企画: | サンライズ | |
原作: | 矢立 肇・富野 喜幸 | |
キャラクターデザイン: | 安彦 良和 | |
メカデザイン: | 大河原 邦男 | |
美術監督: | 中村 光毅 | |
動画チェック: | 浜津 守 | |
音楽: | 渡辺 岳夫・松山 祐士 | |
アニメーションディレクター: | 安彦 良和 | |
製作協力: | 名古屋テレビ 創通エージェンシー |
アムロ・レイ: | 古谷 徹 | |
シャア・アズナブル: | 池田 秀一 | |
ブライト・ノア: | 鈴置 洋孝 | |
フラウ・ボゥ: | 鵜飼 るみ子 | |
ミライ・ヤシマ: | 白石 冬美 | |
セイラ・マス: | 井上 瑤 | |
カイ・シデン: | 古川 登志夫 | |
ハヤト・コバヤシ: | 鈴木 清信 | |
マチルダ・アジャン: | 戸田 恵子 | |
ララァ・スン: | 潘 恵子 | |
ナレーター: | 永井 一郎 |
宇宙世紀0079——スペースコロニー“サイド3”はジオン公国を名乗り、新開発の人型機動兵器モビルスーツ“ザク”を実戦に投入して、地球連邦に独立戦争を挑んできた。その結果、戦争は人類の半数以上を死に至らしめ、両陣営は今や膠着状態に陥っていた。 地球連邦軍は起死回生のため、新型モビルスーツ“ガンダム”の開発に成功。だが、辺境のコロニー“サイド7”へガンダム受領に向かった宇宙戦艦ホワイトベースは、ジオン軍の精鋭シャア・アズナブル少佐の巡洋艦ムサイに追跡されていた。偵察に向かったシャアの部下の一人ジーンは、軍功を焦ってザクによるガンダムへの攻撃を開始し、サイド7は大混乱に陥った。戦火に巻き込まれたサイド7の少年アムロ・レイは、隣人たちの危機を見てガンダムの操縦席へ乗りこみ、起動する! かろうじて2機のザクを破壊することに成功したアムロだったが、それは長い戦いの始まりに過ぎなかった。 大破したサイド7は人の住めない状態になりつつあり、正規軍人たちの大半も死傷してしまった。士官候補生のブライト・ノアたち少年兵たちと避難民の少年少女たちは、生きのびるために協力してホワイトベースで脱出し、南米大陸にある連邦本部ジャブローを目ざそうと発進する。しかし、「赤い彗星」と異名をとるシャア少佐は連邦側モビルスーツの機密奪取のため、自らザクを駆って執拗なる追撃を重ねていた。大気圏突入のタイミングで攻撃を受けたホワイトベースは、目ざす南米ではなく北米大陸へと追いこまれる。そこはジオン公国を指導するザビ家の末弟ガルマの制空権内であった。 ジオン地上軍の戦闘機ドップ、戦車マゼラ・アタックの波状攻撃に対し、カイ・シデンのガンキャノン、ハヤト・コバヤシのガンタンクが応戦する。ブライトは出撃拒否するアムロに活を入れようと平手打ちをしたが、疲弊したアムロは逆上して口論になる。だが、フラウ・ボゥの言葉に自分の役割を自覚したアムロは奮起し、陸戦兵器のガンダムに空中戦を敢行させ、敵を敗退せしめた。連邦軍輸送部隊のマチルダ中尉に補給を受けたホワイトベースの人びとは、完全に孤立したわけではないと知って一時の安堵を覚える。 ガルマ・ザビは、占領したニューヤーク市の前市長の娘イセリナと恋に落ちていた。軍功をあげてイセリナとの恋愛を一族に認めさせようと焦ったガルマは、自らガウ攻撃空母で指揮をとってホワイトベースに戦いを挑む。だが、シャアはガンダムが囮であると気づきながらも、味方のはずのガルマをホワイトベースの射線上へと誘導し、あざ笑いながら謀殺してしまった。その悲報はガルマの父デギン公王に衝撃を与え、一族が前線からジオン公国の首都ズム・シティに駆けつける。 つかの間の休息を得たアムロは、コア・ファイターで故郷に立ち寄り、別れて暮らしていた母親と再会した。だが、生命を賭けた自分の戦いを母に否定され、激しい断絶を感じたアムロは、仲間の待つホワイトベースへと戻っていく。彼の神経は摩耗しきっていた。だがそのころ、ガルマ仇討ちの命を受けた歴戦の猛将ランバ・ラルは、戦艦ザンジバルでホワイトベースの追撃を開始していた。 新型モビルスーツ“グフ”に乗り、出撃するランバ・ラル。ブライトの命令で強制的に戦場へ射出されたアムロは、グフとの戦いで活を入れられるが、ザクとの大きな性能差に苦戦を強いられる。ホワイトベースの援護射撃に一時後退したランバ・ラルだったが、帰還したアムロはテレビ中継でガルマの国葬とギレン・ザビの演説を目撃する。戦争遂行の総意を見せつけるギレンとジオン国民。自分の戦うべき相手が、国家という巨大な存在であることを思い知るアムロであった……。 |
