JP2001172218A - ケトンの製法 - Google Patents

ケトンの製法

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JP2001172218A JP36037499A JP36037499A JP2001172218A JP 2001172218 A JP2001172218 A JP 2001172218A JP 36037499 A JP36037499 A JP 36037499A JP 36037499 A JP36037499 A JP 36037499A JP 2001172218 A JP2001172218 A JP 2001172218A
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Minoru Nishimura
実 西村
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C45/00Preparation of compounds having >C = O groups bound only to carbon or hydrogen atoms; Preparation of chelates of such compounds
    • C07C45/61Preparation of compounds having >C = O groups bound only to carbon or hydrogen atoms; Preparation of chelates of such compounds by reactions not involving the formation of >C = O groups
    • C07C45/67Preparation of compounds having >C = O groups bound only to carbon or hydrogen atoms; Preparation of chelates of such compounds by reactions not involving the formation of >C = O groups by isomerisation; by change of size of the carbon skeleton
    • C07C45/673Preparation of compounds having >C = O groups bound only to carbon or hydrogen atoms; Preparation of chelates of such compounds by reactions not involving the formation of >C = O groups by isomerisation; by change of size of the carbon skeleton by change of size of the carbon skeleton
    • C07C45/676Preparation of compounds having >C = O groups bound only to carbon or hydrogen atoms; Preparation of chelates of such compounds by reactions not involving the formation of >C = O groups by isomerisation; by change of size of the carbon skeleton by change of size of the carbon skeleton by elimination of carboxyl groups

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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 β-ケトエステルから、温和な条件で煩雑な
操作を必要とすることなく、ケトンを高収率で製造する
ことが出来る、工業的に好適なケトンの製法を提供す
る。 【解決手段】 塩基の存在下、一般式(1) (式中、Rは、置換基を有していても良い、アルキル
基、シクロアルキル基、アラルキル基又はアリール基を
示す。R及びRは、同一或いは異なっていても良
く、水素原子、置換基を有していても良い、アルキル
基、シクロアルキル基、アラルキル基又はアリール基を
示す。Rは、置換を有していても良い、アルキル基、
シクロアルキル基、アラルキル基又はアリール基を示
す。)で示されるβ−ケトエステルと過酸化水素とを反
応させる一般式(2) (式中、R、R及びRは、前記と同義である。)
で示されるケトンの製法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、β-ケトエステル
を脱炭酸してケトンを製造する方法に関する。ケトン
は、医薬や農薬等の合成中間体又は原料として有用な化
合物である。
