システムソフト・アルファーとは (システムソフトアルファーとは) [単語記事]

システムソフト・アルファー株式会社とは、渋谷区に本社を置くゲームメーカーである。

概要

福岡県に本社を置くシステムソフトの子会社。九州地方のゲームメーカーで構成される団体「GFF」に参加している。

また同社のエロゲ部門には「ユニコーン･エー」というブランドがあり、戦極姫シリーズで有名な「げーせん18」を始め、「あねせん」「Ark Shell」、BLゲーム専門の「unicorn-b」などいくつかのサブブランドを持つ。

ニコニコ動画内ではクソゲーオブザイヤー2009年で一気に知名度が上がった。

2020年 1月1日をもって、システムソフト・アルファーのコンピューターゲームソフト事業は、日本一ソフトウェアの子会社「システムソフト・ベータ」に継承されている。^[1]

始まりとシステムソフトからの権利譲渡

1999年にアルファーショックとして設立された後、2001年にゲーム開発の諸々の権利と開発スタッフがシステムソフトから移された。この際に社名をシステムソフト・アルファーと変更している。

現在はシステムソフトから大戦略・天下統一、G.A.Mから太平洋の嵐といった歴史ゲームなどのシミュレーションゲームの版権を持っている。

特に天下統一や太平洋の嵐については、初期の作品に関して（システムソフトやG.A.M時代）はコーエーの信長の野望や提督の決断と並び称せられるほど評価の高いシリーズであった。なお、天下統一シリーズは信長の野望と異なり、初期の作品では顔グラフィックが存在しなかった。

どうしてこうなった…

かつて信長の野望と並び称せられた天下統一。しかしながら、IIから9年の期間を空けて発売されたIIIは駄作の評価、翌年のIVも駄作。その後6年空けて発売されたVは「クソだがまだまし」レベルには回復したものの、その翌年にPS2・PSPで発売された戦国天下統一は、ついにはクソゲーオブザイヤー2009年据置・携帯両部門で次点入りする程の駄作へと成り下がってしまった（特にコンシューマゲームでは良作と評価された初代以来の作品であるために落差が大きい）。
そして天下統一にエロゲーの要素を組み合わせた戦極姫は2008年にPC版で発売され、翌年にPS2とPSPに移植されたが、エロゲー板のクソゲーオブザイヤー2008年に次点入り、家ゲー板と携帯ゲーム板では双方で大賞を受賞するなど、クソゲーメーカーとして一躍有名となってしまった。まさに「どうしてこうなった」が似合うメーカーといえる。
2010年も数多くのソフトがコンシューマゲームや携帯ゲームで発売され、クソゲーオブザイヤーでは期待と不安が入り乱れていた。特に戦極姫2は1で唯一評価が高かったシナリオライターがいなくなっており、それがさらに期待を膨らませていた。その評価であるが、戦極姫2は意外なことに「まだまとも」レベルにはなっていた。もちろん一般レベルで言えば糞であることに代わりはないのだが、-100点から-10点になっただけましだったということだろう。
その一方で、DSとPSPでそれぞれ発売された大戦略がどちらもクソゲーであり、特にPSP版の「大戦略 PE RFECT」はKOTY大賞まで後一歩だったことから、相変わらず糞のポテンシャルは高いといえるだろう。

原因

家ゲー板や携帯ゲーム板のクソゲーオブザイヤーには2009年になって初めて登場したのだが、この理由としてはシステムソフト・アルファー（システムソフト時代含む）は基本的にPCゲームを製作しており、コンシューマゲームへの移植はほとんどなかったという側面が大きい。クソゲーオブザイヤーでは天下統一シリーズが登場したが、一方で大戦略シリーズはどうだったかというと、天下統一シリーズと比べれば「まだまし」程度のレベルであり、初期のころと比べると没落傾向にあるのは否めなかった。
それに加え、クソゲーとは関係ないが、三国志英雄伝でコーエーの三國志や真・三國無双の顔グラをパクるというやらかしをしており、当然ながらコーエーから訴えられ、回収する羽目になっているなど、崩壊の序曲はすでに始まっていたのかもしれない。
また、天下統一シリーズについては2002年にIVが発売されてからはしばらく新作が出てこなかった。システムソフトの有能なスタッフがシステムソフト・アルファーではなく別のメーカー（コーエーなど）に行ってしまったとの噂もあり、これが事実であるならば、天下統一のスタッフが移籍したために天下統一の新作を作れなかったという推測が成り立つ。もっとも、天下統一はIIIから駄作との評価があるため、そのときから崩壊は始まっていたのかもしれない。IIからIIIまでの間は9年も空いている。
加えて大戦略シリーズも評価が右肩下がりであり、どちらを担当していたという区別なく離脱した可能性も否定はできない。優秀なスタッフがいなくなって人員不足で生産ラインを一本に絞らざるを得なくなり、大戦略しか出せなかったという推測もある。

