメタロセン化合物と反応することに該メタロセン化合
物をカチオン化し、イオン対を形成することにより遷移
金属カチオン種を安定化させる働きがある。そのような
アニオン性化合物としては、有機ホウ素化合物アニオ
ン、有機ヒ素化合物アニオン、有機アルミニウム化合物
アニオンなどがあり、比較的嵩高で、遷移金属カチオン
を安定化させるものが好ましい。カチオン性化合物とし
ては、金属カチオン、有機金属カチオン、カルボニウム
カチオン、トリピウムカチオン、オキソニウムカチオ
ン、スルホニウムカチオン、ホスホニウムカチオン、ア
ンモニウムカチオンなどが挙げられる。具体的には、ト
リフェニルカルベニウムカチオン、トリブチルアンモニ
ウムカチオン、N,N−ジメチルアンモニウムカチオ
ン、フェロセニウムカチオンなどである。
物としてホウ素化合物を含有するイオン性化合物が好ま
しい。このようなイオン性化合物としては、それぞれホ
ウ素化合物を含有する、トリアルキル置換アンモニウム
塩、N,N−ジアルキルアニリニウム塩、ジアルキルア
ンモニウム塩、トリアルキルホスフォニウム塩、トリア
リールホスフォニウム塩を例示することができる。
アンモニウム塩としては、トリエチルアンモニウムテト
ラ(フェニル)ホウ素、トリプロピルアンモニウムテト
ラ(フェニル)ホウ素、トリ(n−ブチル)アンモニウ
ムテトラ(フェニル)ホウ素、トリメチルアンモニウム
(p−トリル)ホウ素、トリメチルアンモニウム(o−
トリル)ホウ素、トリブチルアンモニウムテトラ(ペン
タフルオロフェニル)ホウ素、トリプロピルアンモニウ
ムテトラ(o,p−ジメチルフェニル)ホウ素、トリブ
チルアンモニウムテトラ(m,m−ジメチルフェニル)
ホウ素、トリブチルアンモニウムテトラ(p−トリフル
オロメチルフェニル)ホウ素、トリ(n−ブチル)アン
モニウムテトラ(o−トリル)ホウ素、トリ(n−ブチ
ル)アンモニウムテトラ(4−フルオロフェニル)ホウ
素などが挙げられる。
アルキルアニリニウム塩としては、N,N−ジメチルア
ニリニウムテトラ(フェニル)ホウ素、N,N−ジエチ
ルアニリニウムテトラ(フェニル)ホウ素、N,N,N
−2,4,6−ペンタメチルアニリニウム(フェニル)
ホウ素などが挙げられる。
ルアンモニウム塩としては、例えば、ジ(n−プロピ
ル)アンモニウムテトラ(ペンタフルオロフェニル)ホ
ウ素、ジシクロヘキシルアンモニウムテトラ(ペンタフ
ルオロフェニル)ホウ素などが挙げられる。
ルホスフォニウム塩またはトリアリールホスフォニウム
塩としては、例えば、トリメチルホスフォニウムテトラ
(フェニル)ホウ素、トリ(メチルフェニル)ホスフォ
ニウムテトラ(フェニル)ホウ素、トリ(ジメチルフェ
ニル)ホスフォニウムテトラ(フェニル)ホウ素などが
挙げられる。
物として、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペン
タフルオロフェニル)ボレート、N,N−ジメチルアニ
リニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレー
ト、フェロセニウムテトラ(ペンタフルオロフェニル)
ボレートも挙げることができる。
ノキサンが好ましく用いられる。
AlR4 sR5 tX3-(s+t)で表される化合物が好適に使用
できる。式中、R4およびR5は、それぞれ独立して炭素
数1〜10のアルキル基、シクロアルキル基、アリール
基等の炭化水素基、アルコキシ基、フッ素原子、メチル
基、トリフルオロフェニル基などの置換基を有していて
もよいフェニル基を表し、Xはハロゲン原子を表し、s
およびtは、0<s+t≦3を満たす任意の整数を示
す。
は、たとえば、トリメチルアルミニウム、トリエチルア
ルミニウム、トリイソプロピルアルミニウム、トリイソ
ブチルアルミニウム、トリ−n−ブチルアルミニウム、
トリ−n−ヘキシルアルミニウム、トリ−n−オクチル
アルミニウム等のトリアルキルアルミニウム;ジメチル
アルミニウムクロリド、ジメチルアルミニウムブロミ
ド、ジエチルアルミニウムクロリド、ジイソプロピルア
ルミニウムクロリド等のジアルキルアルミニウムハライ
ド;メチルアルミノウムセスキクロリド、エチルアルミ
ニウムセスキクロリド、エチルアルミニウムセスキブロ
ミド、イソプロピルアルミニウムセスキクロリド等のア
ルキルアルミニウムセスキハライド等およびそれらの2
種以上の混合物が挙げられる。好ましいのは、トリアル
キルアルミニウムである。
に用いられる(C)成分としては、無機担体あるいは有
機担体であって、粒子径が1〜500μm、好ましくは
5〜300μm、さらに好ましくは、10〜150μm
の顆粒状ないしは球状の微粒子固体状の無機微粒子担体
もしくは有機微粒子担体が使用される。
0〜1,000m2/g、好ましくは100〜700m2
/gの範囲にあり、細孔容積が0.3〜2.5m3/gの
範囲にあることが好ましい。
たとえばSiO2、Al2O3、MgO、TiO2、Zn
O、それらの混合物またはそれらの複合酸化物が好まし
く、主成分としてSiO2もしくはAl2O3を含有する
担体が特に好ましい。より具体的な無機化合物として、
SiO2、Al2O3、MgO、SiO2−Al2O3、Si
O2−MgO、SiO2−TiO2、SiO2−Al2O3−
MgO等が挙げられ、特にSiO2が好ましい。
