JP2001007532A - 多層配線板の製造方法 - Google Patents

多層配線板の製造方法

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JP2001007532A
JP2001007532A JP11175196A JP17519699A JP2001007532A JP 2001007532 A JP2001007532 A JP 2001007532A JP 11175196 A JP11175196 A JP 11175196A JP 17519699 A JP17519699 A JP 17519699A JP 2001007532 A JP2001007532 A JP 2001007532A
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prepreg
wiring board
multilayer wiring
forming material
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Eisaku Saito
英作 斎藤
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Panasonic Electric Works Co Ltd
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Matsushita Electric Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 内層配線形成材と銅箔の間に配置するプリプ
レグの枚数を1枚とする場合に、多層配線板の厚みを厚
くすることなしに、耐熱性を向上させることができる多
層配線板の製造方法を提供する。 【解決手段】 内層配線形成材2と銅箔4とをプリプレ
グ3を介して重ね合わせた後、加熱加圧成形して一体化
する工程を備える多層配線板の製造方法において、内層
配線形成材2の内層配線形成面側と銅箔4間に配置する
プリプレグ3の枚数が1枚であり、このプリプレグ3と
して、表裏の樹脂量の異なるものを使用し、かつ、樹脂
量の多い側の面を内層配線形成材の内層配線形成面側に
向けて配置して多層配線板を製造することからなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内層配線形成材と
銅箔とをプリプレグを介して重ね合わせた後、加熱加圧
成形して一体化する工程を備える多層配線板の製造方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、図5に示す如く、内層配線1
をその表面に形成している内層配線形成材2と銅箔4と
を複数枚のプリプレグ3、3を介して重ね合わせた後、
加熱加圧成形して一体化する工程を備える多層配線板の
製造方法が知られている。電子機器の軽薄短小化、高機
能化に伴い、多層配線板についても薄型化の要求が強ま
っている。そして、この多層配線板の薄型化のために内
層配線形成材2と銅箔4の間に配置するプリプレグ3の
枚数を1枚とする場合がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、内層配
線形成材と銅箔の間に配置するプリプレグの枚数を1枚
とする上記従来の技術においては、多層配線板としての
耐熱性に関して不十分であるという問題が生じる場合が
あった。耐熱性を向上させる手段としては、プリプレグ
の樹脂含有割合を多くする方法があるが、この場合には
多層配線板の厚みが厚くなるという不具合が生じてい
た。
【0004】本発明は、上記従来の技術における問題を
解決するために発明されたもので、その課題は、内層配
線形成材と銅箔の間に配置するプリプレグの枚数を1枚
とする場合に、多層配線板の厚みを厚くすることなし
に、多層配線板としての耐熱性を向上させることができ
る多層配線板の製造方法を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1記載の
多層配線板の製造方法は、内層配線形成材と銅箔とをプ
リプレグを介して重ね合わせた後、加熱加圧成形して一
体化する工程を備える多層配線板の製造方法において、
内層配線形成材の内層配線形成面側と銅箔間に配置する
プリプレグの枚数が1枚であり、このプリプレグとし
て、表裏の樹脂量の異なるものを使用し、かつ、樹脂量
の多い側の面を内層配線形成材の内層配線形成面側に向
けて配置して多層配線板を製造することからなってい
る。
【0006】この場合、プリプレグとして、表裏の樹脂
量の異なるものを使用し、かつ、樹脂量の多い側の面を
内層配線形成材の内層配線形成面側に向けて配置するた
め、従来の表裏の樹脂量が略等しいプリプレグを使用し
た場合に比べ、多層配線板の厚みを厚くすることなし
に、多層配線板としての耐熱性を向上させることができ
る。
【0007】本発明の請求項2記載の多層配線板の製造
方法は、請求項1記載の多層配線板の製造方法におい
て、ガラス織布を基材としているプリプレグを使用して
多層配線板を製造することからなっている。
【0008】この場合、ガラス織布は耐熱性が良好であ
り、かつ、薄いガラス織布の入手も容易であるため、板
厚が薄い多層配線板の耐熱性の確保が容易になる。
【0009】本発明の請求項3記載の多層配線板の製造
方法は、請求項2記載の多層配線板の製造方法におい
て、プリプレグの樹脂量の多い側の面の樹脂層厚みと、
樹脂量の少ない側の面の樹脂層厚みの比を3.0:2.
