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JJY (WWVB) standard radio wave signal receiver library for Arduino. Arduinoの日本標準時受信モジュール用ライブラリ

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Blue-Crescent/JJYReceiver

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License: MIT Arduino-lint PlatformIO Registry

JJY Receiver

Arduinoの日本標準時受信モジュール用ライブラリ

JJY standard radio wave signal receiver library for Arduino.

For WWVB user, See bottom of this page. It might be also works with WWVB by editing small modification.

https://www.nict.go.jp/sts/jjy_signal.html

atomicclock

機能

JJYの日本標準時刻データを受信します。C言語標準のtime_t型のUTC基準+9で時刻を返します。受信後は、タイマにより時刻を刻み維持することもできます。

電波時計モジュールをArduinoで利用しやすい形のJJY受信ライブラリ的なものがWebに見つけられなかったので作ってみました。

電波時計の制作やデータロガーの日時情報など、Wifiを利用せずとも電池駆動可能な低電力でインターネット未接続環境での時刻情報の利用ができます。

This library returns UTC date time of time_t type. Negative logic output type JJY receiver supported. Tested with JJY receiver IC MAS6181B with lgt8f328p/esp32.

ハードウェア要件

  • 10msecのタイマ
  • 端子変化割り込み

を使用します。 10msecのタイマーはJJY受信時のサンプリング周期、及び時刻を刻む場合に使用します。 RTCなどを使用して時刻を維持し、マイコン側で時を刻まない場合、受信完了後タイマー動作は不要です。

端子変化割り込みは秒の基準信号とエッジ同期をはかるために使用します。 端子変化により、サンプリングデータの格納インデックスをリセットします。

最低限の端子要件は、JJY受信モジュールのデータ出力を一本、マイコンのピン変化割り込み入力端子につなげてください。その場合は受信モジュールの他の端子は適切な値に固定してください。

確認しているハードウェア

マイコン

  • lgt8f328p
  • ESP32 Dev module [Note] v0.6.0より

できる限りアーキテクチャに依存しないように作っているつもりですが、uint64_tが16bitしか使えなかったり、発見したものを潰している感じですので、ハードウェア(コンパイラ)により対応できない場合があるかもしれません。

JJY受信IC

写真には黄色のコンデンサがついていますが不要です。JJY受信モジュールはおおむねどれも似たようなインタフェースかと思いますが、負論理と正論理のものがあり手元にあるものは負論理モジュールでしたので、負論理と正論理の出力がある場合は負論理出力をつないでください。正論理モジュールの場合はおそらく、トランジスタを使って反転させるか、TODOに書いてある変更を加えると動作すると思われます。

調達先

電波時計モジュール - aitendo

JJY receiver 40kHz 60kHz –AliExpress

利用したモジュールの参考:

  • 製品番号: JJY-1060N-MAS
  • 基板表記: MASD-S-R1 2020/05/27
  • 受信IC: MAS6181B

負論理出力でした。JJY信号の波形の立下りが1秒幅になります。

1

JJY波形

2

H

3

L

4

P,M

利用したモジュールの参考2:

  • 製品番号: JJY-1060N-2R1
  • 基板表記: RCC-02 VER1.0
  • 受信IC: 不明 CME6005?

この基板はAGC端子を持ち、内部プルアップされていない?ためプルアップもしくはVDDに接続する必要があります。 また、周波数選択がH:40kHz, L:60kHzでした。

#define SWAPFREQ

をヘッダファイル内に定義することでL/Hを反転できます。(v0.8.5より)

5 6 7

回路

3.3V Normal Connection以外は確認したわけではありませんが、考えうる参考例です。

基板シルク 機能 MAS6181B端子 ライブラリコンストラクタ
SEL
F、FSの場合もあり
L: 40kHz H: 60kHz
L: 60kHz H: 40kHz(#define SWAPFREQをJJYReceiver.h内に定義)
PDN1 pinsel
OUT
T、TN、TCO、RFなどと書かれている場合もあり。
JJYデータ負論理出力 PWM
P,M : 0.2sec Low - 0.8sec High
H: 0.5sec Low - 0.5sec High
L: 0.8sec Low - 0.2sec High
OUT pindata
PON
Pの場合もあり
L: 動作
H: 停止
PDN2 pinpon
GND 基準電位 VSS -
VDD 1.1~3.3 v VDD -
AGC L: AGC OFF H: AGC ON AGC端子を持つ場合はPullUp AON -

