JP2000136332A - 塗料組成物およびその塗装法 - Google Patents

塗料組成物およびその塗装法

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JP2000136332A JP10311543A JP31154398A JP2000136332A JP 2000136332 A JP2000136332 A JP 2000136332A JP 10311543 A JP10311543 A JP 10311543A JP 31154398 A JP31154398 A JP 31154398A JP 2000136332 A JP2000136332 A JP 2000136332A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 耐汚染性にすぐれ、汚染物質が付着しても容
易に除去することが可能で、かつスリ傷がつきにくい塗
膜を形成することができる有機溶剤系熱硬化性塗料組成
物、およびこの組成物を用いた複層上塗塗膜形成法に関
する。 【解決手段】 熱硬化性樹脂組成物と該樹脂組成物の樹
脂固形分100重量部あたり固形分量で3〜10重量部
未満のコロイダルシリカを含有することを特徴とする有
機溶剤系熱硬化性塗料組成物、および少なくとも1種の
着色塗料および少なくとも1種のクリヤ−塗料を順次塗
装して複層上塗塗膜を形成するにあたり、最上層のクリ
ヤ−塗料として、請求項1〜3のいずれかに記載の有機
溶剤系熱硬化性塗料組成物を使用することを特徴とする
複層上塗塗膜形成法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐汚染性にすぐれ、汚
染物質が付着しても容易に除去することが可能で、かつ
スリ傷がつきにくい塗膜を形成することができる有機溶
剤系熱硬化性塗料組成物、およびこの組成物を用いた複
層上塗塗膜形成法に関する。
【0002】
【従来の技術とその課題】熱硬化性塗料として、水酸基
含有アクリル樹脂およびメラミン樹脂を主成分とする、
耐候性および仕上り外観などは良好な塗膜を形成しうる
有機溶剤系塗料が知られている。一方、近年クロ−ズア
ップされている「耐酸性雨性」が改良された塗料とし
て、カルボキシル基含有樹脂とエポキシ基含有樹脂とを
主成分とする有機溶剤系熱硬化性塗料(通称、酸エポキ
シ型塗料)が提案されている。この酸エポキシ型塗料
は、耐酸性雨性にすぐれ、しかも耐候性および仕上り外
観も良好である。
【0003】しかしながら、これらの熱硬化性塗料の塗
膜は、耐汚染性に劣り、塗面に付着した汚染物質を痕跡
なく除去することは困難であるという欠陥を有してお
り、特に、屋外において、汚染物質(例えば、鳥糞、花
粉、虫の死骸など)、鉄粉、砂泥、排気スス(カ−ボ
ン、パラフィンなど)などが付着したり、浸み込んだ
り、めりこんだりして汚染しやすい。例えば、塗膜に付
着した鳥糞は乾燥固化の際に凝縮し、それに伴って塗膜
面もちぢんでその部分の光沢や鮮映性などが低下し、ま
た、花粉や虫の死骸などは雨などで濡れるとたんぱく質
やアミノ酸などを溶出し、これが塗膜に浸み込んで汚染
源になる。さらに、鉄粉、砂泥、排気ススなどが塗膜に
付着またはめりこんだりして汚染源になる。自動車外板
などは、夏季に屋外放置されると60℃以上になること
があり、かかる高温では塗膜が軟化して、上記の汚染現
象がさらに促進されやすい。さらに、スリ傷がつきやす
いという欠陥も有している。
【0004】このように塗膜が汚染されると、単に布な
どで拭き取ったり、または洗剤やワックスなどを使用し
ても容易に除去できず、美観性を損ねることになる。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、熱硬化性
塗料の塗膜の耐汚染性、耐スリ傷性を向上させることを
目的に、鋭意研究を行った結果、今回、熱硬化性塗料に
コロイダルシリカを特定量含有せしめることにより目的
が達成できることを見出し、本発明を完成するに至っ
た。
【0006】かくして、本発明は、熱硬化性樹脂組成物
と該樹脂組成物の樹脂固形分100重量部あたり固形分
量で3〜10重量部未満のコロイダルシリカを含有する
ことを特徴とする有機溶剤系熱硬化性塗料組成物を提供
するものである。
【0007】本発明はまた、少なくとも1種の着色塗料
および少なくとも1種のクリヤ−塗料を順次塗装して複
層上塗塗膜を形成するにあたり、最上層のクリヤ−塗料
として上記の有機溶剤系熱硬化性塗料組成物を使用する
ことを特徴とする複層上塗塗膜形成法を提供するもので
ある。
【0008】以下、本発明の有機溶剤系熱硬化性塗料組
成物(以下、「本発明塗料」という)および本発明塗料
を用いて複層塗膜を形成する方法(以下、「本発明方
法」という)についてさらに詳細に説明する。
【0009】本発明塗料は、熱硬化性樹脂組成物、上記
特定量のコロイダルシリカおよび有機溶剤を含有し、さ
らに必要に応じて、着色顔料、硬化触媒、沈降防止剤、