地球連邦軍が大反撃を期して立案したオデッサ作戦——ホワイトベースはそれに参加すべく、中央アジアを移動中であった。だが、そこはジオン軍マ・クベ大佐の管轄する鉱山地域であり、しかもランバ・ラル隊が執拗なる追撃をかけていた。セイラ・マスは情報を得るためにガンダムで無断出撃。試みは失敗するが、捕虜にしたコズンの話からシャアが兄だと確信する。コズンの脱走事件と平行して、今度はアムロ・レイが独断で作戦変更したため、ブライト・ノアはアムロをガンダムから降ろそうと決意する。 自分が認められていないと傷ついたアムロは、ガンダムを使ってホワイトベースを脱走した。砂塵にまみれたソドンの街で、敵将ランバ・ラルと同伴の女性ハモンに出逢うアムロ。敵襲を察知してホワイトベースに戻ったアムロは、敵モビルスーツ“グフ”のパイロットがそのランバ・ラルだと知って衝撃を受け、「乗り越えたい人」と意識するようになる。モビルスーツを失ったランバ・ラルは、ゲリラ屋の本領を発揮してホワイトベースに白兵戦を挑むが、一瞬の油断に重傷を負い、自爆して果てた。 オデッサ作戦が開始された。マチルダ部隊によって新鋭機コア・ブースターがガンダム支援に届けられ、パイロットに任命されたのはセイラであった。そこへ黒い三連星のトリプル・ドムが襲撃し、ガンダムを護ってマチルダが犠牲となった。さらにランバ・ラルの無念をはらすべくハモンの部隊が突入。重傷を負っていたリュウのコア・ファイターが特攻をかけ、艦とガンダムは難を逃れた。オデッサ作戦は地球連邦軍の圧勝に終わったが、あまりにも大きな犠牲に対し、クルーは黙祷を捧げる。 ホワイトベースがベルファスト基地で補給を受ける間にカイ・シデンは艦から降り、ミハル・ラトキエという少女に出逢う。だが、彼女はジオン軍のスパイだった。仲間を見捨てられずに艦に戻ったカイ。だが、潜水艦部隊マッド・アングラーに転属していたシャアは、南米に向かうホワイトベースに密航させたミハルの情報から追撃部隊を派遣し、ミハルは戦いの中で落命してしまう。 満身創痍のホワイトベースは、数々の哀しみを超えて当初の目的地である連邦軍本部ジャブローにようやくたどりついた。そこでアムロは修理責任者ウッディ大尉に出逢い、彼がマチルダの婚約者だったことを知る。一方、大西洋を越えて追跡していたシャアは、地下空洞に隠されたジャブローの位置を特定。友軍に攻撃部隊の出動を要請し、自らはモビルスーツ“ズゴック”でアッガイ部隊を率いて、ジャブロー内部潜入に成功する。 クルーと戦いをともにしてきたカツ、レツ、キッカ、3人の子どもたちは、保護施設へ移されることが決まった。それを不服に思って脱走した3人の逃げこんだ先は、ガンダムの量産タイプGM(ジム)の工場だったが、そこはすでにジオン軍が爆弾を仕掛けていた。懸命に縄をぬけ、爆弾を探して解除する子どもたち。同時にジオン軍の猛攻撃が開始された。ガウ攻撃空母から続々と投下されるモビルスーツの大群。そしてセイラは潜入していた兄と、ついに再会を果たす。 錯綜する砲火の中を、出撃して応戦するガンダム、ガンキャノン。だが、アムロはGMを鮮やかに葬り去る赤いモビルスーツを見て衝撃を受けた。シャアだ! シャアもまたガンダムを認め、激戦が開始される。その中でウッディ大尉は犠牲となり、ズゴックは片腕を失って逃走。ジオン軍も撤退に転じた。 今次の猛攻は両軍の決戦が近いことを予感させるものとなり、ブライト・ノアは、高官たちからティアンム艦隊の第13独立部隊への配属を告げられる。それはジオン公国軍の目を引きつける囮(おとり)部隊の役割だった。修理と戦備増強を終えたホワイトベースは、南米を飛び立ち、宇宙(そら)へと向かう。そしてシャア大佐もまた、戦艦ザンジバルで追撃に飛び立つのであった……。 |
