【凱旋門賞 スミヨン騎手に聞く】キセキに志願騎乗 「乗っていて心地いい。奇跡起こしてくれることを期待」
◆凱旋門賞追い切り(10月2日、パリロンシャン競馬場)
海外馬券発売対象の凱旋門賞・仏G1(日本時間6日23時5分発走予定、パリロンシャン競馬場・芝2400メートル)に出走する日本勢3頭が2日、追い切りを行った。フランスのシャンティイで調整を進めるキセキは、クリストフ・スミヨン騎手(38)が急きょ駆けつけ志願騎乗。「その名の通り、奇跡を」と、本番での走りに期待した。
―キセキはレゼルヴォワの直線芝コースを馬なりで6ハロンの追い切り。感触は?
「前走後に何度か乗っているが、とてもいい状態。自信をもって動く馬で、パーソナリティを持っている。乗っていて心地いい。フォワ賞後はさらに進化している」
―フォワ賞を振り返って。
「ヴァルトガイストに勝つのは難しいと思っていたが、残念ながら直線の早い段階でかわされてしまった。今度はもう少し力を入れて走らないといけない」
―パリロンシャンの舞台について。
「序盤から速いスピードで走らせないといけないので、イギリスの馬のように強いスピードで行く馬の方が勝ちやすい。馬場よりもリズムが難しい。日本馬はアメリカと同じように安定して同じスピードで走り続けるが、こちらはアップダウンがあるのが難しい」
―日本のオルフェーヴルでは2着が2度(12、13年)。12年はソレミアに差されて首差の惜敗だった。
「オルフェーヴルに乗った時は初めて日本馬が勝てると思ったが、最後の200メートルから先は今も、何が起こったか説明がつかない」
―今年はエネイブルという強敵がいる。
「エネイブルは勝つためのものを全て備えている。勝つのは難しいが、オルフェーヴルの時もみんなソレミアが勝つとは思っていなかった。日本の新しい歴史を作る最初のジョッキーになりたい。その名の通り、奇跡を起こしてくれることを期待している」