【0002】
【従来の技術】従来、β-ケトエステルを脱炭酸してケ
トンを製造する方法としては、例えば、水とジメチルス
ルホキシドの混合溶媒中で塩化ナトリウムを用いる方法
(Tetrahedron Lett.,1974,1091)や水溶媒中で行う方
法(Org.Synth.,45,25(1965))が開示されているが、い
ずれも極めて高い反応温度が必要であるという問題があ
った。又、塩酸やシアン化ナトリウムの存在下で行う方
法(Chem.Ind.,1979,610)が開示されているが、取り扱
いや後処理が煩雑となる等、工業的製法としては不利で
あった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、即
ち、上記問題点を解決し、β-ケトエステルから、温和
な条件で煩雑な操作を必要とすることなく、ケトンを高
収率で製造することが出来る、工業的に好適なケトンの
製法を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の課題は、塩基の
存在下、一般式(1)
【0005】
【化3】 (式中、R1は、置換基を有していても良い、アルキル
基、シクロアルキル基、アラルキル基又はアリール基を
示す。R2及びR3は、同一或いは異なっていても良く、
水素原子、置換基を有していても良い、アルキル基、シ
クロアルキル基、アラルキル基又はアリール基を示す。
なお、R1、R2及びR3は互いに結合して環を形成して
いても良く、又環内にヘテロ原子を含んでいても良い。
4は、置換基を有していても良い、アルキル基、シク
ロアルキル基、アラルキル基又はアリール基を示す。)
【0006】で示されるβ-ケトエステルと過酸化水素
とを反応させることを特徴とする、一般式(2)
【0007】
【化4】 (式中、R1、R2及びR3は、前記と同義である。)
【0008】で示されるケトンの製法によって解決され
る。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の反応において使用する原
料β-ケトエステルは、前記の一般式(1)で示され
る。その一般式(1)において、R1は、置換基を有し
ていても良い、アルキル基、シクロアルキル基、アラル
キル基又はアリール基を示す。
【0010】前記アルキル基としては、特に炭素数1〜
10のアルキル基が好ましく、例えば、メチル基、エチ
ル基、プロピル基(及びその異性体)、ブチル基(及び
その異性体)、ペンチル基(及びその異性体)、ヘキシ
ル基(及びその異性体)、ヘプチル基(及びその異性
体)、オクチル基(及びその異性体)、ノニル基(及び
その異性体)、デシル基(及びその異性体)が挙げられ
る。
【0011】前記シクロアルキル基としては、特に炭素
数3〜7のアルケニル基が好ましく、例えば、シクロプ
ロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロ
ヘキシル基、シクロヘプチル基が挙げられる。
【0012】前記アラルキル基としては、特に炭素数7
〜10のアラルキル基が好ましく、例えば、ベンジル
基、フェネチル基(及びその異性体)、フェニルプロピ
ル基(及びその異性体)、フェニルブチル基(及びその
異性体)が挙げられる。
【0013】前記アリール基としては、特に炭素数6〜
14のアリール基が好ましく、例えば、フェニル基、ナ
フチル基、アントラニル基が挙げられる。
【0014】前記のアルキル基、シクロアルキル基、ア
ラルキル基又はアリール基は、置換基を有していても良
い。その置換基としては、炭素原子を介して出来る置換
基、酸素原子を介して出来る置換基、窒素原子を介して
出来る置換基、ハロゲン原子の中から選ばれる少なくと
も一つの置換基が挙げられる。
【0015】前記炭素原子を介して出来る置換基として
は、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等のア
ルキル基;ベンジル基等のアラルキル基;エテニル基等
のアルケニル基;エチニル基等のアルキニル基;フェニ
ル基等のアリール基;シアノ基;カルボキシル基が挙げ
られる
【0016】前記酸素原子を介して出来る置換基として
は、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ
基、ベンジルオキシ基等のアルコキシ基;フェノキシ基
等のアリールオキシ基;アセチルオキシ基、ベンゾイル
オキシ基等のアシルオキシ基が挙げられる。
【0017】前記窒素を介して出来る置換基としては、
ニトロ基;アミノ基が挙げられる。
【0018】前記ハロゲン原子としては、フッ素原子、
塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。
【0019】前記の一般式(1)において、R2は及び
3は、同一或いは異なっていても良く、水素原子、置
換基を有していても良い、アルキル基、シクロアルキル
基、アラルキル基又はアリール基を示す。
【0020】前記アルキル基としては、特に炭素数1〜
10のアルキル基が好ましく、例えば、メチル基、エチ