流れ防止剤、紫外線安定剤、難燃剤、防汚剤などの塗料
添加剤を配合してなる液状有機溶剤系熱硬化性塗料組成
物である。
【0010】本発明塗料において使用される熱硬化性樹
脂組成物は、基体樹脂および架橋剤からなるものであ
り、これら両成分は加熱により三次元的に架橋反応し
て、本発明塗料から形成される塗膜を硬化せしめるもの
である。
【0011】該熱硬化性樹脂組成物における基体樹脂
は、例えば、アクリル樹脂、ビニル樹脂、ポリエステル
樹脂、アルキド樹脂、ウレタン樹脂などを基本骨格と
し、その末端および/または側鎖に、例えば水酸基、エ
ポキシ基、カルボキシル基、アルコキシシラン基、イソ
シアネ−ト基などから選ばれる1種もしくは2種以上の
架橋性官能基が導入された構造の樹脂であり、そのよう
な基体樹脂としては、塗料用樹脂としてそれ自体既知の
ものを使用することができる。
【0012】上記アクリル樹脂およびビニル樹脂は、例
えば、メチル(メタ)アクリレ−ト、エチル(メタ)ア
クリレ−ト、プロピル(メタ)アクリレ−ト、ブチル
(メタ)アクリレ−ト、ヘキシル(メタ)アクリレ−
ト、オクチル(メタ)アクリレ−ト、ラウリル(メタ)
アクリレ−ト、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレ−
トなどの(メタ)アクリル酸のC1 〜C2 2 アルキルエ
ステル;メトキシブチル(メタ)アクリレ−ト、メトキ
シエチル(メタ)アクリレ−ト、メトキシブチル(メ
タ)アクリレ−ト、エトキシブチル(メタ)アクリレ−
ト、エトキシエチル(メタ)アクリレ−ト、エトキシブ
チル(メタ)アクリレ−トなどの(メタ)アクリル酸の
2 〜C1 8 のアルコキシエステル;N,N−ジメチル
アミノエチルアクリレ−ト、N,N−ジメチルアミノエ
チルメタクリレ−ト、N,N−ジエチルアミノエチルア
クリレ−ト、N,N−ジエチルアミノエチルメタクリレ
−ト、N−t−ブチルアミノエチルアクリレ−ト、N−
t−ブチルアミノエチルメタクリレ−ト、N,N−ジメ
チルアミノプロピルアクリレ−ト、N,N−ジメチルア
ミノプロピルメタクリレ−トなどのアミノアクリル系単
量体;アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチル
アクリルアミド、N−メチルメタクリルアミド、N−エ
チルアクリルアミド、N−エチルメタクリルアミド、N
−ブチルアクリルアミド、N−ブチルメタクリルアミ
ド、N−ジメチルアクリルアミド、N−ジメチルメタク
リルアミドなどのアクリルアミド系単量体;スチレン、
α−メチルスチレン、ビニルトルエンなどのビニル芳香
族化合物;アクリロニトリル、酢酸ビニル、塩化ビニル
などのビニル系単量体などから選ばれる1種または2種
以上の非官能性単量体を、水酸基、エポキシ基、カルボ
キシル基、アルコキシシラン基などの架橋性官能基を有
する重合性単量体の1種もしくは2種以上と共重合させ
ることにより得ることができる。
【0013】この共重合に用い得る水酸基を有する重合
性単量体は、1分子中に水酸基および重合性不飽和結合
をそれぞれ1個以上有する化合物であり、例えば、ヒド
ロキシエチル(メタ)アクリレ−ト、ヒドロキシプロピ
ル(メタ)アクリレ−ト、ヒドロキシブチル(メタ)ア
クリレ−トなどのC2 〜C2 0 のヒドロキシアルキルエ
ステルなどをあげることができる。
【0014】また、エポキシ基を有する重合性単量体
は、1分子中にエポキシ基および重合性不飽和結合をそ
れぞれ1個以上有する化合物であり、例えば、グリシジ
ル(メタ)アクリレ−ト、メチルグリシジル(メタ)ア
クリレ−ト、アリルグリシジルエ−テル、3,4−エポ
キシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレ−ト、2−
(1,2−エポキシ−4,7−メタノペルヒドロインデ
ン−5(6)−イル)オキシエチル(メタ)アクリレ−
ト、5,6−エポキシ−4,7−メタノペルヒドロイン
デン−2−イル−(メタ)アクリレ−ト、1,2−エポ
キシ−4,7−メタノペルヒドロインデン−5−イル−
(メタ)アクリレ−ト、2,3−エポキシシクロペンテ
ニル(メタ)アクリレ−ト、3,4−エポキシシクロヘ
キシルメチル化ポリカプロラクトンの(メタ)アクリレ
−ト、下記式で示される化合物などがあげられる。
【0015】
【化1】
【0016】
【化2】
【0017】上記式中、R1 は同一もしくは異なり水素
原子又はメチル基を示し、R2 は同一もしくは異なりC
1 8 の炭化水素基を示し、R3 は同一もしくは異なり
12 0 の炭化水素基を示し、wは0〜10の整数を
示す。
【0018】カルボキシル基を有する重合性単量体は、
1分子中にカルボキシル基および重合性不飽和結合をそ
れぞれ1個以上有する化合物であり、例えば、アクリル
酸、メタクリル酸などの不飽和モノカルボン酸;マレイ
ン酸、イタコン酸、フマル酸、メサコン酸およびこれら
の無水物やハ−フエステル化などの不飽和ジカルボン酸
またはその変性物などがあげられる。