通常、100〜1,000℃、好ましくは300〜90
0℃、特に好ましくは400〜900℃で焼成したもの
を使用する。焼成後の無機微粒子担体の表面吸着水量は
0.1重量%以下、好ましくは0.01重量%以下であ
り、また表面水酸基含量は1.0重量%以上、好ましく
は1.5〜4.0重量%、さらに好ましくは2.0〜3.5
重量%の範囲である。また、これらの無機微粒子担体
は、使用に先だって、予め有機アルミニウム化合物およ
び/またはハロゲン含有ケイ素化合物との接触処理が施
されていてもよい。
機重合体、たとえばポリエチレン、ポリプロピレン、ポ
リ−1−ブテン、ポリ−4−メチル−1−ペンテンなど
のポリオレフィンの微粒子重合体、ポリスチレンなどの
微粒子重合体などを例示することができる。
られる(E)成分としては、イオン交換性層状化合物ま
たは無機珪酸塩が例示できる。尚、本発明で言う「イオ
ン交換性層状化合物」には、珪酸塩は含まれない。
六方最密パッキング型、アンチモン型、CdCl2型、
CdI2型などの層状の結晶構造を有するイオン結晶性
化合物が挙げられ、その具体例としては、α−Zr(H
AsO4)2・H2O、α−Zr(HPO4)2、α−Zr
(KPO4)2・3H2O、α−Ti(HPO4)2、α−
Ti(HAsO4)2・H2O、α−Sn(HPO4)2・
H2O、γ−Zr(HPO 4)2、γ−Ti(HP
O4)2、γ−Ti(NH4PO4)2・H2O等の多価金属
の結晶性酸性塩が挙げられる。
応じて塩類処理および/または酸処理を行って使用して
もよい。塩類処理も酸処理も施されていない状態の、イ
オン交換性層状化合物は、イオン結合等によって構成さ
れる面が互いに弱い結合力で平行に積み重なった結晶構
造をとる化合物であり、含有するイオンの交換が可能で
ある。
物、ゼオライト、珪藻土などが挙げられる。これらは、
合成品を使用してもよいし、天然に産出する鉱物を使用
してもよい。粘土および粘土鉱物の具体例としては、ア
ロフェン等のアロフェン族、ディッカイト、ナクライ
ト、カオリナイト、アノーキサイト等のカオリン族、メ
タハロイサイト、ハロイサイト等のハロイサイト族、ク
リソタイル、リザルダイト、アンチゴライト等の蛇紋石
族、モンモリロナイト、ソーコナイト、バイデライト、
ノントロナイト、サポナイト、ヘクトライト等のスメク
タイト、バーミキュライト等のバーミキュライト鉱物、
イライト、セリサイト、海緑石などの雲母鉱物、アタパ
ルジャイト、セピオライト、パリゴルスカイト、ベント
ナイト、木節粘土、ガイロメ粘土、ヒシンゲル石、パイ
ロフィライト、リョクデイ石群などが挙げられる。これ
らは混合層を形成していてもよい。また、人工合成物と
しては、合成雲母、合成ヘクトライト、合成サポナイ
ト、合成テニオライト等が挙げられる。
ハロサイト族、蛇紋石族、スメクタイト、バーミキュラ
イト鉱物、雲母鉱物、合成雲母、合成ヘクトライト、合
成サポナイト、合成テニオライトが好ましく、スメクタ
イト、バーミキュライト鉱物、合成雲母、合成ヘクトラ
イト、合成サポナイト、合成テニオライトが更に好まし
い。これらは、特に処理を行うことなくそのまま使用し
てもよいし、ボールミル、篩い分け等の処理を行った後
に使用してもよい。また、これらを単独で使用しても、
2種以上を混合して使用してもよい。
理および/または酸処理により、固体の酸強度を変える
ことが出来る。また、塩類処理においては、イオン複合
体、分子複合体、有機誘導体などを形成することによ
り、表面積や層間距離を変えることが出来る。すなわ
ち、イオン交換性を利用し、層間の交換性イオンを別の
大きな嵩高いイオンと置換することにより、層間が拡大
した状態の層状物質を得ることが出来る。
いが、含有される交換可能な金属陽イオンを次に示す塩
類および/または酸より解離した陽イオンとイオン交換
することが好ましい。
14族原子から成る群より選ばれた少なくとも一種の原
子を含む陽イオンを含有する化合物であり、好ましく
は、1〜14族原子から成る群より選ばれた少なくとも
一種の原子を含む陽イオンと、ハロゲン原子、無機酸お
よび有機酸から成る群より選ばれた少なくとも一種の原
子または原子団よりより誘導される陰イオンとから成る
化合物であり、更に好ましくは、2〜14族原子から成
る群より選ばれた少なくとも一種の原子を含む陽イオン
と、Cl、Br、I、F、PO4、SO4、NO3、C
O3、C2O4、ClO 3、ClO4、OOCCH3、CH3
COCHCOCH3、OCl2、O(NO3)2、O(Cl
O4)2、O(SO4)、OH、O2Cl2、OCl3、OO
CH、OOCCH2CH3、C2H4O4、C6H5O7から成
る群より選ばれた少なくとも一種の陰イオンとから成る
化合物である。また、これら塩類は2種以上を同時に使
用してもよい。
くは、塩酸、硫酸、硝酸、酢酸、シュウ酸から選択さ
れ、これらは、2種以上を同時に使用してもよい。塩類
処理と酸処理を組み合わせる方法としては、塩類処理を
行った後に酸処理を行う方法、酸処理を行った後に塩類
処理を行う方法、塩類処理と酸処理を同時に行う方法、
塩類処理を行った後に塩類処理と酸処理を同時に行う方
法などがある。なお、酸処理は、イオン交換や表面の不
純物を取り除く効果の他、結晶構造のAl、Fe、M
g、Li等の陽イオンの一部を溶出させる効果がある。
れない。しかしながら、通常、塩類および酸濃度は0.