ル基、プロピル基(及びその異性体)、ブチル基(及び
その異性体)、ペンチル基(及びその異性体)、ヘキシ
ル基(及びその異性体)、ヘプチル基(及びその異性
体)、オクチル基(及びその異性体)、ノニル基(及び
その異性体)、デシル基(及びその異性体)が挙げられ
る。
【0021】前記シクロアルキル基としては、特に炭素
数3〜7のアルケニル基が好ましく、例えば、シクロプ
ロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロ
ヘキシル基、シクロヘプチル基が挙げられる。
【0022】前記アラルキル基としては、特に炭素数7
〜10のアラルキル基が好ましく、例えば、ベンジル
基、フェネチル基(及びその異性体)、フェニルプロピ
ル基(及びその異性体)、フェニルブチル基(及びその
異性体)が挙げられる。
【0023】前記アリール基としては、特に炭素数6〜
14のアリール基が好ましく、例えば、フェニル基、ナ
フチル基、アントラニル基が挙げられる。
【0024】なお、R1、R2は及びR3は、互いに結合
して環を形成していても良く、又環内にヘテロ原子を含
んでいても良い。
【0025】前記のアルキル基、シクロアルキル基、ア
ラルキル基又はアリール基は、置換基を有していても良
い。その置換基としては、炭素原子を介して出来る置換
基、酸素原子を介して出来る置換基、窒素原子を介して
出来る置換基、ハロゲン原子の中から選ばれる少なくと
も一つの置換基が挙げられる。
【0026】前記炭素原子を介して出来る置換基として
は、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等のア
ルキル基;ベンジル基等のアラルキル基;エテニル基等
のアルケニル基;エチニル基等のアルキニル基;フェニ
ル基等のアリール基;シアノ基;カルボキシル基が挙げ
られる
【0027】前記酸素原子を介して出来る置換基として
は、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ
基、ベンジルオキシ基等のアルコキシ基;フェノキシ基
等のアリールオキシ基;アセチルオキシ基、ベンゾイル
オキシ基等のアシルオキシ基が挙げられる。
【0028】前記窒素を介して出来る置換基としては、
ニトロ基;アミノ基が挙げられる。
【0029】前記ハロゲン原子としては、フッ素原子、
塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。
【0030】前記の一般式(1)において、R4は、置
換基を有していても良い、アルキル基、シクロアルキル
基、アラルキル基又はアリール基を示す。
【0031】前記アルキル基としては、特に炭素数1〜
10のアルキル基が好ましく、例えば、メチル基、エチ
ル基、プロピル基(及びその異性体)、ブチル基(及び
その異性体)、ペンチル基(及びその異性体)、ヘキシ
ル基(及びその異性体)、ヘプチル基(及びその異性
体)、オクチル基(及びその異性体)、ノニル基(及び
その異性体)、デシル基(及びその異性体)が挙げられ
る。
【0032】前記シクロアルキル基としては、特に炭素
数3〜7のアルケニル基が好ましく、例えば、シクロプ
ロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロ
ヘキシル基、シクロヘプチル基が挙げられる。
【0033】前記アラルキル基としては、特に炭素数7
〜10のアラルキル基が好ましく、例えば、ベンジル
基、フェネチル基(及びその異性体)、フェニルプロピ
ル基(及びその異性体)、フェニルブチル基(及びその
異性体)が挙げられる。
【0034】前記アリール基としては、特に炭素数6〜
14のアリール基が好ましく、例えば、フェニル基、ナ
フチル基、アントラニル基が挙げられる。
【0035】前記のアルキル基、シクロアルキル基、ア
ラルキル基又はアリール基は、置換基を有していても良
い。その置換基としては、炭素原子を介して出来る置換
基、酸素原子を介して出来る置換基、窒素原子を介して
出来る置換基、ハロゲン原子の中から選ばれる少なくと
も一つの置換基が挙げられる。
【0036】前記炭素原子を介して出来る置換基として
は、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等のア
ルキル基;ベンジル基等のアラルキル基;エテニル基等
のアルケニル基;エチニル基等のアルキニル基;フェニ
ル基等のアリール基;シアノ基;カルボキシル基が挙げ
られる
【0037】前記酸素原子を介して出来る置換基として
は、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ
基、ベンジルオキシ基等のアルコキシ基;フェノキシ基
等のアリールオキシ基;アセチルオキシ基、ベンゾイル
オキシ基等のアシルオキシ基が挙げられる。
【0038】前記窒素を介して出来る置換基としては、
ニトロ基;アミノ基が挙げられる。
【0039】前記ハロゲン原子としては、フッ素原子、
塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。