【0019】さらに、アルコキシシラン基を有する重合
性単量体は、1分子中にアルコキシシラン基および重合
性不飽和結合をそれぞれ1個以上有する化合物であり、
例えば、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキ
シシラン、ビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラ
ン、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメト
キシシラン、ビニルトリアセトオキシシラン、β−(メ
タ)アクリロイルオキシエチルトリメトキシシラン、γ
−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリエトキシシ
ラン、2−スチリルエチルトリメトキシシランなどがあ
げられる。
【0020】前記アクリル樹脂およびビニル樹脂は、水
酸基、エポキシ基、カルボキシル基、アルコキシシラン
基などの架橋性官能基を、1分子あたり2個以上有する
ことができ、また、該樹脂の数平均分子量は約2000
〜約100000、特に約5000〜30000の範囲
内にあるのが適している。
【0021】また、基体樹脂としてのポリエステル樹脂
およびアルキド樹脂は、多塩基酸と多価アルコ−ルとの
エステル化反応によって得られる。この反応に用い得る
多塩基酸は1分子中に2個以上のカルボキシル基を有す
る化合物であり、例えば、フタル酸、イソフタル酸、テ
レフタル酸、コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セ
バシン酸、テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル
酸、ヘット酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、ト
リメリット酸およびこれらの無水物などがあげられ、ま
た、多価アルコ−ルは1分子中に2個以上の水酸基を有
する化合物であり、例えば、エチレングリコ−ル、プロ
ピレングリコ−ル、ブチレングリコ−ル、ヘキサンジオ
−ル、ジエチレングリコ−ル、ジプロピレングリコ−
ル、ネオペンチルグリコ−ル、トリエチレングリコ−
ル、グリセリン、トリメチロ−ルエタン、トリメチロ−
ルプロパンおよびペンタエリスリト−ルなどがあげられ
る。
【0022】これらのポリエステル樹脂およびアルキド
樹脂への架橋性官能基の導入はそれ自体既知の方法によ
って行なうことができ、例えば、水酸基およびカルボキ
シル基は、上記エステル化反応において多塩基酸または
多価アルコ−ルのいずれか一方を過剰に使用するか、ま
たはエステル化反応後、さらに塩基酸または多価アルコ
−ルを部分エステル化反応することによって導入するこ
とができる。イソシアネ−ト基の導入は、例えば、ポリ
イソシアネ−ト化合物が有する複数のイソシアネ−ト基
の一部をポリエステル樹脂およびアルキド樹脂が有する
水酸基またはカルボキシル基に付加することによって行
なわれる。
【0023】ポリエステル樹脂およびアルキド樹脂はこ
れらの架橋性官能基を1分子あたり2個以上有すること
ができ、また、該樹脂の数平均分子量は約500〜約5
0000、特に約1000〜20000の範囲内にある
のが適している。
【0024】さらに、基体樹脂としてのウレタン樹脂は
ポリイソシアネ−ト化合物とポリオ−ル化合物をウレタ
ン化反応せしめることにより得ることができ、その際に
使用されるポリイソシアネ−ト化合物は、1分子中に2
個以上のイソシアネ−ト基を有する化合物であり、例え
ば、トリレンジイソシアネ−ト、ジフェニルメタンジイ
ソシアネ−ト、キシリレンジイソシアネ−ト、ナフタレ
ンジイソシアネ−トなどの芳香族ジイソシアネ−ト;テ
トラメチレンジイソシアネ−ト、ヘキサメチレンジイソ
シアネ−ト、ダイマ−酸ジイソシアネ−ト、リジンジイ
ソシアネ−トなどの脂肪族ジイソシアネ−ト;メチレン
ビス(シクロヘキシルイソシアネ−ト)、イソホロンジ
イソシアネ−ト、メチルシクロヘキサンジイソシアネ−
ト、シクロヘキサンジイソシアネ−トおよびシクロペン
タンジイソシアネ−トなどの脂環族ジイソシアネ−ト;
該ポリイソシアネ−トのビユ−レットタイプ付加物、イ
ソシアヌル環タイプ付加物;これらのポリイソシアネ−
トと低分子量もしくは高分子量のポリオ−ル類とをイソ
シアネ−ト基過剰で反応させてなる遊離イソシアネ−ト
基含有プレポリマ−などがあげられる。
【0025】ポリオ−ル化合物は、1分子中に2個以上
の水酸基を有する化合物であり、例えば、上記ポリエス
テル樹脂およびアルキド樹脂の調製について前述した如
き多価アルコ−ル、水酸基含有ポリエステル樹脂および
アルキド樹脂、水酸基含有アクリル樹脂などがあげられ
る。
【0026】ウレタン樹脂は架橋性官能基として水酸基
および/またはイソシアネ−ト基を含有するこちがで
き、これらの官能基はウレタン樹脂の製造に際してポリ
イソシアネ−ト化合物とポリオ−ル化合物の比率を調整