0〜5.0:2.0の範囲内として多層配線板を製造す
ることからなっている。
【0010】この場合、プリプレグの樹脂量の多い側の
面の樹脂層厚みと、樹脂量の少ない側の面の樹脂層厚み
の比を特定範囲内に限定している。この特定範囲よりも
樹脂量の多い側の面の樹脂層厚み割合を増すと、プリプ
レグを製造した際にカールする現象が生じ、内層配線形
成材と銅箔とをプリプレグを介して重ね合わせるのが困
難となる不具合が発生し、また、この特定範囲よりも樹
脂量の多い側の面の樹脂層厚み割合を減じると、本発明
の目的である耐熱性の向上効果が少なくなる。
【0011】
【発明の実施の形態】図面を参照して、本発明の実施の
形態を説明する。本発明の製造方法では、図1に示すよ
うに、内層配線1をその表面に形成している内層配線形
成材2と銅箔4とをプリプレグ3を介して重ね合わせ
る。その際、得られる多層配線板の厚みを薄くするため
に、本発明では内層配線形成材2の内層配線1を形成し
ている面と銅箔4間に配置するプリプレグ3の枚数は1
枚である。そして、プリプレグ3としてガラス織布を基
材としているものを使用すると、ガラス織布は耐熱性が
良好であり、かつ、薄いガラス織布の入手も容易である
ため、板厚が薄い多層配線板の耐熱性の確保が容易とな
るので好ましい。
【0012】さらに、本発明ではプリプレグ3として、
表裏の樹脂量の異なるものを使用し、樹脂量の多い側の
面を内層配線形成材2の内層配線形成面側に向けて配置
し、他方の樹脂量の少ない側の面を銅箔4側に向けて配
置する。なぜならば、加熱加圧成形時には内層配線1、
1間に生じている空隙に樹脂を充分に供給することが、
多層配線板としての耐熱性を確保するためには重要だか
らである。一方、銅箔4の表面は比較的平滑であり、大
きな凹凸がないので、加熱加圧成形時に内層配線形成面
側ほどには多くの樹脂を供給する必要性がない。
【0013】本発明に使用する樹脂としてはエポキシ系
樹脂、ポリイミド系樹脂、フェノール系樹脂等の硬化性
を有する樹脂を使用できる。特に、エポキシ系樹脂は接
着性や耐熱性に優れるので好ましい。
【0014】本発明では、内層配線形成材2と銅箔4と
の間に配置するプリプレグ3として、表裏の樹脂量の異
なるものを使用し、樹脂量の多い側の面の配置方向と、
樹脂量の少ない側の面の配置方向を特定している。そし
て、プリプレグ3の樹脂量の多い側の面の樹脂層厚み
と、樹脂量の少ない側の面の樹脂層厚みの比を3.0:
2.0〜5.0:2.0の範囲内として多層配線板を製
造することが好ましい。この特定範囲よりも樹脂量の多
い側の面の樹脂層厚み割合を増すと、プリプレグ3を製
造した際にカールする現象が生じ、内層配線形成材2と
銅箔4とをプリプレグ3を介して重ね合わせるのが困難
となる不具合が発生し、また、この特定範囲よりも樹脂
量の多い側の面の樹脂層厚み割合を減じると、本発明の
目的である耐熱性の向上効果が少なくなるからである。
なお、この場合の樹脂層厚みの測定方法は、次の通りで
ある。図2に示すプリプレグ3の断面図において、基材
部分の中心線5を基準線とし、この基材部分の中心線5
からプリプレグ3の表面までの距離T1 及びT2 を測定
して、このT1 及びT2 を樹脂層厚みとしている。な
お、以下の記載では樹脂量の多い側の面の樹脂層厚みを
1 とし、樹脂量の少ない側の面の樹脂層厚みをT2
して記載する。そして、図2においては基材がガラス織
布の場合を示していて、一方の方向のガラス繊維束に符
号7を付し、それと直交する方向のガラス繊維束に符号
8を付していて、符号6は樹脂成分を示している。
【0015】上記では本発明について、配線層構成が4
層構成の場合について説明したが、本発明はこの構成に
限定されるものではなく、他の構成の場合にも適用可能
である。
【0016】
【実施例】次に、本発明における多層配線板の製造方法
について具体的に説明する。
【0017】実施例1 (内層配線形成材の準備)両面に70μm厚さの銅箔が
接着され、ガラス織布を基材とし、エポキシ樹脂をマト
リックス樹脂とした絶縁層の厚さが0.2mmである銅
張積層板の両面に、図3に示すように、線幅が1mm
で、線間の間隔が5mmである格子状の内層配線パター
ンを形成したものを内層配線形成材として準備した。
