普通科とは、主に以下のもののことである。
概要
特定の分野に特化しているわけではなく、一般教科(国語、地理歴史公民、数学、理科、外国語、保健体育、芸術、家庭科、情報)を満遍なく学ぶ学科のこと。
全ての高校生のうち3分の2以上がこの学科に所属していると言われており、高校で最も基本的な学科である。
一般的には職業高校(工業高校、商業高校、農業高校、水産高校など)より入学試験の難易度は高いと言われており、偏差値50以上の高校はほとんどが普通科となっている。また、進学校と呼ばれる高校は(自称進学校を含めて)ほぼ普通科である(一部理数科もあるが)。ただし、逆に偏差値50未満の普通科の高校も少なくない。
典型的なカリキュラム
カリキュラムが大学受験を意識したものになっている高校が多く、卒業生の多くは大学または専門学校へ進学する(偏差値が高めの高校ではほとんどが大学に行く。逆に偏差値が低めの高校だと専門学校へ行く人も多い。)。
2年生以降は文系クラスと理系クラスに分かれるところが多く、文系クラスは国語と地歴公民を、理系クラスは理科と数学を特に重点的に学ぶ。外国語(ほとんどが英語)は文理問わず授業のコマ数が多い。
また、文系クラスはさらに「国公立大学を目指すコース」と「私立大学を目指すコース」に分かれる場合もある。その場合、前者と後者で数学や理科の扱いが大きく異なる。
数学
理系クラスでは数学I、数学II、数学III、数学A、数学B、数学Cの6科目を履修することが多い。特にIIIとCは難易度が高く苦手な人が多い科目だが、大学受験では物理系の学科ではほぼ必須科目となっており、化学系や生物系の学科でも難関大学であればIIIとCが必須であることが多いので頑張ろう。また、将来理系の学部・学科に進学する場合は学科を問わずIIIとCの知識が必要になる(むしろIIIとCの知識が無いと大学を卒業できないと思ったほうが良い)ので、受験で使わないからと言ってIIIとCを完全に捨てるのは全くオススメしない。
文系クラス、特に国公立コースではI、II、A、Bの4科目を履修することがほとんどであり、IIIとCを履修することはほとんど無い。ただし将来経済学部に進学するという場合は大学ではIIIやCの知識も必要になるので要注意。
私立文系コースではIとAしか履修しない場合もある。ただしこの2科目だけでも勉強しておけば行ける大学が増えるので、文系で私立大学を目指す場合でも数学を完全に捨てるのはオススメしない。
地歴公民、理科
地歴公民と理科については文系クラスと理系クラスで傾向が大きく異なる。
- 地歴公民については、文系クラスは世界史・日本史・政治経済・倫理のいずれかを、理系クラスでは地理を重点的に学ぶことが多い。
- 理科については、文系クラス(特に国公立コース)は生物(生物・生物基礎)または地学(特に地学基礎)を、理系クラスは物理・化学・生物のうちの2科目(多くは物理と化学の組み合わせ)を重点的に学ぶことが多い。
これは大学受験を意識しているからと言われている(例えば文系学部では地理が、理系学部では生物や地学が使えないことがある)。
就職、資格について
多くの高校ではカリキュラムが大学への進学を前提としているからか、簿記などの職業に関する教育がほぼ行われていない。また、資格取得にもあまり熱心ではないため、高卒での就職には不向きと言われている。
ただし、中には危険物乙4や全商簿記、パソコン検定などを受けさせる普通科の高校もある(特に工業高校や商業高校などに併設されている普通科に多い)。
また、公務員試験に限れば職業高校よりむしろ普通科の方が有利であると言われることが多い。これは「公務員試験では数学や地歴公民などの一般教科の知識が要求されるから」というのが理由だからである。
関連項目
親記事
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