することによって導入することができる。また、カルボ
キシル基は、ウレタン樹脂に1分子中に水酸基とカルボ
キシル基とを併存する化合物を付加することによって得
られる。
【0027】熱硬化性樹脂組成物のもう一つの構成成分
である架橋剤は、以上に述べた如き基体樹脂中の架橋性
官能基と反応しうる官能基を有する化合物であり、例え
ば、メラミン樹脂、尿素樹脂、グアナミン樹脂、ブロッ
クされていてもよいポリイソシアネ−ト化合物、カルボ
キシル基含有化合物などがあげられる。
【0028】メラミン樹脂、尿素樹脂およびグアナミン
樹脂としては、例えば、メラミン、尿素、グアナミンな
どのアミノ成分とアルデヒドとの反応により得られるメ
チロ−ル化アミノ樹脂、またはこのメチロ−ル基の一部
もしくはすべてを炭素数1〜8の1価アルコ−ルでエ−
テル化してなる部分エ−テル化もしくはフルエ−テル化
アミノ樹脂などがあげられ、これらは300〜2000
の範囲内の数平均分子量を有していることが好ましい。
該アルデヒドとしては、例えば、ホルムアルデヒド、パ
ラホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、ベンツアルデ
ヒドなどがあげられ、また、エ−テル化に用いられる炭
素数1〜8の1価アルコ−ルとしては、例えば、メタノ
−ル、エタノ−ル、プロパノ−ル、ブタノ−ル、ヘキサ
ノ−ル、2エチルヘキサノ−ルなどがあげられる。
【0029】ポリイソシアネ−ト化合物は、1分子中に
2個以上のイソシアネ−ト基を有する化合物であり、例
えば、トリレンジイソシアネ−ト、ジフェニルメタンジ
イソシアネ−ト、キシリレンジイソシアネ−ト、ナフタ
レンジイソシアネ−トなどの芳香族ジイソシアネ−ト;
テトラメチレンジイソシアネ−ト、ヘキサメチレンジイ
ソシアネ−ト、ダイマ−酸ジイソシアネ−ト、リジンジ
イソシアネ−トなどの脂肪族ジイソシアネ−ト;メチレ
ンビス(シクロヘキシルイソシアネ−ト)、イソホロン
ジイソシアネ−ト、メチルシクロヘキサンジイソシアネ
−ト、シクロヘキサンジイソシアネ−トおよびシクロペ
ンタンジイソシアネ−トなどの脂環族ジイソシアネ−
ト;該ポリイソシアネ−トのビユ−レットタイプ付加
物、イソシアヌル環タイプ付加物;これらのポリイソシ
アネ−トと低分子量もしくは高分子量のポリオ−ル類
(例えば、アクリルポリオ−ル、ポリエステルポリオ−
ル、ポリエ−テルポリオ−ルなど)とをイソシアネ−ト
基過剰で反応させてなる遊離イソシアネ−ト基含有プレ
ポリマ−などがあげられる。さらに、これらのポリイソ
シアネ−ト化合物の遊離イソシアネ−ト基をフェノ−ル
類、オキシム類、活性メチレン類、ラクタム類、アルコ
−ル類、メルカプタン類、酸アミド系、イミド系、アミ
ン系、イミダゾ−ル系、尿素系、カルバミン酸系、イミ
ン系などのブロック剤で封鎖したブロックポリイソシア
ネ−トも使用することができる。これらのポリイソシア
ネ−ト化合物の数平均分子量は一般に200〜1000
0の範囲内にあることが好ましい。
【0030】カルボキシル基含有化合物は、1分子中に
2個以上のカルボキシル基を有する化合物であり、該カ
ルボキシル基はモノカルボン酸、多価カルボン酸、ジカ
ルボン酸無水物および多価カルボン酸やジカルボン酸無
水物のハ−フエステル化物などに由来するものがあげら
れる。例えば、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル
酸、コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン
酸、テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、ヘ
ット酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、トリメリ
ット酸およびこれらの無水物およびこれらとモノアルコ
−ルとのハ−フエステル化物;これらの多塩基酸と多価
アルコ−ルとを酸過剰で反応させてなるジまたはポリエ
ステル化物(数平均分子量200〜10000);アク
リル酸、メタクリル酸などの不飽和モノカルボン酸、マ
レイン酸、イタコン酸、フマル酸、メサコン酸などの不
飽和ジカルボン酸およびこれらの無水物やハ−フエステ
ル化物などのカルボキシル基を有する重合性単量体また
は該重合性単量体とそれ以外の重合性単量体との(共)
重合体(数平均分子量1000〜10000)などがあ
げられる。
【0031】熱硬化性樹脂組成物における基体樹脂およ
び架橋剤の両成分の構成比率は、目的に応じて広い範囲
にわたり変えることができるが、一般には、該両成分の
合計重量固形分を基準にして、基体樹脂は50〜90
%、特に65〜80%、架橋剤は50〜10%、特に3
5〜20%の範囲内にあるのが適している。なお、基体
樹脂の1分子中の末端および/または側鎖に、水酸基、
エポキシ基、カルボキシル基、アルコキシシラン基、イ
ソシアネ−ト基などから選ばれ、かつ相互に反応し得る
官能基が併存している、いわゆる自己硬化性樹脂を用い