1〜30重量%、処理温度は室温から使用溶媒の沸点ま
での温度範囲、処理時間は5分から24時間の条件を選
択し、被処理化合物の少なくとも一部を溶出する条件で
行うことが好ましい。また、塩類および酸は一般的には
水溶液で使用される。
う場合、処理前、処理間、処理後に粉砕や造粒などで形
状制御を行ってもよい。また、アルカリ処理、有機化合
物処理、有機金属処理などの他の化学処理を併用しても
よい。この様にして得られる(E)成分としては、水銀
圧入法で測定した半径20Å以上の細孔容積が0.1c
c/g以上、特には0.3〜5cc/gであることが好
ましい。斯かる(E)成分は、水溶液中で処理した場
合、吸着水および層間水を含む。ここで、吸着水とは、
イオン交換性層状化合物または無機珪酸塩の表面あるい
は結晶破面に吸着された水であり、層間水とは、結晶の
層間に存在する水である。
間水を除去してから使用することが好ましい。脱水方法
は、特に制限されないが、加熱脱水、気体流通下の加熱
脱水、減圧下の加熱脱水および有機溶媒との共沸脱水な
どの方法が使用される。加熱温度は、吸着水および層間
水が残存しない様な温度範囲とされ、通常100℃以
上、好ましくは150℃以上とされるが、構造破壊を生
じる様な高温条件は好ましくない。加熱時間は、0.5
時間以上、好ましくは1時間以上である。その際、脱水
乾燥した後の(E)成分の重量減量は、温度200℃、
圧力1mmHgの条件下で2時間吸引した場合の値とし
て3重量%以下であることが好ましい。本発明において
は、重量減量が3重量%以下に調整された(E)成分を
使用する場合、(A)成分及び(D)成分と接触する際
にも、同様の重量減量の状態が保持される様に取り扱う
ことが好ましい。
製造方法について説明する。
存在のもとに、(A)成分と(B)成分、および所望に
より使用する(D)成分を反応させることによって得ら
れる。(A)成分と(B)成分を(C)成分に加える順
序は任意に変えることができる。例えば、適当な炭化水
素溶媒に溶解させた(A)成分を最初に(C)成分に加
え、その後で(B)成分を加えることができる。また、
(B)成分と(A)成分を予め反応させたものを同時に
(C)成分に加えることもできる。そして、(B)成分
を最初に(C)成分に加え、その後で(A)成分を加え
ることもできる。反応の際の温度は、通常−20ないし
100℃、好ましくは0ないし100℃であり、反応に
要する時間は、通常0.1分以上、好ましくは1分ない
し200分の範囲である。また、上記のようにして得ら
れたメタロセン担持型触媒は、必要により少量のオレフ
ィンで予備重合してから使用できる。
チレン、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、3−
メチル−1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン等が挙
げられ、これら2種以上のオレフィンの混合物であって
もよい。
製造に好適に用いられるメタロセン担持型触媒Iとして
は、下記の(a)工程〜(c)工程を順次実施して調製
されるメタロセン担持型触媒もしくは下記(a)工程〜
(d)工程を順次実施して得られる予備活性化メタロセ
ン担持型触媒を挙げることができる。
(B)成分の1つであるアルミノキサンとを不活性溶媒
中で反応させてメタロセン触媒を得る工程、(b) 上記
(a)工程で得たメタロセン触媒と無機微粒子担体とを、
不活性溶媒の存在下、85〜150℃の温度で接触させ
てメタロセン触媒を無機微粒子担体に担持させ、粗製メ
タロセン担持型触媒を得る工程、(c) 上記(b)工程で
得た粗製メタロセン担持型触媒を含むスラリーを−50
〜50℃の温度で脂肪族炭化水素を用いて少なくとも2
回洗浄して精製したメタロセン担持型触媒を得る工程、
(d)上記(c)工程で得たメタロセン担持型触媒とオレ
フィンとを接触させてオレフィンを予備重合させ、該メ
タロセン担持型触媒1kg当たり0.01〜100kgのオ
レフィン予備重合体をさらに該メタロセン担持型触媒に
担持させて予備活性化メタロセン担持型触媒を得る工
程。
(A)1モルに対してアルミニウム原子として10〜
1,000モル、好ましくは20〜500モルのアルミ
ノキサンを、不活性溶媒中において−50〜100℃、
好ましくは0〜50℃の温度条件下に、1分〜10時
間、好ましくは3分〜5時間反応させ、メタロセン化合
物(A)とアルミノキサンとを反応させて、メタロセン
触媒を生成させる。
的に進める上で好ましい。該不活性溶媒の使用量には特
に制限はないが、通常、メタロセン化合物(A)1モル
に対して、10〜10,000リットル、好ましくは1
0〜1,000リットル程度である。
たとえば、ベンゼン、トルエン、キシレン、クメン等の
芳香族炭化水素、ブタン、テトラメチルブタン、ペンタ
ン、エチルペンタン、トリメチルペンタン、ヘキサン、
メチルヘキサン、エチルヘキサン、ジメチルヘキサン、
ヘプタン、メチルヘプタン、オクタン、ノナン、デカ
ン、ヘキサデカン、オクタデカン等の脂肪族炭化水素、
シクロペンタン、メチルシクロペンタン、シクロヘキサ
ン、シクロオクタン等の脂環族炭化水素、上記芳香族炭
化水素、脂肪族炭化水素、脂環族炭化水素をハロゲンで
置換したハロゲン化炭化水素およびそれらの混合溶媒が
挙げられる。
ン等のエーテル類を使用することもできる。好ましい不
活性溶媒は芳香族炭化水素であり、また、市販のアルミ
ノキサン溶液の溶媒をそのまま、もしくはそれにさらに
その他の芳香族炭化水素などを追加して反応に使用して
もよい。
(a)工程で得られたメタロセン触媒と無機微粒子担体と
を、(a)工程において反応溶媒として使用した不活性溶
媒の存在下に85〜150℃の温度で接触させることに
より、前記メタロセン触媒が無機微粒子担体上に担持さ
れた固体生成物としての粗製メタロセン担持型触媒が得
られる。この接触反応においては、必要に応じて不活性