【0040】本発明において使用する塩基は、無機塩基
又は有機塩基である。前記無機塩基としては、水酸化ナ
トリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物;
炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属炭酸
塩;リン酸ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン
酸カリウム、リン酸水素二カリウム等のアルカリ金属リ
ン酸塩;酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、プロピオン酸
ナトリウム、プロピオン酸カリウム等のアルカリ金属有
機酸塩;ナトリウムメトキシド、カリウムメトキシド等
のアルカリ金属アルコキシドが挙げられるが、好ましく
はアルカリ金属水酸化物、更に好ましくは水酸化ナトリ
ウムが使用される。
【0041】前記有機塩基としては、トリメチルアミ
ン、トリエチルアミン、エチルジイソプロピルアミン、
ジエチルイソプロピルアミン、トリイソプロピルアミ
ン、ベンジルジメチルアミン、ベンジルジエチルアミン
等の三級アミン類;ピリジン、メチルピリジン、ジメチ
ルピリジン等のピリジン類が挙げられるが、好ましくは
アミン類、更に好ましくはトリエチルアミンが使用され
る。
【0042】前記塩基の使用量は、原料のβ-ケトエス
テルに対して、好ましくは0.1〜5.0倍モル、更に好まし
くは0.2〜2.5倍モルである。これらの塩基は、単独又は
二種以上を混合して使用しても良い。
【0043】本発明の反応において使用する過酸化水素
は水溶液であるのが好ましく、その濃度は、好ましくは
5〜70重量%、更に好ましくは30〜50重量%である。
又、その使用量は、原料のβ-ケトエステルに対して、
好ましくは0.1〜3.0倍モル、更に好ましくは0.2〜2.5倍
モルである。
【0044】本発明の反応は溶媒の存在下で行うのが好
ましい。使用される溶媒は、反応系を均一に出来るもの
ならば特に制限はなく、例えば、メタノール、エタノー
ル、イソプロピルアルコール、t-ブチルアルコール等の
アルコール類;水が挙げられる。
【0045】前記溶媒の使用量は、原料のβ-ケトエス
テル1gに対して、好ましくは0〜50ml、更に好ましくは0
〜30mlである。これらの溶媒は、単独又は二種以上を混
合して使用しても良い。
【0046】本発明の反応は、塩基の存在下、β-ケト
エステルと過酸化水素とを液相で接触させることが好ま
しく、例えば、不活性ガス雰囲気にて、β-ケトエステ
ル及び溶媒を混合した後、過酸化水素及び塩基を滴下し
て、加熱攪拌する等の方法によって、常圧又は加圧下で
行われる。その際の反応温度は、好ましくは10〜90℃、
更に好ましくは20〜60℃である。
【0047】また得られた生成物(ケトン)は、例え
ば、反応終了後に残存する過酸化水素を還元剤により処
理した後に、カラムクロマトグラフィー、蒸留、再結晶
等の一般的な方法によって分離精製される。
【0048】
【実施例】次に、実施例を挙げて本発明を具体的に説明
するが、本発明の範囲はこれらに限定されるものではな
い。
【0049】実施例1 滴下漏斗、攪拌装置、温度計及び還流冷却器を備えた内
容積10mlのガラス製フラスコに、2-ベンジル-3-オキソ
ブタン酸エチル0.456g(2.1mmol)及びメタノール5mlを加
え、攪拌しながら40℃まで昇温した。次いで、35重量%
過酸化水素水0.400g(4.1mmol)と8N水酸化ナトリウム水
溶液0.18ml(1.4mmol)の混合液をゆるやかに滴下した。
その後、同温度で4時間反応させた。反応終了後、得ら
れた反応液を高速液体クロマトグラフィーにより分析し
たところ、ベンジルアセトン0.120g(収率38%)が生成し
ていた。
【0050】実施例2 実施例1と同様な反応装置に、5-メチル-3-オキソヘキ
サン酸メチル0.292g(2.0mmol)及びメタノール5mlを加
え、攪拌しながら40℃まで昇温した。次いで、35重量%
過酸化水素水0.390g(4.0mmol)とトリエチルアミン0.410
g(4.1mmol)の混合液をゆるやかに滴下した。その後、50
℃まで昇温して2時間反応させた。反応終了後、得られ
た反応液を高速液体クロマトグラフィーにより分析した
ところ、メチルイソプロピルケトン0.078g(収率45%)が
生成していた。
【0051】実施例3 実施例1と同様な反応装置に、α-ベンゾイル酢酸メチ
ル0.356g(2.0mmol)及びメタノール5mlを加え、攪拌しな
がら40℃まで昇温した。次いで、35重量%過酸化水素水
0.390g(4.0mmol)とトリエチルアミン0.410g(4.2mmol)の
混合液をゆるやかに滴下した。その後、50℃まで昇温し
て2時間反応させた。反応終了後、得られた反応液を高
速液体クロマトグラフィーにより分析したところ、アセ
トフェノン0.113g(収率47%)が生成していた。
【0052】実施例4 実施例1と同様な反応装置に、2-ベンジル-3-オキソブ