る場合には架橋剤の配合を省略することができる。
【0032】本塗料に配合されるはコロイダルシリカと
してはそれ自体既知のものを使用することができる。具
体的には、二酸化ケイ素(SiO2 )の超微粒子が有機
溶剤中にけん濁している分散液の状態のものが好適であ
る。該分散液中の超微粒子としては、ケイ素がシロキサ
ン結合により高分子量化したものから構成され、その表
面に水酸基を有していてもよい真球状のものが好まし
い。また、該微粒子の大きさは2〜100nm、特に5
〜50nmの範囲内であることが好ましい。これらの超
微粒子をけん濁させるための有機溶剤としては、例え
ば、ヘキサン、ヘプタン、キシレン、トルエン、シクロ
ヘキサンなどの炭化水素系溶剤;酢酸メチル、酢酸エチ
ル、酢酸エチレングリコ−ルモノメチルエ−テル、酢酸
ジエチレングリコ−ルモノメチルエ−テルなどのエステ
ル系溶剤;イソプロピルエ−テル、エチレングリコ−ル
モノメチルエ−テル、ジエチレングリコ−ルモノブチル
エ−テルなどのエ−テル系溶剤;エチルアルコ−ル、ブ
チルアルコ−ル、ヘキシルアルコ−ルなどのアルコ−ル
系溶剤;メチルイソブチルケトン、メチルエチルケト
ン、イソホロン、アセトフェノンなどのケトン系溶剤;
などがあげられる。二酸化ケイ素(SiO2 )の超微粒
子が有機溶剤中にけん濁している分散液中の二酸化ケイ
素超微粒子の含有率は、通常、15〜50重量%、特に
20〜43重量%の範囲内であることが好ましい。
【0033】本発明塗料において使用しうる二酸化ケイ
素の超微粒子が有機溶剤中にけん濁している分散液(コ
ロイダルシリカ)には、市販品として、例えば、スノ−
テックスMA−ST−M、同IPA−ST、同EG−S
T、同EG−ST−ZL、同NPC−ST、同DMAC
−ST、同MEK、同XBA−ST、同MIBK−ST
(いずれも日産化学工業(株)製、商品名)などがあげ
られる。
【0034】本発明塗料において、コロイダルシリカの
配合量は、熱硬化性樹脂組成物の樹脂固形分100重量
部あたり、3〜10重量部未満、特に5〜9重量部の範
囲内であることが好ましい。コロイダルシリカの配合量
が熱硬化性樹脂組成物の樹脂固形分100重量部あた
り、3重量部より少なくなると硬化塗膜の表面硬度を向
上させることは困難であり、一方、10重量部より多く
なると本発明塗料の貯蔵安定性が低下するので、ずれも
好ましくない。
【0035】本発明塗料は、上記した熱硬化性樹脂組成
物および特定量のコロイダルシリカを有機溶剤に混合
し、溶解もしくは分散せしめることによって調製するこ
とができるが、さらに必要に応じて、着色顔料、硬化触
媒、沈降防止剤、流れ防止剤、紫外線安定剤、難燃剤、
防汚剤などを配合することができる。
【0036】着色顔料としては、例えば、酸化チタン、
亜鉛華、カ−ボンブラック、カドミウムレッド、モリブ
デンレッド、クロムエロ−、酸化クロム、プルシアンブ
ル−、コバルトブル−、などの無機顔料、アゾ顔料、フ
タロシアニン顔料、キナクリドン顔料、イソインドリン
顔料、スレン系顔料、ペリレン顔料など有機顔料などの
ソリッドカラ−顔料;りん片状のアルミニウム、雲母、
金属酸化物で表面被覆した雲母、雲母状酸化鉄などのメ
タリックまたは干渉模様用顔料などが包含される。これ
らの着色顔料の配合量は、熱硬化性樹脂組成物100重
量部あたり0〜150重量部の範囲内が好ましい本発明
塗料は、透明塗膜を形成するクリヤ−塗料、ソリッドカ
ラ−顔料を配合してなるソリッドカラ−塗料、メタリッ
ク顔料を配合してなるメタリック塗料、干渉模様用顔料
を配合してなる干渉模様塗料などとして使用することが
できるが、本発明塗料の硬化塗膜は、耐汚染性がすぐ
れ、汚染物質が付着しても容易に除去することができる
ので、本発明塗料はこれらの性能が強く要求される自動
車外板部の複層上塗塗膜の最上層部を形成させるための
クリヤ塗料または着色塗料として特に適している。
【0037】本発明塗料を自動車外板部の上塗塗膜の形
成のために使用する場合の塗装法の具体例を示せば以下
のとおりである。
【0038】塗装法A:本発明塗料によるソリッドカラ
−塗料の単独上塗塗膜で仕上げる。塗装法B:少なくと
も1種の着色塗料および少なくとも1種のクリヤ−塗料
を順次塗装して複層上塗塗膜を形成するにあたり、最上
層のクリヤ−塗料として本発明塗料を使用して複層上塗
塗膜を形成する。
【0039】この塗装法Bの具体例として、例えば、
(B−1) 着色塗料およびクリヤ−塗料を順次塗装す
る2コ−ト仕上げにおいて、該クリヤ−塗料として本発
明塗料を使用する、(B−2) 着色塗料、第1クリヤ
−塗料および第2クリヤ−塗料を順次塗装する3コ−ト
仕上げにおいて、該第2クリヤ−塗料として本発明塗料
を使用する、(B−3) 第1着色塗料、第2着色塗料
およびクリヤ−塗料を順次塗装する3コ−ト仕上げにお
いて、該クリヤ−塗料として本発明塗料を使用するなど
の方法があげられる。
【0040】上記塗装法において着色塗料としては、ソ
リッドカラ−塗料、メタリック塗料または干渉模様塗料
を使用することができる。