溶媒を追加使用することができる。
ン触媒と、無機微粒子担体との比率は、メタロセン触媒
としてのメタロセン化合物(A)とアルミノキサンとの
反応生成物に含まれるメタロセン化合物(A)由来の遷
移金属原子1モルに対して、無機微粒子担体が1〜1,
000kg、好ましくは5〜500kgの割合である。
(b)工程で使用する不活性溶媒の使用量は、メタロセ
ン触媒としてのメタロセン化合物(A)とアルミノキサ
ンとの反応生成物に含まれるメタロセン化合物(A)由
来の遷移金属原子1モルに対して、10〜10,000
リットル、好ましくは10〜1,000リットルの割合
である。
接触は、85〜150℃、好ましくは90〜130℃、
特に好ましくは95〜120℃の温度条件下に、5分間
〜100時間、好ましくは10分間〜50時間行われ
る。特に温度条件は重要な因子であり、上記温度範囲内
で接触させることにより、得られるメタロセン担持型触
媒は高い重合活性を有し、この触媒をオレフィン重合に
使用すると、得られるオレフィン重合体は高い嵩比重と
良好な粒子性状を有する重合体になる。
れた不活性溶媒を含む粗製メタロセン担持型触媒を、−
50〜50℃の温度で脂肪族炭化水素を用いて少なくと
も2回洗浄することにより、前記精製されたメタロセン
担持型触媒が得られる。
不活性溶媒として例示した脂肪族炭化水素およびそれら
の混合液が挙げられる。好ましくは、n−ヘキサン、イ
ソペンタンまたはそれらの混合物である。
(b)工程の終了後、不活性溶媒と粗製メタロセン担持型
触媒とからなるスラリーから不活性溶媒を、濾過、遠心
分離またはデカンテーション等により分離したのち、脂
肪族炭化水素を用いて該粗製メタロセン担持型触媒を洗
浄する方法を採用することができる。また、(b)工程の
終了後、不活性溶媒と粗製メタロセン触媒とからなるス
ラリーから不活性溶媒を分離することなく脂肪族炭化水
素を添加し、不活性溶媒および脂肪族炭化水素の混合溶
媒を上記と同様の手段で分離したのち、脂肪族炭化水素
を用いて粗製メタロセン担持型触媒を洗浄する方法を採
用することもできる。(c)工程で行う洗浄方法として
は、特に後者の方法がより好ましい。
で使用した無機微粒子担体1kgに対し、脂肪族炭化水素
1〜500リットル、好ましくは10〜100リットル
を使用して、−50〜50℃、好ましくは−30〜40
℃、特に好ましくは−30〜30℃の温度条件下に、洗
浄後の脂肪族炭化水素中にメタロセン触媒が溶出しなく
なるまで繰り返し行なわれる。少なくとも2回、通常は
4回以上洗浄すれば充分であるが、これに限定されな
い。
度範囲内で洗浄することにより、得られるメタロセン担
持型触媒は高い重合活性を有し、この触媒を用いてオレ
フィン重合を行うと、得られるオレフィン重合体は特に
高い嵩比重と良好な粒子性状を有する。
製造に好適に使用できる予備活性化メタロセン担持型触
媒は、前述したように、(d)工程として、前記(c)工
程で得られたメタロセン担持型触媒とオレフィンとを接
触させてオレフィンを予備重合させ、メタロセン担持型
触媒1kg当たり0.01〜100kgのオレフィン予備重
合体を、さらにメタロセン担持型触媒に担持させること
により得られる。
に担持されるオレフィン予備重合体としては、炭素数2
〜20のオレフィン、たとえば、エチレン、プロピレ
ン、1−ブテン、1−ペンテン、4−メチル−1−ペン
テン、2−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−
オクテン、1−デセン、1−ドデセン等の単独重合体お
よびそれらの2種以上の組み合わせからなる共重合体が
挙げられ、特にエチレン単独重合体、プロピレン単独重
合体、エチレンを主体とするエチレンとエチレン以外の
オレフィンとのエチレン/オレフィン共重合体、もしく
はプロピレンを主体とするプロピレンとプロピレン以外
のオレフィンとのプロピレン/オレフィン共重合体が好
適である。また、これらのオレフィン予備重合体は13
5℃のデカリン中で測定した固有粘度[η]が0.1〜
10dl/g、好ましくは0.2〜7dl/gの範囲にある
ことが好ましい。
(c)工程で得られたメタロセン担持型触媒を脂肪族炭化
水素に分散したスラリー中にオレフィンを導入すること
により、該オレフィンをメタロセン担持型触媒と接触さ
せ、オレフィンを予備重合させる方法である。メタロセ
ン担持型触媒を脂肪族炭化水素に分散したスラリーとし
て、(c)工程の最終段階の洗浄で得られた該触媒を、該
脂肪族炭化水素から分離することなく使用してもよく、
また、分離後、それを改めて同様の脂肪族炭化水素に再
分散して使用してもよい。
レフィン自身を溶媒とした液相中や溶媒を使用せずに気
相中で行うことも可能であるが、少量のオレフィンの重
合を制御し、かつ予備重合を均一に進める上で脂肪族炭
化水素の存在下で実施することが好ましい。
重合は、メタロセン担持型触媒1kgに対して、脂肪族
炭化水素0.005〜5m3、好ましくは0.01〜1m3
からなるスラリー中に、オレフィンを0.01〜1,00
0kg、好ましくは0.1〜500kg導入して、−5
0〜100℃、好ましくは0〜50℃の温度条件下に、
1分間〜50時間、好ましくは3分間〜20時間、オレ
フィンを接触させることによって行う。
メタロセン担持型触媒にはメタロセン化合物(A)と、
活性化化合物(B)として好適にはアルミノキサンの反
応生成物が担持されているので、新たにトリアルキルア
ルミニウム等の有機アルミニウム化合物やアルミノキサ
ンに代表される助触媒を添加する必要は特にないが、所
望により添加することもできる。これらの助触媒の添加
量は、該メタロセン担持型触媒中のメタロセン化合物由
来の遷移金属原子1モル当たり、アルミニウム原子とし
て1,000モル以下、好ましくは500モル以下の範
囲に留めるのが好ましい。
製造において、上記オレフィンの予備重合を水素の存在
下に行い、生成するオレフィン予備重合体の重量平均分