【0018】(プリプレグの準備)ブロム化エポキシ樹
脂(大日本インキ化学工業社製の商品名EPICLON 1121N-
80M )113部(重量部で以下同じ)、ノボラック型エ
ポキシ樹脂(大日本インキ化学工業社製の商品名EPICLO
N N-670-75M )13部、硬化剤としてジシアンジアミド
を2.5部、硬化促進剤として2エチル4メチルイミダ
ゾール0.04部をジメチルホルムアミド(DMF)1
7部に溶解し、さらに得られた溶解液にメチルエチルケ
トン(MEK)35部を加えて混合して樹脂ワニスを得
た。
【0019】図4に示すように、含浸槽12において樹
脂ワニス10(前記の樹脂ワニス)をガラス布9[厚み
0.05mmの平織ガラス布(日東紡社製05Eクロ
ス)]に含浸させた後、ガラス布9の片側の面のみにス
テンレス製の丸棒(すりきりバー11)を接触させて付
着する樹脂ワニス量を調節し、次いで170℃の雰囲気
で5分間乾燥して表1に示すプリプレグAを得た。な
お、T1 及びT2 の測定は顕微鏡を用いて行った。
【0020】(評価用多層配線板の作成)上記で準備し
た内層配線形成材及びプリプレグを用いて評価用多層配
線板を作成した。まず、図1に示すように、内層配線1
をその表面に形成している内層配線形成材2と厚さが1
8μmである銅箔4、4とをプリプレグ3を介して重ね
合わせた。その際、樹脂量の多い側の面を内層配線形成
材2の内層配線形成面側に向けて配置し、他方の樹脂量
の少ない側の面を銅箔4側に向けて配置して重ね合わせ
た。
【0021】図1のように重ね合わせた後、さらにその
両側にステンレス製プレートを合わせ、これを成形プレ
スの熱盤間にセットし、130℃で30分間次いで18
0℃で80分間加熱加圧して評価用の多層配線板を得
た。なお、加圧条件は、最初の10分間は5kgf/c
2 、その後冷却終了迄30kgf/cm2 の条件で行
った。
【0022】(評価用多層配線板の評価)得られた評価
用多層配線板について、成形後の絶縁層厚さを測定し、
表2に示した。成形後の絶縁層厚さとは、図1における
内層配線形成材2の内層配線1の表面(最外面)と銅箔
4の間の厚さであって、評価用多層配線板の断面を顕微
鏡で観察して測定した。
【0023】また、得られた評価用多層配線板から、5
0mm×50mmの試験片を切り出し、表面の銅箔を除
去し、表2に示す時間だけ煮沸処理を行った後、260
℃のハンダ中に20秒間浸漬した。以上の処理を終えた
試験片3個についてその外観を目視観察し、次の基準で
判定し、その結果を表2に示した。○:異常なし、△:
ごく小さな剥離が発生、×:大きな剥離が発生 実施例2 プリプレグを準備する際の樹脂ワニスを調製する際のM
EK量に関して、実施例1ではMEKを35部使用した
が、この実施例2の場合はMEKを20部使用するよう
にした他は、実施例1と同様にして作業し、表1に示す
プリプレグBを得た。次いでこのプリプレグBを使用す
るようにした他は実施例1と同様に評価用多層配線板の
作成及び評価を行った。得られた評価結果を表2に示し
た。
【0024】比較例1 プリプレグの準備における、片側の面に接触させるステ
ンレス製の丸棒(すりきりバー11)の接触程度を弱く
した他は、実施例1と同様にして作業し、表1に示すプ
リプレグCを得た。次いでこのプリプレグCを使用する
ようにした他は実施例1と同様に評価用多層配線板の作
成及び評価を行った。得られた評価結果を表2に示し
た。
【0025】比較例2 プリプレグの準備における、片側の面に接触させるステ
ンレス製の丸棒(すりきりバー11)の接触程度を弱く
した他は、実施例2と同様にして作業し、表1に示すプ
リプレグDを得た。次いでこのプリプレグDを使用する
ようにした他は実施例2と同様に評価用多層配線板の作
成及び評価を行った。得られた評価結果を表2に示し
た。
【0026】
【表1】
【0027】
【表2】
【0028】実施例1、2及び比較例1、2の評価結果
から、本発明の実施例では、内層配線形成材と銅箔の間
に配置するプリプレグの枚数を1枚とする場合に、多層
配線板の厚みを厚くすることなしに、多層配線板として
の耐熱性向上が達成できていることが確認された。
【0029】
【発明の効果】本発明は、以上説明したものであるか
ら、以下に記載される効果を奏する。