【0041】塗装法Aは、例えば、自動車用の金属製も
しくはプラスチック製の被塗物に直接、またはカチオン
電着塗料などの下塗塗料および必要に応じてさらに中塗
塗料を塗装し硬化させた後、粘度10〜25秒(フォ−
ドカップ#4/20℃)、固形分含有率20〜60重量
%に調整してなる本発明塗料によるソリッドカラ−塗料
をエアレススプレ−、エアスプレ−、静電塗装などの方
法によって膜厚が硬化塗膜で約20〜約80μmになる
ように塗装し、室温で数分間放置してから、約100〜
約180℃、好ましくは約120〜約160℃で約10
〜約40分加熱して架橋硬化させることによって行われ
る。
【0042】塗装法(B−1)は、例えば、自動車用の
金属製もしくはプラスチック製の被塗物に直接、または
カチオン電着塗料などの下塗塗料および必要により中塗
塗料を塗装し硬化させた後、着色塗料をエアレススプレ
−、エアスプレ−、静電塗装などの方法によって膜厚が
硬化塗膜で約10〜約50μmになるように塗装し、約
100〜約180℃の温度で加熱して架橋硬化させてか
ら、または硬化させずに室温で数分間放置してから、粘
度10〜25秒(フォ−ドカップ#4/20℃)、固形
分含有率20〜60重量%に調整してなる本発明塗料に
よるクリヤ−塗料を同様な方法によって膜厚が硬化塗膜
で約20〜約70μmになるように塗装し、約100〜
約180℃、好ましくは約120〜約160℃で約10
〜約40分加熱して架橋硬化させることからなる、2コ
−ト1ベイク方式(2C1B)または2コ−ト2ベイク
方式(2C2B)が適している。
【0043】塗装法(B−1)で使用される着色塗料と
しては、ソリッドカラ−塗料、メタリック塗料および光
干渉模様塗料が包含され、樹脂成分、着色顔料および溶
剤を含有するそれ自体既知の熱硬化性塗料を用いること
ができる。具体的には、該樹脂成分は架橋性官能基(例
えば水酸基、エポキシ基、カルボキシル基、アルコキシ
シラン基礎など)を有するアクリル樹脂、ビニル樹脂、
ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、ウレタン樹脂などか
ら選ばれる少なくとも1種の基体樹脂と、これらを架橋
硬化させるためのアルキルエ−テル化したメラミン樹
脂、尿素樹脂、グアナミン樹脂、ブロックされていても
よいポリイソシアネ−ト化合物、エポキシ化合物、カル
ボキシル基含有化合物などから選ばれた少なくとも1種
の架橋剤成分とからなり、該両成分の合計重量を基準に
して基体樹脂を50〜90%、架橋剤成分は50〜10
%の比率で含有するものが好ましい。該着色顔料にはソ
リッドカラ−顔料、メタリック顔料および光干渉模様顔
料が包含され、これらは単独でもしくは2種以上併用す
ることが可能である。また、溶剤としては有機溶剤系が
適しているが、水系であっても差支えない。
【0044】塗装法(B−2)で使用される着色塗料と
しては、上記塗装法(B−1)で説明した着色塗料を使
用することができ、また、第1クリヤ−塗料は透明塗膜
形成用塗料であり、上記着色塗料から着色顔料の殆ども
しくはすべてを除去してなる塗料または本発明塗料など
が使用することができる。そして、第2クリヤ−塗料と
して本発明塗料を使用する。塗装法(B−2)は、具体
的には、自動車用の金属製ましくはプラスチック製の被
塗物に直接、またはカチオン電着塗料などの下塗塗料お
よび必要に応じて中塗塗料を塗装し硬化させてから、上
記着色塗料をエアレススプレ−、エアスプレ−、静電塗
装などの方法によって膜厚が硬化塗膜で約10〜約50
μmになるように塗装し、約100〜約180℃で加熱
して架橋硬化させてから、または硬化させずに室温で数
分間放置してから、該塗面に第1クリヤ−塗料を同様な
方法によって膜厚が硬化塗膜で約10〜約50μmにな
るように塗装し、約100〜約180℃で加熱して架橋
硬化させてから、または硬化させずに室温で数分間放置
してから、粘度10〜25秒(フォ−ドカップ#4/2
0℃)、固形分含有率20〜60重量%に調整してなる
本発明塗料(第2クリヤ−塗料)を同様な方法によって
膜厚が硬化塗膜で約10〜約50μmになるように塗装
し、約100〜約180℃、好ましくは約120〜約1
60℃で約10〜約40分加熱して架橋硬化させること
からなる、3コ−ト1ベイク方式(3C1B)、3コ−
ト2ベイク方式(3C2B)または3コ−ト3ベイク方
式(3C3B)により行うことが適している。
【0045】塗装法(B−3)で使用される第1着色塗
料としては、上記塗装法(B−1)で説明した着色塗料
を使用することができ、特にこのうち、素地を隠蔽でき
る塗料が好ましい。また、第2着色塗料としては、上記
塗装法(B−1)の着色塗料として例示したのうち、素
地(つまり第1着色塗料塗面)を透視できる程度の弱い
隠蔽性を有する着色透明塗膜を形成する塗料を使用する
ことができ、そして、第2クリヤ−塗料として粘度10
〜25秒(フォ−ドカップ#4/20℃)、固形分含有
率20〜60重量%に調整してなる本発明塗料を使用す