子量(Mw)を100,000〜500,000g/m
olの範囲となるように制御することが望ましい。
使用できるメタロセン担持型触媒IIは、(A)成分およ
び(E)成分と(D)成分を接触させることにより調製
される。接触方法は、特に限定されないが、次の様な方
法を例示することができる。 (1)(A)成分と(E)成分を接触させる。 (2)(A)成分と(E)成分を接触させた後に(D)
成分を添加する。 (3)(A)成分と(D)成分を接触させた後に(E)
成分を添加する。 (4)(E)成分と(D)成分を接触させた後に(A)
成分を添加する。 (5)(A)成分および(E)成分と(D)成分を同時
に接触させる。
く、オレフィンの予備重合時またはプロピレン/エチレ
ン共重合体の製造時に行ってもよい。また、上記の各成
分の接触の際もしくは接触の後に、ポリエチレン、ポリ
プロピレン等の重合体、シリカ、アルミナ等の無機酸化
物の固体を、各成分と共存させるか、または、各成分に
接触させてもよい。
ガス中、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、トルエン、キ
シレン等の不活性炭化水素溶媒中で行ってもよい。接触
は、−20℃を下限とし、溶媒の沸点を上限とする温度
範囲で行い、特に室温を下限とし、溶媒の沸点を上限と
する温度範囲で行うのが好ましい。
すなわち、(E)成分の1g当たり、(A)成分は、通
常10-4〜10mmol、好ましくは10-3〜5mmo
lであり、(D)成分は、通常0.01〜104mmo
l、好ましくは0.1〜100mmolである。また、
(A)成分中の遷移金属と(D)成分中のアルミニウム
の原子比は、通常1:0.01〜106、好ましくは
1:0.1〜105である。この様にして調製された触
媒は、調製後に洗浄せずに使用してもよく、また、洗浄
した後に使用してもよい。
してもよい。すなわち、(A)成分及び/又は(E)成
分と(D)成分とを使用して触媒調製を行った場合は、
この触媒調製とは別途に更に(D)成分を反応系に追加
添加してもよい。この際、使用される(D)成分の量
は、(A)成分のメタロセン化合物由来の遷移金属原子
に対する(D)成分中のアルミニウム原子の原子比とし
て、通常1:0〜104、好ましくは1:1〜103にな
る様に選ばれる。
セン担持型触媒IIの場合も、前記メタロセン担持型触媒
Iの場合と同様に、オレフィンを予備重合し、該担持型
触媒にオレフィン予備重合体を更に担持したのち、これ
を本発明のプロピレン/エチレン共重合体の製造に用い
ることもできる。
たはIIは、更に、有機アルミニウム化合物((D’)成
分)と組み合わせてオレフィン重合用触媒として、本発
明のプロピレン重合体の製造に好適に使用される。
セン担持型触媒IもしくはIIと組み合わせて用いられる
(D’)成分は、前記メタロセン担持型触媒Iもしくは
IIの製造に用いられる有機アルミニウム化合物として前
述したものの中から選ばれるが、前記メタロセン担持型
触媒IもしくはIIの製造に用いられる有機アルミニウム
化合物と同じものであってもよいし、別の有機アルミニ
ウム化合物であっても良い。
(D’)成分の量は、メタロセン担持型触媒Iもしくは
IIまたは予備活性化メタロセン担持型触媒IもしくはII
中のメタロセン化合物(A)由来の遷移金属原子1モル
に対し、(D’)成分中のAl原子として1〜5,00
0モル、好ましくは5〜3,000モル、特に好ましく
は10〜1,000モルの割合である。
予備活性化メタロセン担持型触媒IもしくはIIの使用量
は、重合容積1リットルあたり、該触媒中のメタロセン
化合物(A)由来の遷移金属原子に換算して、1×10
-10〜1×10-3モル、好ましくは1×10-9〜1×1
0-4モルである。触媒の使用量を上記範囲とすることに
より、プロピレンの効率的かつ制御された重合反応速度
を維持することができる。
場合は重合器内の重合器内の液相部分の容積を、気相重
合の場合は重合器内の気相部分の容積を意味する。
製造するプロセスとしては、公知のプロピレン重合プロ
セスが使用可能であり、ブタン、ペンタン、ヘキサン、
ヘプタン、イソオクタン等の脂肪族炭化水素、シクロペ
ンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の脂
環族炭化水素、トルエン、キシレン、エチルベンゼン等
の芳香族炭化水素、ガソリン留分や水素化ジーゼル油留
分等の不活性溶媒中でプロピレンを重合させるスラリー
重合法を採用することができる。また、プロピレン自身
を溶媒として用いるバルク重合法、プロピレンの重合を
気相中で実施する気相重合法を採用することもできる。
そして、これらのプロセスの2種以上を組み合わせた重
合プロセスを採用することもできる。この重合プロセス
の組み合わせとしては、第1ステージをバルク重合法で
行い、引き続く第2ステージを気相重合法で行う組み合
わせが最も好ましい。また、溶液重合プロセスを用いる
こともできる。これらの中でも、気相重合法が最も好ま
しく用いられ、その中でも、水平軸周りに回転可能な攪
拌器を有する横型反応器を有する気相重合法が最も好ま
しく用いられる。
造は、重合温度が−50〜150℃、好ましくは20〜
120℃、さらに好ましくは40〜100℃、重合圧力
が大気圧〜9.9MPa(ゲ−ジ圧)、好ましくは0.4
〜5.0MPa(ゲ−ジ圧)の条件下で行なわれる。ま
た、必要に応じて水素のような連鎖移動剤を導入して得
られるプロピレン/エチレン共重合体の分子量を調節し
ても良い。
及び水素を分離し、触媒失活処理等を行って、プロピレ
ン重合体を得る。
は、必要に応じて酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止
剤、造核剤、滑剤、難燃剤、アンチブロッキング剤、着
色剤、無機質または有機質の充填剤等の各種添加剤、更
には種々の合成樹脂を配合した後、通常、溶融混練機を