補足 lgt8f328pを使用する場合は、書き込み時にVccは5Vが出力されます。この受信モジュールは3.6Vが絶対最大定格ですので、書き込み時は受信モジュールを外すか、電圧レギュレーターをライタとの間に設けて保護してください。3.3Vでも書き込めました。

ソフトウェア

基本的な使い方

//#define SWAPFREQ  //周波数選択の出力論理を反転させる場合header内のdefineをアンコメント
#include <JJYReceiver.h>

#define DATA 39
#define PON 33
#define SEL 25

JJYReceiver jjy(DATA,SEL,PON); // JJYReceiver lib set up.
// JJYReceiver jjy(DATA); // 1pinにする場合

void setup() {
  // 10msec Timer for clock ticktock (Mandatory)
  タイマーの設定。ライブラリやレジスタ等を設定。
  ticktock()関数をタイマ呼び出しハンドラに登録

  // DATA pin 入力変化割り込み (Mandatory)
  attachInterrupt(digitalPinToInterrupt(DATA), isr_routine, CHANGE);

  // JJY Library
  jjy.freq(40); // 受信周波数の設定
  jjy.begin(); // 受信の開始

  while(jjy.getTime() == -1); // 受信が終わるまで次を実行させない場合に書く
}

void isr_routine() { // 入力信号変化割り込みで呼び出すハンドラ
  jjy.jjy_receive(); 
}
void ticktock() {  // 10 msecタイマで呼び出すハンドラ
  jjy.delta_tick();
}

void loop() {
  time_t now = jjy.get_time(); // 時間の利用。呼び出したときの現在時刻を取得
  time_t receive_time = jjy.getTime(); // 最後に電波を受信した時点の時刻の取得
  delay(100);
}

インストール

サンプルスケッチ

サンプル

  • minimumsample

    • 最低限の記述の例です。MSTimer2ライブラリの部分はお使いのマイコンのアーキテクチャのタイマーを設定して10msecを作ってください。
  • lgt8f328pで確認しています。

  • _esp32が付いている名称のものは、ESP32で確認しているサンプルです。

関数

JJYReceiver(ピン番号)

JJYReceiver(int pindata);
JJYReceiver(int pindata,int pinpon);
JJYReceiver(int pindata,int pinsel,int pinpon);
  • pindata JJYデータ入力端子の端子番号

  • pinsel 周波数選択 (L:40kHz, H:60kHz 又は L: 60kHz H: 40kHz(#define SWAPFREQをJJYReceiver.h内に定義時))

  • pinpon 電源動作(アクティブロー)

[Note] v0.4.0より変更、0.8.5より反転追加

begin()

JJYデータの受信を開始します。マイコンのクロック精度は、100ppmの発振器で2時間で1秒弱程度ずれますので、適宜受信してください。

[Note] v0.4.0より変更

power(bool)

引数はtrueがモジュール動作状態、falseがモジュール停止状態です。

freq(周波数)

受信周波数を設定します。

  • 40kHzの場合40

  • 60kHzの場合60

monitor(ピン番号)

JJYモジュールの信号状態を(立ち上がりでH、立下りエッジでL)出力します。任意の出力端子にLEDなどを接続し電波状態を確認する目的で設けています。 デバッグ用です。不要の場合は呼び出さないか-1を設定してください。

JJYデータはLを含むデータが多いので、短めの点灯時間が多い場合は負論理出力、長めの点灯時間が多い場合は正論理出力です。

delta_tick()

10msecおきに呼び出してください。JJYデータのサンプリング、時刻を刻む2つの用途で使用します。時刻を刻む場合はできる限り精度の高いクロックを利用したタイマーで呼び出すことを推奨します。

受信後RTCなどに時刻設定し、マイコン内部で時刻を維持する必要がない場合は、受信後呼び出す必要はありません。

jjy_receive()