る。塗装法(B−3)は、具体的には、自動車用の金属
製ましくはプラスチック製の被塗物に直接、またはカチ
オン電着塗料などの下塗塗料および必要に応じて中塗塗
料を塗装し硬化させてから、上記第1着色塗料をエアレ
ススプレ−、エアスプレ−、静電塗装などの方法によっ
て膜厚が硬化塗膜で約10〜約50μmになるように塗
装し、約100〜約180℃で加熱して架橋硬化させて
から、または硬化させずに室温で数分間放置してから、
該塗面に第2着色塗料を同様な方法によって膜厚が硬化
塗膜で約10〜約50μmになるように塗装し、約10
0〜約180℃で加熱して架橋硬化させてから、または
硬化させずに室温で数分間放置してから、クリヤ−塗料
である本発明塗料を同様な方法によって膜厚が硬化塗膜
で約10〜約50μmになるように塗装し、約100〜
約180℃、好ましくは約120〜約160℃で約10
〜約40分加熱して架橋硬化させることからなる、3コ
−ト1ベイク方式(3C1B)、3コ−ト2ベイク方式
(3C2B)または3コ−ト3ベイク方式(3C3B)
により行うことができる。
【0046】
【発明の効果】以上に述べた本発明塗料によれば、以下
の如き効果が得られる。
【0047】(1)本発明塗料により形成される硬化塗
膜は、水酸基含有アクリル樹脂とメラミン樹脂とを主成
分とする有機溶剤系塗料に比べ、耐候性および仕上り外
観などは同等もしくはそれ以上で、しかも耐汚染性およ
び耐スリ傷性が顕著にすぐれている。
【0048】(2)本発明塗料により形成される硬化塗
膜の耐酸性、耐候性および仕上り外観は、カルボキシル
基含有樹脂とエポキシ基含有樹脂とを主成分とする酸エ
ポキシ型塗料と同等もしくはそれ以上で、しかも耐汚染
性および耐スリ傷性は顕著にすぐれている。
【0049】(3)本発明塗料により形成される硬化塗
膜は表面硬度が高いため、鳥糞、花粉、虫の死骸、排気
ススなどの汚染性物質が付着しても塗膜内部に浸み込む
ことが殆どなく容易に拭き取ることができ、その部分の
光沢や鮮映性などが低下することはない。
【0050】(4)本発明塗料による硬化塗膜は表面硬
度が高いため、鉄粉、砂泥などが塗膜に付着またはめり
こんだりすることが少なく、しかも耐スリキズ性も改良
された。
【0051】(5)耐候性、光沢、鮮映性などの仕上り
外観、耐酸性、耐汚染性などの良好な塗膜を形成する新
規な有機溶剤系塗料を開発できた。
【0052】
【実施例】以下に、本発明についての実施例および比較
例について説明する。部および%は重量に基づく。膜厚
は硬化塗膜による。
【0053】実施例 1 マレイン酸のエタノ−ル半エステル化物200部、アク
リル酸50部、n−ブチルアクリレ−ト200部、n−
ブチルメタクリレ−ト350部およびスチレン200部
を用いて共重合させてなる重合体(数平均分子量約60
00、カルボキシル基含有アクリル樹脂)の50%キシ
レン溶液と、グリシジルメタクリレ−ト350部、ヒド
ロキシエチルメタクリレ−ト130部、n−ブチルアク
リレ−ト300部、n−ブチルメタクリレ−ト120部
およびスチレン100部を用いて共重合させてなる重合
体(数平均分子量約10000、エポキシ基含有アクリ
ル樹脂)の50%キシレン溶液とを、固形分比で、前者
/後者=60/40なるように混合し、さらに該両樹脂
の固形分100部あたりスノ−テックスXBA−ST
(注1)を固形分量で8部およびテトラブチルアンモニ
ウムブロミドを0.5部配合し、溶剤(キシレンとソル
ベントナフサとの等重量混合液)を加えて、粘度15〜
20秒/フォ−ドカップ#4/20℃および固形分含有
率45%に調整して、有機溶剤系熱硬化性塗料組成物
(1)を得た。
【0054】(注1) スノ−テックスXBA−ST
(日産化学工業株式会社製、商品名) シロキサン結合により高分子量化しコロイダルシリカが
有機溶剤(キシレン/ブタノ−ル)中にけん濁している
分散液であり、その表面に水酸基を有し、形状は真球状
で、粒子径は10〜20nmである。固形分濃度30
%。
【0055】実施例 2 実施例1におけるスノ−テックスXBA−STの配合量
を固形分比で該両樹脂100部あたり5部に変えた以外
はすべて実施例1と同様に行って、有機溶剤系熱硬化性
塗料組成物(2)を得た。
【0056】実施例 3 スチレン200部、ヒドロキシエチルメタクリレ−ト2
00部、n−ブチルアクリレ−ト200部、n−ブチル
メタクリレ−ト300部および2−エチルヘキシルアク
リレ−ト100部を用いて共重合させてなる重合体(数
平均分子量約5000、水酸基含有アクリル樹脂)の5
0%キシレン溶液とメラミン樹脂(注2)とを固形分比
で、前者/後者=70/30なるように混合し、ついで
スルホン酸触媒(注3)を固形分で1部を加え、さらに
該両樹脂の固形分100部あたりスノ−テックスXBA
−SR(注1)を固形分量で8部配合し、溶剤(キシレ
ンとソルベントナフサとの等重量混合液)を加えて、粘
度15〜20秒/フォ−ドカップ#4/20℃および固
形分含有率45%に調整して、有機溶剤系熱硬化性塗料
組成物(3)を得た。