用いて190〜350℃の温度で20秒〜30分間程度
加熱溶融混練し、必要に応じてストランド状に押し出し
た後に、更に細断して粒状体、すなわちペレットの形態
で各種成形品の製造に供される。
さらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定される
ものではない。実施例および比較例において使用する用
語の定義および測定方法は以下の通りである。 (1)メルトフローレート(MFR)(単位:g/10
分):JIS K7210に準拠して、表1の条件14
(21.18N荷重下、230℃条件下)で測定した。 (2)アイソタクチックトリアッド分率(I3):測定
装置として、日本電子(株)社製「JEOL−GX27
0」(商品名)を用いて、前述の方法で測定した。 (3)プロピレン/エチレン共重合体を構成しているプ
ロピレン単位の総モル数に対し、プロピレンモノマーの
2,1−挿入反応に起因するプロピレン単位のモル数お
よびプロピレンモノマーの1,3−挿入反応に起因する
プロピレン単位のモル数の占める割合(単位:mol
%):測定装置として、日本電子(株)社製「JEOL
−GX270」(商品名)を用いて、前述の方法で測定
した。検出下限界値は0.02mol%であった。 (4)融点(℃):パーキン・エルマー社製「DSC7
型示差走査熱量分析計」を用いて、前述の方法で測定し
た。 (5)プロピレン/エチレン共重合体中のエチレン単位
の含有量(単位:重量%):13C NMRの測定により
求めた。
(2−(5−メチル)−フリル)−インデニル)ジルコ
ニウムジクロライドの合成〕 (1)2−(2−(5−メチル)−フリル)−インデン
の合成 500mlのガラス製反応容器に、2−メチルフラン2
0g(0.24mol)、THF250mlを加えドラ
イアイス−メタノール浴で−50℃まで冷却した。ここ
に1.50mol/Lのn−ブチルリチウム−ヘキサン
溶液160ml(0.24mol)を滴下した。滴下
後、室温に戻し3時間攪拌した。再びドライアイス−メ
タノール浴で−30℃まで冷却し、2−インダノン32
g(0.24mol)を含むTHF溶液100mlを滴
下した。滴下後、室温に戻し16時間攪拌した。反応液
をドライアイス−メタノール浴で−20℃まで冷却し、
2N−塩酸100mlを滴下した。この反応液を、分液
ロートに移し食塩水で中性になるまで洗浄し、無水硫酸
ナトリウムを加え一晩放置し乾燥させた。無水硫酸ナト
リウムをろ過し、溶媒を減圧留去して、そこにトルエン
600mlとp−トルエンスルホン酸0.5g(2.6
mmol)を加え1時間加熱還流させた。この反応液
を、分液ロートに移し食塩水で中性になるまで洗浄し、
無水硫酸ナトリウムを加え一晩放置し乾燥させた。無水
硫酸ナトリウムをろ過し、溶媒を減圧留去して、シリカ
ゲルカラムで精製し、2−(2−(5−メチル)−フリ
ル)−インデンの淡黄色結晶22g(収率46%)を得
た。構造はNMRで確認した。
チル)−フリル)−インデニル)シランの合成 200mlのガラス製反応容器に、2−(2−(5−メ
チル)−フリル)−インデン30g(0.15mo
l)、イソシアン酸銅0.9g(7.4mmol)、T
HF300mlを加え、ドライアイス−メタノール浴で
−70℃まで冷却した。ここに1.50mol/Lのn
−ブチルリチウム−ヘキサン溶液102ml(0.15
mol)を滴下した。滴下後、徐々に室温まで戻しなが
ら16時間攪拌した。再びドライアイス−メタノール浴
で−50℃まで冷却し、ジメチルジクロロシラン9.9
g(0.077mol)を含むTHF溶液70mlを滴
下した。滴下後、徐々に室温に戻しながら16時間攪拌
した。反応液に蒸留水を加え、分液ロートに移し食塩水
で中性になるまで洗浄した。ここに無水硫酸ナトリウム
を加え一晩放置し反応液を乾燥させた。無水硫酸ナトリ
ウムをろ過し、溶媒を減圧留去して、シリカゲルカラム
で精製し、ヘキサンで再結晶を行いジメチルビス(2−
(2−(5−メチル)−フリル)−インデニル)シラン
の無色結晶27g(収率78%)を得た。
(5−メチル)−フリル)−インデニル)ジルコニウム
ジクロライドの合成 100mlのガラス製反応容器に、ジメチルビス(2−
(2−(5−メチル)−フリル)−インデニル)シラン
5.0g(0.011mol)、ジエチルエーテル10
0mlを加え、ドライアイス−メタノール浴で−70℃
まで冷却した。ここに1.50mol/Lのn−ブチル
リチウム−ヘキサン溶液15ml(0.023mol)
を滴下した。滴下後、室温に戻し16時間攪拌した。反
応液の溶媒を20ml程度まで減圧濃縮し、トルエン1
70mlを加え、ドライアイス−メタノール浴で−70
℃まで冷却した。そこに、四塩化ジルコニウム2.6g
(0.012mol)を加えた。その後、徐々に室温に
戻しながら2日間攪拌した。溶媒を減圧留去し、トルエ
ン/ヘキサンで再結晶を行い、メタロセン化合物とし
て、rac−ジメチルシリレンビス(2−(2−(5−
メチル)−フリル)−インデニル)ジルコニウムジクロ
ライド(純度99%以上)2.8g(収率42%)を得
た。該メタロセン化合物について測定した1H−NMR
値(CDCl3)は以下の通りであった。1 H−NMR値(CDCl3):δ1.12(s,6
H),δ2.42(s,6H),δ6.07(d,2
H),δ6.27(d,2H),δ6.71(t,2
H),δ6.92(s,2H),δ6.92(d,2
H),δ7.31(t,2H),δ7.54(d,2
H)。
造〕 (1)メタロセン担持型触媒の製造 窒素ガスで置換した内容積500mlの撹拌機付きガラ
ス製反応器に、メチルアルミノキサンのトルエン溶液
(濃度:3モル/リットル、商品名:PMAO、東ソーアク
ゾ社製)を89ml(Al原子換算で267mmo
l)、およびメタロセン化合物として上記で合成したキ
ラルなジメチルシリレンビス(2−(2−(5−メチ
