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proc-ietf.md

File metadata and controls

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IETF

IETF によってプロトコルの標準化が始まり、QUIC ワーキンググループが発足した当初から、QUIC を HTTP "だけ" ではなく他のプロトコルにも適用し、標準化することにしていました。Google-QUIC は HTTP だけを対象にしていましたが、実際は HTTP/2 のフレーム構文を利用し、HTTP/2 でも効果的に動作していました。

また、IETF-QUIC では Google が "カスタム" した手法ではなく、TLS 1.3 に基づいた暗号化とセキュリティを取り入れることにしました。

HTTP 以外のプロトコルにも適用したいという要求を満たすため、IETF QUIC プロトコルのアーキテクチャは2つの異なるレイヤーに分割されました。"transport QUIC" レイヤーと "HTTP over QUIC" レイヤーです (後者は2018年11月に HTTP/3 に名前を変更しました)。

このレイヤー分割は、一見無害のようにも見えますが、IETF-QUIC と Google-QUIC で大きな差分を生み出しました。

ワーキンググループは QUIC の最初のバージョンを予定通りに提供するために、HTTP に範囲を絞り、HTTP で無いものは後に回すことにしました。

私達がこの本を書き始めた2018年3月には QUIC バージョン1の仕様の最終版は2018年11月にリリースされることになっていましたが、数回の遅延を経て、現在(2020年6月)リリースの最終段階に入りました。

IETF-QUIC の作業が進むに連れ Google チームは IETF 版から詳細を取り込み、IETF 版が目指している QUICバージョンにプロトコルを近づけています。Google は Google 版の QUIC を 彼らのブラウザやサービスで引き続き運用しています。

開発中の新しい実装のほとんど は IETF バージョンにフォーカスすると決めており、Google バージョンとの互換性はありません。