【0057】(注2) メラミン樹脂 「サイメル303」(サイテック社製、商品名)フルエ
−テル化メラミン樹脂。
【0058】(注3) スルホン酸触媒 「ネ−キュア5543」(キング社製、商品名) 実施例 4 実施例3におけるスノ−テックスXBA−STをの配合
量を固形分比で該両樹脂100重量部あたり5部に変え
た以外はすべて実施例3と同様に処理して、有機溶剤系
熱硬化性塗料組成物(4)を得た。
【0059】比較例 1 実施例1におけるスノ−テックスXBA−STを配合し
ない以外はすべて実施例1と同様に行って、有機溶剤系
熱硬化性塗料組成物(5)を得た。
【0060】比較例 2 実施例3におけるスノ−テックスXBA−STを配合し
ない以外はすべて実施例3と同様に行って、有機溶剤系
熱硬化性塗料組成物(6)を得た。
【0061】実施例5〜8、比較例3〜4 カチオン電着塗料および中塗塗料を塗装し加熱硬化した
金属板に、アクリル樹脂・メラミン樹脂系有機溶剤型メ
タリック塗料(硬化膜厚20μ)を塗装し、室温で5分
放置してから、この未硬化塗面に上記実施例および比較
例で調製した有機溶剤系熱硬化性塗料組成物(クリヤ塗
料)を硬化膜厚45μになるように塗装し、140℃で
30分加熱して、両塗膜を同時に硬化させた(2コ−ト
1ベイク方式)。
【0062】得られた硬化塗膜の性能試験結果は表1に
示した。
【0063】
【表1】
【0064】表1において、 仕上り外観:目視評価の結果であり、○はツヤおよび平
滑性などが良好、△ツヤおよび平滑性などかなり劣る、
×はツヤおよび平滑性など著しく劣るを示す。 耐スリキズ性:磨き粉(ダルマクレンザ−)を水で固練
りして塗面におき、その上を0.5Kg荷重をかけて、
15往復摩擦したのち、目視評価した結果である。○は
初期光沢と比べて変化なし、△は初期光沢と比べてツヤ
びけ少しある、×は初期光沢と比べてツヤびけ多くある
を示す。
【0065】汚染除去性:カ−ボンブラック(日本粉体
工業技術協会製、試験用ダスト12種)0.25部と脱
イオン水99.75部との混合液に硫酸を加えてpH
3.0に調整した試験液を上記塗板に噴霧し、温度20
℃、湿度70%の雰囲気で17時間静置したのち、50
℃の熱風乾燥機内で6時間加熱する。これを4サイクル
繰り返してからスポンジで塗面を水洗した塗面を目視評
価した結果である。○は汚染を全く認めない、△は汚染
が少し認められる、×は汚染が著しく認められるを示
す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09D 175/04 C09D 175/04 Fターム(参考) 4D075 DB02 DC12 EA19 EA43 EB19 EB32 EB35 EB38 EC01 4J038 CC021 CD021 CF021 CG141 CG171 CH031 CH041 CH121 CH131 CH171 CH201 CL001 DA142 DA162 DA172 DB221 DD051 DD121 DG051 DG261 GA03 GA06 GA07 GA15 HA446 JA39 JA41 JA42 JA59 JA61 JB18 KA03 MA07 NA05 NA11

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱硬化性樹脂組成物と該樹脂組成物の樹
    脂固形分100重量部あたり固形分量で3〜10重量部
    未満のコロイダルシリカを含有することを特徴とする有
    機溶剤系熱硬化性塗料組成物。
  2. 【請求項2】 熱硬化性樹脂組成物が、水酸基、エポキ
    シ基、カルボキシル基、アルコキシシラン基、イソシア
    ネ−ト基などの架橋性官能基を有するアクリル樹脂、ビ
    ニル樹脂、ポリエステル樹脂、アルキド樹脂およびウレ
    タン樹脂から選ばれる少なくとも1種の基体樹脂と、こ
    れらを架橋硬化させるためのメラミン樹脂、尿素樹脂、
    グアナミン樹脂、ブロックされていてもよいポリイソシ
    アネ−ト化合物およびカルボキシル基含有化合物から選
    ばれる少なくとも1種の架橋剤成分とからなる組成物で
    ある請求項1記載の有機溶剤系熱硬化性塗料組成物。
  3. 【請求項3】 熱硬化性樹脂組成物と該樹脂組成物の樹
    脂固形分100重量部あたり固形分量で3〜10重量部
    未満のコロイダルシリカを含有することを特徴とする有
    機溶剤系熱硬化性自動車用上塗り塗料組成物。
  4. 【請求項4】 少なくとも1種の着色塗料および少なく
    とも1種のクリヤ−塗料を順次塗装して複層上塗塗膜を
    形成するにあたり、最上層のクリヤ−塗料として、請求
    項1〜3のいずれかに記載の有機溶剤系熱硬化性塗料組
    成物を使用することを特徴とする複層上塗塗膜形成法。
  5. 【請求項5】 被塗物が自動車車体である請求項4に記
    載の塗装法。
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