ル)−フリル)−インデニル)ジルコニウムジクロライ
ドを0.929mmol投入し、25℃の温度で15分
間撹拌保持して反応させメタロセン化合物とアルミノキ
サンとの反応生成物、即ち、メタロセン触媒を得た。続
いて、反応器に、予め減圧下、750℃の温度で8時間
焼成した平均粒径51μmのシリカ(SYLOPOL(R) 948、
グレース・デビソン社製)6.7gを投入し、反応器の
温度を110℃に昇温し、撹拌下に60分間保持して上
記で得られた反応生成物とシリカとの接触反応を行い、
前記メタロセン触媒が担持された粗製メタロセン担持型
触媒を含むスラリーを得た。次に、反応器の温度を−1
0℃に冷却後、反応器の温度を−10℃に維持したま
ま、n−ヘキサン250mlを投入して10分間撹拌し
た後、撹拌機を停止し、デカンテーションにより溶媒を
分離した。引き続いて、反応器の温度を−10℃に保持
したまま、反応器にn−ヘキサン250mlを投入して
5分間撹拌洗浄した後、撹拌機を停止し、デカンテーシ
ョンにより洗浄溶媒を分離する洗浄操作を4回繰り返
し、精製されたメタロセン担持型触媒を得た。さらに、
n−ヘキサン250mlを反応器に投入し、該メタロセ
ン担持型触媒を分散させてスラリーとした。
ス製反応器に上記(1)で得たメタロセン担持型触媒とn
−ヘキサンとのスラリーを移送し、反応器の温度を0℃
に調節した。次いで、反応容器の温度を0℃に撹拌保持
しながら、モル比10:1のプロピレン/水素混合ガス
を300ml/分の供給速度で40分間供給して予備重
合させ、プロピレン重合体がメタロセン担持型触媒に担
持された粗製予備活性化メタロセン担持型触媒を含む反
応混合物を得た。該反応混合物から、デカンテーション
により、使用したn−ヘキサン溶媒を分離した後、n−
ヘキサン250mlを投入し5分間撹拌して予備活性化
メタロセン担持型触媒を洗浄し、デカンテーションにて
洗浄溶媒を分離する洗浄操作を5回繰り返した。次いで
n−ヘキサン250mlを反応器に投入し、得られた予
備活性化メタロセン担持型触媒をn−ヘキサンに分散さ
せてスラリーとした。得られた予備活性化メタロセン担
持型触媒とn−ヘキサンとのスラリーの溶媒を濾過分離
後、25℃の温度で減圧下に乾燥し、固体粒子からなる
予備活性化メタロセン担持型触媒を得た。得られた予備
活性化メタロセン担持型触媒を分析し、メタロセン担持
型触媒1g当たり何gのプロピレン重合体が担持されて
いるか調べた。その結果、予備活性化前の担持型触媒1
g当たり1gのプロピレン重合体が担持されていた。
十分に窒素置換された内容積3リットルの横型気相反応
器内を70℃に加熱し、プロピレン重合体粗粒150g
およびトリエチルアルミニウム0.5mmolを加え5
分間85rpmで攪拌した。次いで、上記にて調製され
た予備活性化メタロセン担持型触媒を、予備活性化前の
メタロセン担持型触媒当たり87mgを加え、さらに、
5分攪拌した。次いで、反応器内にプロピレン/エチレ
ン混合モノマーを供給し、反応器内のエチレンモノマー
濃度を2.8mol%に保ちながら、反応圧力を2.3
MPa(ゲージ圧)まで昇圧し、70℃および2.3M
Pa(ゲージ圧)の一定重合条件下で重合を行い、生成
したプロピレン/エチレン共重合体量が300gとなっ
た時点でモノマー供給を止め、大気圧まで落圧を行い、
窒素気流下で反応器より300gの粉末状重合体を抜き
出した。ついで、上記のプロピレン重合体粗粒150g
に代えて、抜き出し操作後に反応器に残った150gの
粉末状重合体を用いる事以外は、上記のようにして、同
様の重合を2回続けて行い、3回目の重合結果を用い
て、重合活性の計算および得られたプロピレン/エチレ
ン共重合体の分析を行った。重合時間は、それぞれ約
1.5時間であった。
g当たり、2300g・ポリマー/g・触媒であった。
得られたプロピレン/エチレン共重合体を分析したとこ
ろ、重量平均分子量(Mw)が2.01×105g/m
ol、数平均分子量(Mn)に対する重量平均分子量
(Mw)の比(Mw/Mn)が2.5、MFRが6.6
g/10分、エチレン単位の含有量が2.0重量%、融
点が122℃、アイソタクチックトリアッド分率
(I3)が0.913,そして、プロピレン/エチレン
共重合体を構成しているプロピレン単位の総モル数に対
し、プロピレンモノマーの2,1−挿入反応に起因する
プロピレン単位のモル数の占める割合が0.41mol
%、およびプロピレン/エチレン共重合体を構成してい
るプロピレン単位の総モル数に対し、プロピレンモノマ
ーの1,3−挿入反応に起因するプロピレン単位のモル
数の占める割合が、検出限界値未満、即ち0.02mo
l%未満であった。
を用いると、剛性、耐熱性及び透明性更に低温ヒートシ
ール性に優れた各種成形品を得ることができる。また、
溶剤への抽出率が低いため、食品包装用フィルムや食品
保存容器等の分野に好適に使用することができる。
Claims (3)
- 【請求項1】 オレフィン重合用触媒を用いて製造さ
れ、以下の特性(1)〜(3)を充足していることを特
徴とするプロピレン/エチレン共重合体。 (1)エチレン単位の含有量が、プロピレン/エチレン
共重合体の重量基準で、0.1〜3.3重量%である。 (2)アイソタクチックトリアッド分率(I3)が、
0.50以上0.95未満である。 (3)プロピレン/エチレン共重合体を構成しているプ
ロピレン単位の総モル数に対し、プロピレンモノマーの
2,1−挿入反応に起因するプロピレン単位のモル数の
占める割合が、0.05%以上0.5%未満である。 - 【請求項2】 オレフィン重合用触媒が、下記一般式
(1)で表されるメタロセン化合物と、活性化化合物、
微粒子担体、および、所望により有機アルミニウム化合
物を用いて製造されるメタロセン担持型触媒と、有機ア
ルミニウム化合物を含むオレフィン重合用触媒、である
ことを特徴とする請求項1記載のプロピレン/エチレン