【0030】請求項1記載の多層配線板の製造方法で
は、内層配線形成材の内層配線形成面側と銅箔間に配置
するプリプレグの枚数が1枚の場合に、このプリプレグ
として表裏の樹脂量の異なるものを使用し、かつ、樹脂
量の多い側の面を内層配線形成材の内層配線形成面側に
向けて配置して多層配線板を製造する。従って、従来の
表裏の樹脂量が略等しいプリプレグを使用した場合に比
べ、多層配線板の厚みを厚くすることなしに、多層配線
板としての耐熱性を向上させることができる。
【0031】請求項2記載の多層配線板の製造方法で
は、請求項1記載の多層配線板の製造方法において、ガ
ラス織布を基材としているプリプレグを使用して多層配
線板を製造する。この場合、ガラス織布は耐熱性が良好
であり、かつ、薄いガラス織布の入手も容易であるた
め、板厚が薄い多層配線板の耐熱性の確保が容易にな
る。
【0032】請求項3記載の多層配線板の製造方法で
は、請求項2記載の多層配線板の製造方法において、プ
リプレグの樹脂量の多い側の面の樹脂層厚みと、樹脂量
の少ない側の面の樹脂層厚みの比を特定範囲内に限定し
ている。この特定範囲に限定していることにより、プリ
プレグを製造した際にカールすることが防止されるの
で、内層配線形成材と銅箔とをプリプレグを介して重ね
合わせるのが困難となる不具合が避けられ、また、本発
明の目的である耐熱性の向上効果が充分に達成されると
いう効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を説明するための断面図であ
る。
【図2】本発明及び従来技術で使用するプリプレグの断
面図である。
【図3】実施例及び比較例において使用する内層配線形
成材に形成する内層配線パターンを示す部分平面図であ
る。
【図4】実施例及び比較例においてプリプレグの製造方
法を説明する概念図である。
【図5】従来の技術態を説明するための断面図である。
【符号の説明】
1 内層配線 2 内層配線形成材 3 プリプレグ 4 銅箔 5 基材部分の中心線 6 樹脂成分 7 一方の方向のガラス繊維束 8 直交する方向のガラス繊維束 9 ガラス布 10 樹脂ワニス 11 すりきりバー 12 含浸槽

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内層配線形成材と銅箔とをプリプレグを
    介して重ね合わせた後、加熱加圧成形して一体化する工
    程を備える多層配線板の製造方法において、内層配線形
    成材の内層配線形成面側と銅箔間に配置するプリプレグ
    の枚数が1枚であり、このプリプレグとして、表裏の樹
    脂量の異なるものを使用し、かつ、樹脂量の多い側の面
    を内層配線形成材の内層配線形成面側に向けて配置する
    ことを特徴とする多層配線板の製造方法。
  2. 【請求項2】 プリプレグがガラス織布を基材としてい
    ることを特徴とする請求項1記載の多層配線板の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 プリプレグにおける、樹脂量の多い側の
    面の樹脂層厚みと樹脂量の少ない側の面の樹脂層厚みの
    比が3.0:2.0〜5.0:2.0であることを特徴
    とする請求項2記載の多層配線板の製造方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007095795A (ja) * 2005-09-27 2007-04-12 Matsushita Electric Works Ltd 多層プリント配線板の製造方法
JP2008244189A (ja) * 2007-03-28 2008-10-09 Sumitomo Bakelite Co Ltd 回路基板および半導体装置
JP2011146648A (ja) * 2010-01-18 2011-07-28 Cmk Corp プリント配線板の製造方法
JP2013030794A (ja) * 2005-12-01 2013-02-07 Sumitomo Bakelite Co Ltd プリプレグ、基板および半導体装置

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