JJY受信モジュールのデータ出力をマイコンの端子変化割り込み対応の端子に接続し、その端子の変化割り込みルーチンで呼び出してください。

getTime()

受信が完了しているかの確認に使用します。最後の受信時刻を取得します。時刻が受信できていない場合は-1を返します。

getTime()が戻り値を返すには最低2つの内部の時刻受信データが一致する必要があります(3分ぶんのバッファ)。JJYは1分かけて時刻情報を送信していますので、受信には最低2分かかります。良好な状態で3分程度、ノイズがある環境だと数分~受信不可となります。

v0.6.0より

begin()により受信が成功後のgetTime()の初回呼び出し時にJJY受信データの変換が行われて時刻が校正され、内部管理時刻に反映されます。(esp32では割り込みハンドラ内でmktime計算が実行できないため、変換処理は外部から呼び出す必要がある。受信完了後、すぐ呼び出さないと内部管理時刻への反映遅れによりずれます。-1以外の値が返るまで1秒以内のループ文中で呼び出して下さい)

[Note] v0.6.0より動作変更

get_time()

現在時刻を取得します。getTime()は受信時刻を指し停止するのに対して、こちらの時刻は受信中か否かにかかわらず常に時を刻んでいます。

delta_tick()が受信後も供給されている場合は、マイコンのクロック精度で刻んで維持している現在時刻が返されます。現在時刻が確定した時点で内部受信動作は停止します。再び受信動作を実行する場合はbegin()を呼び出します。

シリアル通信での表示方法の例。 その他、時分などを抽出したい場合はtm型に変換したあと、要素ごとに利用できます。 詳細はC言語のtime_t型で調べて下さい。

time_t now = jjy.get_time();
String str = String(ctime(&now));  // Sat Feb 17 18:45:40 2024\n
Serial.println(str);
time_t now = jjy.get_time();
tm tm_info;
localtime_r(&now, &tm_info);
char buf1[24];
strftime(buf1, sizeof(buf1), "%Y/%m/%d(%a) %H:%M:%S", &tm_info); // 2024/02/17(Sat) 18:45:40
Serial.println(buf1);
time_t now = jjy.get_time();
tm tm_info;
localtime_r(&now, &tm_info);
if(tm_info.tm_min == 0){
// 毎正時 00分に実行
}

[Note]v0.2.0より追加

変数

オブジェクトからアクセスしてください。読み出しのみ。

アクセスの例

JJYReceiver jjy(DATA);

if(jjy.quality > 80){
    debugSerial.println("quality fine!");
}else{
    debugSerial.println("take me other place!");
}

quality

1秒毎の受信ビットデータに対する目安の受信品質。大きいほうが良好。

  • ビットの受信品質 0-100

frequency

選択されている変調周波数を返します。

  • 40:40kHz

  • 60:60kHz

デバッグモード

SoftwareSerialなどのシリアル通信ライブラリを有効にすることで、文字出力されます。 ヘッダファイル内の#define DEBUG_BUILDを有効にしてください。

左端に表示されている16進数の数値はサンプリングデータです。 データ判定結果が:の後にP,L,Hで表示され、それぞれマーカ、L、Hとなります。 そのあとにマーカの区間、受信状態を表示します。

受信中の中間データはjjydata配列に格納されます。jjypayload配列に各マーカー間のビットを格納します。

Q:の手前の三つの数字はL,H,Pのマーカーとのハミング距離です。最大値96。サンプリングデータとCONST_L,CONST_H,CONST_PMそれぞれの配列との相関ですので、配列の内容を調整することで最適化できます。

Q:は受信品質を示します。ハミング距離から50%(ランダム一致を考慮)を差し引いた値からの一致具合の割合です。

DEBUG_BUILD有効時のサンプル:

