仮想通貨市場の暴落はない「ファンダメンタルズは強固」ジョセフ・ルービン
仮想通貨価格の低迷が続いていることなどから現在の状況を不安視する声も出ていますが、イーサリアム(Ethereum/ETH)の共同設立者であるJoseph Lubin(ジョセフ・ルービン)氏は、暗号通貨市場が暴落することはないという意見を語り、その具体的な理由を説明しています。
こちらから読む:仮想通貨市場の成長はこれから「Joseph Lubin」氏の強気予想
仮想通貨価格の下落で高まる不安
仮想通貨が誕生して以来、この業界には多くの動きがありました。時間が経つにつれてより多くの企業や投資家が仮想通貨市場に参入し、ビットコイン価格は昨年末に240万円近くまで高騰しました。
仮想通貨全体の時価総額は2018年10月末の時点で約23兆円となっていますが、今年に入ってからは価格の下落・低迷が続いており、最近では仮想通貨の価格予想に関しても強気派と弱気派の意見が分かれています。
「ビットコイン価格は1億円に達する」という予想もある一方では、「これから仮想通貨価格は限りなく"ゼロ"になる」という予想も出ており、現在のような安定した市場の動きが最良の形だと語る専門家なども見られています。
昨年末頃の高値で仮想通貨を購入した人々は現在の値動きに不安を抱えていますが、Joseph Lubin(ジョセフ・ルービン)氏は仮想通貨は暴落することはないと語っています。彼のこの主張に対して一部の投資家はその根拠に疑問を抱きましたが、ルービン氏は2018年が終わっても仮想通貨市場が成長する理由について、以下のように詳しく説明しています。
仮想通貨業界の生態系は最強
ルービン氏は『現在の仮想通貨業界のファンダメンタルズ(*1)は非常に強固であり、それに伴う業界の環境は最強だ』と述べています。彼は本当に仮想通貨を信じている人々は積極的に市場に参加しており、投機的な関心が低下したからといって落胆してはいないと説明しています。
(*1)ファンダメンタルズ:「経済の基礎的条件」と訳される経済状態を表す指標のこと。仮想通貨の世界では技術的な面やユーザー数、国の規制状況、企業や店舗でも採用率などが影響を与えるといわれる
さらに同士は、仮想通貨やブロックチェーン関連のプロジェクトの数が長年に渡って着実に増加していることなどから、仮想通貨業界は非常に良い状態であるとの考えを語っています。開発者、起業家、企業は仮想通貨やブロックチェーンの技術をより良く認識していると語るルービン氏は『業界はこれまで以上に大きく、インフラは世界的に構築されている』と述べています。
ここ最近では、実際に多くの大物投資家や大手企業が仮想通貨市場に参入しているため、ルービン氏の主張は十分な根拠があると考えられます。また同氏は、業界に関連する別の問題点としてあげられる仮想通貨規制に関しても説明しています。
仮想通貨規制は成長を阻害しない
ルービン氏は、世界中の主要な管轄区域に仮想通貨規制の不確実性があると述べています。しかし彼はこのような規制の問題に関しても楽観的に考えていることを語っています。
同氏は世界中の多くの管轄区域が仮想通貨に関するしっかりとした規制を定めはじめていることを上げており、米国の規制当局はブロックチェーン技術の意義を理解し始めていると述べています。
また米国だけでなく、日本、シンガポール、マルタなどの国々も、ブロックチェーン技術を評価しており、実際にそれらの技術を提供し始めています。多くの国の政府は仮想通貨やブロックチェーン関連の規制を定めるに当たって、技術の進歩を妨げることのないようにすることに重点を置いています。
ルービン氏は、それらの国々が仮想通貨規制の不確実性を減らすための努力を行なってきていると考えており、ブロックチェーン技術がデジタル資産の生態系の促進に重点を置いていることなどから、仮想通貨の規制は市場を崩壊させる原因にはならないと考えています。
ここ最近でも複数の国の政府が仮想通貨企業との提携を通じて、国の政策にブロックチェーン技術を取り入れて行く動きを見せています。このようなことからもこれからさらに適切な仮想通貨規制が定められることによって仮想通貨市場はさらに成長していくことになると考えられます。
イーサリアム(Ethereum/ETH)の価格|2018年10月30日
イーサリアム(Ethereum/ETH)の価格は、先日29日再び大きく下落しており、一時的に22,000円を下回っています。その後はやや回復し、2018年10月30日の時点では「1ETH=22,200円」で取引されています。