宇宙へ出たホワイトベースは、ジオン軍のドレン大尉率いるキャメル艦隊に迎撃された。だが、戦いに慣れてきたアムロ・レイたちは難なくこれを撃破し、ホワイトベースは中立地帯のサイド6へ針路をとる。そこには幾多の出逢いと別れが待っていた。ミライ・ヤシマはかつての婚約者カムラン・ブルームに再会し、アムロもまた父テム・レイの姿を発見する。だがテムは酸素欠乏症で無惨な姿を見せ、ミライもカムランを拒絶するばかりだった。父に別れを告げるべく出かけたアムロは、湖畔で不思議な雰囲気の少女ララァ・スンと出逢い、さらに赤い彗星のシャア大佐にも生身で対面する。そして出港を待ち伏せしていたコンスコン艦隊との戦いで、アムロは異常に高い戦闘力を発揮し始めるのだった。 暗礁宙域のテキサス・コロニーに入ったガンダムはシャアの乗るゲルググの襲撃を受け、アムロはニュータイプ専用モビルアーマーのテストに待機していたララァと精神の共鳴を覚える。そしてアムロを探しに出たセイラも、ついにシャアとの再会を果たした。彼らはニュータイプ説をとなえ、ジオン共和国を建設したジオン・ズム・ダイクンの遺児だったのだ。ザビ家がダイクンを暗殺したと確信するキャスバルは、シャアと名乗ってジオン軍に入り、復讐をたくらんだのだ。しかしシャアはさらなる時代の革新を信じるようになり、目的のためにセイラに別れを告げた。 地球連邦軍はジオン軍の宇宙要塞ソロモンに大規模な攻略戦を開始し、ソーラー・システムで太陽光を収束させて焼いていく。要塞の陥落を確信したドズル・ザビ中将は、モビルアーマー“ビグ・ザム”で特攻を試みるが、スレッガー中尉捨て身の攻撃とアムロのガンダムの奮戦で阻止される。スレッガーに思いを寄せ始めていたミライは、その死に激しい衝撃を受けた。 地球連邦軍はソロモンを接収してコンペイトウと改称、ここを拠点にジオン軍の宇宙要塞ア・バオア・クーを陥落して終戦へ持ちこもうとしていた。しかしキシリア・ザビ配下のシャアは、ニュータイプ部隊の先がけとしてララァの乗るモビルアーマー“エルメス”を実戦に投入する。遠隔攻撃でビットを操つるエルメスは、連邦軍の艦船類を次々に破壊して、予想以上の戦果をあげた。 ついにア・バオア・クーへの連邦軍艦隊の進撃が開始され、ホワイトベースもキシリアの艦隊と激しい砲火を交える。エルメスのララァの力に匹敵するニュータイプ能力を発揮し、ガンダムの戦闘力を高めていくアムロ。だが、その戦いを通じて両者の精神は共鳴し、輝きに包まれていく。戦いが混迷を深める中で、シャアをかばったララァは、アムロのガンダムのビーム・サーベルに焼かれていく。その散華の瞬間、ララァの心はアムロとひとつになって壮大なビジョンを見るが、彼女は二度と帰らぬ人となってしまった。 一方、ギレン・ザビ総帥は密閉型コロニーを巨大なレーザー砲塔に改造したソーラー・レイを発動させ、父親のデギン公王や連邦軍のレビル将軍もろとも敵艦隊の大多数を消滅させてしまった。残った艦艇を集結させ、なおもア・バオア・クー陥落を目ざす連邦軍とホワイトベース。キシリアはギレンのいる要塞に合流して迎撃を指揮し、シャアは半完成のニュータイプ用モビルスーツ“ジオング”で出撃する。だが、ギレンの父親殺しに勘づいたキシリアは、戦いの最中にレーザーで兄を射殺し、ついに全権を掌握した。 ガンダムはジオングと差し違えて大破し、ホワイトベースも主エンジンを失って不時着。戦いは白兵戦へと移行していく。シャアとアムロの生身の戦いに割って入ったセイラだったが、陥落寸前の宇宙要塞は炎上し、アムロは爆風に流されていく。シャアは脱出を試みた卑劣なキシリアを射殺し、一人きりになったアムロも絶望に包まれる。だが、大破したガンダムを発見したアムロはコア・ファイターに乗りこみ、そこで戦うホワイトベースのクルーたちの姿を脳裏に見た。アムロの心の声に導かれたブライトたちは無事に脱出に成功、セイラもそこに合流したが、アムロの姿だけが見つからない……。 だが、迷っていたアムロの心へ呼びかけ、脱出へ導いたのはカツ、レツ、キッカ3人の子どもたちであった。彼らこそが次世代のニュータイプ……。帰るべき仲間たちの姿を見つけたアムロはコア・ファイターを捨て、宇宙を飛翔する。かくして宇宙世紀0080、地球連邦とジオン共和国の間に終戦協定が結ばれたのであった。 |