タン酸エチル0.456g(2.1mmol)及びメタノール5mlを加
え、攪拌しながら40℃まで昇温した。次いで、35重量%
過酸化水素水0.390g(4.0mmol)とトリエチルアミン0.410
g(4.2mmol)の混合液をゆるやかに滴下した。その後、50
℃まで昇温して2時間反応させた。反応終了後、得られ
た反応液を高速液体クロマトグラフィーにより分析した
ところ、ベンジルアセトン0.258g(収率83%)が生成して
いた。
【0053】参考例1 1-アセチル-1-カルボメトキシシクロペンタンの合成 J.Org.Chem.,61,73(1996)記載の方法に準じて合成し
た。滴下漏斗、攪拌装置、温度計及び還流冷却器を備え
た内容積500mlのガラス製フラスコに、1,4-ジブロモブ
タン59.0ml(0.5mol)、無水炭酸カリウム82.9g(0.6mo
l)、ヨウ化カリウム8.3g(0.05mol)及びジメチルホルム
アミド200mlを加え、攪拌しながら80℃まで昇温した。
次いで、3-オキソブタン酸メチル64.8ml(0.6mol)をゆる
やかに滴下した。その後、同温度で5時間反応させた。
反応終了後、得られた反応液に水500mlを加え、酢酸エ
チル200mlで3回抽出した。次いで、有機層を分離した
後、減圧蒸留(40〜60℃、5〜10mmHg)して、薄黄色液体
として純度91%(ガスクロマトグラフィーによる面積百
分率)の1-アセチル-1-カルボメトキシシクロペンタン1
7.0gを得た(収率20%)。1-アセチル-1-カルボメトキシ
シクロペンタンの物性値は、CI-MS(m/e);171(M+1)、1H
-NMR(CDCl3);1.60ppm(4H,m)、2.10ppm(4H,m)、2.17ppm
(3H,s)、3.72ppm(3H,s)であった。
【0054】実施例5 滴下漏斗、攪拌装置、温度計、還流冷却器、を備えた内
容積100mlのガラス製フラスコに、参考例1で合成した
純度91%の1-アセチル-1-カルボメトキシシクロペンタ
ン1.59g(8.5mmol)及びメタノール50mlを加え、攪拌しな
がら40℃まで昇温した。次いで、35重量%過酸化水素水
1.65g(17mmol)とトリエチルアミン1.72g(17mmol)の混合
液をゆるやかに滴下した。その後、50℃まで昇温して3
時間反応させた。反応終了後、得られた反応液に飽和亜
硫酸ナトリウム水溶液5mlを加えて残存する過酸化水素
を処理した後、減圧下でメタノールを留去した。その
後、酢酸エチル30mlで3回抽出し、次いで、有機層を分
離した後、減圧下で濃縮して、薄黄色液体として純度82
%(ガスクロマトグラフィーによる面積百分率)のシク
ロペンチルメチルケトン0.83gを得た(収率71%)。シク
ロペンチルメチルケトンの物性値は、CI-MS(m/e);113
(M+1)、1H-NMR(CDCl3);1.67ppm(8H,m)、2.10ppm(3H,
m)、2.6〜3.1ppm(1H,m)、3.72ppm(3H,s)であった。
【0055】
【発明の効果】本発明により、β-ケトエステルから、
温和な条件で煩雑な操作を必要とすることなく、ケトン
を高収率で製造することが出来る、工業的に好適なケト
ンの製法を提供することが出来る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西村 実 山口県宇部市大字小串1978番地の5 宇部 興産株式会社宇部研究所内 (72)発明者 原田 崇司 山口県宇部市大字小串1978番地の5 宇部 興産株式会社宇部研究所内 Fターム(参考) 4H006 AA02 AC22 AC44 BE32

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】塩基の存在下、一般式(1) 【化1】 (式中、R1は、置換基を有していても良い、アルキル
    基、シクロアルキル基、アラルキル基又はアリール基を
    示す。R2及びR3は、同一或いは異なっていても良く、
    水素原子、置換基を有していても良い、アルキル基、シ
    クロアルキル基、アラルキル基又はアリール基を示す。
    なお、R1、R2及びR3は互いに結合して環を形成して
    いても良く、又環内にヘテロ原子を含んでいても良い。
    4は、置換を有していても良い、アルキル基、シクロ
    アルキル基、アラルキル基又はアリール基を示す。)で
    示されるβ-ケトエステルと過酸化水素とを反応させる
    ことを特徴とする、一般式(2) 【化2】 (式中、R1、R2及びR3は、前記と同義である。)で
    示されるケトンの製法。
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JP2015522550A (ja) * 2012-05-22 2015-08-06 アクテリオン ファーマシューティカルズ リミテッドActelion Pharmaceuticals Ltd 2−シクロペンチル−6−メトキシ−イソニコチン酸の新規な製造方法
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