[2024-02-12 11:00:51.722] 00000000000001FFFC01FFFF:H MIN:RECEIVE 10 80:86:60 Q:78
[2024-02-12 11:00:52.722] 00000000007FFFFFFFFFFFFF:P HOUR:RECEIVE 9 57:81:83 Q:72
[2024-02-12 11:00:53.643] 0000000000000000000000FF:L HOUR:RECEIVE 10 88:64:36 Q:82
[2024-02-12 11:00:54.831] 00000000000000003FFFFFFF:H HOUR:RECEIVE 11 82:86:58 Q:78
[2024-02-12 11:00:55.832] 0000000000000000FFFFFFE0:H HOUR:RECEIVE 12 75:83:55 Q:72
[2024-02-12 11:00:56.832] 0000000000FFFFF03FFFFF00:P DOYH:RECEIVE 6 54:66:70 Q:44
[2024-02-12 11:00:57.832] 0000003FF800000000FFFF00:L DOYH:RECEIVE 7 69:61:47 Q:42
[2024-02-12 11:00:58.832] 000000000000000003FFFFFF:L DOYH:RECEIVE 8 86:82:54 Q:78
[2024-02-12 11:00:59.802] 00FFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFF:P DOYL:RECEIVE 4 24:48:76 Q:58
[2024-02-12 11:01:00.803] 0001FFFFFFFFFFFFFFFFFFE0:M MIN:RECEIVE 0 26:50:78 Q:62

アルゴリズム

ハミング距離によるデータ判定

JJYのビットデータを10msec毎にサンプリングします。サンプリングの開始インデックスはJJYの信号変化でリセットされます。(負論理出力のモジュールの場合は立下りエッジ) lgt8f328で観ていると+-60msec程度揺らぐので、100サンプリングではなく90サンプリング程度取得段階でハミング距離を計算しH,L,マーカのいずれかを判定します。 この辺の揺らぎはJJY受信モジュールのAGC自動ゲイン調整やノイズからくると推測されます。モジュールの癖なので、CONST_L,CONST_H,CONST_PMなどのHとLの期間調整を行うと最適化出来ます。 上記のデバッグモードを有効化して電波状態が良い時にシリアルログなどを保存しておき、最も頻出しているパターンを調べて調整を行うと良いと思います

信号幅を測定したりする方法も実装してみましたが、ノイズが多く受信が困難だったためこの方式にしています。

データ長のチェック

マーカー間のデータビット長をカウントして、正しいビット長があるかを検査します。ピット長が規定の長さを満たしていないものは破棄します。 これらはpayloadlenと呼ばれる配列にカウントデータを格納しlenchek関数で行っています。 分の情報は8ビット、その他は9ビットです。最後の曜日ビットは利用していませんので、対象外です。 曜日のデータは、受信したデータではなく、カレンダーの計算により算出されます。

時刻データのデコード

受信は3回分の受信データを保持しており、同一の時刻を2つ観測した段階で正式時刻として採用します。 2つデータが揃わない場合は2つ揃うまでデータを巡回して上書きしていきます。 時刻データはtime.hのtm構造体を利用して、JJYデータからUTC時刻に変換しtime_t型で管理します

40KHzでの動作確認をしています。

TODOメモ

いつかやるかもしれない

  • リファクタリング
  • 40kHz/60kHz自動選択

未定

  • 本家Arduinoボード動作確認。未所持 Uno R4欲しいな~
  • 正論理出力への対応。原理的にはjjy_receive()をposedgeにしてconst_L,const_H,const_PMの1と0を反対にすればいけるはず。モジュールが入手できない

受信

受信のコツ。アンテナはなるべく回路のようなノイズ源から離しましょう。

 

その他

ハードウェアのカンパ等歓迎します。開発に利用した場合、どのようなものに利用したか、感想なども歓迎します。(要望の実現・返信は必ずしも行いません)

バグ修正・エンハンスを歓迎します。パッチは受け付けていませんので、プルリクエストをお送りください。

GitHubの利用は初めてですので、お作法等ご容赦ください

Please feel free to send pull request about this library. If you have any enhancements or bugfix. It seems similar time code format uses in WWVB. It may be also works with WWVB protocol by making small modification. I don't implement parity check functionality due to that.

I have put WWVB version code on another branch. WWVB version I can't check WWVB modification will be worked or not. Because, I can't receive WWVB wave due to geographical reason. If somebody report me it works or not, I might support it. If someone need my library. :D

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