共重合体。 Q(C5H4-mR1 m)(C5H4-nR2 n)MXY (1) (式中、(C5H4-mR1 m)および(C5H4-nR2 n)はシ
クロペンタジエニル基を示し、C5H4-mおよびC5H4-n
はシクロペンタジエニル環を示す。mは1〜3の整数を
示し、nは、mとは独立して、2または3の整数を示
す。R1およびR2は、それぞれ、C5H4-mおよびC5H
4-nに結合する結合基であり、互いに独立して、炭素数
1〜20の炭化水素基、ケイ素含有炭化水素基もしくは
ヘテロ芳香族基を示す。R1 mのそれぞれ、及びR2 nのそ
れぞれは、互いに同一でも異なっていてもよい。R2 nの
うち一対のR2は互いに結合して少なくとも1つの環を
形成している。mが2または3の整数である場合、R1 m
のうち1対のR1は互いに結合し、前記一対のR2が形成
する環とは独立して、少なくとも1つの環を形成してい
てもよい。前記一対のR1が形成する環及び前記一対の
R2が形成する環は、互いに独立して、該環に結合する
少なくとも1つの結合基を有していてもよく、該結合基
は、炭素数1〜20の炭化水素基、ケイ素含有炭化水素
基もしくはヘテロ芳香族基である。但し、R1 m及びR2 n
で示される結合基群、ならびに、前記一対のR1が形成
する環および前記一対のR2が形成する環に結合する結
合基もしくは結合基群のうち、少なくとも1つの結合基
は、ヘテロ芳香族基であり、該ヘテロ芳香族基は、ヘテ
ロ芳香族環と、該ヘテロ芳香族環に結合する少なくとも
1つの結合基を有しており、該結合基は、炭素数1〜2
0の炭化水素基もしくはケイ素含有炭化水素基である。
Qは、(C5H4-mR1 m)および(C5H4-nR2 n)を架橋
するいずれも2価の、炭化水素基、非置換シリレン基、
炭化水素置換シリレン基、もしくはR3 2NB構造を有す
るホウ素化合物である。ここで、R3は、炭化水素基、
ケイ素含有炭化水素基もしくはヘテロ芳香族基を示す。
Mはチタン原子、ジルコニウム原子もしくはハフニウム
原子を示す。XおよびYは互いに同一であっても異なっ
ていてもよく、水素原子、ハロゲン原子または炭化水素
基を示す。) - 【請求項3】 メタロセン担持型触媒が、請求項2の一
般式(1)で表されるメタロセン化合物と、イオン交換
性層状化合物もしくは無機珪酸塩、および、所望により
有機アルミニウム化合物を用いて製造されるメタロセン
担持型触媒であることを特徴とする請求項2記載のプロ
ピレン/エチレン共重合体。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000321376A JP2002128832A (ja) | 2000-10-20 | 2000-10-20 | プロピレン/エチレン共重合体 |
US09/861,726 US6846943B2 (en) | 2000-05-23 | 2001-05-22 | Metallocene compound, olefin polymerization catalyst containing the compound, and method for producing an olefin polymer by use of the catalyst |
DE10125356A DE10125356A1 (de) | 2000-05-23 | 2001-05-23 | Metallocen-Verbindung, Olefin-Polymerisationskatalysator, der die Verbindung enthält und Verfahren zur Erzeugung eines Olefin-Polymers unter Verwendung des Katalysators |
Applications Claiming Priority (1)
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---|---|
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Country | Link |
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JP (1) | JP2002128832A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008266654A (ja) * | 2001-08-06 | 2008-11-06 | Chisso Corp | メタロセン化合物、それを含む触媒を用いたオレフィン重合体の製造方法、および、該製造方法により製造されたオレフィン重合体 |
JP2009530439A (ja) * | 2006-03-13 | 2009-08-27 | エルジー・ケム・リミテッド | 1−アルケン−アクリレート系共重合体の製造方法 |
WO2010071099A1 (ja) | 2008-12-17 | 2010-06-24 | 日本ポリプロ株式会社 | メタロセン錯体およびオレフィンの重合方法 |
WO2014069391A1 (ja) | 2012-11-01 | 2014-05-08 | 日本ポリプロ株式会社 | メタロセン錯体およびオレフィンの重合方法 |
US10280238B2 (en) | 2015-08-24 | 2019-05-07 | Lg Chem, Ltd. | Transition metal compound, catalyst composition comprising same, and method for producing olefin polymer using same |
-
2000
- 2000-10-20 JP JP2000321376A patent/JP2002128832A/ja active Pending
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