近年の情勢

多少マシになったもののそれでもイマイチな評価だった「戦極姫2」であったが、PS2とPSPで発売された「炎・嵐」はシナリオやシステムが一新され、新キャラクターも追加される等の改良がなされており操作性の悪さを除けば問題なく遊べるゲームとなった。
「やっとまともな開発力が身についてきたか･･･」という声がでた、その矢先に出た「三極姫」（三国志を基にした姫シリーズの派生）が、『つまらない、内容が薄い、SLGとしてのバランスが劣悪&バグも搭載、初代を彷彿とさせる低クオリティのCG』というクソゲーっぷりであったため、「やっぱりか」というファンの落胆と謎の安心感を誘う事になった。
…と思われたが、その後出た「戦極姫3」は評価の分かれる一部のシナリオを除いて評判も良く、更に三極姫の移植版（PSP）に至っては、読み込み時間の問題をデータインストールで克服し、クソ要素のほとんどを改善、さらに大幅にシナリオを変更＋イベントを追加するという「本当にシステムソフト・アルファーの仕事か？」と思わせる移植となった。
以上から最近の姫シリーズは「PC版で発売→コンシューマ版でバグ・システム・シナリオ面の修正→続編で大幅な修正」という流れが続いており、「戦極姫3」ではこの間にPC版パワーアップキットを発売するようになっている。
2012年 7月27日には「三極姫2」が発売され、こちらも前作と比べるとシステムやバグなどが修正・改善されている。
2012年 10月26日には「三極姫2」のパワーアップキット、2012年冬には「戦極姫4」が発売されている。

萌え路線のゲームに関しては、大量の移植販売に合わせて何とか改良を重ねているが、一方の本筋であった硬派路線のゲームとしては全く芳しくない。
過去にPC版で発売した悪評・批判の多い「太平洋の嵐5」をPS3版に移植した際、修正をほぼ行わないまま発売し、結果クソゲーオブザイヤー2012年据置部門の大賞に輝いてしまっている。
さらに2014年には「大戦略 PE RFECT」のPS3 移植版をリリースし、KOTY2014据置部門の強力な門番として君臨し続け、2017年もクラッシュバグという地雷原にプレイヤーを放り込んだ「現代大戦略 2017」で堅実な候補入りを果たしている。
そして萌え方面でも2015年に新主人公の投入で大失敗した「戦極姫6」がKOTY2015 エロゲー部門で大賞を獲得してしまい、翌年も戦御村正が史上最強クラスの門番として君臨。

最終的にはタカラトミー(ゲーム事業から撤退済)やバンナムですら成しえなかったKOTY 3部門制覇という怪挙を果たしてしまっている。上記の通り2019年で業務を終了してSS βに継承したため、SS αがKOTYと縁遠いメーカーとなることはできなかったようだ。

KOTY候補選出作一覧

赤字は大賞、残りが次点

据置部門

戦国天下統一(2009年/PS2)
戦極姫～戦乱に舞う乙女達～(2009年/PS2)
戦極姫2～葉隠の乙女、風雲に乗ず～(2010年/Xbox360)
太平洋の嵐～戦艦大和、暁に出撃す！～(2012年/PS3)
大戦略 PE RFECT ～戦場の覇者～(2014年/PS3)
現代大戦略 2017 ～変貌する軍事均衡！戦慄のパワーゲーム～(2017年/PS4)

携帯部門

戦国天下統一(2009年/PSP)
戦極姫～戦乱に舞う乙女達～(2009年/PSP)
現代大戦略 DS ～一触即発・軍事バランス崩壊～(2010年/ニンテンドーDS)
大戦略 PE RFECT ～戦場の覇者～(2010年/PSP)
太平洋の嵐～皇国の興廃ここにあり、1942戦艦大和反攻の號砲～(2016年/PSVita)

エロゲー部門

戦極姫～戦乱の世に焔立つ～(2008年)
戦極姫6 ～天下覚醒、新月の煌き～(2015年)
戦御村正‐剣の凱歌‐(2016年)

実演

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